2010年12月31日金曜日

ジムクライマーと岩場




12月29日(水)、30日(木)も、しつこく城ヶ崎。
 
今回は、同じジム仲間の3名と、いつものハードレッドポインターの方と行ってきました。
 
さて、ジム仲間といっても、実は岩場でのロープクライミングはほとんど経験ない人も居ました。
ただ、ジムでのクライミングは僕よりも強いので、岩場でも結構なグレードにトライできます。
つまり、スポーツルートの岩場で強くなりたかったら、トレーニングのほとんどはジムで良いってことを実証する彼らです。
 
しかし、単純なクライミング能力の高い彼らにも、弱点はあります。
 
極端な例に思えるでしょうが・・・、
ジムでは5.12をオンサイトするような19歳の青年も、ヌンチャクの向きも知らなかったり、懸垂下降や終了点作業も皆無に近い知識。
ボルトの種類、カムの存在なんて、知るよしもありません。
 
こういうことには、あまり興味も無さそうだったし、僕も講習仕事ではなかったので、説明はちょいちょい程度にしておきました。
ただ、こういう例は少なくないようなので、色々な弊害もありそうですね。
 
例えば、今回の城ヶ崎は、実はクライミングエリアに行くにも帰るにもロープを使う、敷居の高いエリアです。
行きは、懸垂下降一発ですが、帰りの登り返しは手際の悪い人は渋滞の原因となって大迷惑です。
実際、帰りの登り返しで、暗い中での1時間~2時間の待ちはちょくちょくなんですよ!
 
城ヶ崎は、ルート自体も中級向けが多く、普通にクライミングを長く練習してきた人にとっては、このくらいのロープワークは日常的で問題もありません。
でも、ジムで強い人がいきなり来たら大変ですよね。
 
他にも、一般的に、ジムクライマーはトレーニング意識が高くて、岩場叩き上げの人は「そのままの岩を登る」みたいな意識が高かったり、クライミングの歴史に詳しかったりと、色々な違いはあります。
もちろん、それ自体は、どっちが良いとかはありません。
ただ、ジム中心の人は、岩場クライマーから見て非常識になることもあるので、一定の配慮はした方が良いでしょうね。
 
例えば、岩場に行くときには詳しい人から話を聞いたり、当塾の講習会を受けるなり、して欲しいです。
そして、城ヶ崎みたいな岩場は熟練者と来るか、あるいは熟練してから来るか、がベストです。
 
ちなみに、今回の城ヶ崎でクライミング講習会やってたインストラクターが、帰りの登り返しで手際が悪すぎて渋滞の原因になってました。
 
インストラクターは、ジムクライマーには熟練者に見える訳ですから、さすがに不味いっすよね~。
 
具体的に登ったルート
1日目
・風に吹かれて(5.11a) アップ
 
・チリコンカーン(5.12b)1便目
核心ムーブ出来ず、敗退
 
・チシャ猫(5.10d)
あまりに順番待ちが長いので、再アップ
 
・2便目 ムーブは全解決
 
・人生楽ありゃ苦もあるさ(5.8、クラック) 再アップ
 
・3便目 2テン
 
あまりにも渋滞が激しいので、海賊フック(5.10b)をヘッデンで登って、ザックを荷揚げして帰りました。
 
2日目
・ピーターパン(5.10b) アップ
 
・風に吹かれて(5.11a) アップ
 
・チリコンカーン 1便目
残念ながら、湿気っている。1テン
 
・2便目
前日の疲れか、核心前で完全レスト不可。ダメ
 
・3便目
2便目と同じ。ダメ
 
写真の1枚目の彼は、ジム中心ながらも岩場経験も結構ある後輩君。
彼は、さすがの登りで僕の最終目標の「シンデレラボーイ」をあと一歩に持ち込んでおりました。
矛盾するようですが、ジムは大切ですね(笑)。
 
そして、なんだかんだ、ジム友達が岩場も好きになってくれる姿は、単純に嬉しいものです。
富士山のお客様に山を始めて欲しいと思う気持ちと同じです。