2011年12月6日火曜日

宝剣岳中央稜、敗退

12月4日(日)は、自分の登山で中央アルプスの宝剣岳。
パートナーは、K島嬢。

今回は、春に登ったことのある中央稜というクライミングルートです。
下の写真、ど真ん中の黒い岩のピークが宝剣岳。
その黒い岩そのものを登るのが、今回のルートです。
最近は、「暖かすぎる、雨、雪が無い」とか、雪山シーズン初めはなかなか難しいもの。
今回も、前日の暖かい雨で行き先を考えあぐねての雪山初めでした。

が、来てみると結構綺麗な雪景色じゃあないですか!
前日の雨を感じないサラサラの雪。

この山域、厳冬期は雪崩の可能性があり、敗退率が高くなります。
なので、春が好きなんですが、今回は丁度春っぽい雰囲気でした。
久々に、アルパインクライミングの世界です。
ただ、ここ宝剣岳は少々ゲレンデっぽい雰囲気です。

・アプローチ1時間
・ルートも短い(3ピッチから5ピッチくらい)
・中央稜ならば、ロープウェイの放送音まで聞こえる
・近くに、雪上訓練などをしている山岳会パーティなど多数

とはいえ、ここに通いたくなる理由はあります。
・本格的な冬壁(谷川、錫杖、滝谷、など)に引けを取らない難易度
・硬い岩
・晴れれば抜群のロケーションor山っぽい吹雪
・花崗岩のクラック多数で、プロテクション良好

一般的に、冬期クライミングの道場として八ヶ岳が挙げられます。
宝剣岳は、もう1ランク上の道場として今後人気のエリアになって行くのではないでしょうか?
今はまだ、一部のクライマーだけの世界ですから。

ただ、一昨年に死亡事故も起こっていますので、悪天の遭難も甘くは見られません。

できれば、錫杖のように残置を抜いてしまって、本当の意味での道場になれば良いですね。
三ツ峠で残置を抜くのは時期尚早でも、ここなら大丈夫かな?
とまあ、宝剣のオススメはこの程度にして。
今回は、残念ながら敗退しました。

ラインを間違って、何とか合流した頃には時間切れ。
言い訳がましいですが、12月の日帰りは、ロープウェイの時間的制約が大きいのです。

アルパインクライミングは、去年はやってませんでしたし、また1から出直しですね。

具体的なルート
宝剣岳中央稜
10時30分、登攀開始。
1ピッチ目(石田リード、Ⅲ級、30m):草付きのバンドを斜上
2ピッチ目(石田リード、Ⅳ+以上、35m):「あー、ライン間違った」とは気付きながら、ギリギリ突破できそうだったので、1時間半位かけてリード。
途中、一瞬だけ素手になったりしながら、あらゆる技を駆使して突破。

すでに1時過ぎ。
4時のロープウェイに間に合わすには、登り続けるのはリスキー。
諦めて、早めの下山となりました。

日帰り宝剣の唯一の問題は、行動時間が短すぎて充実しないことですね。
やっぱり、次回は1泊2日で来ようかな。