2013年9月3日火曜日

リードリハーサルの勧め

9月1日(日)も、湯川にてクラックリード講習。
天気予報が微妙だったこともあり、2日連続の人はゼロ。

宇都宮の男性IKさん、男性STさんの2名。

<フィンガージャムの練習>
自分の限界を越えたルートに取り付くとき、トップロープを好む人がおります。

たしかに、ムーヴの練習と割り切れば、トップロープほど効率的なモノはありません。

<地上にて、カムセット練習>
ただ、リードで取り付くことによって得られるモノは、大きいです。

・カムにテンションを掛けかけ、ムーヴを確かめていく。

・ムーヴが、どうしても出来なければ、カムにセルフを取って、次のカムをセットして前進する。
(ワンポイントのエイド)

・あるいは、エイドを使って敗退してくる

<デゲンナー(5.8)で、数回フォールを喫したSTさん>
たった、これだけの作業です。

でも、トップロープリハーサルを好む人は、こういうのが苦手な人が多い。

<フォーサイト(5.10a/b)で、リードリハーサル>
でも、これって

・マルチピッチやアルパインで、登れないピッチが出てきたときの対処方法

でもあります。

しかも、これに自信があるかどうかで、

・自分の限界グレードに、どのくらい気軽に取り付けるか?

も変わって来ます。
今回は、その練習として以下の課題を出しました。

①ルートの難易度
オンサイトは、ほとんどムリ。
ムーヴは、1便か2便で解決できるであろう。

②取り組み
1便目からリードだが、オンサイトは狙わなくて良い。
全てのカムにテンションを掛けつつで構わないので、ムーヴだけを全部解決する練習で、トップアウトすること。

③ムーヴ解決できない場合
エイドの簡単な方法を、事前に指示しており、それを使って突破or敗退しても良い。
慣れてきたら、1割でもオンサイトできる可能性があるなら、頑張った方が良いでしょう。

でも、本来あるべき姿を意識しつつ、その一歩前の段階を課題としてやってみる、ってのも有効な練習方法ですよ。

今回の場合、
「1便目に完登を狙わないことによって、リードしつつも恐怖心を少し和らげている。」

ってのがポイントです。

あんまり一般的な用語じゃないですが、“リードリハーサル”ってとこですかね。
具体的な講習内容
・フィンガージャムのコツ(肘を落として、掌を下に向ける。指を曲げて、ホールディングするように。)
・地上にて、カムセット練習

・実践リード
デゲンナー(5.8)、フォーサイト(5.10a/b)
後者は、完登は狙わずに、上記の課題として


前夜の雨の影響は、少なく、朝からバッチリ登れました。
ただ、2時半から雨が降り出してしまい、早めの撤収となってしまいました。

2人とも、クラックリード講習は卒業しており、補習段階。
ただ、IKさんには、ちょっとカムセットが心配な部分も見え隠れしました。

自分で行きつつも、また補習を受けるのも良いかと思います。