2014年1月15日水曜日

限界グレードをリードする、という課題

1月11日(土)、12日(日)は、城ヶ崎にてクラックリード講習。

今回は女性のみで、補習のMJさん、TZさん、WNさんの3名、そしてクラック2回目のARさん。
補習組のMJさん、TZさんにやって頂いた課題・・・

「本人にとって99%以上、1撃できない難しさのルート。
その中でも、プロテクションの取りやすいルートを、1便目からリードでトライする。」

というもの。

今回のルートは・・・
フラッシュダンス(5.9、ハンド)

<悪いスタンスに立つ姿も、サマになってきたWNさん>
ジムなんかで、限界グレードにはリードで取り付きたがらない人がいます。

そういう人は、余裕を持って登れるルートだけをリードしたいのでしょう。

<こちらも、悪いスタンス>
もちろん、単純に落ちるのが恐い、というのも分かります。

ただ、それでもリードすることによって、得られる物は多い!

<メチャクチャ楽しそう>
例えば

①落ちそうなムーヴの前でクリップする、ランナウト具合を考える、などのリアリティがアップ

②実際に落ちることで、恐怖が軽くなる

③ビレイが上手くなる

④岩場に行っても、オンサイトリードする恐怖も軽くなる
で、クラックの場合、

①カムに対する目が養われる

②「エイドさえすれば、最悪はトップアウト出来るんだな」っていう、安心感を持てる

という+αも期待できます。

<ロープワークが駄目過ぎて、自分で凹んだというARさん>
そういう力は、意識しないと身に付きません。

例えば、
「登れなそうだから・・・、トップロープでムーヴ練習。」

とやっていると、ムーヴしか上手くなりません。

そうなると、
「安全管理能力は低いけど、5.11レベルのクラックも誰かにトップロープを張ってもらえば遊べる人」

を目指していることになっちゃいます。

<TZさんのフラッシュダンス(5.9)>
これは、当塾の目標としている初級者クライマー像とは真逆・・・。

そんなんじゃ、マルチピッチリード講習でも、使い物になりません。
なんで、この日も・・・

2人がリードでトップアウトした後に、
「次は、トップロープで練習しても良いでしょ?」

と言われましたが、

「ダメ!」
ということで、ロープは引き抜きました。

<WNさんのネッシー(5.8)再登>
1便目で抜けられたんだから、2便目以降はもっと気楽になってくる。

そして、最初はトップアウトすることに必死でも、
テンション掛けながらムーヴを考えられるように落ち着いて来る。

それが、この課題の目指すところですから。

<完登できて、嬉しいやらホッとしたのやら>
とはいえ・・・

2人とも、1時間くらいかけて見事にトップアウト!

素晴らしいものです。

ただ、まだまだ必死で、降りてきて

「全ムーヴ解決しました?」
「A0しないで抜けられました?」

という他の人からの質問に、
「よく覚えてない・・・。」

という状態。

<落ち着きNo.1のMJさんも、フラッシュダンス>
次回は、
「2便目以降のR.P.のために、パート練習を兼ねてトップアウトしているんだ」

という意識があると、もっと落ち着いて出来ると思いますよ。

<「ワイドは、怖くないから大丈夫」というARさん>
具体的な講習内容
※毎回、似てきているので、今回は割愛