2014年8月4日月曜日

総合力系クライマーを目指すなら

8月2日(土)は、ミズガキにてマルチピッチリード講習。
女性ARさん、補習の男性STさん。
今回、ドタ参加となったARさんから

「(クラックの)5.9が登れたり登れなかったりぐらいなんですが、そんな登攀力でも大丈夫でしょうか?」

という問い合わせ。
<初回のARさんは、ルベルソの使い方を確認>

私としては、こんな風に考えています。

①登攀力や、その他の登山経験は、あればあるほど良い。

マルチピッチでのルートファインディング、安全管理などは、経験から来るもの。

卒業認定されるまでの期間は、そういった経験値によって変わります。
<1P目>

②マルチピッチリード講習を、早い段階で受けるメリットもある

例えば、
マルチピッチやアルパインを目指す初心者に、リードを勧めるか、ボルダリングを勧めるか、という問題。

たしかに、ボルダリング有段者がリードを始めたら、すぐに5.12とか5.13とか登れるようになります。

でも、リード中心で何年もやっている5.12クライマーは、やっぱりリードクライマーらしくて上手い!
と、感じる場面もあります。

ちょっとした、レスト、オブザベ、クリップの判断、ビレイ位置、などなど。

だから、初級者のうちにリードを頑張るのも、良いことだと思うんです。
<3P目>

同じことが、ジムと岩場にも言えます。

「やっぱり、岩慣れはあるよね。」

その一方で、
「でも結局、ジムで上手い人は、上手いよね。」
<4P目>

んでもって、これは

・ボルトルートとクラック
・シングルピッチとマルチピッチ
・ゲレンデとバリエーション

といった具合に、総合力が上がってきます。
<あまりに難しいので、荷揚げの練習にもなった>

だから、早い段階で次のステップの講習を見ると、

「なるほど、こんな総合力が必要になって来るんだ。」
と分かってくると思います。
<時間切れにて、ここを今回の終了点とすることに>

総合力系のクライマーを目指すか、それとも難しいマルチルートを登るための最短経路を目指すか?

最近、沢登りを始めて、マルチピッチを勉強しようと思い立ったARさん。
それなら、やっぱり総合力系のクライマーを目指す方向ですね。
2日間や3日間で卒業認定する人も居れば、10日間くらいを要する人も。

でも、10日間の中で色々と学べたら、それでも良いと思うんですよねー。
1日ごと、かならず発見があると思いますから。

その時間が、総合力系クライマーの下地になりますよ。
<疲れても、冷静なSTさん>

<いつも元気なARさん>