昨日(7月30日)の夜、富士山から帰宅しました。
シーズン初めは、仕事も少なく、八王子の自宅に帰宅することもありました。
が、最後の8日ほどは連続勤務で、全く余裕が無かったです。
シーズン中は、メールの返信なども滞り、申し訳ありませんでした。
ただ、得られるものもありました。
以下、感想。
①出し切り感
普段の講習では、「講師の頑張り具合」と「講習の善し悪し」とが比例しません。
喋りまくって講師が自己満足、みたいなのがダメな典型例です。
そのため、教える量をセーブしたり、反復練習する時間を取ったり。
だから、何かに頑張りまくる講習日もあれば、リラックスして終わる日もあります。
一方、富士山ガイドのように、大人数を相手にするものだと、「ガイドの頑張り具合」と「ガイドの善し悪し」が比例関係に近い感覚があります。
感覚的には、命を削るほど出し切っても、満足できるツアーは5本に1本くらいです。
だからこそ、相当無理してでも頑張ってしまいます。
②合宿生活
5合目での仮眠所、山小屋、富士吉田の町での車中泊、という合宿に近い生活です。
これもまた、富士山のことだけを考える思考回路を作り上げてくれます。
③仕事の善し悪しを話す機会
仲間達と話し合い。
普段の講習では、1人親方なんで、話す相手もいません。
今シーズンも、やっぱり色々ありました。
こういうチャンスは当分持ち続けたいなぁと、思います。
登山講習、読図講習、ジム講習から、リード講習、クラック講習、マルチピッチ講習、雪上訓練、救助訓練、アイスクライミング講習まで。 初心者の富士登山から、アルパインクライミングを目指す方まで全力サポート。
2015年7月31日金曜日
2015年7月6日月曜日
ロープワークも地味にコツコツ
7月5日(日)は、ロープワーク講習にて、ストーンマジック。
女性ARさん、女性WNさん。
加えて、ときどき参加して下さる男性YMさん、男性YKさん。
<登り返しの復習>
講習内容も、だいぶ個別指導の色合い強く。
<筆談中>
通常の肩畳み、背負い、手畳み、手コイル、肩コイルは結構なハイレベルです。
で、後半はスリングやカラビナの扱い。
ARさんは、どうもカラビナの持ち方が苦手で、アルパインクイックドローの作り方でまごついたり、ギアを落としたりしやすい傾向に。
WNさんは、今更ながらクリップが苦手。
午前中の2時間は、そんな作業の洗練を目指してみます。
<個別メニューにて>
リード&フォローから、懸垂下降への切り替え。
具体的には、最終ピッチの終了点が、下降点でもある場面です。
フォローが到着したら、そのままロープの末端を下降点にセットすれば、完了という場面です。
(フォロー側のロープが表になっているので、そのまま下ろせば良い。)
でも、初心者はナゼかロープを裁き直そうとしたり、2本のロープを別々にまとめようとしたり。
安全上NGではないんだけど、2度手間、3度手間をやりがちです。
その辺について、考える切っ掛けになればと。
<リラックス>
これは、未だに失敗が多いです。
一応、マッシャー2本で登れるんだけど、マッシャーが滑ったときのためのバックアップの取り方で失敗するというパターン。
これは、1時間程度でも結構出来るので、ときどき思い出し練習が有効そうです。
<リードビレイからの脱出>
前回、質問から講習内容に浮上したセルフレスキュー技術。
やはり、まだまだ混乱している様子だったので、2人で頑張って考えていただき、私は質問にだけ答える形式で。
この技術自体、私は一度も実践で使ったことは無いんですが、知らないってのもリスクです。
それに、ロープワークの練習課題としては、良課題だと思っています。
終了点でギアが足りない場合、とかのプチトラブルも良課題ですよね。
応用問題をやることで、基礎がよく分かる、というのが大事みたいです。
<フィンガー練習>
こういうチャンスに、地道に底上げしてくださいませ。
具体的な講習内容
(男性2人の分のみ)
・ロープの畳み方を洗練(背負いも)
・ショートルートの終了点作業を洗練(YKさん)
・懸垂下降~登り返し(YMさん)
・宙吊りからの登り返し(YMさん)
・終了点が立木で、スリングを使い切ってしまった場合(YMさん)
・ビレイ点が立木で、スリングを使い切ってしまった場合(YMさん)
最後に、オマケのフィンガージャム練習も。
2015年7月4日土曜日
肩の脱力、よもやま話
7月3日(金)の夜は、ムーヴLv.0。
男性OHさん、男性ISさんの2人組。
加えて、女性TMさん、女性ODさん。
肩の脱力を説明するのは、結構難しいです。「ホールドに、ぶら下がっちゃうように。」
と言えば、かなり正確な表現ですが。
なぜか腕を伸ばそうとし過ぎて、ガチガチに肩に力が入っている講習生もおります。
イメージとしては、
「肩の力を抜いてホールドにぶら下がると、自然と腕が伸びちゃう。」
でも、これでもまだまだ足りない講習生も多くて、
「何だか、楽じゃないんですけど。」
という、意見も多いです。
これ以上突っ込んだ話は、文章だけでは無理があるので、ムーヴを実演しながら話し合います。
・ぶら下がれてないのか?
・ぶら下がってはいるけど、バランスが悪くて楽じゃないのか?
一方で、ビレイでも肩にガチガチに力が入っている人もおります。
たぶん、頑張りすぎなんでしょう。
ビレイ動作に対して、イメージを持ってもらうべく、
①ブレーキハンドは決して離してはいけないが、それさえ守っていれば、ロープが流れる不安はほぼゼロ。
②ブレーキハンドを常に強く握っている訳ではなく、軽く持っているだけ。落ちるのを見たら、それに対応して握れば、十分に間に合うこと。
という話をしております。
すると、段々と肩の力が抜けて来るようです。
もちろん、これでもガチガチな講習生もおりますが、これまた文章では無理なんで講習の中で。
OHさん、かなり肩の脱力が苦手みたいでしたが、今回だいぶ掴めたように見えました。
良かったですねー。
具体的な講習内容
・一手一手レストする練習(少し、長居することを意識して)
・肩の脱力について、色々
・トップロープのビレイを洗練
・ホールドを引く方向を意識する(TMさん、ODさん)
など
今回で、OHさん、ISさん、ODさんはジムリードを受け始めてもO.K.としました。
とはいえ、ムーヴLv.0を受けるのも、まだまだ勉強になると思いますよ。
2015年7月3日金曜日
2015年7月1日水曜日
学び直すタイミング
6月30日(火)は、昼にムーヴLv.0。
女性THさん、女性KDさん、女性NZさんの3名。
夜は、無料体験にて5名。
当塾に通う人は、8割以上が数年以上のクライミング経験があります。でも、グレードや知識そのものは、初心者レベルを脱せず。
「このままやっていても、基本が分からないから、上手くならない。」
「このまま、安全についての知識が曖昧なまま続けると、危なすぎる気がする。」
という気持ちの方が、続ける傾向にあるようです。
もちろん、本当の素人さんも、10年以上のキャリアがある人も、どちらも歓迎ではあります。
でも、予約を取る、ランナウトまで通う、といった手間を考えると、なかなか続けるのは大変みたいです。
「ちょっと、これは一度勉強しなおそうかな。」
と思うタイミングが、結構大事なんだなと思い始めました。
クライミング、特にマルチピッチは、車の運転と同じかそれ以上にリスクを伴うように思います。
が、自動車教習所並みのカリキュラムで学ぶチャンスって、普通は無いですよね。
具体的な講習内容
<昼のムーヴLv.0>
・オートビレイの使い方(特に、降り方)
・一手一手レストする練習
・反動を使って、足を移動する練習
・猫背について
・上がり過ぎると、レストしにくいこと
KDさんは、ジムリード講習を受けていただいても大丈夫なレベルです。
次回は、ムーヴLv.0でも、ジムリード1回目でも予約可能です。