2016年9月13日火曜日

卒業を言い渡すかギリギリの悩み

9月10日(土)は、岩場リード講習にて、小川山。
NSさん夫妻、男性STさん、女性MMさん。
本日で、NSさん夫妻は岩場リード講習を卒業といたしました。

実は、前回終了時も卒業にしちゃおうか悩んでいたのです。
私の内心を、少しお話ししましょう。
岩場リード講習の目的は、概ね2つあります。

1つは、オンサイトトライ、ハングドックでのリードトライといった、いわゆる本気トライのリードが出来るようになることです。

落ちるのが怖すぎて、確実に登れるルートしかリード出来ないという初心者も多いです。
バタバタ登りすぎて、オンサイトは嫌いという初心者も多いです。

それを脱却して、たとえグレードが5.9でも本気トライしようよ!
という話です。
実際、ジム5.10くらいがオンサイトできる初級者でも、岩場の種類によっては5.9は十分本気トライです。
もう1つは、座学的なことです。

ボルトの種類、結び替え、懸垂下降、ヌンチャクの向き。
知っているようで、ちょっと怪しい部分は、初心者岩場で見かける大多数の方も同じじゃないでしょうか。

これを、1回の講習で1つずつくらい、学んでいただきます。
だから、早い人なら3,4日で座学は終わります。
出来れば、代表的な事故例も理解しておくと良いですね。
NSさん夫妻は、かなりゆっくり学ぶタイプでした。
1年くらいに渡って受講を続け、座学的なことは相当理解していると思います。

「あとは、本気トライが落ち着いて出来るかどうかですねー。」
と思っていました。

そして、実際に前回の本気トライで、それなりに出来ていたのです。
ただ、直感的に
「まだ自分たちで行っても、出来そうもないな。」
と私が思って、卒業を言い渡さなかっただけです。

今回は、前回のルートを再登したりして、本気トライの落ち着きを確認。
だいぶ、自分の判断に自信を持ってやれているように見えて、他のルートに応用できそうかな、と私が思いました。
<だいぶサマになってきた、NS奥さま>

今後は、自分でボルトルートの岩場に行きながら、まだチョイチョイ岩場リードを受けていただけると良いかなと思います。

具体的な講習内容
・アプローチ練習(MMさん)
・スラブのムーヴ練習
・リードで落ちる練習(NS夫妻、STさん)
・ボルトの種類(STさん、MMさん)
・トップロープでのムーヴ練習(MMさん)
・実践本気トライ
NS奥さま、旦那さま:穴があったら出たい(5.10a/b) 再登