2016年10月8日土曜日

クラックリード講習の参加条件

10月6日(木)は、クラックリード講習にて、湯川。
男性SGさん。
<雨の翌日なのに、カラカラ!>

2年くらい前になりますが、クラックリード講習の参加条件を、

“ボルトルートの5.9以上を、3本オンサイトしていること”
と設定しました。

これには、2つの意図があります。
<唐突に(?)、乾燥した季節が到来>

1つは、マルチピッチリード講習をやるなかで、フェースやスラブが相当苦手な人が居て、ちょっと問題だと思ったことです。
とある卒業生にも、そのように進言いただきました。

マルチの場合、プロテクションはカムであっても、ムーヴがフェースというパターンが頻出ですよね。
<うーん、乾いてます>

もう1つは、講習以外で岩場に行くという習慣づけです。

自力で岩場に行きつつ、講習にも時々通って欲しいのです。
全てを講習でまかなおうとすると、必ずアンバランスなクライマーになると思います。
全部我流、というのとは正反対のアンバランスさです。

本気で考える力は、頼れる人が居ない状況を、たくさん経験することでのみ強くなるはずです。

で、その状況に一番適しているのは、同レベルくらいの人と行く本気トライです。
ボルトの場合、普通に本気オンサイトトライとか、ハングドッグでのムーヴ解決で構いません。

それが、初心者同士だと危なっかしくて、トップロープしたくなると知ってもいます。
だから、岩場リード講習のカリキュラムも日々工夫して変更しています。

また、同レベルの人と行くと、恐ろしいことですが終了点作業でもプチトラブルに遭うでしょう。
しかし、それもマルチを見据えると、残念ながら必要なリスクかもしれません。
(ゼロに近づけたいけど・・・)
<新品に近いカム>

さて、今回のSGさん。

岩場リードを卒業して、すぐにクラックリードに申し込み。
そして、私が「参加条件が未達成なので。」と、お断り。
当時、SGさんにはパートナーが居なかったので、ここで講習に来なくなる可能性も重々感じましたが・・・。

数ヶ月して、ジャムセッションで岩仲間を得たらしく、参加条件を達成!
今度こそ、クラックリードに申し込みです。
<落ちる練習>

とすると、最近はガンガン岩場に通っている様子。
話を聞くと、相当良いオンサイトトライなんかもしているようで、嬉しくなります。

ただ、学生にマルチを習おうとしていることなど、ちょいちょい不安も感じたり・・・。
いや、そっちはそっちで、あんまり行きすぎるとアンバランスさが漂います。
<頑張ってます>

実際ほとんどのクライマーは、ある程度のレベルまでアンバランスで来て、徐々に弱点克服するものでしょうから、私の老婆心が過ぎるのかもしれませんが。

私の言うことが全てではありませんが、ある程度は意図を汲んで自主練習していただくと、クラックリード講習もスムーズかと思います。
どうぞよろしくお願いします。
<「もう、お腹いっぱいです。」>

 具体的な講習内容
・ハンドジャムのコツ
・デゲンナーでのボルダー練習
・地上でのカムセット練習
・リードで落ちる練習(草餅にて)

ところで、先日軽く掃除したラインを1本登りました。(草餅の左、フィストクラックから大トラバースしてフェース的なコーナーを抜ける。)
汚い上に、草餅以上にクラックっぽく見えないので、初登かも。
5.9くらい。
残念ながら、講習で使いにくいフェース的な内容だったので、本気掃除するかは気分次第ですねー。

マンツーマンで、早めに体力が尽きたこともあって、灯明の湯に寄って帰りました。