2017年5月19日金曜日

自分用のルール

5月15日(月)、16日(火)は、自分のクライミング。
高柳と。

またも、全く講習生向けではないのですが、個人の日記ということで。
<最近スポンサードされた高柳先生>

先生の希望にて、高難度マルチ。
ルートは、瑞牆のとあるマルチ(5.13a、7P、ほとんどボルト)。

5.13a、5.12dと出てくるルートで、私ごときでは到底普通には登れないシロモノ。
ただ、先生方の活躍を見るのも良い機会かな、という気持ちでホイホイと付いて行きます。

本日は、3P目の5.12dをトライしてみるという計画で、後半ピッチまでは足を伸ばさないことに。
<写真家であり、モデルでもあるらしい>

結果
1P目(5.12a)を、私が何度も吠えながらオンサイト。正直、これだけで今日は満足。帰っても良いかな、という達成感。そもそも、岩場で5.12aのオンサイト成功率は、10%くらい?
2P目(5.11a)を、高柳がオンサイト。
3P目(5.12d)は、2人ともムーヴが出来ず。ハングドッグして、ヌンチャク掴みながら(A0しながら)、中間部までホールド探りに繰り出す。結局、途中で時間切れを意識して、敗退ビナを残してロワーダウン。
<外道クライマーで有名になったけれど、実際は良い人ですよ>

問題は、今後この手のルートとどう向き合うかです。
過去に、人間失格(宮崎の5.13a?、S本先生の作品)、はやぶさ(これも最高5.13a)、イクストランへの旅(これまた最高5.13a)、と触ってしまっているので、思案のしどころ。

以下、私の悩み。
フリーマルチにおいて、何をもって完登とみなすか、という話です。

一番スッキリするのは、
“7Pであろうがショートルートと同様に、1回でもテンション入ったら完登とみなさない。”
というルールです。

マルチの全ピッチオンサイト、なんてのは気持ち良いですよね。
特に、山から入った私としては、易しめのマルチであってもオールフリーという達成感は大好きです。
<2P目>

ただ、フォールしたのが1P目や2P目ならともかく、後半ピッチでフォールしたとなると、やり直しは面倒です。
そこで、そのピッチだけをロワーダウンしてR.P.するという方法も、一般的らしいのです。
(自分の経験としても、それなりに納得感があるような気がしました。)

一応、「各ピッチを別々の日(タイミング)に完登したのよりは、だいぶスッキリしている」という感覚からか、割と上位のスタイルになっている模様です。
<3P目>

あとは、リードさえフリーで登れれば、フォローは拘らない、という方法もあります。
チームフリーですね。

フォローが荷物を背負った方が効率的な場面、ユマーリングした方が良い場面、カムの回収のためにセルフを取るのが止むをえない場面、などを想定すると理解できます。

ただ、これって冬壁、沢登り、みたいな山岳エリアでのオールフリーだったら分かるんですが、ゲレンデっぽいエリアだと違和感も残ります。
荷上げが容易で、アルパイン的な時間制限が少ない、など。

<ハングドッグして、ムーヴ探り>

そんな訳で、一番拘りを捨てれば、
①チームフリーで、各ピッチR.P.。

もうちょっと、マルチっぽさを出すと、
②チームフリーで、ワンプッシュで各ピッチR.P.。

もっと拘ると、
③チームフリーで、リードが1回でも落ちたらゲームオーバー。

でも、これだとパートナーに求めるものが大きすぎるゲームになってしまうので、
④チームフリーよりも自分がフォローのときもフリーで登る方を重視。

あくまで個人の世界という割り切りなら、
⑤主要ピッチは、全て自分で1度はR.P.する。ワンプッシュは、拘らない。

などと、色々な組み合わせが出て来ます。
<2日目は、マラ岩周辺へ>

色々考えて、過去の自分の山で、スタイルやら安全基準が合わない人と登ると面倒だったのを思い出してしまいます。

そして、このルートは現状の自分の実力だと、相当な妥協を組み合わせないと登ることは出来ないのです。
でも、それを目指すのって、なんだか腑に落ちないゴールに向かっているようで、果たして頑張り続けられるのでしょうか?

それよりは、もうちょっと現実味のある難易度(5.12の数ピッチとか、5.11台のオンサイトトライとか)のルートを取り組んだ方が、頑張れる気もします。
<オーバーヒートの取り付き>

「ショートルートは、O.S.とR.P.っていうスタイルがそのまんまルール化されているので、割と単純だよなー。」
と感じます。

とはいえ、悩みつつも、もうちょっと触り続けようと思います。
こういうのは、やってみると実感が沸いてきて、少し考えもまとまって来るものですから。

スタイルは自由だと言いますが、自由ほど難しいというのを実感できます(笑)。
<オーバーヒート、指が痛いっす>

具体的に登ったルート
1日目は、上記の通り。

2日目:小川山
・カサブランカ(5.10a):8年ぶりくらい?疲れているせいか、かなり難しく感じた。
・オーバーヒート(5.11c):5トライくらいして、ようやくR.P.。通算2日。流血止めのテーピングがヌメッて来て、夕方18時のトライで登れずに、「もう諦めます。」と私。「テーピングを新しいのに変えて、やってみたら?」という高柳に後押しされて、暗くなる直前にR.P.。高柳先生、なかなかの登らせ屋です。
ちなみに、このルートってスタートが低くなったのか、メチャクチャにリーチ有利な気がします。が、それでも185cmの私が辛いと思うんですが、私が苦手なだけでしょうか?