2017年5月31日水曜日

ポジティブ

5月20日(土)は、マルチピッチリード講習にて、小川山。
男性FKさん、男性ONさんのペア。
<1P目>

一定年齢(例えば50代)でクライミングを始めた人が、5.13aを登るのは、結構大変でしょう。
実際、登っている人もいるようですし、無理だとは思いません。

ただ、自分の経験や、他を見渡して
「このぐらい練習メニューを組んでやらないと。」
と厳しいことを言ってしまいそうです。
<2P目>

同じことが、クラックの5.12aくらいでも言えるような気がします。

「実際、登っている人はいると思うけど、相当頑張っている人だけですよ。」
と、言いたくなっちゃいます。
<カム回収に苦戦>

そして、本人が望む望まざるに関わらず、
「アルパインやりたいんです!」という要望も、それに近い水準だと感じています。
<傾斜の寝たハンドクラック>

講習メニューだけでも
・ジムやボルトルートで、スポーツっぽいリードの本気トライ、そしてビレイ。
・クラックの5.8程度でも、オンサイトトライできるように。
・終了点作業などのロープワーク。
・実際のマルチピッチにおける、ルートファインディング、敗退シナリオ。
・セルフレスキューというほどでなくても、ちょっとしたトラブル対処できるだけのロープワーク。

ここまでやって、ようやく夏壁で自分の目でラインを読むクライミングになってくると思います。
<4P目>

ここから先、方向性にもよりますが。

本当にアルパインがやりたいなら、冬にまつわるエトセトラがあります。
冬の錫杖にせよ、アイスマルチにせよ、雪稜にせよ、覚えることは山積み。

沢登りがやりたいなら・・・。

乾いた岩のマルチを深めたいのなら・・・。
<ハンギングビレイ>

でも、中にはめげない人がいるものです。
今回で、2人はマルチピッチリード講習を卒業といたしました。
とりあえず、夏壁は自力で深めてもらいましょう。
<顔もポジティブ>

で、2人を見ていても、凄まじい根性ってのとも違う気がしました。
ジムでも岩場でも、普通の人よりもチョット頑張るくらい。

そして、ネタかと思うほどにポジティブ思考。
登れなくても自分を責めることなく、‟次は行けるんじゃないかなー”という趣旨の発言ばかり。
もちろん、トライ自体には反省点を列挙しているので、すごいことです。

ONさんは、特に仕事も忙しそうなので、よくぞ続けたもんだと驚きます。
<5P目>

この2人を見て来たことは、自分のクライミングにも活かされる気がします。
特に、10年後、20年後の自分にとって。

また、新たに現れるであろう
「アルパイン(マルチ)やりたいんです!」
という講習生に対しても、今よりは優しくなれる気がします。
<ダイヤモンド組長>

何年もに渡って通っていただき、ありがとうございました。

また、部分的に復習受講したいとき、あるいは沢登りや冬関係を受講したいときは、よろしくお願いいたします。
<屋根岩をバックに>

本日も、ルートファインディングに悩みながらの、楽しそうなクライミングでしたよ。 
本気トライも良いですが、こういうのも山っぽくて楽しいですね。
<お出迎え>

ちなみに、ONさんは珍しい短期卒業のタイプでした。雨には泣かされましたが、講習回数は少なかったです。なんででしょうね。 
<穴抜け>

<おまけピッチ>

<チームフリーにて、完登!>

<どちらかと言うと、私がポジティブじゃない表情>

<お疲れさまです>