2017年5月9日火曜日

七転び八起き

ツアー中盤、4日目~6日目。
<ノーマルチムニー(5.7)>

4日目に、カメチヨがオンサイトトライした、ノーマルチムニー。
5.7のチムニーで、ロープスケール30m。さらに、下部に5.9の10mほどのスラブも繋げて登ることで、40mのロングルートです。
<兵隊クラック(5.10a)>

その顛末を御紹介。

まず、5.9のスラブが意外と悪い!
大量のカムを持っていることもあり、朝イチから本気トライ。
40分ほど掛けて、ようやくチムニーの取り付きへ。

次に、チムニー慣れしていないので、5.7でもムーヴが読めずに時間を掛けてオンサイトトライ。
1時間ほどかけて、ようやく上部の緩傾斜へ。

すると、ここでロープスタック!
チムニー内に、チョックストーンがあり、そこに詰まってしまいました。
ムーヴが読めずに苦戦したとは言え、分かってしまえば所詮5.7なのが幸いしました。
クライムダウン5mを経て、10分ほどで再度緩傾斜へ。
<むかでトラバース(5.9)>

あとは順調に終了点へと向かい、スタートから2時間ほどで終了点へ。

そして、懸垂下降は2ピッチに分けて。
最初に、30mのチムニーを降りて、ロープを引き抜こうとするも、全く動かず!
原因は、チムニー内にチョックストーンがあって、その内部を胎内くぐりのように懸垂下降してきてしまったので、チムニー外に出たらロープが引き抜けなくなったのです。

という訳で、今度は登り返しです。
チムニー内では、ロープ登高をするには窮屈なので、登り返しのセットだけはした状態で、普通にチムニー登りで高度を稼ぎます。
で、1時間ほどで、無事にトラブル解消。

そこから、再度の懸垂下降に戻って、地上に戻ります。
合計で3時間30分ほどの、長い旅でした。
<ヒップクラック(5.9)を4日目にしてR.P.した料理長>

オンサイトはめでたいのですが、これだけ時間が掛かると精神的には凹むものです。

私はこうなる可能性は重々承知で、このルートのオンサイトトライを勧めたので、ビレイは座ってノンビリ、懸垂下降中はお昼寝を決め込んでいたのですが(笑)。

ただ、さすがカメチヨ先生。
「すごく申し訳なかったけど、得るものは大きかったです!」
「十分にチムニーの反復練習(クライムダウンを含め)が出来て、最終的には5.7のムーヴに感じるようになって来ました!」
「苦労した5.9のスラブ部分を再登したら、すごく楽に感じるパターンな気がする(オンサイト中は、5.10後半ぐらいに感じた様子)ので、次は復習して良いですか?」→そして、実際に復習で登った。

と、嬉しそうです。

転んでもタダでは起きない人は、ここにも居ましたね。
結局、こういう思考回路が大事なのかもしれません。
<水晶クラック1P目(5.10b)も、無事にR.P.>

具体的に登ったルート
4日目:
・オールディズ(5.10b、NP&ボルト、凹角) オンサイト。普通にボルト使用。
・わにの腕立て(5.10b、ワイド系) オンサイト。NP&ボルトだが、オールNPで問題なく(変なランナウトは無しで)登れた。ちなみに、ネーミングが好きです。
・トップレス(5.10c、ワイド系) オンサイト。なんとなく気合い不足。ちゃんとカム戦略を考えてトライすれば、オールNPで登れるラインだったのに、カム不足でボルトを使うという残念な結果に。反省。
・ボルトストップ(5.11c、NP&ボルト、フェース系?) 2トライして、登れず。「なんで三倉まで遠征して、ボルトルートで本気トライなの?」という突っ込みはさておき、面白いルートだと思いました。

5日目:
・兵隊クラック(5.10a、シンハンド?) 再登
・ボルトストップ(5.11c) 本日1トライ目、計3トライにてR.P.。身体が回転して、自分もビレイヤーも「もうダメ!」と思ってから、奇跡的に持ち直した。このツアーで、2番目に良かったトライ。
・むかでトラバース(5.9、ワイド) 再登
・トポに載ってないハンドクラック(体感5.7) オンサイト

6日目:私はレスト日なので、ビレイヤーがてら調整程度
・モアイクラック(5.9) 再登
・ヒップクラック(5.9) 再登
・ブー(5.10a、スラブ) 再登