2018年10月30日火曜日

弱点克服への光明

10月25日(木)は、マルチピッチリード講習にて、三ツ峠。
女性HMさん、男性SGさん。
<富士山が見える>

「今シーズンになって、マルチピッチ講習が楽しくなって来ました。」
と語るHMさん。

「システムとかを説明されても、分かるんです。」
とのこと。
<岩場よりも富士山に視線が向く>

もちろん、昨年までが全く分からなかったかと言えば、そういう訳ではないと思います。
でも、ボンヤリ霞がかかっていたんでしょうね。
<1P目>


「正しく怖がれるようになった気もします。」
と語るHMさん。

以前は、バチ効きのカム3個でビレイ点を作っても、セルフビレイにぶら下がることを怖がっておりました。
反対に、甘効きのカム2個でも、テラスで立って作業できるなら怖くないという状態。

ただ、これだとフォローが落ちたりして、ビレイ点に荷重が掛かった場合、後者の方がパーティ全滅リスクがあるはずです。
<ワイドっぽく>

そういう理性的なことは抜きにして、「どんなにビレイ点が悪くても、テラスは安心。」みたいな心理はあると思います。

長らくHMさんを見てきて、そういう想いがとてつもなく強いタイプだったんだろうな、と思います。
クラックでも、バチ効きのカムで膝下よりも、甘効きのカムでトップロープ状態の方が安心、みたいなのは誰でも少しはありますよね。

そして、それが学習の邪魔をしてきた部分も大きいでしょう。
<カム選択中>

この日の講習内容そのものよりも、オールNP&オールフリーで三ツ峠の岩場をトップアウトしたことよりも、私にとっては印象に残るものでした。
<バックは、常に富士山>

誰にとっても、感覚的リスクと現実的リスクのギャップを埋めることは大切だと思います。
たぶん、ゼロにはならない永遠の課題ですしね。

そして、HMさんにとっては、最重要課題の1つなんでしょう。
<2P目>

これが切っ掛けで、色々と変わって来ると良いですねー。
<眼下には、通って来た高速道路も見える>

<意外と綺麗なクラック>

<紅葉>

<3P目>

<ナッツ主体のビレイ点。ピナクルでも作れそう。>

<トップアウト>

<三ツ峠の山頂>