2019年10月21日月曜日

オブザベ千里の道

10月17日(木)は、マルチピッチ体験の予定が湯河原での岩場リードになり、そこで雨が降ってジムでのムーヴ講習に。
女性FSさん、男性MKさん。

10月19日(土)は、雨中止でムーヴ講習。
女性IUさん、男性KTさん、男性Nさん。
手順のオブザベに関しては、入門レベルは体系的に講習することが出来ます。

まず、ジムの入門ルート(8級とか5.8とか)は右手→左手→右手→左手→・・・、となっているものが大多数です。
ただ、1ルート毎に、0箇所~数箇所ほど、それでは対応しにくい場所が出てきます。

具体的には、「右手→右手」と連続して同じ手を動かすことが有効だったり、マッチや持ち替えなどが有効だったりします。
なので、オブザベの段階では、
「あそこだけは右左の順序通りにならないから、マッチかな?それとも飛ばしかな?」などと予想を立ててトライすることになります。
極端に言えば、「そこだけ間違わないように。」と思ってスタートすれば、最低ラインをクリアしています。

これでも、ジムの7級とか、5.10aぐらいまでは、オブザベレベルとしては十分かもしれません。
さて、次に「足のオブザベが出来ません。」という声がよくあります。

これに関しては、「コレ!」といった脱入門の決定版練習方法が無いように思います。
なぜなら、大抵の場合、同じ一手に対しても正解の足位置は複数あるものです。

一定レベルの人なら、「こういう型か、こういう型のどっちかで、次のホールドを取ることになりそう。」
という雰囲気で、想像していくことになります。
つまり、足位置のオブザベというのは、ムーヴの型の予測とセットなのです。
なので、一朝一夕には出来ないというのも分かります。
そして、「どうせ見ても分かんない。」と諦める人が出るのも、よく分かります。

とりあえず
①自分のリーチの長さを大体把握する (単に縦だけでなく、横リーチ、開脚リーチ、などなど)。とんでもなく狭い足位置を想像している人も多いので。
②この辺に足があると、このムーヴの型に入りやすい、といったパターンを頭に入れていく
③オブザベ通りの足位置だったか、ある程度のズレはあっても想定範囲内だったか、見当ハズレだったか、の検証を怠らない

といった、ことを繰り返し行うことが有効だと思います。
ちなみに、その意味では目検討で課題を作り、それを自分で登るという遊びは、①~③を省くことが出来ないという意味で、良いトレーニングになります。

ジムにある既存課題を登るんだと、①~③をサボることが出来てしまうので。
(本来は、それでもやった方が良いのだけど、人間はそういう生き物なのでやらないことが多い。)

マルチピッチリード講習で岩を自由に登るのと同様、ジムでも自由度が高い方がよく考えるのだと思います。