2020年1月11日土曜日

Aライン

1月5日(日)は、リード3回目にて、女性HNさん、男性THさん。両名とも、これにてジムリード講習は卒業といたしました。

1月8日(水)は、ムーヴLv.0にて、復習参加の男性SKさん、復習参加の男性MSさん。
当塾卒業生にしてランナウト常連のFKさんと雑談していたら、その日の講習でSKさんの質問から同じような会話になりました。

具体的には、
・一定時間を過ぎると急速に力が無くなる。
・これは、持久力というフィジカル不足だ。
という話です。

ちなみに、FKさんの友人「ムーヴの天才」は、持久力があるそうです。
これは、「省エネ技術&レスト技術ではなく、体重が軽いからだ!」というFKさんの見立て。
果たして、真相はいかに!?
<スワンガール見習い、HNさん>

さて、話を本題に戻しましょう。

パンプやヨレの進行に関して、私なりのイメージ図を書いてみました。
いつものパワーゲージの話で、スタート時点を100%とします。

※レストによる回復、などは単純化のため省略。
ここから、私の体感に基づく話。

Bラインより下の世界。
・腕がパンパン(orヨレヨレ)
・ホールドを持っている感覚も鈍く、手繰り落ちのリスクもある


SKさんからの質問は、
「Bラインより下のときに、どうしたら良いですか?」
というもの。
実際に、ジムの終了点でこれを迎えて、何とかシェイクを繰り返して終了点クリップを試みたものの、手繰り落ちしてしまったという体験談つき。

私の回答。
「その状態では、ある程度のレベルの人でも大ガバでないと回復できない領域。今のSKさんでは、ノーハンドレストでない限り回復不可能でしょう。」
(レストするには、手遅れ。)

続いて、Aライン~Bラインの世界。
・最大出力が出ないことが、明らかに実感できる。
・一手毎の消耗具合が、序盤の倍に感じる。(下降の傾きが大きくなり、そう長くは続かない。)
・滑らかさに、顕著な陰りが出て、ブレブレになる。

(一般的に、ルート難易度が上がると、Aライン~Bラインの世界でもムーヴが難しくてフォールします。)

「筋収縮による血流阻害によって、パンプが始まる。パンプが進行するほど、筋肉は膨れ、力を入れていなくても血流が阻害される。よって、パンプするほどパンプしやすくなる。」
という風に考えれば、傾きが急になっていく様だけは説明がつきます。

ただ、Aラインが生物的に何なのかは、私は知りませんが。
おそらく、FKさんが言うところの「一定時間を過ぎると・・・」、というのはAラインを下回った瞬間でしょう。
ちなみに、なぜ「一定時間」という感覚なのかは、考える価値があります。

私も、時間で感じるヨレがあります。
それは、レストできない構成の、ボルダーの本気トライです。
これに限っては、丁寧さを犠牲にしないギリギリのスピードで登ることが、大切だと感じています。
筋トレしているかのように力を抜くことが出来ない課題では、一定時間でガクンと出力が落ちるタイミングを感じます。
だから、同じ時間でも7手進むのと9手進むのでは、完登の可能性が違うという理屈です。

ただ、
①「被ったボルダーにおいて、10手ぐらいで起こる現象
②ジムリードにおいて、20手ぐらい+クリップ7回のルートを大レストせずに登った場合、3分の2ぐらいの高度で起こる現象

の2つは、果たして本当に同じ現象なのでしょうか?

さらに言えば、
③レストしながらゆっくり登って、それでもAラインを迎えたとき
と、上記2つは体感的には違います。

たぶん、生物的には全部違うんでしょうけど、体感としては①と②に大差ないです。
また、Aラインを越えてからの状況は
「①≒②、③が一番マシ」
と感じています。

まぁ、Aラインを越えてからのことより、Aラインより上を保つことの方が大事ですけど。

結局、Aラインって何なんでしょう(笑)。
<「パンプしていない序盤は、レストより上を目指しちゃうんだよなー。」by SKさん>