2020年1月4日土曜日

ジムで落ちてはいけない場面?

12月25日(水)は、リード講習2回目にて、男性AHさん、男性SHさん。
28日(土)は、リード講習にて、女性NSさん、男性KBさん、女性THさん、復習参加の女性YIさん。
これにて、NSさん、KBさん、THさんは、ジムリードを卒業といたしました。もしよろしければ、岩場リード講習でも、復習参加でも是非。
リードでやってはいけない事例集(逆クリップ、手繰り落ち、など)について話していた場面。

講習生から「不意落ちはダメなんじゃないか?」、「落ちてはいけない場面で落ちるのも、ダメなんじゃないか?」という意見が出ました。

「じゃぁ、落ちてはいけない場面って何でしょう?」ということで、掘り下げてみました。

・岩場で、相対的に易しいのでボルトが打たれていないセクション
という話が分かりやすいのですが、今回はジム講習なので、それは一旦置いておくことにします。

最初に
・手繰り落ち
も分かりやすい例です。

次に、講習生からは
・クリップ飛ばし(イメージとしては、4本目を掛けずに5本目に到達する)
っていう例も上がりました。

ただ、これはそもそも4本目とかでクリップ飛ばしすること自体がNGなんじゃないか?ということになりました。
ジムでクリップ飛ばしが許されるのって、何本目くらいからなんでしょうか?
続いて、
・1本目を掛けてから、トラバースしている場合
という例も上がりました。(図①)

ただ、これも赤線のようにクリップすべきだったんじゃないか?という話になりました。

続いて、
・大きくトラバース している場面(図②)

これも、赤線のようにクリップすべきだったんじゃないか?という話に。

続いて、
・側壁に激突しそうな場面(図③)

左図のケースは、一見怖いけれど、実は激突しないんじゃないか?という話。
右図で、地点Aからフォールしたとして、実際には赤線ラインを辿るはず。Aの対岸側を越えて側壁まで行くことは、考えにくいです。

とはいえ、側壁が青線の場所にあったら、かなり近くまで行くのでリスク有でしょう。

続いて、
・大きなハリボテホールドが、飛び出している場面(図④)

たしかに、こんな状況なら足首捻挫、骨折が想像されます。
ただ、実際には一般的なジムでは、上図のようになっているイメージです。

ロープが多少擦れることはあっても、フォールラインに入るほどはホールドが突起していないような作りです。
さて、これらをまとめて、皆さんはどう思われたでしょうか?

「不意落ちは良くないけれど、手繰り落ち以外の不意落ちが許容されるようにクリップ戦略を立てるべき。」
というのが、1つのオススメできる結論だと思うのですが。
と、ここまで書いておいて。

ルート設定者側のミスで、ちょっと張り出し過ぎたハリボテ、とか言うケースも、全く有り得ない話ではありません。
よくよく考えたうえで、落ちるまで頑張ることが望ましい姿なのでしょう。

そして、それがリードの醍醐味ですかね。