2020年5月28日木曜日

都道府県をまたいだ移動

5月28日(木)は、富士山ガイド仲間の2人と、山梨の低山へ。
今回は、新企画の偵察なので、一応仕事ではあります。
しかし、遊びなら県またぎはダメだとは、思っていません。

ここで、「仕事だから許して。」みたいな態度を取ると、僕自身の首を絞めることになります。
不要不急の外出を、よく考えてすべきタイミングだと思います。
リスクを分類してみます。

命のリスク
①実際の感染拡大リスク
②事故を起こした場合の医療ソース圧迫

感情のリスク
③地元住民からの反感
④自粛している人からの反感(極端な例が、自粛警察)

感覚的リスク
⑤「なんだか、色々怖い。心配。」

ここに、政府方針がどう位置付けられるのでしょうか。
①、②の評価は人それぞれなので、全員一丸となって社会活動をストップさせるという理屈は、理解できます。
そのやり方が、③、④を利用した同調圧力戦術だったのが、かなり不安になりましたが。実際、いま山に行きにくいのって、その弊害だと思うんですよ。

ただ、緊急事態宣言解除って元々の背景からすると
「徹底した接触機会削減からの移行」。
つまり、
「①、②の評価、感染予防の習慣化を、個人に委ねるフェーズに入りました。」
って意味だと僕は理解しています。
(ごく一部の施設だけ、休業補償出して停止させるのは、アリとして。)

しかし、現実は段階的解除ということで、業種ごとのお許しを待つという状況になりました。
ここで、お許しを待つのが正解なのでしょうか?
それとも、各自がリスクを評価して、行くかどうか、エリア選びを行うことが正解なのでしょうか?

少なくとも、僕は自己判断するべきフェーズだと思いました。

そうでないと、2つの嫌な未来が浮かびます。
・お許しが出たエリアに人が集中して、本末転倒。
・段階的解除の文言解釈による違いで、同調圧力が持続、再燃。

それでも、本当に短い時間なら待つのもアリだと思います。
自己判断した上で、お許しも待つ、という安全策が大変効果的だと思います。

でも、コロナが季節性だったら今は束の間のチャンスだし、これが何年も続く長期戦になる可能性は専門家一致の見解です。
本来は、全員がリスク判断をした上で、
「その方法、良いね。」
「それって、ちょっと攻め過ぎじゃない?」
などのディスカッションを気持ちよく行うのが、コロナ共生時代の山での理想ではないかと思います。

「政府が~~って言ってんだから、守れよ。」というのは、文字通りの緊急措置です。
とはいえ、それを求めるのはシビアな判断を嫌がっている我々一人一人なのではないかと思います。
ゼロリスクを求める心理に合うように、政治が方針を出す、という繰り返し。

さて、とはいえ地元の方にわざわざ反感を買いに行くことも無いので、今回も行った山の名前は伏せることにします。

2020年5月27日水曜日

久々の岩場

5月27日(水)は、S夫妻と岩場。
(クライマー以外に場所が分からないように、エリア名は伏せます。)
手始めに、林道奥などでクライマーや登山者ぐらいにしか会うことが無いエリアへ。
クライマーだけなら、感覚的リスクや感情論よりも、行動のリスクについてだけ話し合える人が多いでしょうし。

とりあえず、全トライ後の消毒液、マスク、などを色々お試しも兼ねて。

マスクは、大体予想通り。
消毒液は、ほとんどトライに支障なし。

野外という安心感で、段々とサボりたくなる気持ちと、どう向き合うか?
5.8(ハンドクラック横にボルトが打ってあるので、オールNPにて)

以下、ボルトルート。全てリード。
5.9
5.10b
5.10c
5.10b
5.11a
5.11b
5.10c
5.11b(これは、本気トライ)
5.11a(やや悪かと思ったら、めちゃくちゃ落ちそうになった)

と、登って終了。
岩も久々だし、今回は再登のみ。
(周辺に、手ごろなグレードのオンサイトトライルートが無かったのもある。)
さすがに飢えていたようで、5.8を丁寧にアップするだけでも楽しい感じでした。
今週末には、奥多摩も観光客用の駐車場を開放するようですねー。

これで、だいぶ状況が良くなるはず。
こうなると、エリア集中を回避するスキルも問われます。奥多摩住民が驚くぐらい混んだら、馬鹿っぽいです。
多少は県境をまたいでも人目に付かない岩場に行った方が良い場合もある思うので、それが出来る人は色々考慮した方が良いと思います。



2020年5月24日日曜日

講習再開のお知らせ

明日、5月25日(月)に緊急事態宣言が解除される見通しとなりました。
つきましては、5月26日(火)から、講習を再開いたします。
6月分も合わせて、ただいまから予約受付いたします。

「実質的なインパクトが少ない山は、さすがに良いんじゃないか?」と考えている方は、どうぞ御参加ください。
まだ自粛を取り下げていない何かしらの団体が引っ掛かり、時期尚早と考えている方にも理があると思います。

何点か、方針をお伝えします。

①実質的な感染対策
 ・電車集合禁止は、いたしません。リスクに応じて、御自身の考えで行ってください。
 ・マスク類がない方のための予備、消毒液は、こちらで用意します。
 ・マンツーマン、2名グループのみでの参加を御希望の方は、申し込み時に御連絡下さい。さらなる少人数制で対応いたします。
 ・飛沫感染・接触感染については、よく考えて現実的な行動をしましょう。

②エリア選び(岩場を含む)、山域選び
 ・前日までの情勢を見て、感情面のリスク重視で判断します。地元の方の感情、駐車場状況、などを配慮して、可能な限りインパクトが少ないエリアを選びます。県を越えた移動に関しても、同様です。

③ジャンル
 ・普段より安全寄りにリスク判断することになるとは思いますが、マルチ、クラックのリードであれ、講習中も行います。トップロープ推奨も行いません。リスクは、行動の禁止ではなく、行動基準の見直しによって低減されるべきものと考えます。
 ・ジムは、営業していれば原則行います。

④キャンセル
 ・新型コロナの影響で、感情面も含めて予測困難な情勢は続いています。当面の間、前日も含めてキャンセル料は不要とします。

また、情勢の変化によって、再度の休業となる可能性もあります。
もちろん、活動範囲が順調に広げられる可能性もあります。

どうぞ御理解のほど、よろしくお願いします。

2020年5月17日日曜日

今のうちに考えておく

「感染防止策をしながら岩場で登る」という、考えたくないんだけど、みんな考えてしまうテーマ。

最初に断っておきますが、こうすべきという答えは持ち合わせておりません。
また、科学的発見や政策、世情によって、今日の考えが明日には変えざるを得ないかもしれません。
現状、東京だと他県へも、奥多摩町周辺へも実質行けないので、今すぐ登るという意味ではありません。
どのタイミングで行ける雰囲気になるのかは読めませんが、行けるときに「感染症対策を万全にして」という掛け声があるでしょうから、考えておいたら良いかなという程度です。

3つのモデルを、イメージしています。
①少人数型
②飛沫感染・接触感染対策徹底型
③併用型(中間型、厳格型)

読んだ通りですが、②に関して程度問題がありそうです。

岩場でのリード(1ピッチのルート)について、対策とデメリットを挙げてみます。
・リード中もマスク必須で、飛沫感染対策。
 → 呼吸が苦しいため、パフォーマンス低下、判断ミス。ロープを口にくわえられない。

・リード中はマスク無しを許容するが、ロープを口にくわえる可能性がある数mは、ビレイヤーが決して触れないルールを設定する。
 → 出だし核心のルートや、出だしでロープが足に絡まないようにコントロールしてあげたいルートでは、リスクが上がる。

・ロープの貸し借り、ギアの貸し借りを禁止。
 → ショートルートなら、ロープはそれほど難しくない。トップロープは困る。カムは、スリング部分を口にくわえることも多いので禁止策は有効だろうが、全員が2セット携行するなど、アプローチが遠いエリアが大変になる。

・他人と同じルートは登るのを、どこまでアリにするか。
 → セッションっぽい遊び、人気ルート、トップロープ軍団、講習、全てにおいて問題が起こる。ただ、ホールドは口にはくわえないので、ホールドを触った手で口や鼻を触らなければ、接触感染のリスクは下がるはず。十分注意すれば、問題ない?

・消毒液を常備して、リード1トライごとに手を消毒。
 → 通常多くても10本前後というトライ数を考えれば、大変じゃないかも。

他にも、往復の交通で車をどうするか、休憩中の場所選び、会話中の飛沫注意、などでも対策の徹底具合は変わってきます。
「最初は頑張るけど、どんどん手抜きになってきそう。」という不安もあります。

ここで、①と②を比較するために、感染確率を仮置きします。

まず、パーティ内のクライマー1人の無症状感染率を0.01%(1万人に1人)と仮定。
次に、対策なしでの感染率を30%、対策ほぼ完璧での感染確率を5%と仮定。

話を簡単にするために、自分は感染していない場合のみを考えます。
つまり、他の人から感染をもらってしまう確率だけを考えてみます。

①少人数型で、2人パーティだとすると
0.01% × 0.3 = 0.003%

②飛沫感染・接触感染対策徹底型で、5人パーティだとすると
0.04% × 0.05=0.002%
(4人のうち、誰かが無症状感染である確率は、単純に4倍ではない。が、ほぼ4倍。)

この数字に対して、評価は出来ません。数字が、全て仮置きなので意味がないです。
ただ、この計算式自体は数字が変わっても有効なので、対策イメージには役立つと思います。

イメージ:
●無策であっても、少人数ならそれなりに感染リスクは低い。(ソロクライミング、夫婦でのクライミングは、この点では最強。)
●少人数で、アプローチの遠い空いたエリアに行くのは、この点ではプラスが大きい。
●人数が多くても、めちゃくちゃ対策を頑張れば、少人数の無策のパーティよりもリスクを下げられる可能性はある。
●10人とかの大パーティで、対策ユルユルだったら、さすがに怒られるレベル?(当たり前か)

③併用型は、3人パーティで、やりやすい感染対策だけ頑張る、といったイメージなので中間型。もしくは、2人パーティで、めちゃくちゃ対策を頑張る、という厳格型もあります。

だからと言って①、②、③のどれが良いとかは、一概に言えないと思います。
仲間内の雰囲気、行く岩場、クライミングのジャンルによっても、現実的に取れる対策も変わってくると思います。
今後、各種のガイドラインが出されるでしょうが、現実的な落としどころを探るのは各自に委ねられるはずです。

最後に、個人的な感想です。
・岩場に行き始めは、過剰なぐらいやった方が地元の人の印象も良いかもしれないなー。
・実際やってみないと、②をどのぐらい頑張ってもストレスないかは、分からない部分もあるなー。
・だんだん緩くなりそうだから、少人数型のメリットも大きそうだなー。
・だんだん緩くなりそうなだけに、ここだけはルール化、ってのを自分で決めておかないとダメだろうな。
・自分たちのパーティの対策と、隣のパーティの対策が違ったら、ストレスになったりしないかな。マスク問題と同じように。
・リードジムがオープンになれば、そこで何となくクライマー同士のコンセンサスが図られるから、そうなると良いな。
・①~③を全くとらずに岩場に居る人も、ごく一部に出るような気もするけど、どうだろう?

答えの無い独り言にお付き合いいただき、ありがとうございます。
実際どうなるんだろうと不安いっぱいですが、考えておくことはプラスになるはずですよね。

2020年5月8日金曜日

記事の紹介

今回は、友人の2つの文章を御紹介します。
GW前の強すぎる登山自粛論調に反感を持った人が、結構な数居た、ということにホッとします。

1つ目。
のぼる・すべる 『登山の責任論』(5月5日)
池田航さん。富士山ガイドの仲間で、東大スキー山岳部OB、青鬼。
インターネットでの遭難報道の炎上、自己責任論への違和感、登る自由と社会的な利益と対立、などをコロナ騒動を機に整理してみる内容です。

「そもそも、山なんて社会に迷惑かけるのが前提。今更、なに良い子ぶってんの?」
「afterコロナを意識するあまり、里山ハイキングとかを推奨しまくると、登山本来の冒険的な醍醐味が失われそうで不安だ。」
といったモヤモヤが共有できる方は、面白いと思います。

実際、低リスクを意識するあまり、制限が強くなったらつまらないですからね。(リード非推奨、地図読み山行でのGPS必携、入山禁止地区や期間の増加、ソロへの嫌悪、新しいスタイルへの反感、など。)

PDF版の本文まで読まないと結論が分からない構成なので、ぜひ頑張って。

2つ目。
山岳ガイド 佐藤勇介 「After コロナの登山」(5月4日)
西立川のジム「カメロパルダリス」のオーナーでもある、山岳ガイド。

僕とスタンスは似ていて
「今は、さすがに難しそう。特に、クライミングは厳しい。」
「県内の低山など、低リスクの活動から、なるべく早く再開させて行こう。」
「今後は、コロナ対応で登山業界も変わっていくかも。」
といった感じです。

ちなみに、知り合いではないのですが「対策をガッチリすれば、今すぐにでも登山可能(ステイホームとリスクに大差なし)だし、その権利を主張していくべきだ!」という武闘派も、一定数いそうですね。「今すぐ、新しい生活様式に完全移行して、ステイホームは辞めるべし。」という学者や評論家と同じスタンスと理解しています。
そのスタンスが理にかなっているのか、私には判断つきません。
ただ、武闘派の方々は感染対策に詳しかったりするので、参考にもなります。どんな形で再開するにせよ、感染対策とは長いお付き合いですからね。
とりあえず、今日は車に積んでおく消毒液を購入してみたり。

頑張りましょう!

2020年5月5日火曜日

我々の立ち位置②

前の記事で、そろそろ何が出来るか考えるタイミングではないかと書きました。

富士山ガイドで先輩だった廣田さんも、はからずも似た主張だったので、参考として載せておきます。
廣田さんのブログ(5月4日) いつ登山を再開できるのか? -自立した登山者としての思考ー

・海外では、段階的に登山が許容され始めていること
・オピニオンリーダーに流されることの問題点
 (しかも、その主張はGWに登山者を増やさないために、正しさよりも緊急性優先である可能性もありそうなので、鵜呑みにしてはならないこと。)
・山小屋が長期休業を決めるのは経営判断も含めてのことなので、一般登山者とは違うこと
・今後の登山者は、リスクマネジメントを一層考えるべきこと
・「迷惑になってはいけない。」という思想が強すぎることの危険性
など。
情感あふれる文章で、きっと何か心に響くものがあるかと思います。

さて、ここから本題。
私が現状で考えていることです。

①今後、里山ハイキングの時代が来るかもしれない。
最近、近所の河原でも、川遊びをする人が増えてきました(笑)。
ランニングや自転車にハマらなかった人が、段々と自然志向になってきたのかなと思っています。
特定警戒都道府県でも公園の開放を検討するなど、「低リスクではあるものの、社会的に優先度が高くはない活動に対して、少し目を向ける時期になってきた。」と私は感じています。

ハイキングも色々ですが、
・県内
・頑張り過ぎない行程
・アプローチにおける感染リスクを減らす方法が何かしら取れること(混んだ電車を避けられる、など)
・メジャールートの回避
・少人数
などをクリアすれば、かなり低リスクな活動だと思います。

それでも、道迷いリスク、装備不慮のリスク、天候リスク、などは残ります。
今より少し医療が落ち着いたとしても、救助要請した場合の精神的・社会的リスクは今までの10倍くらいに感じることでしょう。もしかしたら、救助が出ないこともあるかもしれません。
一定のスキルがあっても怖いし、これを機に山を始めたいと思った人などにはハードルが
高すぎます。
ただ、そういう不安解消のためにアドバイスや支援を行うことは、私の得意とする分野でもあります。

つまり、
「身近で気軽に行けそうな山において、真剣にリスク管理する。」
という登り方に、面白みを見出してみるのはどうでしょう?
それ自体も当分は楽しめますし、岩場クライミングや本格的な登山を再開したときに、役立つこともあるはずです。

私自身、日々の状況を見ながら行動基準を探っているところで、「何月何日から講習を再開します。」とは断言できません。
しかし、もし興味がある方がいらっしゃいましたら、今からメールなどでのお問い合わせを受付したいと考えております。(通常は、予約する日がだいたい決まった状態でメールいただく方が多かったです。)

理由として、
・コロナ対策の考え方のすり合わせなど、試行錯誤を伴うこと
・再開してから募集するスタイルは、お互いにメリットが少なさそうなこと
の2点が挙げられます。

これまでの講習内容がそのまま使えるポイントとして、以下をイメージしています。
●山が初めてに近い方向け。
・持ち物相談
・休憩の仕方
・歩き方の工夫
・ペース配分
・エスケープルートの設定
・入下山連絡の仕組み
などの基本から。

●経験者だけど、この機会にリスク低減を目指したい方向け。
・地形図の読み方
・地形把握のポイント
・リスク想定(どこで~~が起こったら、といったシュミレーションを会話すること自体が、講習内容になるかも)

もし、興味がありましたら、ご連絡ください。
最近、お陰様でzoomを使えるようになったので、オンラインで話すことも出来ます。

②岩場でのクライミングは、まだ兆しを感じない。
今のムードを続けていると、地元の方にとっても観光業が呼び込めずに困ってしまうので、流れは必ず良くなるはずです。
個人的な予想ですが、経済活動としてのジムの方が早く再開するんじゃないでしょうか?

救いは、「ほとんどの岩場クライマーは、登山orインドアのどちらか一方は大好きだ。」ということかと思っています。
出口がいつかは見えないですが、出口の形はおぼろげに見えて来たように思う私です。

2020年5月2日土曜日

我々の立ち位置

行動制限の緩和についても、議論が表面化してきました。
経済と医療の要求が真っ二つに割れる、というのが代表例として。

GWの登山自粛が叫ばれ、逆風も今がピークになるかと予想しています。
一例として、ヤマケイオンラインの記事。(5月2日付け。4月24日の対談から。)

このピークを越えた後の道筋を、落ち着いて考えるタイミングではないかと思います。

前提は、2点。
・行動制限の緩和を伴いながら、コロナ時代が2年~5年続く。
・私の場合、不要不急の登山やクライミングをする情勢にならなければ仕事が発生しない仕組みなので、ひとまず登山やクライミングをする一人として考える。

まず、緊急事態宣言下で不要不急の外出自粛が求められる現状で、登山業界の立ち位置を下図のようにイメージしています。
私のイメージなので、少し説明すると。

・衣食住、医療に関わる仕事は、リスクは高いけど、やらざるを得ない。
・自宅待機は、ノーリスクに近い。エッセンシャルワーカーほどではない仕事でも、テレワーク可能なら問題なし。
・パチンコ業界、夜の接客は、このイメージ図で最悪の立ち位置なので、批判対象になりやすい。(社会的イメージに引っ張られて批判に加担していると、クライミングジムや一部の登山ジャンルも相当悪い立ち位置なので、明日は我が身と思った方が良さそう。)
・隔日勤務などの対応が出来る仕事で、インフラなどに直結しない仕事は、このイメージ図の丁度真ん中くらい。

で、登山やクライミングなどのアウトドアが、なかなか微妙な立ち位置です。
①不要不急という意味では、ぐうの音も出ないポジションです。
②山小屋での3密、公共交通機関での移動、県外ナンバーの車への警戒心、事故時に普段以上の迷惑が掛かる点、などを考慮すると、「大自然の中ではローリスクだ!」とは断言できません。

ただ、②については、登山ジャンル、山行形態を十分に考え抜けば、リスクが下がるものもありそうです。
極端な例ですが、県内でマイカー移動・半日程度のハイキング・少人数・メジャールートを避ける、などの方法が考えられます。(週末の高尾山、繁忙期の山小屋、少人数でも挑戦的な山行、などは残念ながら対極になります。)

それでも、リスクが0にはなりません。
批判的な見方として、「少人数でも、市中感染率が高い間は十分に危ない。」、「ハイキングでも事故はありうる。」、「無症状感染者が山行中に発症する確率が分からないと、危ない。」、「医療キャパが無い状態では、低リスクでも我慢すべき。」などがあります。
そのため、現状ではイメージ図の左上の方であったとしても、相当に肩身が狭いはずです。これが、今後の展開でどこまで許容されるべきか、という問いです。

では、1人の登山者・クライマーとして、今後どのタイミングで再開すれば良いのでしょうか?
いくつかの考え方を例示します。

①世間の論調、登山業界の権威者の発言に身をゆだね、「山に行って良い。」と言われるのを待つ。(先導する側の気持ちに立つと、相当難しそうですが。)

②緊急事態宣言や各都道府県知事の要請、発言などから、経済活動と医療キャパのバランス取りの様子を見て、タイミングを伺う。

③ある程度はリスク考慮するが、周りは気にせず行きたい山に行く。

たぶん、これを読んでくださる方の多くが、
「③をするほど勝手にも生きられないけど、完全に①っていうのも違和感がある。かといって、②を自力で判断するって難しすぎじゃない?」
という感覚ではないかと思います。
※クライミング業界に関しては、③は相当リスキー。もともと、アクセス問題がくすぶっているので。アクセス問題が無さそうなエリアは、どこ?

②について、考えると。
・医療キャパの見える化は、まだ難しそう
ベット数のみなら、見られる
https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/medical/

・市中感染率も不明
各所で、推定データを測る試み中?

・無症状から重症に移行する確率も不明
「じゃぁ、どうするのか?」という答えは、私も持ち合わせていません。他力本願ですが、緊急事態宣言の解除とかいう、行政の判断に合わせる形でやらざるを得ないのかもしれません。今後も情報を追いつつ、自分なりの判断基準を決めることになりそうです。

また、実際に行った場合の具体的な感染対策も、あらかじめ考えておく必要があります。
①少人数なら、濃厚接触でも許容する戦略。(クライミングでは、現実的な気がする。)
②5人で行くけど、マスク、手洗い、消毒などを徹底する戦略。
③屋内で食事するけど、喚起を徹底し、おしゃべり禁止の戦略。

まとめると、ごく普通の意見になるかもしれません。
「色々と対策を考えれば、部分的にアウトドア活動は出来るはず。批判があろうが、最後は我が道を行くべし。とはいえ、今はまだタイミングとして早そう。」
という感じです。

さてさて、ようやく腹が座って来ましたね。
とりあえず、自粛を頑張りましょう。