2020年7月7日火曜日

再度の県またぎ自粛要請を、どう捉えるか

6月28日(日)は、リード1回目&2回目にて、男性KYさん。
6月30日(火)は、無料体験にて、女性NDさん。
この日の講習とは、関係ない内容で申し訳ありません。
7月4日に、東京都知事が「不要不急の県外移動自粛」を呼びかけました。
NHK NEWS WEB より

似たようなことが、何度か繰り返されることも予想されますので、各自の御判断でキャンセルしていただいても構いません。
その際、キャンセル料は不要とします。
登山・クライミングの領分は完全に越えますが、現状に対する僕なりの理解を書きます。

●感染拡大状況
・確実に広がっているが、予想範囲内。
・重症患者数が、とても少ない。高齢者などのハイリスクな方々の自主防御、病院や介護施設の努力の賜物?ただし、今後は不明。

●新型コロナに対する様々な考え方
①慎重派
感染者が増えたら、早めに緊急事態宣言に近い状態にするべき。
 旗印:「生命の問題」、「安心・安全」

②慎重だが行動制限反対派
各自の感染対策(手洗い、マスク、手指消毒、喚起、などを今以上に頑張る)ことで、極限まで行動制限を掛けるべきではない。
 旗印:「新しい生活様式」、「with コロナ」、「長期戦」

③行動制限反対派
スウェーデンのような、ノーガード戦法推奨。死亡率の低さを鑑みて、高齢者などが自己責任の防御をすべき。
 旗印:「コロナは、インフルエンザ程度」、「戦争中も日本人は~~していた」

僕は、ほぼ②です。
僕の印象では、緊急事態宣言直後は①の人が多くて、今は自粛疲れもあって②が結構増えたんだろうという感じです。
医療関係者の知り合いが、案外③っぽい考えの人が多いのが、興味深いところ。③は嫌われる勇気がないと意見表明しにくいので、実際は意外と多いのかも。

個人的には、自分の立ち位置が俯瞰できていない上に感情が高ぶっている人が、ちょっと疲れます。

●感染者数がこのまま上昇したり、重症者数が急に増えたら、どうするか?
①再度の行動制限
②再度の営業自粛要請(この場合、一部業種に限って、どうにか休業補償を出す、という方式になるかどうか?)
③感染対策を今以上に頑張ることで、極限まで制限せず
④ハイリスク者の自主防御を要請(自粛要請なのか、システムで縛るのか。~~歳以上の都心勤務を条例で禁じるとか、要介護者が家族にいる方が都心勤務しないで済むように補助制度を作るとか、何かしらのシステムを作る。)

①~④のどれを取っても、嫌な思いをする人は一定数出そうです。
1つ前の、考え方の時点で人それぞれな上に、各自の置かれている状況で感情が揺れますので。

クライミング的には、①だと岩場に行きにくくなります。
②だと、ジムが標的になる可能性ありです(一番は、接待を伴う飲食店だとしても、このまま市中感染が広がるのを待つ展開だと、どうなるか不明。)。
③だと、不便だけど登れます。
④は、家族にどんな方がいるかで感情が変わるでしょう。

これを、渋々でも決断して説明するのがリーダーの仕事なんでしょうけどね。
ただ、
「どの位ヤバくなったら、どの判断を取らざるを得なくなる可能性が高いので、覚悟だけはしておいてね。」
ぐらいは言って欲しいところです。少なくとも、悪天時の富士山ガイドでは、僕はそうします。まぁ、国や都のリーダーとは、状況が違うんでしょうけど。

個人的な予想ですが、「曖昧な判断で、それっぽい要請は出す。」という展開もありうると思います。
そうなった場合の覚悟を、我々は持つべきなのかなと思っています。

●今回の県外移動自粛要請について
今までよりは、軽く扱われている印象です。
僕自身、周りのガイドやクライマーの知り合いと話した感じでも、明らかに軽めの扱いです。

・メディアの取り上げ方が、これまでより優先順位が低い
・自粛疲れ
・緊急事態宣言中、軽く自粛破りをしていた知り合いと多く話したりすることで、現実的リスクに沿って行動しようというマインドが広まった
・経済優先で、むしろ県外に行ってお金を使って来た方が良い、という考えの人が少し増えた

しかし、守ることにも理があります。
・地方への感染拡大防止
・地方の方に嫌な思いをさせない
・自分の社会的評価を守る(すべて理解した上で、「ほぼ、これだけのために要請は守る!」と断言する事業経営者の知り合いがチラホラいるのが、興味深いところ。)

最終的には、御自身の考え、社会的な立場を考慮して、判断していただくしかないようです。
「山に行くこと自体が、リスクマネジメントになる時代だ!」と、知り合いの何人かが言っていましたが、だいぶリアルになってきたなーという印象です。