登山講習、読図講習、ジム講習から、リード講習、クラック講習、マルチピッチ講習、雪上訓練、救助訓練、アイスクライミング講習まで。 初心者の富士登山から、アルパインクライミングを目指す方まで全力サポート。
2010年12月31日金曜日
ジムクライマーと岩場
2010年12月27日月曜日
アイスクライミング
12月26日(日)は、北八ヶ岳の某アイスエリア。
先週に続き、牛社長の付き人として参りました。
アイスクライミングは、その名の通り氷を登ります。
ピッケルの形を変形させたアイスアックスを両手に1本ずつ、両足にはアイゼンを付けて、手足の代わりにします。
さて、一般の方には訳の分からないアイスクライミングですが、実は岩登りに比べたら易しいです。
例えば・・・
壁の中に氷が張ったら、岩を登るより簡単なので、氷めがけてまっしぐら。
他にも、沢登りの滝が凍ったら、滝そのものを直登して、冬の沢登りも出来ます。
ちなみに、フリークライミング同様に、近場の有名な氷瀑をゲレンデ的に登ったりもします。
近年では、ジムみたいな人工氷瀑まであるのです。
まぁ、スポーツクライミングに比べたら、危険を判断する機会満載の分野です。
そういう意味では、岩登りよりも敷居は高いです。
今日は、そんなアイスクライミングの原点回帰。
人気の少ない滝を見てきました。
が、まだ不完全な氷で水がジャージャー。
見学だけして帰りました。
ただ、一応アックスくらいは振って帰りたいという御要望があり、側壁の簡単な滝(4級マイナスくらい?)を登って来ました。
結果としては、またもや3時間ほどの高難度ハイキング?
僕自身、久々に冬装備を出してきたら、装備不備だらけ。
自分の仕事前に装備チェックをしておけて、良かったです。
2010年12月25日土曜日
ボルダー力不足
しかし、微妙な風邪気味。
動き始めると、なんだか動くごとに苦しい。
終了点からの「テンション」コールも辛い。
こりゃダメだと思いつつ、本気ルートに一応トライ。
体調のせいもあるが、やっぱりのボルダー力不足で突破ならず。
"サザンクロス"は、ムーヴが出来ないので一度封印しようと思います。
他のをやってから、再トライします。
具体的なルート
・ピーターパン(5.10b)
アップ
・風に吹かれて(5.11a)
アップ
・サザンクロス(5.12b)1便目
1本目後のムーヴに進歩なし
・2便目
3本目後のムーヴ練習に切り替え。
初日に出来たムーヴすら出来なくなっている・・・
封印決定
・人生落ありゃ苦もあるさ(5.8、クラック)
もはや完全に心折れ、体を大切にモード。エンジョイクライミングして帰らせて下さい。
・イントロダクション(5.9、クラック)
引き続き、エンジョイクライミング。
クラックは、こうゆう気分のとき良いですね。
写真の黄色フリースのパートナーには、封印の二文字はありません。
根性!根性!ド根性!のレッドポインターです。
湯河原幕岩、クライミング講習
今回は、何年も前からの知り合い男性IさんとSさん。
Iさんは、1年ぶりのクライミング。
Sさんは、リードやムーヴアドバイスを中心に、自分の山岳会では得られないものを、といった要望。
一回で全部、って訳にはいきません。
まずは、疑似リードを中心に講習を行いました。
空いている代わりに、なかなかグレードが厳しいエリアなんで、お客様もクライミング内容そのものでは大苦戦。
そんな中で、色々と刺激は得られたでしょうか?
なかなか忙しい2人なので、まずはクライミングを着実に継続することが核心かもしれません。
具体的な講習内容
・ボルトの種類とチェック方法
・自作の簡易デイジーを使ったセルフビレイ
・ヌンチャクを掛ける向き(ウィップフラッシュ現象)
・終了点の仕組み(流動分散、固定分散、独立分散)
・ムーヴに関して、その場その場でのアドバイス
頻度の問題もあって伸び悩む彼ら。
上手くなるキッカケになりたいものです。
2010年12月21日火曜日
レッドポイント戦略
今回も、レッドポイント目指して1つのルートを練習練習。
さて、R.P.(レッドポイント)は、いくら無制限リハーサルありと言っても、練習過程には一応のセオリーはあります。
まず、全ムーヴの解決。
次に、楽なムーヴを研究したり、手順を覚えたり、小休憩場所を研究したり。
さらに、少しでも力を抜けるように、体のちょっとした動きを工夫。
最後に、トライ。
普通、累計7日間くらいトライしてダメなら、別のルートに目標を変えます。
理由は、あまりに繰り返してトライすると、進歩する要素が減ってきて、トレーニング効率が悪いからです。
ただし、日数オーバーの例外はあります。
例えば・・・
「やればやるほどミスが発見できて、進歩がある!」
「自信を付けるために最高グレードなどにチャレンジで、ちょっと延長戦!」
「そのルートをトライすること自体が、生き甲斐!?」
なんて場合です。
さあて、何日トライするか、封印になってしまうのか?
まだ、ムーヴも全解決出来ていないので不安です。
が、今日は少し希望の光が見えました。
具体的なルート
・海賊フック(5.10b)
ウォームアップ
・風に吹かれて(5.11a)
ウォームアップの筈が、1テン
・サザンクロス(5.12b)1便目
1本目直後のムーヴ探り、進歩なし
・2便目
1本目直後のムーヴ探り、懸案の1手を何回か止める
・3便目
1本目直後のムーヴ探り、もはやヨレヨレ。
最後に、前回の最高到達点まで練習に登ろうと思ったが、ヨレて不可能。
クライムダウン回収。
今回、1本目直後を8手のボルダーとして分解してみました。
最初の4手、懸案の1手、最後の3手、という3分割では出来ています。
少しは可能性が見えて、良かったです。
力を抜く
本日は、常連のYさんとTさん。
クライミングでは、「力を抜け!」とよく言われます。
が、どこの力を抜くべきか分からず、アドバイスにならない場合もあります。
スポーツクライミングの場合、1番最初に疲れて落ちる原因になるのは腕、もっと言えば指や手のひらです。
つまり、そこの力を温存するのが、最優先というわけです。
今回は、指に力を込める持ち方(カチ持ち)と、指を引っ掛けるようにする持ち方(オープンハンド)とを練習しました。
要するに、「温存する余裕がある場所なら、オープンハンドを積極的に使う」って練習です。
彼らのグレード(5.10aくらい)では、まだ手掛かりは相当しっかりしています。
しかし、それでもガッチリ握るか、手の皮を引っ掛けるように持つかで、前腕の筋肉ムキムキ度合いが後ろから見て明らかに変わるんですよね。
これは、自分で意識するのが結構難しい技術です。
今日一日で習得とは言いませんが、まずはキッカケになればと思います。
具体的な講習内容
・レストの種類の復習
・カチ持ちとオープンハンド
・一撃出来る程度のリードで実践練習
ところで、Yさんはリードのビレイが、いつの間にか上手くなってました。
そういうことも大切ですよね。
2010年12月20日月曜日
大沢崩れ見学
2010年12月19日日曜日
城ヶ崎、とりあえず撃沈
一件前の文章について
下記の内容は、「誰々がちょっとなぁ・・・」みたいな話ではなく、「僕はどうすりゃいいんだろう?とりあえず、考えながら色々試してみます。」という話です。
僕の考えもハッキリしてないので、読んだ方の混乱を招いたようです。
2010年12月16日木曜日
講習or徒弟制度?
最近、84では初心者的な新人比率が増えまくっております。
同人には、新人教育義務はないので、基本的には放っておかれます。
彼らの言葉を借りると、「会費も義務も無いし、良い人たちだから、とりあえず集会に参加し続けるところだけでも。」といった所です。
実際、色々なジャンルの登山・クライミングを実施する人を受け入れる84は、居心地も悪くないと思います。
新人教育義務がないとは言っても、気に入った新人は、タイミングが合えば連れて行きます。
が、人数が増えてきたり、完全な初心者が入ってきたりすると、さすがに面倒を見るのも難しいです。
最近では、石田登山塾にお客様として参加してでも、という人もおります。
でも、仲間からお金取って講習するのは、色々微妙な気がします。
同人は、単なるパートナー集めの場なのか、それとも無償の義理人情の山仲間なのか?
どうしたら良いんだろう?
ところで・・・
石田登山塾では、他会の講習や訓練、新人教育を請け負ったりしています。
それも、この同人流行りの時代の流れでしょう。
しかし、全部外注してたら、山岳会の上下の繋がりも薄くなり、いつかツケを払うことになると予想しています。
つまり、プロの講習会は大変効果的ですが、山岳会の徒弟制度を完全に埋めることは出来ないと思うわけです。
話を戻すと、今回は84の人にあまりに強く頼まれたので、石田登山塾として講習を実施してみようと思います。
話が長くなりました。僕も、僕がどうすべきか分かりません。
これから、山業界の在り方が変わっていくのかもしれませんねぇ。
2010年12月13日月曜日
富士山ガイド、リーダー会
リーダー会というのは、僕の所属する富士山ガイドの運営会議です。
リーダー1名が10名ほどのガイドを呼び出し、50名全員で議論したら収拾がつかないよう細かいことを決めます。
例えば、僕は今回ベテラン向けの定期更新試験を担当しています。
方向性とか、大まかなことは、全体で意見統一してあります。
リーダー会では、その試験中の給与とか、例外規定とか、不合格した場合の解雇手続きとかを話し合います。
まぁ、来月に全体会議がありますので、最終決定はそこで。
しかし、2日間、事務作業と文書校正、細かい点の話し合い、というのは案外ツラいです。
富士山ガイドは、単なる季節労働を越えてますねぇ。
ただ、夏の熱い気持ちは、さすがに今は持続してませんけど(笑)。
また来年、熱くなるでしょう。
2010年12月11日土曜日
冬靴&冬山の講習(雪上訓練など)
「なんで去年アラスカに行くときに買わなかったのに、今頃買うんだ!」
という突っ込みが聞こえてきそうです。
はい。その通りなんですね。
その節は御迷惑お掛けしました。
ただ、今年も雪訓などの仕事で入門雪山に行く以上、結局以前のヘタレた靴は凍傷が治った足指が不安で不安で・・・。
実際、凍傷後の最初のシーズンは、特に再発しやすいそうです。
そこで、結局はバリバリに暖かい2重靴を買いました。
これで一安心。
実は、日本にある、僕に合うビックサイズの冬靴自体が、2重靴しか無かったという理由もあり。
具体的には、ボリエールのG1ライト。
しかも、日本のカタログ最大サイズのUK11.5。
日本に仕入れている冬靴で、僕のデカ足に合う数少ないモデルです。
さて、最後に宣伝。
雪上訓練(アイゼン・ピッケル、雪を利用したビレイの基本、など)、アイスクライミング基本講習、行えます。
本格的な雪山を始める前に、是非とも安全管理技術の確認を!
雪山は、クライミングのロープワーク同様、最初が肝心。
「講習じゃなきゃダメ!」なんて言いませんが、しっかりした経験者に着くのは最低条件だと思います。
2010年12月10日金曜日
オンサイト
オンサイト(初見一撃、O.S.)でのジム最高グレードを更新しました。
具体的なグレードは、5.12a。
ジムのグレードは、岩場のように年月をかけて改訂されることもなく、実は結構適当です(笑)。
ただ、このルートは、「グレードの割には易しい」という物言いがあまり付いていないので、ちょっと嬉しいです。
ちなみに、オンサイトがクライミングで尊重される理由は、僕の理解では2つです。
1つ目は、フリークライミングの元となる考え方で、「自力で登った感」の強いスタイルだからでしょう。
つまり、一回リハーサルするのが、ちょっと反則っぽい、という感覚です。
この「自力で登った感」は、クラックとか登山のときに強く感じることが多いですが、スポーツクライミングで感じることも度々あります。
もう1つは、スポーツ的に心技体が調和した総合的な実力が出せて楽しい、という点です。
スポーツクライミングのコンペで、初見一撃の能力で勝負を決するのも、この影響でしょうね。
ちなみに、対極にあるスタイルが、レッドポイント(R.P.)と言って、リハーサル無限回にオーケーという方法です。
まぁ、これはこれで面白いし、色々と練習にもなるので、僕もよくやります。
具体的に登ったのは、マサオ製作の水色バツ。
ちなみに、先日の自作5.12bも、一応完登しておきました。
2010年12月8日水曜日
ムーヴ講習(レスト編)
今回は、常連の女性Tさん。
クライミングでは、登っている最中に腕を休める動作(レスト)が重要です。
ホールドを掴むのも、腕を上げているのも、腕の血流を止めるばかり。
登りながらイチイチ腕を下ろしたり、一瞬でも腕を振ったりする動作は、体力温存の常套手段です。
さて、今回はそのレストの方法について講習しました。
しっかり両手をチョークアップする方法から、一瞬だけ腕を振るテクニックまで。
面白いくらいに身に付いたので、かなり持久力がアップしたように思います。
具体的な講習内容
・超基本ムーヴの復習
・落ちる練習、止める練習(前回よりも恐怖は減り)
・レストの種類ごとのコツ(長期レスト、中期レスト、短期レスト)
・リードの本気トライ(5.10aを2本完登、5.10cは敗退)
根気強く続けてきた甲斐がありましたねぇ。
5.10aは、リードの最高グレード更新だそうです。
2010年12月6日月曜日
クライミング講習、というか強化合宿?
今回は、30代の男性3名グループ。
2010年12月3日金曜日
また1人
詳細は知りませんが、周囲への影響を考えると知っていてもブログでは語れないでしょう。
強いクライマーで、いい人だっただけに、残念です。
ちなみに・・・
大きな事故の場合、詳細が正式に発表されるとは限りません。
新聞記事の数十行までは公表されても、あとは噂に聞く程度ということは多いです。
理由としては、事故者本人が恥と感じて語りたがらなかったり、本人が亡くなって周りが語りたがらなかったり。
同じ山の会ならともかく、普通のクライミング友達でも聞きづらいことすらあります。
山での事故は、完全な不可抗力であることの方が少なく、多少はミスが絡んでいます。
ただ、僕の実体験とか諸先輩の事故例を見ても、ミスもあり得て当たり前。
小さなミスで責任追求してたら山なんか行けないし、それも受け入れて登るんですよね。
だからこそ、ミスの確率を下げる意味で、事故例は知識として知っておきたいものです。
先ほどの理由で、身近な人の「ヒヤリハッと」体験が聞けないなら、『生と死の分岐点』という本を読んどくのがオススメです。
ドイツ山岳会がまとめた、ありがたい本です。
とはいえ、恐がってるときに読むと、ますますビビる内容なんですよね。
事故事例集から教訓を学ぶ本って。
フリーファンの『安全ブック』はフリークライミングのみですが、もう少し軽い感じで読みやすい事故事例集です。