2010年12月31日金曜日

ジムクライマーと岩場




12月29日(水)、30日(木)も、しつこく城ヶ崎。
 
今回は、同じジム仲間の3名と、いつものハードレッドポインターの方と行ってきました。
 
さて、ジム仲間といっても、実は岩場でのロープクライミングはほとんど経験ない人も居ました。
ただ、ジムでのクライミングは僕よりも強いので、岩場でも結構なグレードにトライできます。
つまり、スポーツルートの岩場で強くなりたかったら、トレーニングのほとんどはジムで良いってことを実証する彼らです。
 
しかし、単純なクライミング能力の高い彼らにも、弱点はあります。
 
極端な例に思えるでしょうが・・・、
ジムでは5.12をオンサイトするような19歳の青年も、ヌンチャクの向きも知らなかったり、懸垂下降や終了点作業も皆無に近い知識。
ボルトの種類、カムの存在なんて、知るよしもありません。
 
こういうことには、あまり興味も無さそうだったし、僕も講習仕事ではなかったので、説明はちょいちょい程度にしておきました。
ただ、こういう例は少なくないようなので、色々な弊害もありそうですね。
 
例えば、今回の城ヶ崎は、実はクライミングエリアに行くにも帰るにもロープを使う、敷居の高いエリアです。
行きは、懸垂下降一発ですが、帰りの登り返しは手際の悪い人は渋滞の原因となって大迷惑です。
実際、帰りの登り返しで、暗い中での1時間~2時間の待ちはちょくちょくなんですよ!
 
城ヶ崎は、ルート自体も中級向けが多く、普通にクライミングを長く練習してきた人にとっては、このくらいのロープワークは日常的で問題もありません。
でも、ジムで強い人がいきなり来たら大変ですよね。
 
他にも、一般的に、ジムクライマーはトレーニング意識が高くて、岩場叩き上げの人は「そのままの岩を登る」みたいな意識が高かったり、クライミングの歴史に詳しかったりと、色々な違いはあります。
もちろん、それ自体は、どっちが良いとかはありません。
ただ、ジム中心の人は、岩場クライマーから見て非常識になることもあるので、一定の配慮はした方が良いでしょうね。
 
例えば、岩場に行くときには詳しい人から話を聞いたり、当塾の講習会を受けるなり、して欲しいです。
そして、城ヶ崎みたいな岩場は熟練者と来るか、あるいは熟練してから来るか、がベストです。
 
ちなみに、今回の城ヶ崎でクライミング講習会やってたインストラクターが、帰りの登り返しで手際が悪すぎて渋滞の原因になってました。
 
インストラクターは、ジムクライマーには熟練者に見える訳ですから、さすがに不味いっすよね~。
 
具体的に登ったルート
1日目
・風に吹かれて(5.11a) アップ
 
・チリコンカーン(5.12b)1便目
核心ムーブ出来ず、敗退
 
・チシャ猫(5.10d)
あまりに順番待ちが長いので、再アップ
 
・2便目 ムーブは全解決
 
・人生楽ありゃ苦もあるさ(5.8、クラック) 再アップ
 
・3便目 2テン
 
あまりにも渋滞が激しいので、海賊フック(5.10b)をヘッデンで登って、ザックを荷揚げして帰りました。
 
2日目
・ピーターパン(5.10b) アップ
 
・風に吹かれて(5.11a) アップ
 
・チリコンカーン 1便目
残念ながら、湿気っている。1テン
 
・2便目
前日の疲れか、核心前で完全レスト不可。ダメ
 
・3便目
2便目と同じ。ダメ
 
写真の1枚目の彼は、ジム中心ながらも岩場経験も結構ある後輩君。
彼は、さすがの登りで僕の最終目標の「シンデレラボーイ」をあと一歩に持ち込んでおりました。
矛盾するようですが、ジムは大切ですね(笑)。
 
そして、なんだかんだ、ジム友達が岩場も好きになってくれる姿は、単純に嬉しいものです。
富士山のお客様に山を始めて欲しいと思う気持ちと同じです。

2010年12月27日月曜日

アイスクライミング





































12月26日(日)は、北八ヶ岳の某アイスエリア。
先週に続き、牛社長の付き人として参りました。

アイスクライミングは、その名の通り氷を登ります。
ピッケルの形を変形させたアイスアックスを両手に1本ずつ、両足にはアイゼンを付けて、手足の代わりにします。

さて、一般の方には訳の分からないアイスクライミングですが、実は岩登りに比べたら易しいです。
例えば・・・
壁の中に氷が張ったら、岩を登るより簡単なので、氷めがけてまっしぐら。
他にも、沢登りの滝が凍ったら、滝そのものを直登して、冬の沢登りも出来ます。

ちなみに、フリークライミング同様に、近場の有名な氷瀑をゲレンデ的に登ったりもします。
近年では、ジムみたいな人工氷瀑まであるのです。

まぁ、スポーツクライミングに比べたら、危険を判断する機会満載の分野です。
そういう意味では、岩登りよりも敷居は高いです。

今日は、そんなアイスクライミングの原点回帰。
人気の少ない滝を見てきました。

が、まだ不完全な氷で水がジャージャー。
見学だけして帰りました。
ただ、一応アックスくらいは振って帰りたいという御要望があり、側壁の簡単な滝(4級マイナスくらい?)を登って来ました。

結果としては、またもや3時間ほどの高難度ハイキング?
僕自身、久々に冬装備を出してきたら、装備不備だらけ。
自分の仕事前に装備チェックをしておけて、良かったです。

2010年12月25日土曜日

ボルダー力不足







12月24日(金)は、またまた遊びで城ヶ崎。

しかし、微妙な風邪気味。
動き始めると、なんだか動くごとに苦しい。

終了点からの「テンション」コールも辛い。
こりゃダメだと思いつつ、本気ルートに一応トライ。
体調のせいもあるが、やっぱりのボルダー力不足で突破ならず。
"サザンクロス"は、ムーヴが出来ないので一度封印しようと思います。
他のをやってから、再トライします。

具体的なルート
・ピーターパン(5.10b)
アップ

・風に吹かれて(5.11a)
アップ

・サザンクロス(5.12b)1便目
1本目後のムーヴに進歩なし

・2便目
3本目後のムーヴ練習に切り替え。
初日に出来たムーヴすら出来なくなっている・・・
封印決定

・人生落ありゃ苦もあるさ(5.8、クラック)
もはや完全に心折れ、体を大切にモード。エンジョイクライミングして帰らせて下さい。

・イントロダクション(5.9、クラック)
引き続き、エンジョイクライミング。
クラックは、こうゆう気分のとき良いですね。

写真の黄色フリースのパートナーには、封印の二文字はありません。
根性!根性!ド根性!のレッドポインターです。

湯河原幕岩、クライミング講習

12月23日(木)の祝日は、湯河原幕岩にて岩場講習。

今回は、何年も前からの知り合い男性IさんとSさん。

Iさんは、1年ぶりのクライミング。
Sさんは、リードやムーヴアドバイスを中心に、自分の山岳会では得られないものを、といった要望。

一回で全部、って訳にはいきません。
まずは、疑似リードを中心に講習を行いました。

空いている代わりに、なかなかグレードが厳しいエリアなんで、お客様もクライミング内容そのものでは大苦戦。
そんな中で、色々と刺激は得られたでしょうか?

なかなか忙しい2人なので、まずはクライミングを着実に継続することが核心かもしれません。

具体的な講習内容
・ボルトの種類とチェック方法
・自作の簡易デイジーを使ったセルフビレイ
・ヌンチャクを掛ける向き(ウィップフラッシュ現象)
・終了点の仕組み(流動分散、固定分散、独立分散)
・ムーヴに関して、その場その場でのアドバイス

頻度の問題もあって伸び悩む彼ら。
上手くなるキッカケになりたいものです。

2010年12月21日火曜日

レッドポイント戦略

12月21日(火)は、またもや城ヶ崎で遊びクライミング。

今回も、レッドポイント目指して1つのルートを練習練習。

さて、R.P.(レッドポイント)は、いくら無制限リハーサルありと言っても、練習過程には一応のセオリーはあります。

まず、全ムーヴの解決。
次に、楽なムーヴを研究したり、手順を覚えたり、小休憩場所を研究したり。
さらに、少しでも力を抜けるように、体のちょっとした動きを工夫。
最後に、トライ。

普通、累計7日間くらいトライしてダメなら、別のルートに目標を変えます。
理由は、あまりに繰り返してトライすると、進歩する要素が減ってきて、トレーニング効率が悪いからです。

ただし、日数オーバーの例外はあります。

例えば・・・
「やればやるほどミスが発見できて、進歩がある!」
「自信を付けるために最高グレードなどにチャレンジで、ちょっと延長戦!」
「そのルートをトライすること自体が、生き甲斐!?」
なんて場合です。

さあて、何日トライするか、封印になってしまうのか?

まだ、ムーヴも全解決出来ていないので不安です。
が、今日は少し希望の光が見えました。

具体的なルート
・海賊フック(5.10b)
ウォームアップ

・風に吹かれて(5.11a)
ウォームアップの筈が、1テン

・サザンクロス(5.12b)1便目
1本目直後のムーヴ探り、進歩なし

・2便目
1本目直後のムーヴ探り、懸案の1手を何回か止める

・3便目
1本目直後のムーヴ探り、もはやヨレヨレ。
最後に、前回の最高到達点まで練習に登ろうと思ったが、ヨレて不可能。
クライムダウン回収。

今回、1本目直後を8手のボルダーとして分解してみました。
最初の4手、懸案の1手、最後の3手、という3分割では出来ています。
少しは可能性が見えて、良かったです。

力を抜く

12月20日(月)の夜は、Tウォール江戸川橋にてジム講習。
本日は、常連のYさんとTさん。

クライミングでは、「力を抜け!」とよく言われます。
が、どこの力を抜くべきか分からず、アドバイスにならない場合もあります。

スポーツクライミングの場合、1番最初に疲れて落ちる原因になるのは腕、もっと言えば指や手のひらです。
つまり、そこの力を温存するのが、最優先というわけです。

今回は、指に力を込める持ち方(カチ持ち)と、指を引っ掛けるようにする持ち方(オープンハンド)とを練習しました。

要するに、「温存する余裕がある場所なら、オープンハンドを積極的に使う」って練習です。

彼らのグレード(5.10aくらい)では、まだ手掛かりは相当しっかりしています。
しかし、それでもガッチリ握るか、手の皮を引っ掛けるように持つかで、前腕の筋肉ムキムキ度合いが後ろから見て明らかに変わるんですよね。

これは、自分で意識するのが結構難しい技術です。
今日一日で習得とは言いませんが、まずはキッカケになればと思います。

具体的な講習内容
・レストの種類の復習
・カチ持ちとオープンハンド
・一撃出来る程度のリードで実践練習

ところで、Yさんはリードのビレイが、いつの間にか上手くなってました。
そういうことも大切ですよね。

2010年12月20日月曜日

大沢崩れ見学











12月19日(日)は、富士山へ。
 
今回は、ちょっと変わった依頼で、運送会社の社長(通称:牛社長)に付き合うのみ。
 
ガイドでも、講習でもないように感じますが、以前、相当お世話になっていた人なので、何なりとお申し付け下さい(笑)。
つまりは、ボッカ・ビレイ・リードなど、その場で言われた作業を何でもする、山バージョンの付き人ですね。
 
当日の車を降りるまで、行き先は二転三転。
朝10時過ぎに、富士山吉田口のスバルラインを車で走っている状況でした。
 
最終的には、御中道と言われる富士山中腹を巡る道を、途中まで歩いてきました。
大沢崩れという崩落地の横断が難しいので、今回もそこを見に行ったのみ。
一周することはしませんでした。
 
往復3時間くらい、アイゼンを使うか微妙くらいの樹林帯ハイク。
装備は、先日買った新品冬靴と、アイスアックスだったりしましたが・・・。
まだ富士山も、雪が少ないですね。
 
具体的なコース
・富士スバルライン御庭駐車場 ~(右回り)~ 大沢崩れ ~(往路を戻る)~ 駐車場
大沢崩れを見に行けたのは、来年の富士山での話のネタとしても収穫でした。

2010年12月19日日曜日

城ヶ崎、とりあえず撃沈




12月18日(土)は、相当久しぶりに遊びで岩場クライミング。
城ヶ崎に参りました。
 
僕が最終的に登りたいのは、“シンデレラボーイ”というルートです。
ちなみに、このルートは、2つのルートを繋げて、「連続して登る難しさ」を加えたものです。
 
登るスタイルは、レッドポイント(R.P.)という、無限回リハーサルありの、最終的な完登です。
無限回、って言っても通常は、ある程度で引き際はあります。
「まだ実力不足」という判断もあるので。
 
どんな風に2ルートを繋げるのかは、図を描かないと説明しづらいので、興味のある方はルート集を見てください。
さて、もともとの2つのルートというのは、“サザンクロス”と“チリコンカーン”という名前が、それぞれについています。
 
上級者の方は、“シンデレラボーイ”をいきなりトライすることもあります。
しかし、僕のようなギリギリのレベルだと、2つのルートを解決してから“シンデレラボーイ”に取り付くのが普通です。
 
という訳で、今日は“サザンクロス”にトライ。
しかし、見事に撃退されました。
うーむ。この最初のルート自体に何日掛かるのでしょう?
とりあえず、また近いうちに行くとします。
 
具体的なルート
・ピーターパン(5.10b)アップ
・サザンクロス(5.12b)1便目
 1本目後、ムーブ解決出来ず
・2便目
 1本目直後の一連のムーブを前後半に分解し、2本目直前のムーブだけ解決。
 以降、3本目直後の噂の一手までは解決するも、4本目には辿り着けず。
・3便目
 1本目直後のムーブだけ徹底的に探る。
 ちょっとだけ可能性は見えたが・・・、まぁ繋げにくいムーブですね。
 早くも疲れてムリ。
・4便目
 ヨレヨレなので、トレーニング的に割り切って。
 案の定ダメダメ。
 3本目に残置してある敗退ビナで回収。
  
  
出だしのムーブが出来ないと、ガックリ来ますね。
パートナーは、それこそ“無限回トライ”でR.P.を狙う覚悟のクライマーなんで、激励されております。
まだ、もう少し粘ってみます。

一件前の文章について

文章表現が悪かったようなんで、お詫びです。

下記の内容は、「誰々がちょっとなぁ・・・」みたいな話ではなく、「僕はどうすりゃいいんだろう?とりあえず、考えながら色々試してみます。」という話です。

僕の考えもハッキリしてないので、読んだ方の混乱を招いたようです。

2010年12月16日木曜日

講習or徒弟制度?

僕の所属するチーム84の忘年会がありました。

最近、84では初心者的な新人比率が増えまくっております。

同人には、新人教育義務はないので、基本的には放っておかれます。

彼らの言葉を借りると、「会費も義務も無いし、良い人たちだから、とりあえず集会に参加し続けるところだけでも。」といった所です。
実際、色々なジャンルの登山・クライミングを実施する人を受け入れる84は、居心地も悪くないと思います。

新人教育義務がないとは言っても、気に入った新人は、タイミングが合えば連れて行きます。
が、人数が増えてきたり、完全な初心者が入ってきたりすると、さすがに面倒を見るのも難しいです。

最近では、石田登山塾にお客様として参加してでも、という人もおります。

でも、仲間からお金取って講習するのは、色々微妙な気がします。
同人は、単なるパートナー集めの場なのか、それとも無償の義理人情の山仲間なのか?

どうしたら良いんだろう?

ところで・・・
石田登山塾では、他会の講習や訓練、新人教育を請け負ったりしています。
それも、この同人流行りの時代の流れでしょう。

しかし、全部外注してたら、山岳会の上下の繋がりも薄くなり、いつかツケを払うことになると予想しています。

つまり、プロの講習会は大変効果的ですが、山岳会の徒弟制度を完全に埋めることは出来ないと思うわけです。

話を戻すと、今回は84の人にあまりに強く頼まれたので、石田登山塾として講習を実施してみようと思います。

話が長くなりました。僕も、僕がどうすべきか分かりません。
これから、山業界の在り方が変わっていくのかもしれませんねぇ。

2010年12月13日月曜日

富士山ガイド、リーダー会

12月11日(土)、12日(日)は、富士吉田市にてリーダー会。

リーダー会というのは、僕の所属する富士山ガイドの運営会議です。

リーダー1名が10名ほどのガイドを呼び出し、50名全員で議論したら収拾がつかないよう細かいことを決めます。

例えば、僕は今回ベテラン向けの定期更新試験を担当しています。
方向性とか、大まかなことは、全体で意見統一してあります。

リーダー会では、その試験中の給与とか、例外規定とか、不合格した場合の解雇手続きとかを話し合います。
まぁ、来月に全体会議がありますので、最終決定はそこで。

しかし、2日間、事務作業と文書校正、細かい点の話し合い、というのは案外ツラいです。

富士山ガイドは、単なる季節労働を越えてますねぇ。
ただ、夏の熱い気持ちは、さすがに今は持続してませんけど(笑)。
また来年、熱くなるでしょう。

2010年12月11日土曜日

冬靴&冬山の講習(雪上訓練など)

冬山用の登山靴を、新調しました。

「なんで去年アラスカに行くときに買わなかったのに、今頃買うんだ!」
という突っ込みが聞こえてきそうです。

はい。その通りなんですね。
その節は御迷惑お掛けしました。

ただ、今年も雪訓などの仕事で入門雪山に行く以上、結局以前のヘタレた靴は凍傷が治った足指が不安で不安で・・・。

実際、凍傷後の最初のシーズンは、特に再発しやすいそうです。

そこで、結局はバリバリに暖かい2重靴を買いました。
これで一安心。

実は、日本にある、僕に合うビックサイズの冬靴自体が、2重靴しか無かったという理由もあり。

具体的には、ボリエールのG1ライト。
しかも、日本のカタログ最大サイズのUK11.5。

日本に仕入れている冬靴で、僕のデカ足に合う数少ないモデルです。

さて、最後に宣伝。
雪上訓練(アイゼン・ピッケル、雪を利用したビレイの基本、など)、アイスクライミング基本講習、行えます。
本格的な雪山を始める前に、是非とも安全管理技術の確認を!

雪山は、クライミングのロープワーク同様、最初が肝心。
「講習じゃなきゃダメ!」なんて言いませんが、しっかりした経験者に着くのは最低条件だと思います。

2010年12月10日金曜日

オンサイト

先ほど、ジムにてちょびっとだけ成果がありました。

オンサイト(初見一撃、O.S.)でのジム最高グレードを更新しました。

具体的なグレードは、5.12a。
ジムのグレードは、岩場のように年月をかけて改訂されることもなく、実は結構適当です(笑)。
ただ、このルートは、「グレードの割には易しい」という物言いがあまり付いていないので、ちょっと嬉しいです。

ちなみに、オンサイトがクライミングで尊重される理由は、僕の理解では2つです。

1つ目は、フリークライミングの元となる考え方で、「自力で登った感」の強いスタイルだからでしょう。
つまり、一回リハーサルするのが、ちょっと反則っぽい、という感覚です。
この「自力で登った感」は、クラックとか登山のときに強く感じることが多いですが、スポーツクライミングで感じることも度々あります。

もう1つは、スポーツ的に心技体が調和した総合的な実力が出せて楽しい、という点です。
スポーツクライミングのコンペで、初見一撃の能力で勝負を決するのも、この影響でしょうね。

ちなみに、対極にあるスタイルが、レッドポイント(R.P.)と言って、リハーサル無限回にオーケーという方法です。
まぁ、これはこれで面白いし、色々と練習にもなるので、僕もよくやります。

具体的に登ったのは、マサオ製作の水色バツ。
ちなみに、先日の自作5.12bも、一応完登しておきました。

2010年12月8日水曜日

リンクフリー

石田登山塾のホームページ、このブログ(石田登山塾日誌)は、リンクフリーです!
これを見ている皆様、どうぞ載せて下さい。
ということを宣言すると共に、既にリンクを貼ってくださっている方々などのリンクを右に載せました。

ホームページの方にも、リンク集を各サイトの説明付きで載せる予定ですので、よろしくお願いいたします。
特に、ガイドなんかは、そのガイドの得意分野とか説明して紹介した方が丁寧ですしね。

メカ音痴の私ですが、また一歩、現代社会を追いかけて行こうと思います。
日に日に離されている気はしますが。

ムーヴ講習(レスト編)

12月7日(火)の夜は、ランナウトにてジム講習。
今回は、常連の女性Tさん。

クライミングでは、登っている最中に腕を休める動作(レスト)が重要です。
ホールドを掴むのも、腕を上げているのも、腕の血流を止めるばかり。
登りながらイチイチ腕を下ろしたり、一瞬でも腕を振ったりする動作は、体力温存の常套手段です。

さて、今回はそのレストの方法について講習しました。

しっかり両手をチョークアップする方法から、一瞬だけ腕を振るテクニックまで。

面白いくらいに身に付いたので、かなり持久力がアップしたように思います。

具体的な講習内容
・超基本ムーヴの復習
・落ちる練習、止める練習(前回よりも恐怖は減り)
・レストの種類ごとのコツ(長期レスト、中期レスト、短期レスト)
・リードの本気トライ(5.10aを2本完登、5.10cは敗退)

根気強く続けてきた甲斐がありましたねぇ。
5.10aは、リードの最高グレード更新だそうです。

2010年12月6日月曜日

クライミング講習、というか強化合宿?
















12月4日(土)、5日(日)は、湯河原幕岩にてリード講習。
今回は、30代の男性3名グループ。
前回、ジムでの講習は快速そのもの。
今回は、岩場でのリードについて学びます。

やる気あるチームで、早朝からヘッドライト下山までの2日間。
初心者に一番効果のある練習方法は、質より量です。
岩場では「最初入り、最後上がりの鉄則」を守る初級者は、強くなりますよね。

ハードにやった甲斐あって、今回だけで岩場に自分たちで行ける自信も付いた様子です。
どの内容の講習も、1回で習得していくので、2ヶ月に1回でも近い将来卒業しちゃいますね。

これまで、ロープワークらしいことはほとんど知らない方々でしたが、今回で基本的なシステムも理解できたみたいです。
相当ミッチリ教え込んだので、マルチピッチや沢なんかでも役に立つはずです。

技術書も、もう一度読み直してもらいたいものです。

次回は、いよいよクラック講習でしょうか?
クラックには、相当な興味を抱いているチームなので、きっとまた充実の講習になるでしょう。

具体的な講習内容
<初日>某不人気エリアにて
・セルフビレイの取り方(足場の悪いエリアなので)
・疑似リードの中で、落ちたら危険な場所のこなし方(クライムダウンできる範囲のムーブで)、ウィップフラッシュ現象、クリップの体勢について
・ボルトの種類やサビ具合などを見るポイント
・終了点の基本的な仕組み
 (独立した複数支点、流動分散、固定分散、細引き、チェーン)
・本気トライ(たまたま、丁度良い難しさだった)
<2日目>桃源郷の右隣の5.6からゼルダの岩にかけて
・スリングの収納方法
・結び替え(なぜか、お客様のモチベーション大!!)
・懸垂下降
・終了点が無くて、立ち木を使う場合
・終了点を自前の捨て縄で補強する方法
・終了点でよく見かける、一般的なロープの結び方集
・本気トライで実践
・ムーブがこなせない場合のトップアウトの小技集(たまたま、そうせざるを得ず!!)
・ヌンチャクの回収方法、懸垂下降中の仮固定
こうして見返しても、ロープワークをほとんど知らない人に、よくもまあ教えまくったものだと思います。
復習がてら、岩場リード&ムーブ講習というのも1つの手かもしれません。

2010年12月3日金曜日

また1人

友人が山で亡くなりました。
詳細は知りませんが、周囲への影響を考えると知っていてもブログでは語れないでしょう。

強いクライマーで、いい人だっただけに、残念です。

ちなみに・・・
大きな事故の場合、詳細が正式に発表されるとは限りません。
新聞記事の数十行までは公表されても、あとは噂に聞く程度ということは多いです。

理由としては、事故者本人が恥と感じて語りたがらなかったり、本人が亡くなって周りが語りたがらなかったり。
同じ山の会ならともかく、普通のクライミング友達でも聞きづらいことすらあります。

山での事故は、完全な不可抗力であることの方が少なく、多少はミスが絡んでいます。

ただ、僕の実体験とか諸先輩の事故例を見ても、ミスもあり得て当たり前。
小さなミスで責任追求してたら山なんか行けないし、それも受け入れて登るんですよね。

だからこそ、ミスの確率を下げる意味で、事故例は知識として知っておきたいものです。
先ほどの理由で、身近な人の「ヒヤリハッと」体験が聞けないなら、『生と死の分岐点』という本を読んどくのがオススメです。
ドイツ山岳会がまとめた、ありがたい本です。

とはいえ、恐がってるときに読むと、ますますビビる内容なんですよね。
事故事例集から教訓を学ぶ本って。

フリーファンの『安全ブック』はフリークライミングのみですが、もう少し軽い感じで読みやすい事故事例集です。

2010年12月2日木曜日

ルート作り

今週平日は、ランナウト通い。
実は、城ヶ崎に行く予定が諸事情で中止になってしまったので、時間に余裕がありました。

そんなわけで、自分の練習以外にも、人工壁ルートを作りました。

最近は、ちょっとだけ上達を実感してきて、自分なりにムズカシ目のものを作りやすいです。

今回のは、自分の一撃出来るグレードより高いということもあり、2時間くらいかけて作りました。
(僕は遅い方ですが、初心者的なグレードなら、さすがに30分前後で作れたりします)

割りと面白いと思うので、興味のある方は是非とも。