2013年9月26日木曜日

グレード感覚

9月24日(火)は、自分のクライミングにて、カサメリ沢。
立川山岳会のHさん、その他にランナウト常連さん4名と。
本日のクライミングとは関係ないんですが、たまたま上がったグレード感覚の話。

例えば、5.10bのルートを登って、すごく難しく感じることがあります。

・グレードが辛い
・自分が難しく登っている

どっちなんでしょ?
オススメとしては、とりあえず自分が下手なことを疑うことです。

ってのは、グレードってのは
「そのテクニックを持っている人が、どのくらいフィジカルの負担を感じるか?」

つまり
「中上級者が、どのくらい「ウッ!」と思うか?」

で付いていることが多い。

例えば、クラックの5.8を、5.8らしく登るのは経験が必要って訳です。
なんで、

5.10bのルートがあって、5.11クライマー10人中9人が苦労してギリギリ完登したとします。
でも、1人が力を使わずスイスイ登ったら、やっぱり5.10bなのかも?

だから、9人の人が特別下手だって訳じゃありません。
落ち込む必要もありません。
(かく言う私も、パワフルにこなしてしまったり、落ちちゃうこともあるんで。)

そのルートを楽に登るための、「何か1つ」が欠けているかも、って位に考えます。

上手く登った1人のムーヴを盗もうとしたり、再登してみたり、というのも有効です。
省エネ技術が大切なルートクライマー、何でも一通りこなすべきマルチピッチクライマーは、5.10台が良い勉強材料になると思いますよ。

ただ、ときどき「絶対辛いでしょ!」ってのも、あるんですけどねー。
悪い足と悪い手で、真っ向勝負を要求してくるような(笑)。

「ホールドも、そこそこ持てるだけど、なんだか上手く登れなかったなぁ」
ってときは、弱点発見のチャンスかもしれないってことです。


具体的に登ったルート
モツランド
・たぬき(5.10a) 再登
・ミルクミルク(5.10c) 再登
・無名クラック(5.8くらい) オンサイト
・ナチュラルを直下から、オールNPで(5.10b?) オンサイト
・プラチナム(5.11c) オンサイト。ちょっと限定っぽい。一応、左のクラックは使わなかったけど。
・たらこ(5.11d) R.P.2撃
・めんたいこ(5.11b) フラッシュ
・かずのこ(5.10d) オンサイト

パートナーが欲しい

9月23日(月)も、マルチピッチリード講習にて、三ツ峠。
常連女性TZさん。

が、霧雨になってしまい、ミズガキまで転戦してクラック講習になりました。

<三ツ峠では、ハーケンの打ち方だけを復習して撤退>
TZさん、
「講習を通じて、パートナーが欲しい!」

と、積極的。

1に性格の一致、2に実力が近いこと、という希望。

<ミズガキに移動>
これまで、TZさんは

①初期は山岳会仲間と一緒に、ジムのリード講習を受講
→その方は、ガイド登山主体だったため、段々とTZさん独りに

②岩場リード講習、クラックリード講習は、色々な人と受けて友達もできる

③マルチピッチリード講習は、独りで受ける機会が多かった
→半年前のマルチリードが大盛況だった時期は、不運にも肩の故障中だった

って経緯。

<おしん(5.8)にトライ>
今のタイミング、マルチピッチリード講習を受けているのは、YZ夫妻と女性KSさんのみ。

ちょっとパートナーが得にくいので、今後は岩場リード講習&クラックリード講習をオススメしました。
この2つは、いま熱い人たちが何人も居ます!

そこで、一緒に成長できる友達ができれば良いですね。

<何とかフラッシュ!>
具体的な講習内容
・ハーケンの打ち方
・ビレイポイント作りの練習
・実践クラックリード(不動沢の屏風岩、おしん(5.8)の立木までをフラッシュ!)
・完登したルートで、トップロープ(ジャミング&体力トレーニング)

ジムで5.10c、ボルトで5.10a、クラックで5.8くらいがコンスタントにO.S.できると、マルチピッチリード講習も楽になります。
単純なクライミング能力も、もう少し欲しいですね。

リード中のプロテクション

9月22日(日)も、マルチピッチリード講習にて、三ツ峠。
ボルダー初段の女性KSさん。
「リード中、どの位の間隔でプロテクションを取りますか?」

という質問をよくされます。
この仕事を始めた頃は、すぐに答えを言っちゃってたんですが、最近は方針転換。

「自分としては、どの位の間隔が良いと思いますか?」

と、聞くことにしました。

皆さんは、どう思いますか?
「2,3mおきに1個」
「50cmに1個は欲しいくらい!」
「いや、そんなに自然は都合良くは出来てないか」
「いや、でも取れないなら、気合で行くしかないか」
「でも、難しかったら危ないか」

とか、本人なりの回答が出てきます。
そこまで考えてもらってから、

「落ちるかもしれない!」
と自分が感じるムーヴの前にプロテクションが取れなかったら、敗退

という原則を説明します。
逆に言えば、

落ちそうもないときは、
「プロテクションが無いなりに、慎重に登る」
という選択肢も有り得る

という話。
だから、

「落ちるかもしれない!」
が持続するようなルートでは、常に次のプロテクションのことを考えながら作戦を立てます。

そういう意味で、クラックは作戦が立てやすく、1ピッチのルートに近い感覚で登れます。
分かってしまえば単純ですが、身に付くまでには時間が要ります。

KSさんも、前回まで

①核心部の前に、プロテクションを取る → O.K.
②次のプロテクションを、いつまでに取らないと危険なのかを考えずにムーヴを開始 → ダメ
③結果、ちょっと危険なランナウト状態になりがち

という癖がありました。

少し治って来て、一安心です。
具体的な講習内容
・ハーケンの打ち方
・実践マルチピッチ(残置無視、トポ無視で、2本を完登!)

突破力、登攀スピードは、充分に卒業レベル。
あとは、ロープワークのシステムで時々混乱するのが、まだ少し心配。

前日のYZ夫妻同様、もうちょっとで卒業かな。

ビレイポイントに関するコツあれこれ

9月21日(土)は、マルチピッチリード講習にて、三ツ峠。
本日は、YZ夫妻。
マルチピッチでは、ピッチを切るためのビレイポイントを作ります。

で、このビレイポイントには、様々なロープワークや戦術が詰まっています。
①安心感
テラスがあれば、飲食もしやすい。
その際、「リードで落ちても良いな」ってレベルのカム2本、太い立木、などの安心感がある支点なら、精神的にも楽。

また、次のピッチでリードが1本も取らずに落ちた場合など、パーティー全滅を防ぐ、最後のアンカーになる。
②場所選び
核心部の手前でピッチを切るのが、基本。
上の写真みたいに、綺麗なクラックが始まるなら、その出だしにカムを決めれば簡単。

そうすれば、理想的なリードのビレイが出来る。
さらに、リードがフォールして怪我をした場合も、ロワーダウンなどの対応がしやすい。
③支点選び
太い立木など、スリングだけで簡単に作れるなら楽勝。

カムやハーケンで作る場合
・最低でも、バチ効きを1個決める。
・その周辺で、バックアップを探す。

という手順がオススメ。

バチ効きが2個なら、それでO.K.。
不安要素があるなら、バックアップを2個(合計3個)or3個(合計4個)取るというイメージ。
④やることを整理する
フォローが登って来たら、

・セルフビレイ
・ギアの受け渡し
・ビレイ準備
・次のピッチのラインを相談

といったことが、最低限。

あとは、飲食をどの程度するかは、1ピッチに要する時間次第。
という流れです。

ビレイポイントというと、流動分散やら固定分散といった、支点の連結方法にばかり目が行きがち。
でも、そんなのは一部。

上記のような、戦略的な要素が、ベテランと初級者のスピード差の元となっていく訳ですね。
具体的な講習内容
・実践マルチピッチ(残置無視、トポ無視で、頂上を目指す)
  無事に完登!

・ハーケンの打ち方
・1ピッチ目だけで、リード練習(奥様にもオンサイトトライを!)
  無事に完登!

YZ夫妻、マルチピッチリードは卒業まで、もう少しかな。
正直、今回で卒業させたかったけど、チョットおよばず。

そろそろ、旦那様はスピードを意識しても良さそうです。

登る量、の続き

9月20日(金)の夜は、ムーヴLV.0。
男性4人組で、NMさん、NOさん、SIさん、MDさん。
今回の講習とは、直接関係はないんですが、“量を登る”の続き。

量を登る上で、ネックになりがちなのは、疲労です。
この疲労こそが、トレーニングの体力に通じるので、ヘロヘロになってナンボ。

でも、疲労しすぎると、長続きしません(笑)。
アミノ酸など、サプリで補う人も多い昨今。

それ以前に、普通の回復方法はやっているでしょうか?

①血流を良くする
・風呂に長めに入る
・ストレッチする
・ウォームアップを長めにやる
・クライミングしない日も、軽く体を動かす

②食生活
・野菜、果物を食べる
・ジャンクフードを避ける
・夜9時以降は、なるべく食べない(少なめ)

これだけでも、劇的に身体は軽く感じます。

個人的には・・・

講習生にプロの料理インストラクターが居て、その人にパン食を止めるように言われました。
その頃、あまりに頻繁に体調を崩すので、すぐに実践。

そして、徹底的に米にした結果

・花粉症が、劇的に改善
・食の好みが変化
洋菓子 → 和菓子(団子、素甘、など)

これで、一気に楽になりました。
その経験から、生活習慣を変えるのが、労力と思えなくなりました。


回復するって、楽しいですよ。


具体的な講習内容
・ネコ足
・肩の脱力
・指の脱力
・姿勢
・ツイスト
・手順用語とオブザベーション

全員、次回からリード講習となります。
まずは、ロープやATCなどの買い物ですね。

マルチピッチ体験で、モチベーションを上げる

9月20日(金)は、マルチピッチ体験にて越沢バットレス。
男性YZさん、男性ITさん。
マルチピッチ体験の最大の目的は、楽しむことです。

これは、技術習得を目的としたリード講習やムーヴ講習と、決定的に違うところ。
なんで、楽しむのが目的かと言うと・・・
その他の講習と違って、そう簡単には習得できないから。

つまり、石田登山塾のクライミング講習の最終目標。

マルチピッチリード講習までは、時間が掛かります。
だから、最初からマルチやアルパインを目指している人にオススメしているのは、

「マルチピッチ体験をしてみて、モチベーションを上げる!」
70m近い岩壁を登る高度感

何時間も掛けて壁を登る充実感

全員で協力しながら上を目指す、チームプレー

「そうか、これのためにクライミング始めたんだった!」
と思い出せるはずです。
参加条件は、ジムでのリード&ビレイが出来ることと、敷居は低めです。
本当にオススメですよ。

具体的な講習内容
・スリングの収納方法
・アルパインクイックドローの作り方
・ギアラックの整理方法
・コールなしの流れ
・1ピッチだけを2回登って、流れの確認
・実践マルチピッチ体験

その他、ルートの読み方、セルフビレイの取り方、などを都度ごとに。

モチベーション落ち気味だったITさん、かなり楽しそうで良かったです。
YZさんは、リードしたいくらいでしたね。クラック講習が終わってからですね。

上達には、登る量が決定的

9月19日(木)は、昼と夜にムーヴ講習。
昼は、レベル0で女性SMさん。
夜は、レベル1で女性TZさん、女性HMさん、男性YZさん。
クライミングのグレードを上げるのに、最も決定的なのは
「登る量」
だと思います。

その証拠に、三段やら5.14やら登るような上級者の方々は、大抵の場合は週4日とか5日とか登っています。
(どうせなら、本当に上手くて強い人を見た方が、真実があります)

そして、ジムで3時間登るにしても、1日岩場にいるとしても、登る量が多い。
もちろん、たまに週3日とか2日とかで強い人もいます。

登る量は少な目で、質で勝負という人もいます。

筋トレなどの補助トレーニングが充実、という人もいます。

全部、効果はあるんですが、強い人の多くはやっぱり多く登っている。
理由は、色々あると思います。

・クライミングは、ムーヴ主体のスポーツだから、テクニックが重要

・クライミングに必要な筋力などを、登ることで鍛えるなら、“クライミングそのものが、筋トレに向かない”ことも考慮して、数日登って1日休むくらいのペースが丁度良さそうだから

2点とも、奥が深いんですけどね。
で、量を登ろうと思っても、障害があります。

・故障しやすい

対策:
フォームを意識してみる
高負荷・中負荷・低負荷を使い分けてみる
壊しやすい課題は、避けてみる

・モチベーションが続かない

対策:
ムーヴなどのテクニックを意識する
登った量を記録してみる
仲間と楽しみながらやる

・量を登っている割には、上達しない

原因:
自分で思っているほど、登っていない
練習方法やテクニックを誤解している


つまり、
・グレードを上げるのは、練習量
・練習方法やテクニックの誤解を解くのが、ムーヴ講習

という感じで、使って頂ければと思います。
ムーヴ講習を交えた方が、練習量を増やすのも楽しくなりますよ。


具体的な講習内容
1コマ目:
・ネコ足、姿勢
・レスト中に、次の作戦を練る

2コマ目
・姿勢、ツイスト
・反動ムーヴを使う際の、胸の張りの利用
・実践本気トライ

HMさんが、5.10cをR.P.!
やっぱり、クラック講習やマルチピッチリードを目指すなら、5.10cぐらいは最低限登っておいた方が良いですからね。

初登攀ごっこ、最高!

9月17日(火)、18日(水)は、自分のクライミングで、ミズガキ。
久々にK口さんと。

<台風の翌日で、増水中>
不動沢の岩場は、「日本100岩場」に載っているのは半分弱だけ。

実は、その奥には大量の岩峰があります。

<台風の翌日でも、岩峰はカラカラに乾いている!>
しかも、岩峰の中でもトポに載っているのは半分くらいといったイメージ。

今回、初めて行くエリアを探している最中に見かけた岩峰に、面白そうなクラックがあったので登ってみました。

<今、登っている岩峰から、隣の岩峰を眺める>
結果は、
1P目:15m、Ⅳ級(脆いアプローチ)
2P目:30m、5.10b(オフィズス ~ 薄被りのシンハンド ~ ランナウトするフレアハンド)

で、見事に岩峰の上に到着!

丁度、頂上に生えていた立木を使って懸垂下降し、他のラインを偵察して降りました。

<初日は、人気ルートだが、アプローチのピッチはスラブで恐い!>
懸垂下降の結果・・・

この岩峰には他には脆いクラックしか存在しかなく、我々のラインが至高のラインだと再確認!
全く残置もなかったので、初登じゃなくても嬉しいものです。

なんせ、
「ここ、登ったら楽しいんじゃない?」
と思って登ったら、楽しかったのですから。
難しくはなかったし、開拓済みのエリアのアプローチ途中にある岩峰なので、きっと登られているとは思います。

いやー、楽しかったですよ。

<初日は、人気ルートの牛乳瓶(5.10b)の周辺>
その日は、

・アプローチ2時間
・そのルートに半日
・残り時間は、次回の岩場偵察
(脆い5.9くらいのを、1本だけ登ったけど)

だけに終わってしまいました。

そんな日もアリ。
でも、その前日は知っているエリアに行って、人気ルートを登ったのです。

両方やると、バランスが取れて良さそうです。
具体的に登ったルート
初日:不動岩

・牛乳瓶へ左下からアプローチするピッチ(体感5.8、R/X):
とにかく恐い。

・ワイルドハート(5.10a、ハンド~シンハンド):
フラッシュ。
見た目より快適

・未来の力(5.10d、ハンド~フィスト):
本気トライで吠えながらフラッシュ。
ワイド技術も使う総合力ルート。
足が滑りまくりだったので、もう1回リードして復習する。

・牛乳瓶(5.10b、ハンド~オフィズス):
再登。
35m近い、超オススメルート!

2日目:大沢里沢

・不動滝を越えて、しばらく歩いた左側(右岸)の岩峰
残念ながら、写真はナシ。
体感グレードなどは、本文の通り。

2013年9月21日土曜日

訂正

下記の予約受付に関して、9月25日は水曜日でした。
正しくは、9月25日(水)より開始です。

申し訳ありません。

11月の予約受付開始

11月分の予約受付を、9月25日(火)より開始いたします。

冬になると、やりにくい講習としてマルチピッチ体験があります。
山好きな人がクライミングを始めたなら、とりあえず体験してしまうと、将来のビジョンが見えて楽しいですよ。

今までの講習生を見る限り、明らかにモチベーションが変わって来ます。

11月までは快適に、12月は寒さに耐えれば、可能です。
逆に言えば、1月~2月はマルチピッチ体験&マルチピッチリードは受け付けませんので。

もちろん、各リード講習なども通常通り予約受付いたします。
よろしくお願いいたします。

2013年9月16日月曜日

急募

今週の金曜日(9月20日)、奥多摩の越沢バットレスにて、マルチピッチ体験講習を行います。

夜からジム講習があるため、15時に切り上げる予定です。

マルチピッチ体験は、登山のためにクライミングを始めた人にとって
「そうそう、これを目指してたんだ!」

という、大きなモチベーションに繋がります。

参加条件は、ジムでのリード&ビレイが出来ること。

是非とも検討してください。

次回こそ晴れて欲しい!

9月16日(月)は、ストーンマジックにてロープワーク講習。
男性ONさん。
本日は、岩場リード講習の予定でしたが、台風中止。

<台風で紆余曲折した結果、参加者は1名>
ONさん、前回の岩場リード講習も雨。
そして、当塾講習生のHYさんに習う予定だった、ウラ登山塾も雨。

さらに、今回は台風。

なかなか、岩場に行けません。

<初クラックも、良い調子>
しかし、本当はジムより岩場、岩場の中でも登山的な物を志向するONさん。

山のためと、ちょっと我慢してクライミングやっているのに、これではモチベーションが陰ってしまいそう。

<ウラ塾の筆頭塾生>
とはいえ、以前に講習したロープの畳み方、結び替えの方法も、バッチリ覚えていました。

まだ、岩場に行ったこともほとんど無いのに、素晴らしい!
行ったことある人でも、1回目は忘れちゃう人が多いんですよ(笑)。

次回は、10月に岩場リード講習予定で、その間にジム講習も入っています。
今度こそ晴れて欲しいですね。
具体的な講習内容
・ロープの畳み方(より洗練させる)
・終了点作業(結び替え、懸垂下降、立木の場合)
・クラック練習(テーピングの巻き方、ハンドジャム、フットジャム)
・懸垂下降の仮固定

彼と友達の皆さん、ぜひ彼を岩場に連れて行ってあげてください。

初の研修登山で、沢登り

9月15日(土)は、研修登山にて笛吹川のヌク沢。
男性HYさん、男性NMさん。

<入渓準備>
今回は、マルチピッチリード講習を終えた人に限定。

2人に、計画段階、ルートファインディング、滝のリード、などの全てをやってもらいます。
それに、私が付いて行くというのが研修登山。

<まだ、沢タビのフリクションに不慣れ>
当塾では、ロープを使用する登山を教える以前に、クライミングの基礎を講習することにしています。

つまり

①ジムのリード講習
②岩場リード講習(スポートルート)
③クラックリード講習
④マルチピッチリード講習

という4段階を経て、ようやくバリエーションルートへ行くことをオススメします。

<ちょっと慣れて来て、小滝を登って遊びながら>
この段階まで来ると、基礎的なロープワークは分かっているはず(?)。

実際、今回の2人も小川山のマルチのみならず、剱岳源治郎尾根、八ヶ岳小同心クラック、などのバリエーションにも個人で登っております。

<中流からは、連瀑帯>
ですが、バリエーションを登るとなると、クライミング能力だけじゃない登山技術もあります。

計画段階、装備、ルートファインディング、読図、敗退判断、などなど。

<水しぶきが上がる際は、フードを利用するのがオススメ>
そういったことを教えるのは、実際これからがスタートという気もしています。

<核心部の大滝をオブザべ>
大滝の登攀では、沢登り初心者とは思えない活躍を見せる一方。

「地図は、私の予想以上に全然読めていない」
「悪場を歩く最中に、ロープを出す可能性を考慮できていない」

など、気になることも多い。

<大滝1P目をリードするHYさん>
当たり前ですが、2人を見ながら
「やっぱり、バリエーションは初心者同然なんだなー。」

と、実感してしまいました。

<フォローのNMさん>
今回は、2人とも沢登りに初チャレンジ。

そういう意味では、半分は研修登山そのもの、半分は沢登りの基礎講習。

<20分くらい掛かって、ようやく構築したビレイ点>
他にも、岩稜などの入門バリエーション、雪山テント泊、ロープ使用を伴う雪稜、などでも研修登山は可能です。

夏、冬ともに、当塾の基礎的な技術講習を終えていることが参加条件。

<2P目でも、男らしいラインを突くNMさん>
受講者が少ない反面、

「ここから先が、いよいよ登山塾」

って気もしていて、楽しみな内容です。

<ハーケン回収>
本当に、楽しい1日でした。
また是非、よろしくお願いいたします。

<時間切れにて、尾根にエスケープ>
具体的な講習内容は、技術用語の付いていないものばかり。
説明がしにくいので、今回は割愛します。

<ヘッデンで登山道下山して、21時に車に戻った。遅すぎ・・・>