2021年9月29日水曜日

11月の予約受付

さて、10月1日(金)の夜21時より、11月分の予約受付を開始いたします。

①小川山は寒くて厳しくなってきますので、岩場リード講習は天王岩や湯河原へと南下していく予定です。
②クラックリード講習は、湯川・城ヶ崎のどちらも可能な時期なので、メンバーと天気を見て決めようと思います。
③定期のムーヴ講習は、10月同様に火曜は全てムーヴLv.0。木曜は、1週目と3周目がムーヴLv.1、その他はムーヴLv.0としてみます。

では、どうぞよろしくお願いします。

書きたいことはボチボチ溜まっているのですが、富士山関係に追われ気味です。
備忘録も兼ねて、最近あったことを書いておきます。

・S本先生と瑞牆のニューモンタージュ(5.11d、6P)。夜までかかって、チームフリー(各ピッチを、どちらかが完登するまで先に進まないスタイル)で、どうにか完登。写真もあるので、後日。

・越沢バットレスで、他パーティがグランドフォールし、1時間後に我々パーティと遭遇。消防への通報者となる。詳細は書きづらいので、ブログではここまで。

・ジムにて、納得行くO.S.トライに1本成功。
ホールド替え後、一番目のトライルートに、自分がO.S.5分5分のルートで勝負する方式。まぶし壁のランナウトでは、いくつかのルートを触ってしまうと、O.S.トライでも既知のホールドだけになってくる。特に、持ちどころが複数あるようなハリボテホールドは、差が顕著。そして、ホールド替えごとに新ホールドが投入されるため、そこにO.S.トライのムーヴの読みづらさの核心があり、岩場っぽい探りの時間も発生する。大抵は、8割方O.S.できそうなルートから始めたり、勝負の1本をやってみるもフォールしたりする。ここまで納得行くトライができたのは、ありそうで滅多にない。まぁ、チャンスも滅多に無い。
ホールドを触ったとは言え、ギリギリになりそうなルートはまだ複数本あるので、楽しんで行きたい。
この話も、特にこれ以上は無いので、ここまで。

2021年9月7日火曜日

家庭教師アルバイトの記憶

8月24日(火)は、ムーヴLv.0。1コマ目は、女性NJさん。2コマ目は、女性IGさん、男性YMさん、KIさん夫妻。
8月25日(水)は、再掃除を講習するという企画にて、女性Mさん。実質的には、開拓と同じ作業。
8月26日(木)は、リード1回目にて、男性YMさん、女性SWさん、男性NHさん。
8月27日(金)は、岩場リード講習にて、男性AHさん、男性SHさん。
8月28日(土)は、岩場リード講習にて、男性TGさん、女性HNさん、男性MBさん、男性KBさん。
8月29日(日)は、岩場でのボルダリングを講習してくれというオファーにより、男性MKさん、男性MBさん。
8月30日(月)は、例の某岩場に一人で。自分が初登したウィークポイント(5.8、NP)の掃除を完了させに。

私は大学生の頃、高校生に対して数学の家庭教師を半年ぐらいやったことがあります。
主要な反省点を挙げます。

①自分が成功した勉強方法しか知らなかった。

リードクライミングで言えば、
・ハードに打ち込んでR.P.することで強くなる人
・O.S.に情熱を注いで上手くなる人
・ごく一般的なトライ回数、トライ日数のR.P.なんだけど、色々工夫するのが上手い人
・ムーヴの基礎を見直して、徹底的に合理的なムーヴを追求する人
・追い込みやトレーニング日を作ることに注力する人
・ボルダーに注力して、一皮むけた人
など様々いると思います。

しかも、自分が最近特に成果を感じた印象的なトレーニング方法を、人にもオススメしたくなります。
それを知った現在でも、やはり自分が印象に残ったトレーニングはオススメしたくなるものですが、当時大学生の私は酷いものだったでしょう。

②原理を理解せず、公式丸暗記で良い人の気持ちが理解できなかった

例えば、小学校の三角形の面積。
「底辺×高さ÷2」とありますが、「直角三角形なら長方形の半分だから、面積も半分ですよね。で、その他の三角形を見ても・・・(図解が必要なので省略)。ほら、たしかに半分でしょ。」みたいな説明があったはずです。
それから、色々な三角形の面積を計算する流れです。

個人的には、
・よく分からない公式を使うよりは、一応理由は知っておきたい。騙されたくない。
・原理が分からないと、解けない問題もある。そういう問題を良問と呼ぶ風潮に、すごく同意している。
・理由が分かること自体が、楽しい。
・曖昧な理解で進むと、いずれ完全に勉強に付いていけなくなる。
などが、身に染みていました。

が、高校数学においては、公式の証明自体が一読しただけでは理解し難いものが多いです。僕の場合は、10回以上は熟読したり、実際に手で計算したり図を書いたりして、ようやく納得できるレベルのもの、というイメージです。
大人になって、契約書を熟読するのが面倒な気持ち、電化製品の説明書をほぼ読まずに操作スイッチだけ覚えたくなる気持ちを、僕自身も日々味わいます。
実際、読み飛ばすことも多いです。

「自分の好きな分野でもないし、サラッと流させてよ。」
という気持ちは、当時でも理解できました。
でも、せっかく家庭教師まで付けて勉強するなら、という世話焼き心との葛藤があります。
その状況で、公式丸暗記させて練習問題をひたすら解かせることに罪悪感すら感じてしまい、悶々としました。

とりあえず丸暗記させつつ、「理由が知りたくなってくれたら嬉しいです。」ぐらいの大局的な視点に立つべきことも、表面的には分かりつつも、そう簡単に大人になれないものでした。

③小さい成功体験を積ませるという意識が薄かった

自分自身の勉強では、飽きないように色々と考えるのは好きでした。
が、教え好きアルアルだと思うんですが、「分かり易い説明をしよう!」、「良いカリキュラムを考えよう!」ということに注力しておりました。教える側が主役になってしまっている感覚です。
今考えれば、そういう工夫が苦手だから家庭教師が必要だったのかもしれないんですが。(分かり易い説明だけなら、予備校講師などがプロなので。)



こんな私よりも、とりあえず公式丸暗記させて、本人の気持ちに寄り添ってくれるような家庭教師の方が、成績を伸ばせたであろうことは間違いありません。
正直、僕よりも拘りの少ない友人たちの顔が何人も浮かびました。

こういった挫折は、その後も塾講師のバイト、教育実習などで散々ありました。同じ過ちを数回繰り返して、ようやく身に染みたものもあります。
挫折の頻度こそ下がっても、今も続いているような気もしますが。

今更ながら思うのは、原理原則を理解する楽しさを伝えるためは、意外と人間的なスキルが重要だということです。
どんなに理路整然と語っても、言い方や、その場の雰囲気が悪ければカチンと来るものですしね。
さすがにそれは避けるとしても、「良い雰囲気で良い言葉選び」を実践するスキルは皆無でした。

今でも、得意だとは言い難い分野ですが、意識しているだけでもマシになる気がします。

2021年9月2日木曜日

ハングドッグの効率向上

8月7日(土)は、岩場リード講習にて、男性HDさん、男性KBさん。
8月8日(日)は、合宿1日目で、女性ISさん、男性MKさん。天候や岩の濡れ具合など、諸々あって、再掃除を講習するという半日。
合宿2日目は、雨のため完全中止。

8月10日(火)、11日(水)は、合宿3日目、4日目で、女性Mさん。それぞれの事情でキャンセルなどもあり、1人になってはしまいましたが、アプローチに多少の困難さがあるエリアで、しっかりと成長を感じられたようでした。

8月14日(土)は、ムーヴ講習にて、女性Mさん。
8月15日(日)は、ロープワーク講習にて、女性YIさん、女性Mさん。
8月16日(月)は、ロープワーク講習にて、男性HGさん。
8月17日(火)は、ムーヴLv.0にて、女性MDさん、男性KTさん。
8月18日(水)は、ムーヴLv.0にて、女性NJさん。
8月19日(木)は、ムーヴLv.1にて、男性MBさん、男性NHさん、女性WNさん、新規女性AYさん。
8月20日(金)は、岩場リード講習にて、男性TGさん、女性MDさん、男性ONさん、男性YKさん。
8月22日(日)は、岩場リード講習にて、女性HNさん、男性MBさん、女性HNさん、男性HDさん。

ジムで、他のホールドを掴んでクリップ先行し、トップロープ状態にしてムーヴを確認するという手法があります。(以下、チョンボクリップと略称します。)
これは、落ちるのが苦手なクライマーの得意技です。
恐怖心だけでなく、墜落距離の計算、墜落態勢の予測、ロープと身体との位置関係など、あらゆる技術面において、落ちるのが苦手な人は多くいます。
が、こればかり繰り返してR.P.を重ねても、根本的には弱点克服にならないため、私は反対しています。
(そのセクションを何度もリード状態で落ちている人が、最終手段としてムーヴ確認に使うなら、特に問題は無いというのが私の考え。)

また、O.S.トライで早めに諦めてテンションコールし、早々にハングドッグに入ってムーヴ確認、というR.P.戦略も見かけます。結果的にR.P.までの便数が少なかったとしても、やはり練習方法としては、イマイチだなと思います。

こうやって書くと、R.P.効率よりも精神性重視のように見られることもあるのですが、実際の私はR.P.効率をめちゃくちゃ重視しています。
例として、ジムでのハングドッグに絞って考えます。

①6本目上のムーヴが解明できていない場合、6本目まではガバを使ってアプローチします。ただし、前述の理由から、7本目には極力クリップしません。こうすることで、フレッシュな状態で、ムーヴ解明に取り組めます。また、これを前提とすれば、毎回のハングドッグ時間をある程度短く区切り、順番待ちへの配慮に繋がることもあります。

②解明したいムーヴの直前、直後では、疲れていなくても原則テンションする。
よく、ムーヴ解明したら、そのまま上部へと登っていき、ロワーダウン後にムーヴ記憶が曖昧という人を見かけます。私はそれが嫌なので、記憶の整理のために、これを原則ルール化しています。

③全ピンでテンションをする。
繋げるのが困難なルートの場合、核心は6本目だとしても、1本目でテンション、2本目でテンション、としていきます。
これをやると、「そこも、そんなに悪いの?」と聞かれるのですが、違います。
下部から、さらなる省エネムーヴがあるかどうか、あるいは自分が作ったムーヴの記憶のチェックも兼ねて、1セクションずつ確認作業をしているのです。
また、この方法ならば、トップアウトしたときの疲労も少ないため、次のトライまでの休憩時間も短めで済みます。

④ブラッシングには、オートビレイも活用する。

⑤最後核心のルートに関しては、上部5分の1の繋げトライができたら、上部5分の2の繋げトライ。それができたら上部5分の3の繋げトライ、といった手法も行うことがある。

⑥トップアウトに拘らない。
ムーヴ解明したい部分だけをトライし、満足した時点でハングドッグを終了し、ロワーダウンする。

もちろん、この中には岩場では難しいものもありますし、スタイル的にはダサいものも含まれます。
そもそも、ハングドッグでさえスタイル的に好きになれない人は、「効率的なハングドッグを目指しまくるっていう姿勢自体がどうなの!?」という気持ちもあるでしょう。

ただ、スタイルという考えは一旦忘れ、練習方法として見ると、我ながら合理的だと思うんですよね。

まとめ。
・チョンボクリップを極力しない。(身につけるべきリード技術が失われるため)
・O.S.トライなど、登れる可能性のあるトライを頑張ることは、R.P.効率よりも優先されるべき。(長い目で見たら、その方がムーヴもメンタルも強くなりそうだから。)
・それ以外は、基本何でもアリ。

いかがでしょうか?