2012年8月28日火曜日

クリップの手の動きは1日にしてならず

8月27日(月)の昼間は、ストーンマジックにて講習。
常連女性SMさん。
先週から連続受講。
本日、進歩を強く感じられたのはクリップの手の動きでした。

クリップというのは、1日目でおおよその動きが理解できる人の方が少ないようです。
1日やって、講習を終えてから自宅で復習。
そして、2日目に“それらしい形”になる、という印象です。

もちろん、SMさんも同じこと。
夏前に少し練習し、先週でミッチリ練習。
そして、本日で形になってきました。

でも、それで終わりではありません。
登りながらのクリップは難しいので、ここからが本格的な反復練習ですね。

具体的な講習内容
・ふら付かないで登る意識
・クライムダウンの練習
・クリップの練習
・ロープを畳む練習

さあて、クリップは自宅練習が望まれますね。

ジムの成果が着実に

8月23日(木)の2コマ目は、常連女性TZさん。
ムーヴ講習と落ちる練習&止める練習です。
先日のロープワークで、少々苦い思いをしたTZさんですが、ジムクライミングの方は順調。

懸案だった腰も壁に近づいて来ました。
それも、かなり滑らかなレベルで。

しかも、落ちる練習も少しずつ慣れ、ビレイで止めるのも少し理解できてきた様子。

さらに、5.10bが安定的に登れるようになって来て、5.10cにもトライ中です。

周りのランナウトのお客さんからも「TZさん、上手くなったね」という話をよく耳にします。
フリークライミングの方は、まずは順調。
このまま頑張って行きましょう。
具体的な講習内容
・アンダーを取る前の足位置の工夫
・落ちる練習、止める練習(その場にいた女性WNさんにも御協力いただきました。)
・ステミングの練習
・5.10bの再登

たしかに、上手くなったと思いますよ。

始まりの前の助走期間

8月23日(木)の1コマ目は、常連女性SMさん。
SMさん、7~8月の間に他のガイドの元でマルチピッチを体験してきたそうです。
「さらにクライミングを頑張ろう」と思う反面、「こんなの無理かなぁ」と思う部分あり。

来月から、いよいよ岩場体験講習の始まりです。
一度、このまま通してマルチピッチ体験講習までやってみましょう。

そこからは、またリード講習に戻って頂ければと思います。
出来る範囲だけでも、自立して欲しいものです。

具体的な講習内容
・ネコ足
・腰を壁に近づける
・ロープの畳み方
・クリップ練習

徐々に、徐々にです。
人より不器用なSMさんですが、マルチピッチ体験講習が、きっと始まりになることでしょう。

刷り込みの成果は少しずつ

8月22日(水)の夜は、常連男性KBさん。
KBさん、ジム講習ではほとんどムーヴの刷り込み。
ひたすらひたすら5.7を登ります。
だいぶ力が抜けてきて、滑らかになってきました。

今回からは、リードでやってみたり、少しホールドの悪い5.8で同じ動きをやってみたり、負荷も少しずつ上げて行きます。

もちろん、自分でのトレーニングも素晴らしい。

平日夜にボルダーを。
土日は、スポーツルートの岩場に行ったり、易しい沢登りにチャレンジしたり。
さらには、他のガイドの元でバリエーションルートに行ったりもしております。

あと10ヶ月くらいも頑張れば、結構なことができるようになりそうですね。
具体的な講習内容
・フォームチェック
(5.7だけでなく、5.8やリードまで)
・オープンハンドの練習
・キョンの練習

反復練習を地で行くKBさん。
当塾はピッタリです。

とりあえず、ムーヴ講習の最終回

8月22日(水)の昼は、常連女性KKさん、KDさんのペア。
今回まで、KKさんは1年半、KDさんも半年以上のジム講習を受けて来ました。
そして、とりあえず今回でジム講習は一旦終了。
しばらくは、自分で練習したり、海外登山に行ったり、他のガイド講習会に参加したり、といった予定だそうです。

KKさん、KDさん、最近になってようやく登りながら周りの状況が見えるようになってきたそうです。
つまり、これまでは登りながらは必死そのもの。

とにかく、次のスタンスに足をあげ、次のホールドに手を伸ばす。
それに、講習で学んだバランスが、自然と発揮される程度。
とはいえ、繰り返し繰り返し講習を受けることで、ムーヴは綺麗だったわけですが。

これからは、考えてムーヴを出せるようになりますね。
具体的な講習内容
・ふら付かないことを意識する(KKさん)
・脇を占める(KKさん)
・指の脱力(KDさん)
・5.10aのリードトライ(1人2回ずつ完登)

クライミングは、単純な経験本数も重要。
また、戻って来たときは、目指せ5.10b、あるいは岩場講習でしょうか。

ジムでの講習が多い日常

8月21日(火)の夜は、ランナウトにてリード講習の第1回。
以前、無料体験に参加された男性NMさん。
NMさんは、他のガイドの元でクライミング体験講習を何度か受けてきたそうです。

そして、今後は基礎からミッチリ学びたいという要望で、当塾にいらっしゃいました。
友人とジムでもリードしたことがあるそうですが、その時に早速「手繰り落ち」も経験してしまったそうで。

講習会をやり始めてみて、つくづく思うこと。
夏山登山よりもクライミングの方が、習わないと危なっかしいことが多いものです。

夏山縦走が自転車教習なら、マルチピッチは自動車運転教習ってくらい危険がいっぱい。
そして、それを講習しようとすると、ジムでのリードから始めることが多い。
さらに、ムーヴを講習するなら、ジムで講習するのが効率的です。

個人的には、もっとフィールドに出て講習したいような気がします。
でも、当分はクライミング講習を頑張るとしましょう。
具体的な講習内容
・ダブルチェック
・エイトノットの結び方
・トップロープのビレイ(スライド、持ち替え)
・クリップ練習
・ネコ足、脱力

とりあえず、リード講習を受けた方々が、いずれ山での講習を受けていただくのを楽しみに待っております。

パートナーと一緒に受講

8月19日(日)、20日(月)は、小川山にてリード講習。
本日は、常連男性ONさん、Hさんのペア。
このお二人、クライミング歴は浅いながら、かなり良いパートナーです。

剱岳に夏のバリエーションを登ろうという話で盛り上がり、妙義山の縦走で懸垂下降のトレーニング。
そして、剱岳では源次郎尾根にチャレンジし、見事に完登して来ました。
もちろん、ロープワークもまだまだですから、話を聞くだけで、ちょっと危なっかしい部分もあるわけです(笑)
が、それくらいのチャレンジは、初心者のうちは誰もが通る道でしょう。

なるべく事故を起こさないよう、頑張ってほしいところ。

なんせ、ちょうど良いパートナーなんて、そうそう見つかるものではありませんから。
そして、今回はボルトルートのリード講習。

まずは、ここで終了点作業や終了点の仕組みを講習いたします。
でも、本当に大切なのは、
「リードで危ない状況ってどんなこと?」
っていう話を

・ボルトの種類
・終了点が怪しい場合
・ランナウトしている場合の対処方法

なんかを講習しながらすることなのかもしれません。
そして、5.9でも良いからオンサイトを目指すような初級者になって頂ければ、講習の目標は達成ですね。

今回、5.8くらいまでは何本かリードして頂きましたので、あとは自分で行くだけでしょう。
具体的な講習内容
・終了点作業(結び替え、懸垂下降 )
・ボルトの種類(ハンガー、リング、RCC、工業用、など)
・ヌンチャクの向き(ウィップフラッシュ現象)
・クライムダウンできる範囲などを考えてランナウトする練習
・終了点の仕組み(流動分散、固定分散、独立分散)
・実践、本気トライ&終了点作業を多数
・終了点が怪しいスリングだった場合の対処方法(自分のスリングで対処、捨て縄で対処)


飛躍的な成果もあれば、一進一退の攻防もある進歩

8月18日(土)は、ストーンマジックにてロープワーク講習。
常連女性TZさん、本当は三ツ峠の予定でしたが、雨にて変更。
ブログだけを見ていると、講習生の成長は順調そうに見えるようですが、決してそんなことはありません。

たとえば、TZさんはマルチピッチリード講習まで進んではおります。
で、実際に三ツ峠や越沢で何度かトップアウトもしております。

その一方で、仲間内でクライミングに行くと、スポーツルートや5.8以下のクラックでもなかなかリードに踏み出せないという物怖じもあります。

そして、2ヶ月ぶりの講習でお会いしましたが、ちょっと残念、ロープワーク能力が落ちておりました。
そりゃあ、2ヶ月間、懸垂下降も結び替えも行わない期間を過ごせば、僕だって手際が悪くなりますからね。

しかし、それにはめげない。
とりあえず、今回は懸垂下降への流れを徹底的に洗練させつつ、クラックを思い出していただきました。

次回は、スポーツルートの岩場リード講習をやって、今度こそ自力でリード出来るようになって頂きましょう!
具体的な講習内容
・リードから懸垂下降に移る流れを洗練させる
(ロープの落とし止め、セルフビレイの取り方、などの工夫)

・ハンドクラックの復習
(本日は、蒸し暑すぎて、難易度が高いように感じました。これは、TZさんが苦戦するのも仕方なかったと思います。)

スポーツマンがアルパインを目指すと

8月16日(木)は、ランナウトにてリード講習6時間コース。
クライミング歴2ヶ月の男性Hさん。
Hさんは、元実業団サッカー2部リーグの選手ということもあり、若者顔負けの運動能力。
たぶん、普通に夏山縦走登山をやったら、僕もかなわないような感じ。

さらに、反復練習に対する意識の高さ。
サッカーでは、基礎練習を本当に体に染みこむまでやっていたとか。

ムーヴについて講習しても、それを500回、1000回と反復するのは当たり前と考えてくださるので、話が早い!

滑らかに、そして無意識に出来るようになるまでの過程を、喜びと感じて下さっております。

クライミングや山は、「これが初めての本格的なスポーツ」という人が多い中で、異色なほどの逸材です。
でも、日本のトップにいるような人は、運動神経抜群だったり、大学山岳部出身でバリバリだった、というパターンが多いようなので、やっぱり登山も立派なスポーツなんですね。
具体的な講習内容
・ネコ足、肩の脱力、腰を壁に近づける
・トップロープのビレイ(スライド、持ち替え)
・クリップ練習
・リードでやってはいけない事例集
・リードのビレイ(繰り出し方、立ち位置)
・落ちる練習、止める練習
・実践、本気トライ(5.10aをオンサイト)

6時間講習1回でリード講習を終えるというのも、トップロープクライミング歴が1年以上の人とか、ボルダラーくらいでした。

これも、彼の独習の賜物でしょうね。

2012年8月27日月曜日

本日の山の知り合いを増やす会について

集合などについての御連絡。

集合
新宿西口に19時10分。
(10分遅らせます。19時に来られそうな人がほとんど居ないので、店の予約を19時20分に変更しました。)

遅れる場合は、お店に直接来てください。


庄屋(ニュートーキョー、新宿IDSビル)

当日参加もオーケーです。
御連絡お待ちしております。

2012年8月22日水曜日

お知らせ(山の知り合いを増やす会&公募のお知らせ)

通常ブログが、1週間も更新できておりません(笑)。
が、富士山に籠っていたときのような「過労で倒れそう」みたいなことは無いので、大丈夫です。

富士山での疲れを徐々に取りながらも、通常の講習と、メールの返信だけは手が回っているという状態です。

さて、来週8月27日(月)の19:00~、山の知り合いを増やす会の第3回を開催します。

参加資格:当塾の講習に参加したことがあり、自立した登山・クライミングを目指す方

集合場所:19:00に、新宿駅
(今回は、新宿での開催です!)

お店:僕が知ら無すぎるので、参加希望者でオススメの店があれば教えてください。特になければ、駅近くのチェーン店を予約します。

参加方法:事前に私にメールでお知らせください。おおよその参加人数が分かると、お店の予約がしやすいです。



また、別件ですが

9月1日(土)、2日(日)の小川山での講習が、公募の岩場リード講習に変わりました。
参加条件は、ジムでのリード講習済みの方、といたします。

講習内容は、
・終了点作業などのリードに必要なこと
・実践リード練習
・スメアリングなどの、基礎的なムーヴ
あたりを考えております。

常連女性TZさんです。

2012年8月17日金曜日

富士山ガイドも9割終了

ながらく音信不通で、メールをいただいた方々には、大変ご迷惑をかけてしまいました。
申し訳ありません。

今年の富士山は、圧倒的なガイド不足で、かなり厳しい連続勤務でした。
ただ、そんな中でもお客様の富士登山への情熱は変わらず、やりがいもある仕事をさせていただいたと思います。

この1ヶ月、クライミングがしたいとも、雪山に行きたいとも全く思いませんでした。
かなり厳しい生活で、逃げ出したいとは思いましたが(笑)、やりがいもあったので、充分に集中していた1ヶ月に満足しています。

さて、一昨日からパソコンに向きあえる環境に戻り、メールの返信や今週分の講習連絡を再開しました。
今しがた、ようやっと近々の分までは目処が立ったところで、ホッとしております。

また、昨日のジム講習の分から、ボチボチとブログ更新も始めて参りますので、よろしくお願いいたします。