3月14日(日)は、クラックリード講習にて、男性KYさん。
3月16日(火)は、1コマ目がムーヴLv.0にて、女性ABさん、女性TYさん。
2コマ目が、ムーヴLv.0にて、女性IGさん、男性MBさん、女性HNさん、新規女性HYさん。
3月17日(水)は、クラックリード講習にて、男性HGさん。
3月18日(木)は、ムーヴLv.1にて、女性WNさん。
足位置の意味を説明する際に、最近使っている図を紹介します。
<図1>
図1の左は、両手でガバホールドを持っている様子。
この際、もしも足ブラ(両方の足とも空中)だとします。
そこで、右手を離すと、人間の身体は左手の下にぶら下がることになります。
この時、振り子のように掛かる力(赤矢印)があります。
これが、一般に「振られ」、「回転力」などとクライマーが呼ぶ力です。
<図2>
そこで、幾つかの方法を考えます。
ガバホールドは、内側(サイドホールドの方向)、下側(重力方向)のどちらにも効くとします。
(ジムの5.8や8級では、ガストン方向にしか効かないホールド、アンダー方向にしか効かないホールドは、出没頻度が低いはず。)
Aは、左足で回転を止めています。ホールドは、サイド方向にすると、レイバックと同じ原理で左足も押しやすいでしょう。
このように、押しで回転を止めることを、「(足を)張る」などと表現します。
Bは、そもそも左手の真下付近にぶら下がるように入り込みます。それから右手を離せば、回転しようが無いという理屈です。
Cは、右足を内向きに引っ掛けることで、回転力を止めています。「かき込み」などと表現しますが、これを踵で行えばヒールフックになります。
Bーxは、ちょうど左手の真下付近にスタンスがある場合。右足で踏むと、左足があまり必要ない状況になったりします。これが、対角線バランス(ダイアゴナル、順足)として、最も有名な型だと思います。
※ダイアゴナルは、実際もっと色々なパターンがありますが。
Bーyも、ちょうど左手の真下付近にスタンスがある場合。今度は、これを左足で踏む(ダイアゴナルに対して「逆足」などと呼ぶ)と、右足があまり必要ない状況になったりします。
ただ、Bーxに比べると、重力ラインから右に離れがちなので、自然と重心を左に寄せたくなります。その際、流している右足も、なるべく左方向に持っていき、少しでも回転力を押さえたくなるケースもあります。
以上です。
何年かクライミングをやっていると、なんとなく身体が反応して、「気付いたら全ガバのルートは何も考えずに足を動かしていた。」という人も多いでしょう。
特に、少し被っている(ハングしている)と、重力が実感しやすいだけに、猿のように足が勝手に動くのも理解できます。
「自然にそうならない人は、考えてそこに辿り着く。」ということのみならず、「反射のように動ける人も、ちゃんと意味を考えないと応用力(※)が身につかず、結局は伸び悩む。」というのも感じます。
※応用力が何を指すのか?は、ちょっと深い問い。
また、これを一覧にして説明したところで、意味があるのかは分かりません。
ほぼ理解している人の復習と、僕自身の思考整理ぐらいでしょうか。
実際の講習では
●情報小出しにしながら、反復練習や実験の繰り返し
●講習生の理解度・経験・会話の流れに応じて、説明の順序や言葉選びを色々アレンジ
などに、講師側の核心があるような気がしています。