2018年7月11日水曜日

単純化された場を活かす

7月6日(金)は、昼にムーヴLv.0で、男性KTさん、女性SGさん。
夜はリード1回目で、女性KDさん、男性STさん。
7月7日(土)は、ロープワーク講習にて、新規のKKさん夫妻。
7月8日は、ムーヴ講習で強い要望につきビックロック日吉、女性Mさん、女性ISさん。

もうすぐ富士山につき、3日分まとめてでお許し下さい。
リードよりは、トップロープの方が単純です。
しかし、それなりに安全管理で考えるべき点はあって、講習生からの質問、私からの指摘事項は、結構多いです。
岩場でのロープワークより、ジムのロープワーク講習の方が状況は単純です。
しかし、それでも分かっていない点は数多くあり、質問やディスカッションが繰り広げられます。
3日目のビックロックにて。
ISさんが
「これ(ジムのクラック)って、形状が単純だからこそ、ジャミングとかムーヴの仕組みがよく分かりますね。来てよかった。」
という発言。
単純から複雑へ。
考えるべき要素が多いほど、クライミングが面白くなるという部分もあると思います。実際、私もそういう趣向です。

マルチピッチ、クラックなんかは、その典型でしょうか。
ムーヴも、「へー、なるほど。そんな動きもあるんだ。」と思うものが人気課題になったりします。

一方で、要素を分解して、単純化された状況だからこそ本質が見えてくるということもあります。
ジムクライマーは、単なる岩場への出不精ではなく、本当にムーヴとかトレーニングが大好きな集団と考えると、スッキリする部分もあります。

ジムをスポーツ的なトレーニングの場とみなすよりも、クライミングを単純化・凝縮化した場とみなす方が、練習意識が高くなる気がします。
単に「腕をパンプさせて帰ろう。」ではなく、試行錯誤の場として使えそうですしね。
当塾に通う皆さまは、図らずも要素が多いものを目指しているわけですね(笑)。

個別の要素を侮らず、ちょっとずつ伸ばして行きましょう。


2018年7月7日土曜日

心のスキマ

7月4日(水)は、雨中止にてロープワーク講習。
女性IUさん。
登り返しを知りたいというIUさん。

過去に、器具アリ(アッセンダーなど)では教わったことがあるものの、それ自体もヤヤおぼろげ。
本当は、トラブル対処方法としてスリングなどの持ち合わせギアだけで出来ないととは思いつつ。
その当時は、
「器具無しは大変なんだよー。」と教えてくれた人から聞いた程度の知識。

「そうなんだろうなー。よく分からないけど。」
という状態で、何年も経っていたそうです。

でも、こういうのって他人事じゃないですよね。
かくいう私も、あちこちに課題を残して生きています。クライミングルートに限らず、やったほうが良いこと山積。

こういう後ろめたさが、ちょっとした切っ掛けで問題意識に変わって、強いモチベーションに変化することもあります。
ロープワークって、結構多くの人にとって、そんな感じかもしれません。

今現在は、IUさんは学びが楽しそうで、良かったです!
具体的な講習内容
・ロープ畳みの洗練
・手畳み
・懸垂下降のバックアップあれこれ
・懸垂下降の登り返し

2018年7月5日木曜日

瑞牆大橋下ルーフクラック、敗退

7月3日(火)は、1人で瑞牆ボルダー。
瑞牆大橋下のルーフクラックへ。
見た目に低く、2mぐらいの岩です。
この奥が、2人寝られるぐらいのテント状のルーフになっていて、その奥に2部屋あります。
河原で虫が凄かったのですが、なぜかルーフの中は虫が来なかったので、昼寝もルーフ内で出来ます。

さて、課題について。
立った状態からマントルだけをやったら簡単です。
1.5mぐらい奥まで入り、ルーフハンドクラックとしてやると難しく、10年前に2日間通って登った記憶があります。たぶん、1級バージョンなんでしょう。

「その更に奥のガバからスタートすると、2段なんですよ。」と、佐久間先生が当時言っていたのですが、全くムーヴに見当も付かなかった当時。

最近、流行っているようなので、いつも車で近くを通るたびに気にかけておりました。
どうやら、2段ではなく3段ということらしいのですが。

記憶を辿って行けば分かるだろうと思ったのですが、ガバらしきものが複数見つかってしまい、どれからスタートするかで微妙に難易度が変わりました。
とりあえず、自分なりに「コレだろう」と踏んだやつからスタートしてましたが、結局丸一日トライしても登れず・・・。

何となくムーヴは確認できたので、また行きたいです。
やる度に、微妙にムーヴが変わってしまうセクションがあって、しかもそこが難しいので困るのですが。
そして、自分のスタートホールドと、皆さんのスタートホールドが同じかどうかも、すごく確認したいです。資料は、いずこ?
追記:知りあいづてで、それらしき図は手に入れましたが、結局よく分からず。まぁ、とりあえず自分なりに決めてやりに行きますか。

ムーヴに関しては、すごく発見が多い一日でした。
ボルダリングも、楽しいっすねー。

2018年6月29日金曜日

暗記便

6月27日(水)は、自分のクライミングにて、瑞牆のカンマンボロン。
K君と。
<宿題のボロンボロンに挑むK君>

岩の殿堂(5.12c)。
2年前の宿題です。

当時、トライした感覚では、自分にとっては一際厳しく、カムの位置やおおよそのムーヴを暗記するぐらいでないとレッドポイントできないという印象。
<岩の殿堂>

天気の関係で、ここに来ると決めたときから、私の心は揺れまくりでした。

PLAN1
1トライ目を、本気トライとして頑張る。フォールしたら、そこからハングドッグ。

PLAN2
ハングドッグ前提で早め早めにテンションを掛けて、疲労せずにムーヴ暗記作業に専念。夕方の最終トライに、勝負を賭ける。
<ボロンボロン>

PLAN1は、普段のオンサイトやフラッシュトライと全く同じ流れなので、自分としては何の後ろめたさもありません。
ただ、2年前の経験から、1トライ目で勝負にならないだろうと知ってしまっているので、あまり気合いが入らなさそうです。
正直、この2年での成長分を考慮しても、岩の殿堂は真っ向勝負できることは無さそうだという冷静な自分・・・。

「対人競技のスポーツ選手とかって、そんなときでも絶対頑張るんだろうなー。」とは、常々思うのですが、そうはなれない私。
PLAN2は、とにかく全く疲れずにムーヴ暗記することが目標です。
そして、夕方の1本だけに全てを賭けると。

で、結局私はPLAN2を選びました(笑)。
<ハング下>

本日登ったルート
・砂の塔(5.12a、ボルト) 岩の殿堂のアプローチに相当する。ヌンチャクがけを兼ねて、ほぼ全てのボルトでテンションを掛けて、ホールドやムーヴ暗記活動。ウォームアップも兼ねる。
ちなみに、過去に何度も再登できているだけに、意図的にテンションを掛ける行為に心がチョットずつ痛む。

・岩の殿堂(5.12c、NP) 
1トライ目(トライとは呼べないが・・・):
砂の塔を、再度に渡り全ボルトテンションで暗記活動。さらに、岩の殿堂部分も、全カムでテンションして、暗記活動。
最大のコツは、「まだ粘って考えられる」と感じていても、さっさとテンションして体力温存すること!(笑)。

2トライ目:
ギリギリR.P.。
(岩の殿堂セクションは、2日間。ただ、砂の塔、Eternal Wishは、それぞれ別の日に登っているので、通算トライ日数はもっと多い。)
<穴レスト>

実際、正々堂々と勝負したところで、結局ムーヴが固まるまで登れないとすると、無駄に便数を重ねるだけになって、何日も通うことになってしまったと予想しています。

ただ実際、暗記便の出発前は、あんまり緊張しないんですよね。テンションで何十回も休憩する予定だし。
<K君も、無事に宿題回収>

とはいえ、1テン地獄になりそうな課題では、この手法が劇的に効果を発揮しますよ。
劇薬として、頭の片隅に置いてはいかがでしょう?

オブザベか、カンニングか?

6月24日(日)は、岩場リード講習にて、小川山。
女性MKさん、男性FMさん。
先日、講習生からオブザベに関して、色々と質問を受けました。

「(オンサイトの)ルール上、これはアリなんでしょうか?」という観点で。
図1は、通常のオブザベ。
図2は、地上の立木に立って、少しでも高さを稼いでオブザベ。
図3は、向かいの高台に上がってオブザベ。
図4は、その高台が実はルートと同じぐらいの高さがある場合。
図5は、5.8のラインをロワーダウンしながら、5.10aのラインをオブザベ。

他にも、「双眼鏡は?」なんていう話も出ました。
先に断っておきますが、正解というのは無いと思います。

その質問者の感覚を尋ねると。
木に登る(図2)は、アリ。
ロワーダウン中に横から見る(図5)は、ダメ。
双眼鏡は、ダメ。

だそうです。
ちなみに、双眼鏡は開拓や辺境のアルパインなどでは、オブザベに重要なアイテムとして、一般的という印象です。

そんな話をしたら、「じゃぁアリかなぁ。」と揺れる質問者(笑)。
その場合、壁の大きさや、距離感も違うので、いわゆるショートルートのオブザベと同じに考えるべきかは難しい問題ですが。
クライミングの技術書によっては、図5のロワーダウン中のオブザベを推奨しているものもあったりします。
図4は、滅多に無いケースかもしれません。
オンサイトとは、下から登ることに重点があるのか。
それとも、一発で登ることに意義があるのか。

なんとなく、その人の感覚が反映されそうですね。

最後に、私個人の感覚。
隣のルートのロワーダウン中はナシ。
それ以外は、アリ。
双眼鏡はナシ。
図4みたいに終了点近くから見えちゃう場合は、自主規制するか悩む。
岩場でのクライミングには、詳しいルールブックが存在しないので、細かいことは自分次第だと思います。

でも、オンサイトの意味とか、楽しさを再考する上では、良い質問だったかなと思いました。
実践本気トライ
MKさん:Song of Pine(5.8) O.S.
     穴があったら出たい(5.10a) R.P.。3トライ。
FMさん:Song of Pine(5.8) フラッシュ

2018年6月28日木曜日

落ちるべきか、落ちざるべきか

6月23日(土)は、雨中止にてロープワーク講習。
NSさん夫妻。
ロープワークとは関係ないのですが、旦那さんがフォールすることに対する問題意識が大きい奥様。

ケース①
「(ジムボルダーで)ムーヴ間違ったり、足の位置が変だったりして落ちる。」

ケース②
「(ジムリードで)周りの人が驚いて、こっちを見るような感じで落ちる。」
(男女における、体重差の問題もある)

ケース③
「(岩場のリードで)落ちる。」
さてさて、どうなんでしょうね。

ちなみに、旦那さまはチョット不用意に見えるムーヴが、奥様に比べると多めでしょう。
奥様は、正反対で落ちても平気そうな場面でも、なかなか思い切りよく手が出せないタイプです。(最近、トップロープ状態よりチョットだけリード気味に進んだ状況でも、落られるようになってきたぐらい?)

今一度、基本を振り返っておきましょう。
・リードにおいて、不意落ちは良くないと思います。(落ちないメリット)
ボルトルートでもクラックでも、ランナウトしていたら危険なこともあります。そういうときの丁寧な登り、危険そうならクライムダウンして策を練り直すのは、大変重要なスキルです。

・安全な環境で、落ちるかもしれないムーヴを試すことが、今日のクライミング技術を生んでいます。(落ちるメリット)
だから、落ちずに上達することも、なかなか難しい。
ケース①~③が、不意落ちなのか、それとも幾つかの方法を考えた上で「ここは落ちても平気だから。」と思って、勝負に出て落ちたムーヴなのかは分かりません。

実際、ここまで真剣に検討している訳ではないかもしれません。
お互いに「落ちることへの抵抗感が、違いすぎ!」と、違和感があるだけかもしれません。

すぐには解決しない問題だと思いますが、何か考えるキッカケになればと思います。

具体的な講習内容
・ロープの畳み方の洗練
・手畳み、コイル巻き、など
・懸垂下降の仮固定
・ロワーダウン中に実際に起こったトラブルへの対処方法を検討する(ロープスタック、など)

2018年6月25日月曜日

ワイドの季節

6月22日(金)は、自分のクライミングにて、瑞牆。
カメチヨ先生と。
<魔天岩の近くの沢。ここは、好きな景色。>

土竜の投稿に対するページビューの数が、普段の3倍以上で驚嘆しています。
300以上です。

どうやら、ワイドクラックの波は本当に来ているようです。
<小春日和(5.10b)をフラッシュトライする、カメチヨ>

思うに、夏はワイドクラックに適しています。

まず、そもそもワイドは涼しいです。
瑞牆、小川山のように標高が高いのは、この時期には有難い話。
<スクイーズ>

第2に、そよ風が抜けるチムニー、肌寒さすら感じる洞窟、それ程じゃなくても日陰のルートが多いです。
<迫力あります>

そして、さらに瑞牆の稜線近くまで1時間ちょっとのアプローチを歩くと、すごく涼しい岩場に辿り着きます。
不動沢の摩天、弁天などなど。
この時期でも、ビレイはダウンが必要だったりします。

で、そういう岩場は登っている人数が少ないので、細かいホールド(5.11aの垂壁とかに出てくるようなカチとか)は安定していないようなイメージです。

ただ、そういう状況で影響を受けにくいのが、ジャミング、ニーロックなどのオポジション系のテクニックです。
なんせ、ホールドが欠けにくいし、小さなスタンス1つ掛けたぐらいじゃぁフォールに繋がらなかったり(笑)。
<2時間のトライにて、フラッシュ成功。が、その後はカムスタックでハマる。>

「そんなのは、所詮5.10台だからでしょ。」
と思うかもしれませんが、侮るなかれ。
信じられないほどの充実感、ときには途方も無い敗北感を味あわせてくれるのが、ワイドクラックです。

ワイドに限った話ではありませんが、5.10台を安定して登ることは私の生涯目標の1つです。
<めちゃくちゃ涼しい道祖岩の裏>

具体的に登ったルート
・小春日和(5.10b、OW~スクイーズ) O.S.。
30mということもあり、1時間の長丁場トライにて、ようやっと終了点へ。辛いという評判を、何人かから聞いて警戒心たっぷりで取り付いたせいか、遅いけど登れた。「傾斜が垂直以下に殺せるので易しそうに見えるけど、やってみると意外と難しい」という点には、強く共感した。グレードは、ちょっと辛めかな?
カメチヨ先生のカムスタックなどが発生して、トップロープでもう1回登ることに。ムーヴ練習に充てたかったが、安心感から雑になってしまい、普段以上に擦り傷を増やしてしまった。

・家路ルート(5.10b、ハンド~フィンガー) O.S.。
夏向きの涼しいルート。ただし、人気が無いのでポロポロ。例によって、グレードの割に苦労しました。

・ダッコちゃんクラック(5.9、ハンド~フィスト主体) フラッシュ。
これまた夏向き。やっぱりグレードの割に苦労しました。

3本で、もう満腹。
以前に増してヘタレかもしれませんが、ご容赦を。
<ダッコちゃんクラック(5.9)>

<無事にO.S.する、カメチヨ>