2019年11月30日土曜日

3点支持は出来ますか?

12月24日(日)は、林智加子さんとのコラボ企画にて、岩場基礎トレ。
雨予報にて、ストーンマジックにて。
3点支持というのは、
「両手両足の4つの支点(岩と接する部分)を、同時に2つ動かすべからず。」
という教えです。

4点支持 → 3点支持 → 4点支持 → 3点支持 → ・・・

という具合です。
<膝も、足と同様に1点と数える>

「そんなの、意識しなくたって出来る。」
「2点支持や1点支持を覚えることこそ、上達の道だ。」
ぐらい思っている人もいるでしょう。

実際、クライミングの練習方法として、2点支持しばりで登ってみるというのはアリだと思います。
(ダイアゴナルやフラッギング主体で登ることになる。)
<ロープ無しのボルダー練習>

ただ、林智加子さんは私の講習に来る中で、
「3点支持とかって、意外と皆全然できないけど、これが出来ないと岩場歩きが危ない!」
という危機感から、この講習を企画して集客してくださっております。

他にも、ダイナミックとスタティックとか、登山者にも知って欲しいクライミングの概念は色々あります。
これは、クライマーでも曖昧な理解で登っている人は多そうなものですが。

林さんのお客様だけあって、皆さま真面目に聞いてくださいました。
さてさて、これも1日にしてならず。

ある程度の理解に達した人には、林さんがガイド中に「ここは、慎重に行くために3点支持をしっかり守って行きましょう!」などの指示が飛んでいるようなので、色々と聞いていて興味深いです。
<強い要望により、フットジャムの解説>

次回は、春以降の予定です。
ではでは。
<そうそう、そんな感じです!>

<こんな感じです>

<最後に、8級のボルダーを少々>

2019年11月28日木曜日

指摘することを考える

11月23日(土)は、ロープワーク講習にて、ストーンマジック。
女性Mさん、女性YIさん、女性KIさん。

またもや、今回の講習とは関係ないのですが。
<終了点作業の復習やら、マルチピッチのシステム質問会>

クライミングをやっていると、パートナーや友人の安全管理が気になるという場面は、多々あります。
「こうやった方が良いんじゃない?」、「それは、~~だから止めた方が良いよ。」ぐらいの表現で、事が収まれば問題ありません。

が、しかし。
それでは意図が通じないことも、多いものです。

この場面で、なぜ通じないのかを深く考えることは、とても良いことだと思います。
①自分が間違っている。
②自分の言い方が分かりにくい。
③相手が、そのディスカッションの前提となる知識が不足している。
④相手が、何か受け入れがたい心理的抵抗がある。「それを、そうしなきゃいけないことにすると、色々と不都合が・・・。」
など。

ただし、この考察そのものは、伝えたい相手にぶつけるべきものでは無いかもしれません。
また、「なんで分かってくれないの?」ぐらいの勢いで、熱くなることも、逆効果になることも多いです。(これは、私も100回ぐらい失敗している気がしますが。)

考察を終えて、それでも相手を変えたいという強いモチベーションが尽きなければ、後日作戦を練って伝えるようにしたいところ。
それこそ、いかに人を動かすかのノウハウ本が役立つかもしれません。

経験上、まずは自分が落ち着いた方が良いです。
<KIさんは、ユマーリングなど>

これって安全意識のみならず、練習方法の提案とか、パートナーシップにも言えることなんでしょうけどね。

意識のズレはストレスになりやすく、最終的にパートナー解消などにもなりうるので、うまくコミュニケーションを図りたいところです。

書いてみて思いましたが、
「本気で人を動かしたいなら、まずは内省的になれ。」
という感じでしょうか。
何か、そういう諺でもありそうな話ですね。

2019年11月25日月曜日

レスト態勢を掘り下げる

11月21日(木)は、ムーヴLv.0にて、男性MBさん、復習参加の男性NMさん。
MBさんは、ジムリード講習に進んでO.K.といたしました。
<このレスト態勢>

レスト態勢について、色々と考えることは、なかなか興味深いものです。
例えば、上の写真を見て、どう思うでしょうか?

ホールドの向き、スタンスの形状が見えないのですが、態勢からある程度は予測できます。
左手は右斜め下向き、右足はほぼ真下に踏んでいる、左足は左斜め下方向に押している、という状況です。

ちなみに、ルートは5.7(足自由)なので、持ち手はガバです。傾斜は85°(わずかに垂直以下)ぐらい。

①足位置が不自然に感じる人もいるでしょう。
「もっと、~~の方が楽なんじゃない?」

②上半身など、力が入り過ぎだと感じる人もいるでしょう。
「ガバなんだから、もっと脱力して良いんじゃない?」

③ガバ足なんだったら、腰を入れた方が楽なんじゃないかと思う人もいるでしょう。
「腰入れて、上半身を壁から離したら?」

④真っすぐな良いフォームだと感じる人もいるでしょう。
「骨盤も立っているし、背筋も伸びていて、カッコいいよ。」

(②、③と④は、相反する部分もあるので、どちらを優先して指摘すべきかは難しい問題ですが。)
<こちらは、どう見る?>

静止している態勢は、どちらの方がベターかの比較検討は、初心者でも実感しやすいようです。
これを通じて、レストが上手くなるのみならず、ムーヴそのものへの理解が進むことを願っております。

2019年11月21日木曜日

自分の動画

11月20日(火)の時点では、ランナウトのリード課題コンプリート目標は達成できました。

数本の5.12中盤が最高グレードという壁ですが、僕にとっては相当通いまくる感じでした(笑)。
長年ランナウトに通っていて、5.12aまでしか無かったサイクルもあったと思うのですが、そのときはそれを目標にせずにボルダーやっていたのか、今回が初だと思います。

次のホールド替えで、オーナーが前回より難しめの課題を作ってくれそうなので、そもそも次のサイクルは完登できない課題がある可能性大ですが・・・。

たまたま、いくつか動画を撮ってもらったので、反省用に見ております。
前半2つと後半2つは、別の日です。
例によって、ホールドを知り尽く過ぎているので、オンサイトとは呼べないほどに迷いが少ないのが、自分で見ていても気になりますが・・・。

1つ目は、「一撃失敗したくないぐらいのルート」です。(黄色棒、体感5.11a)
https://youtu.be/WLe1tB3J_ps

2つ目は、「オブザベ段階で、一撃出来そうなルート」です。(令、体感5.11c)
https://youtu.be/j9UsbYz2vp4

3つ目は、「自作ルート。R.P.の本気トライ、2トライ目。」(黄色矢印、体感5.12b)
https://youtu.be/PvV0k181lEI

4つ目は、「自作ルート。R.P.の本気トライ、3トライ目。」
https://youtu.be/GoyV4bn2KGw

自作ルートを登る動画を出すのは、反感もありそうなので、自己弁護も含めて解説。

自作ルートは、作る際は身長150cm前半用のムーヴも想定しているつもりですが、自分がR.P.する際には自分リーチ(185cm)で行っています。
(狭すぎて試せないものが多いので、ホールドの向きと足の配置から、「~~さんなら、このムーヴで出来るはず。」などと想定。まぁ、自分と同じグレードの低身長女子は、自分の想像を良い意味で越えてくれるので、結構大丈夫なんですが。)

よく考えると、「自作ルートなのに、設定ムーヴを壊して登る。」という馬鹿げた感じですが、設定ムーヴが150cm前半想定なので止む無しとしています。

それにしても、終わってみるとリーチ有利な課題になってしまいました。
最大のポイントは、中間部の黒ボテで大レストする際、足位置が僕に有利すぎます。作成中も、これを無くそうと試行錯誤しましたが、極端にムーヴが難しくなったり易しくなったりしてしまう恐れがあったので、結局は妥協しました。
他にも、ちょっと有利な足位置が最低でも3箇所あるのですが。不利な場所も、ちょっとありますが。
ちなみに、大きいホールドが多いので、こちらの想定以外の動きも色々出来そうです。

なんだか登りの反省から、すっかり話が逸れました。
ではでは、動画がエラーにならないことを祈ります。

脳のキャパを奪うのは何か?

11月17日(日)と19日(火)は、岩場リード講習にて、天王岩。

1日目が、女性YIさん、復習参加の女性Hさん。
2日目が、男性SKさん、女性KBさん。
リード中に、「イッパイイッパイで、何にも考えられませんでした。」という初心者の声を頻繁に聞くものです。

本来考えるべきことの例。
・ランナウト具合
・岩が欠けそうかどうかなどの状況
・ロープと足との関係など、フォール態勢
・手順、足順
・その他、ムーヴに関するコツあれこれ

さて、何にイッパイイッパイなんでしょうか?
脳のキャパを使い切ってしまうほど、何に夢中なんでしょうか?
<比較的冷静なYIさん>

①パンプしそうで、早く行きたいという気持ち。
②早く登って、岩登りという行為から離れて、地上に戻りたい気持ち。
などが代表例かと思います。

では、ジムの垂壁でガバガバならば、そういう焦りは無いから大丈夫なんでしょうか?

そうやって尋ねると、
「そのときは、何も考えなくても腕で引き上げて行けば登れちゃうから、何にも考えてません。」
という回答が返ってくることもあります。
<無事にO.S.>

「何にも考えていません。」
とは言っても、次のホールドを探すという行為だけは少なくともやっているはずです。

いや、もしかしたらホールド探しだけをして、上を目指しているのでしょうか?

次のホールド発見⇒感覚的に足を運んでホールドをキャッチ⇒次のホールドを発見⇒・・・
というルーティンに、思考の大部分が支配されているのでしょうか?

だとすれば、見るからに右手で取るべきホールドを左手で取ってしまうのも、納得できます。
そんな話をしたら、SKさんは何かが腑に落ちたようで、何度もそれを言っていました。

「それだな。自分は、ホールド探しに夢中なんだな。」
クライミングは、常に自分を俯瞰することが求められますね。

まぁ、他のスポーツもそうなんでしょうけど、クライミングはレストも含めて静止している時間が多いので、比較的やりやすいスポーツだとは思うんですけど。
どうでしょうか。
<頑張ってフラッシュ!>

実践本気トライ
YIさん:ヒトリシズカ(5.8) O.S.
Hさん:ちいせみ(5.8) O.S.
KBさん:アプローチ(5.8) フラッシュ(初見だが、下から色々とアドバイスをした)
SKさん:アプローチ(5.8) 再登

2019年11月18日月曜日

クリップ直前の気持ち

11月16日(土)は、ジムリード講習。
女性HNさん、男性THさん、男性STさん、男性HTさん。
またまた、本日の講習とは関係ないのですが、最近相談された手繰り落ちについて。

下の図は、「4本目をクリップしたい。」という状況です。
ボルト間隔が近い、ジムの壁を想定した図です。
①は、膝下です。
②は、ロープを手繰っている最中。ここで落ちるのが、いわゆる手繰り落ちです。上の図だと、グランドフォールのリスクもありそうです。
③は、クリップ後です。トップロープ状態となります。

さて、手繰り落ち防止策の代表例。
②の状況(もしくは、ロープを手繰る直前に)、片手バランスの維持が不完全(保持手の持ち感が怪しい、身体が回転してバランスを失いそう、足が滑りそう、など)だと判断したら、ロープを離して数秒静止するというもの。
その時間で、ビレイヤーが弛みを取ってくれるという段取りです。

そうすれば、その場でフォールするにしても膝下なので、さほど問題は無いハズ。
また、もしも1歩でもクライムダウンすれば、3クリップ目に対してトップロープ状態に戻ることが出来ます。

ただ、心理的に①に戻るよりは、③の安心感を得たいというのが先行すると思います。

実際、
「膝下で落ちるのが、怖くて仕方がない。」
という初級者が、
「99%クリップ出来そう!(裏を返せば、1%の手繰り落ち)」
という状況で、②から①に戻って膝下フォールするという判断を下すのには、強い抵抗があるかと思います。

しかし、ちょっと際どいクリップなんて、リードしていたら日常茶飯事なのです。リスクは0にはなりませんが、1%近いリスクはさすがに取り過ぎでしょう。
これが、「十分すぎるほどに怖がりなのに、なぜか事故を起こす。」という1つのパターンかと思います。
これに対して、どうやって対策を練るべきかは、悩んでいる方本人と相談しながら考えたいところです。

・クリップ態勢に適したムーヴを、どうやって身体に馴染ませていくべきか?
・恐怖心と現実的リスクとの乖離を、どうやって埋めていくか?

目標の方向性としては理解できるんだけど、具体的な練習方法がイマイチ思いつかない、という方は、是非とも講習へ(笑)。
特に、ムーヴの安定感に関しては、文面での回答は不可能なので、講習するしかないと思います。

2019年11月15日金曜日

ジム日記(ここ数ヶ月)

最近、目標にしている「リード課題コンプリート」。
読んでも面白くなさそうですが、自己分析が溜まって来たので、日記です。

現在、残り2ルート。
①メイン左面アスタリスクマーク(5.12b、オーナー作)
夏前から時々トライを続けてきたが、繋がらず。6本目クリップ後のムーヴが、パンプしていない状態で迎えても、体幹がちょっとヨレているだけでも無理になるという感じ。この1か月ぐらい封印して来たので、自分のフィジカル成長に期待することに。

②メイン左面赤▲(5.12a、ITOさん作)
1か月前から時々トライをしてきたが、6本目クリップ後のムーヴが、そこだけやっても出来たり出来なかったり。ただ、こちらはほとんど疲れていない状況で5本目に至れるルートなので、「ムーヴの再現性さえ高まれば・・・。」という希望は抱かせてくれる。

ちなみに、メイン左面は12月にもホールド替え予定なので、期限は1か月あるかどうか。
なぜか、今回はメイン右面が5.12台が3本しかないこともあり、こちらは現在コンプリート。今後、ルートは増えるだろうけど。

で、ここから最近の気持ち。
(以下、便宜上オンサイトと書いているが、リードエリアのホールドは8割~9割に至るまで、持ち感を記憶してしまっている(笑)。)

ランナウトのリードエリアは、高さ10m、傾斜も105°程度とあって、持久力勝負にはなりにくい。
だから、核心ムーヴをハングドッグせずに解決できる課題は、オンサイトで勝負になる。イメージとしては、1フォール直後にムーヴが出来たならば、それはオンサイトすべき課題だったかもしれない。一方で、何回も練習してようやく出来るムーヴがある課題は、レッドポイントになるのは止む無し。
当たり前なんだけど、これを突き詰めると結構自分に厳しくならざるを得ない。オンサイト失敗の原因を、いちいち考察する習慣が付くから良いと思う。(作戦ミス、雑さ、オブザベ失敗、など。)

一方で、レッドポイントに関しては、僅か10mの薄被りであっても、繋げ核心になることが多い。
ハングドッグでムーヴ解決している最中に、なるべく9割の力で解決するように心がける。自分のフィジカル限界で解決してしまうと、その直下に大レストポイントが無い限り、繋がらないことが多いので。
ただ、止む無く限界強度で解決しても、ときどき繋がることもある。(意外なレストポイント発見、慣れでムーヴ強度が低下、封印期間で自分がフィジカル向上、など。)

●技術面で感じたこと
オンサイト戦略には、頭脳戦での伸びしろがありそう。失敗したときには、原因がちゃんとあることが割と多い。(明確なレストポイント無く核心に突入して、複数のムーヴ選択肢があって、どうしても1つしか試せない課題などは、例外。1つのムーヴで勝負するしかないから、運の要素が大きい。)伸びたところで、ボルダー能力が上がらない限り、オンサイトグレードの向上には繋がりにくいが、オンサイト失敗率を下げることは自分に可能性を感じる。

一方で、レッドポイント戦略は、頭脳戦には伸びしろを感じられない。実際は下手なのかもしれないが、自分では改善点が見いだせない。とりあえず、オンサイト出来なければレッドポイントトライになるので練習機会は十分多いのだが、単なるワークになってしまう。もちろん、戦略に伸びしろを感じないとはいえ、レッドポイント自体は面白いし、達成感もオンサイトに匹敵する。
あとは、9割の力で解決できるムーヴ解析、というワークに少し虚しさを感じる。ボルダーで10割の練習をした方が、技術面でもフィジカル面でもプラスになりそうだし。

ちなみに、ボルダー赤テープ(3~4級、45課題ぐらい?)は、1階と2階に1つずつ宿題が残っている。ときどき触っているが、少しずつ進捗はしている。
残念ながら、緑テープ(1~2級)は、ほとんど可能性が無いものばかり・・・。

最初から分かっていたことだが、練習効率の良い目標だったかは疑問ではある。
・ほぼオンサイト確実なルートも、全部登らなければならない。
(ルート作成者への感謝の気持ちで、オブザベとムーヴ選択を丁寧に行う、という意義は感じる。)
・1テン地獄になりそうなルートも、気になって仕方なくなる。
・結果、ボルダーをやる時間が、より一層少なくなる。
など。
ただ、「自分が達成できるかギリギリ」という意味で、夢中になれるので、普段の生活に自制心が働くなどのプラスはあり。

ホールド替えは永遠に続くので、いつまで続けるかは不明(笑)。
とりあえず、今期は頑張ろう!

2019年11月14日木曜日

ホールド記憶の互助制度

11月9日(日)は、リード1回目&2回目で、女性HNさん、男性THさん、男性WDさん。

11月11日(火)は、ムーヴLv.0にて、女性NDさん、女性NGさん。
本日の講習とは、直接関係が無いのですが。

ランナウトのロープエリアに関しては、今どきのラインセット(ホールドの色を統一することでルート作成するもの)も多く使っています。
ただ、メインウォール2面に関しては、ルート数、ムーヴのバリエーションを優先して、従来通りのテープ課題です。

その好き嫌いはさておき、初級者であればあるほどホールド探しが一つの関門となってしまうという問題はあります。
ゆえに、ある程度のクライミングスキルが身に付き、オブザベーション能力が身に付いてから
「ようやく、ランナウトでもオンサイトトライとか2便目のトライとかが楽しめるようになって来ました。」
「以前は、言い訳は良くないとか思いつつも、やっぱり足が分からなくなったりするのが嫌だったんです。」
と 仰る講習生もちょくちょく居ます。
さて、ではホールドが覚えられないリードクライマーは、実際どうなるのか?

昼の部編:
リードクライマー「足どこだっけ?」
オーディエンス「膝のところの緑のやつ!」
※5人ぐらいの常連さんが居ても、1人が登っている間に周りが観戦する雰囲気になるので。

夜の部編:
リードクライマー「足どこだっけ?」
ビレイヤーが壁から離れて「膝のところの緑のやつ!」
※夜の部は、概ねパートナーと組み合わせになって登り続ける方が多いので、オーディエンスは少ない。

昼の部は、ホールド指示にスピード感があり、完登率への影響も少なさそうです。ただし、これに慣れてしまう疑惑もあります。

夜の部は、聞かれてからビレイヤーが壁から離れてホールドを探すので、スピード感には欠けます(笑)。自己責任で登るという意識が、最低限保たれるのかもしれません。ただ、このときにビレイヤーが壁から離れている具合が結構なもので、見ていて気にかかることも多々あります。(その状況でクライマーが不意に落ちることは稀なので、お互いに分かった上でやっている感もあり。)

中上級者なら「15~20手ぐらいなんだし、ボルダー3つ分のつもりでホールド全記憶!レストポイントで、再チェック。」でも良いかもしれませんが、その成長過程はどうあるべきなのか・・・。

この辺の気持ち悪さを、ちょっとずつ解消していこうという気概と創意工夫が、成長のエネルギーなんでしょうか。

余談ですが、オートビレイで登っている人は、この点では他人に頼らず自己責任で対処している方が多いです。
ただ、そうは言ってもリードしている人の方が緊張感とか覇気はあるように思うので、あくまで参考程度です。

答えの無い話ですが、考えることが大事ということで。

2019年11月13日水曜日

お知らせ

来週の11月24日(日)に、林智加子ガイド企画の岩登り基礎トレを行うことになりそうです。
場所は城ケ崎で、グレードが付かない程度の岩場をトップロープで登山靴で登り降りする中で、「安定して登るとは何か?」について考えて行きます。

林さんのお客様が主たる対象なので、登山道(無雪期、残雪期)を歩くための内容となります。
ほとんどの参加者は、クライミング経験0回~数える程度という感じです。

普段のクライミング講習に参加している方には復習感がある内容が多いかと思いますが、興味がある方がいればご連絡ください。
「登山のためにクライミングを始めたのだけれど、岩場を安定して歩くスキルと全く繋がっている感じがせずにピンと来ていない。」という方には、強くオススメできます。

2019年11月11日月曜日

自己評価は難しい

11月4日(月、祝)は、岩場リード講習にて、小川山。
女性IUさん。

11月6日(水)は、岩場リード講習にて、天王岩。
男性HGさん、女性HNさん、女性TNさん。
「足は、手のように使え。」ということを言うクライマーも多いです。

①最近聞いた中でインパクトがあったのは、「掻き込みは、足指でカチるんだ!」という台詞。
僕のイメージとは100%は合いませんが、なるほどと思わせる部分もあります。

②ヒールフック、トウフックなどの引っ掛け系の技も、手を効かせるのと同じような感覚だというのも分かります。

③足裏感覚がしっくり来るまでスタンスに馴染ませるという作業は、繊細なホールディングに似ています。

④手のデッドとスタティックがあるのと同様に、足にもデッドとスタティックがあります。
手において、スタティックに手が離せる態勢は、クリップやチョークアップにも使えます。足は、ここで書くのが難しいのですが、感覚としては確かにあって、デッドかスタかの区別は割と大事な場面が多いと思います。
①~④について、自分自身がどの程度理解しているか、測るという意識はあるでしょうか?

「一応分かっているんだけど、登っている最中は全然余裕が無いから無理だよー。」
と言う人は、「分かっている」って本当ですか???
例えば、易しいルートならば十分に出来るのなら、その発言の実証になるのですが。
こういったことについて、HNさんの色々と。

「自分では気づけない。」
「分かってしまえば、なぁんだってこと。」
「もっと早く知りたかったなぁ、と思うことが多い。」
さて、なぜ自分で気づけないのでしょう?

・実験意識が無いから?
・パンプしないように、急いで登る意識が強いから?
・自分が登れないのを、才能・年齢・フィジカル・運動神経・度胸、などのせいにするタイミングが早くて、試行錯誤の思考停止に陥っているから?

3つ目は心構えの問題なんで、モチベーションが高い人なら自力でもどうにか改善できそうなものですが。

1つ目の実験方法を考えるのは本人にとっては難しそうです。
まず、本人が「意外と自分って出来ていないんだなぁ。」と思っていただく実験を考えるのが最近の私の楽しみです。
そして、それが分かるとすぐに伸びる人も多いので、より面白いです。
ちょっと抽象論過ぎましたかねー。
万事に通じるように書きすぎて、かえって分かりにくくなってしまったでしょうか。

2019年11月8日金曜日

ジャミングは効かすもの

11月3日(日)は、クラックリード講習にて、湯川。
男性STさん、男性FTGさん、男性NMさん。
今回、初クラックのSTさんからの感想。
「クラックをやると、クライミングが上手くなりそうですね。ホールドも、ちゃんと効かして、無理やりしがみつくんじゃなくて、という感じで。」
<カムセット練習>

一般的に、ホールドは持つ(保持する)と言うことが多いです。

ベクトルを意識して、圧力をキープするというイメージだと、「効かす」と言うこともあります。
「足を上げると、アンダーが効いてくる。」
「サイドを効かすために、あーやって、こうやって・・・。」
「スローパーを効かす。」
「持てないホールドは、効かすしか無いんじゃない?」
など。

一方で、無理やりにでも力づくでホールディングすることを、握り倒すなどと言うこともあります。
「薄いけどインカットしているカチを、握り倒すんじゃない?」
など。
指の力を全開にしてでも、という荒業で、僕のイメージでは1日に何度もは使えません。(僕の体重が重いからかもしれませんが。)
<初リードで、見事にフォールしたNMさん>

ジャミングは、丁寧にホールディングするような感覚ですし、方向限定のジャミングはベクトルが狂うとすっぽ抜けます。(バチ効きで、どんな方向にも抜けないぐらいのもののありますが。)
その点では、一般的に使われている効かすという日本語はピタッと来てますね。

2019年11月5日火曜日

復習参加をオススメしたい

本日11月5日(火)の21時より、12月分の予約受付をスタートしています。
上書き投稿なので、念のため。

10月30日(水)は、ムーヴLv.0。
女性STさん、男性EDさん。

10月31日(木)は、ムーヴLv.0。
女性NDさん、女性NGさん、女性SKさん、加えて復習参加の女性KIさん。

11月2日(土)は、リード2回目&3回目。
女性NSさん、男性KBさん、男性EDさん、加えて復習参加の女性KDさん。
EDさんは、これにてジムリードは卒業といたしました。
<少しずつバランスを感じる>

講習とは無関係に、卒業生が登っているのを見ることも多いです。
ジムであれ、岩場であれ。

講習中に教えている内容に関しても、
「卒業生の~~さんとかも分かって無さそうだから、ほんとはココに居て欲しかったぐらいなんだけどなー。」
と思うことは日常茶飯事です。
<色々と、基礎的なことを確認中>

だから、心の中では強く強く復習参加をオススメしたいと感じています。

ただ、「あなたは復習に来た方が良いですよ。」と言うのは、なかなか難しかったりします。
それは、講習生同士で登っていてムーヴが雑な人や安全管理が甘い人を見て、「あなたは、もう何回か講習に行ってみた方が良いんじゃない?」などという上から目線な言葉が伝えづらいことに、少し似ています。
<初めての落ちる練習>

もっと言えば、復習参加に来たら何が身に付くということを宣伝することも難しいです。

すでに岩場に自力に行っている人にとって、岩場リード講習に今更行くということはナンセンスに思えるかもしれません。
<復習参加に良さを強く感じるKDさん>

なので今ぐらいの感じで、復習好きな人が来るぐらいが丁度良いのでしょうか。

ただ、月1回来るぐらいの人が居ても良いんじゃないかとも思います。1回の講習で必ず大きな発見をさせる、というのではなく、長い目でのコーチングという感じで。
それはそれで、謙虚さの1つの表れだと思いますので。

それにしては、講習料はチョット高いですかねー。
ご自由にどうぞ。

2019年11月1日金曜日

12月の予約受付

こんにちは。
11月5日(火)の夜21時より、12月分の予約受付を開始いたします。

・岩場リード講習
湯河原

・クラックリード講習
城ケ崎
(湯川や小川山よりも易しいルートから練習できるので、この冬から始めるのもオススメです。)

という場所が予定となります。
では、何か質問があれば、メールなどでお問い合わせください。