2019年3月29日金曜日

本日のカム抜けフォール

3月24日(日)は、クラックリード講習にて、城ヶ崎。
男性HNさん、復習参加の女性Mさん&女性ISさん。
<裏から回り込んで懸垂回収する練習>

他パーティの話ですが、名前も写真も出さないので御容赦を。

フラッシュダンスをTRで練習していた方が、最後にリードでトライしました。
<名前の無いルート>

すると、第一核心と思われる箇所でフォールし、カムが抜けました。
そして、グランドすれすれで止まりました。

で、ビレイヤーと「なんで落ちちゃったんだろう。足が違ったのかなぁ。」といったムーヴ検討をしているように聞こえて来ました。
状況は、上の図みたいな感じです。
ほとんどトップロープ状態でのフォールでしたが、カムは抜けました。
下のカムは、なぜかヌンチャクで延長されておりました。

今回は、あそこで落ちたからラッキーでしたが、もう数歩進んでから落ちていたら、グランドだったでしょう。
<ネッシー>

さて、ここで幾つかの疑問が沸きます。

①自信のあるカムが抜けたのか否か?
→自信があるのなら、セット判断に問題あり。
→自信が無いのなら、登り続けたことに問題あり。

②固め取りという判断は無かったのか?
自信があっても、1個では核心に突っ込まないという慎重派も多い。

③なぜ下のカムを、ヌンチャクで延長していたのか?
延長していなければ、グランドまで少し距離が稼げる。ただし、カムが歩きにくいようにするためなどの、何かしらの理由があるのかもしれないが。
<パープルシャドウ>

そして、最大の疑問。
④ヒヤリハット体験の直後に、スポーツ的なムーヴ議論をしているのは何故か?

いや、もちろん落ちなければカムも抜けなかったんですけどね。
<ネッシー>

私も、色々なタイプの初心者と接して来たので、
「おそらくは、こういう思考なのかなぁ。」と推測する部分があるにはあります。

ジムでも、ロープに足を引っ掛けて危うい落ち方をしたのに、その部分にはノータッチでルートの難しさの話をしている人もときどき見ます。

そっちに目が行く、という気持ちも理解は出来ます。

ちなみに、今回の方々は、その後はガンガン固め取りながらハングドッグしておりました。
本人は「ビビり過ぎだー。」と仰っていました。
ただ、私には恐怖センサーが良い方向に働いているように見えて、安心できました。
<フラッシュダンス>

さてさて、本日でHNさんはクラックリード講習を卒業といたしました。
フラッシュダンスで、落ち着いてトライ出来たのは、とても良かったです。
とはいえ、また学びたい場合は、是非ともどうぞ。

実践本気トライ
HNさん:パープルシャドウ(5.8) O.S.
     フラッシュダンス(5.9) ハングドッグして、トップアウト
Mさん:ネッシー(5.8) フラッシュトライで、ハングドッグしてトップアウト
ISさん:ネッシー(5.8) 再登。以前登ったときよりは、少し安全上マシになったそう。

恐怖心と危険の区別

5月の予約受付は、本日3月29日(金)の夜22時スタートです。
一応、書いておきます。

3月23日(土)は、リード3回目&ムーヴLv.1。
女性YIさん、男性SKさん、復習参加の女性KDさん、復習参加の男性SRさん。
恐怖心と危険は、一致はしません。

トップロープで、十分にシステムを信頼していても、怖がる人はいます。
リード中、高い所の方がフォールが安全だと分かっていても、3、4クリップ目ぐらいの方が安心するという人も多いです。(今回は、その話で盛り上がった。)

一方で、登山道で、ほとんど歩きだけど落ちたら即死、という場合もあります。
沢登りの高巻きなんかだと、谷側に少々の草が茂っていて、妙な安心感があったりしますが、実際は足を滑らせたらアウトという場面もあります。

岩場の終了点作業では、ハンギングよりも立てる足場がある方がセルフビレイのウッカリ外しが起こったりもします。
<リードで落ちる練習>

この問題に対して、YIさん
「安全なのに怖がる分には、完登できないだけで大きな問題にはならない。でも、危険なのに怖くないのは困りますね。」
というコメント。

全く、その通りだと思います。

安全 → 安心せよ。怖がると、成長に支障あり。
危険 → 怖がってよし。諦めることも検討せよ。なぜか恐怖心が働かない場面に注意!

という単純な構図です。
<まだ、ビレイがドキドキ>

さて、ここまでは一般論です。
これが完全に真実なら、怖がりで登れないクライマーも“アリ”という風に思います。

ただ、私の経験則では、少し違った印象です。
怖がり過ぎるクライマーは、「安全圏だけど怖い」と「本当に危険」の区別が曖昧になりやすいと思います。

だから、怖がりなのに、事故確率は高い人が結構いるのではないかと。
<実践本気トライ中>

再三の話ですが、登る前のダブルチェック、リード中の手繰り落ち注意、ロープ足絡ませ注意、などは臆病な上にも臆病で構いません。

怖がり過ぎがかえってリスクを生むんじゃないか、というのは、もうちょっと限定的な話。
<本気トライ>

本日のメンバーには、「そんなもんですかねー。」という話になってしまったでしょうか。

でも、これも、山の岩場を登るならクライミングの基礎をやった方が良い理由の1つにあうと思うんですよね。
<さすがにビレイが上手>

さてさて、本日でYIさん、SKさんはジムリード講習を卒業といたしました。

また、岩場講習でお会いしましょう。
もし良かったら、ジムのムーヴ講習の復習も是非。

2019年3月26日火曜日

5月分の予約受付

皆さん、こんにちは。

3月29日(金)の夜22時より、5月分の予約受付を開始いたします。
例年、5月から小川山、瑞牆山での講習もスタートしております。

特に、岩場リード講習は卒業生の方も、スラブのコツを再確認するためにはお勧めです。
今年は、かなり暖かいので4月から行くことがあるかもしれませんが。

ではでは、どうぞよろしくお願いいたします。

2019年3月25日月曜日

フィクション

3月21日(木、祝)は、岩場リード講習にて、天王岩。
女性FIさん、女性FSさん。
墜落距離とか、フォール時の受身姿勢を意識するようになって、だいぶ登りが変わって来た2人。

「もしも講習を受けなかったら、どんなタイミングで気づけたんですかね?」
という質問をしてみました。
「やっぱり、実際に落ちて怪我をしたら、じゃないですか。」
と言う2人。

「ただ、それでもキッチリとは分からない気がします。」
と、予測。
ここから空想の話です。

リードのフォールで怪我をした場合。
しかも、なぜ怪我をしたのか、自分でも分析不可能なケースを想定してみましょう。

Aさん
「やっぱり、落ちるのは危険だ!突っ込んでは行けません。」

Bさん
「落ちるのが、ますます怖くなった。もうどうして良いのか分からない。」

Cさん
「自分は怪我をしたけれど、上手い人は皆フォールしている。しかも、雑誌のインタビューとかを読んでも、クライミングはリスク計算あってこそだと皆さん仰っている。だから、自分が何か間違っているだけで、フォールがダメとは断定すべきではない。」
<フォールの瞬間>

もちろん、Cさんのように考えて、落ちる練習なり何なりをしてからクライミングを再開するのが理想の姿だと思います。
しかし、このような行動を取る人は、本当に一握りだと思います。
彼らは、きっと素晴らしいクライマーになるのでしょうけれど。

ただ、「自分ではそこまで頑張れないから。」と言って、講習に来る人は、実はAさん・Bさんよりは伸びしろが大きいんじゃないかと思います。
怪我をした人に対して、
「フォールしたときのことを考えながら登るなんて難しいから、怪我は仕方ないよ。」
みたいな慰めを周りがしてしまうかもしれません(笑)。

これは、慰めなんだか悪魔の囁きなんだか。
全ては架空の話なんですが、初級者心理あるあるを色々と詰め込んでみたので、それなりに真は付いていると思うんですよね。

とりあえず、今回はこの辺で。
実践本気トライ
FIさん:クラックジョイ(5.9) O.S.
FSさん:クラックジョイ(5.9) フラッシュ

2019年3月20日水曜日

権現東稜、リベンジ

3月18日(月)、19日(火)は、1人で権現東稜のリベンジ。
せっかく休みが長かったので、身体が回復すると共に。
<初日のアプローチ>

前回敗退してから、ちょっとライン取りで気になる点が2つありました。

1つは、尾根への取り付き方法。
行きでは、大変に苦労しましたが、帰りはボチボチ楽なラインを選べたと思います。
皆さん、どの辺から登っているんでしょうか。
<出合小屋>

2つ目は、岩場周辺のライン。
前回は、右の草付き雪壁を巻きましたが、左からも巻けそうでした。
また、岩場を登るラインも皆無では無さそうでしたが、脆そうでした。
ただ、岩用のギアを持っていかないことにしたので、選択肢は右か左のどちらかを巻くのみ。
<トレースが残っている>

ただ、まだトポは見たくありません。

クライミングで言えば、まだ1テン入ってハングドッグを開始したばかり。
試すべき方法は、山ほど思いついており、むしろ全部試していると体力が尽きそうな不安が募ります。

まだ、自分でムーヴを試したいタイミングです。
(仲間内でムーヴを議論するのは良いけれど、ジムスタッフや強い人にムーヴを質問に行くにはまだ早い、みたいな感じ。)
<ゴルジュ>

そんなことを思いつつ、初日。
前回は、12時30分に出合小屋からのラッセル開始。
今回は、10時40分。しかも、トレースが残ってます。

やはり、前回が途中敗退なので、時間は早め早め。
<本日は、春の陽気>

すると、土日に権現東稜に誰か入ったようで、トレースが強化されていました(笑)。

するすると尾根上に辿り着き、12時30分に引き返します。
13時50分には出合小屋に戻り、しっかり整理体操をして寝ます(笑)。
<アイゼン、メットなどをデポして、出合小屋に戻る>

予定では、2時起床でしたが、21時にトイレに起きてから眠れず。
「まぁ、早めに出ても良いか。」と、23時30分起床、0時30分出発です。
<午前3時。雪壁に到着>

トレースがあるし、色々分かっているので、核心スタート地点に午前3時到着。
前回の右巻きラインでもトップアウトは出来そうでしたが、あまり面白くなかったので、今回は左巻きラインで。

しばらく登って、ロープを付けてクライミングスタート。
と言っても、ダブルアックスで草付き雪壁を登っているだけですが。
<急な草付きで、ロープを使用>

実際には、クライミングとは言えないような内容です。
帰宅後に、トポを読むとやはり岩場を登るラインがあるようですし。

ただ、空身で登ってフィックス張って、懸垂下降して、ザック背負って登り返して、なんてしていると「やってる感」が出て来て盛り上がります。 
<岩場の左に巻いて、ルンゼを登る>

岩場を巻き終え、ようやく最後の雪稜(午前8時)。
案の定、ここはバッチリとラッセルになり、前回この直前で引き返した正当性を確認(笑)。
<ラストの雪稜>

8時35分に主稜線にトップアウト。
<主稜線に出て、赤岳・阿弥陀岳を見る>

かなり気が重いですが、権現岳まで往復して来ます。
<権現頂上は、微妙に遠い>

しかし、主稜線はそれなりに雪が飛んでおり、ラッセルは浅め。
<あとチョット>

辿り着いた権現岳には、三ツ頭方面からのトレースがバッチリと。
<あな嬉しや>

トップアウト地点に戻り、あとは下山です。
まだ朝9時なので、時間に余裕はあります。
ただ、昼過ぎたら眠くなりそうですし、春の陽気で雪が腐るのも心配です。
<同ルートを下降します>

危険個所を越えて、樹林帯で安らぎを感じます。
八ヶ岳って、大半が樹林帯なのが良いですね(笑)。

無事に、14時30分に駐車場到着。
いやはや、充実しました。

行動記録
1日目:
 8:00 美し森駐車場を出発
10:20 出合小屋
10:40 トレース付けに出発
12:30 尾根に出て、下山開始
13:50 出合小屋

2日目:
23:30 起床
 0:30 出発
 3:00 岩場50mほど下の雪壁スタート
 8:00 岩場を巻き終えて、最後のラッセル
 8:35 主稜線にトップアウト
 8:50 権現岳
 9:00 トップアウト地点、下降開始
10:40 懸垂下降を繰り返し、岩場50mほど下に戻る
12:10 出合小屋
12:30 出発
14:30 美しの森駐車場に到着

2019年3月17日日曜日

権現岳東稜、敗退

3月14日(木)、15日(金)は、1人で八ヶ岳の権現岳東稜。
久々に、ロープありの山行。
<快晴のアプローチ>

権現岳東稜って、昔トポを読んだ記憶はあるのですが、もはや記憶の彼方です。

ただ、ここ東面の入門ルート、天狗尾根は何度も登っています。
思い返せば、旭岳東稜も何度も登っていました。

記憶的には、実質1~2ピッチみたいな山域で、雪壁や草付きをダブルアックスで登れば、岩場を巻くことが出来そうな感覚があります。
<権現岳と旭岳>

せっかくなので、トポは読み返さずにオンサイト気分で楽しんで来ましょう。
<出合小屋>

<トレースを付けに尾根の取り付きを目指す>

<遠く、権現岳らしき姿>

<所々に、ノーロープで登れる程度のアイス>

<水汲みは、沢ポチャ注意>

とは言ったものの、体力不足で時間切れ敗退でした。

しかしながら、尾根の取り付きから全てのラインを想像して登るのは、楽しいですね。
1人だと巻きラインを選ぶことから、次回はカムなどのプロテクション類は持っていかない方向で!
プロテクション担いでのラッセルは、私には荷が重かったです。
<岩場直下で、既に10時・・・。諦めムード漂う>

行動記録
1日目:
 9:15 美し森駐車場を出発
12:00 出合小屋
12:30 トレース付けに出発
14:30 尾根の取り付き付近に、多少の荷物デポ
15:20 出合小屋

2日目:
 3:00 起床
 4:40 出発
 5:40 デポ地点
10:00 岩場の50mほど下
      ここから、巻きラインで雪壁、草付きを登る。
      雪が深くて、150m程度にすごく時間が掛かった。
      1ヶ所だけロープを使用
14:00 敗退開始
      ここから懸垂下降を繰り返す
15:30 岩場の50mほど下
18:10 出合小屋
18:30 出発
20:30 美し森駐車場に到着

東京は、もう春気分ですが、2,000mあたりでも十分に冬気分だなと思いました。
そして、ここ1年で一番疲れました。

かなり味わい深い2日間でした。

2019年3月16日土曜日

ムーヴ選択は、迷ってナンボ

3月12日(火)は、ムーヴLv.0。
女性ITさん、女性Tさん、女性KBさん、復習参加の男性SKさん。
本日で、KBさんはジムリードに進んでO.K.といたしました。

今回は、具体的なムーヴの写真はありません。
「クライミングとは、ムーヴ選択の連続だ!」というイメージを、樹形図っぽく表現しただけです。

どんな初心者であっても、どの足位置で登るかは迷うと思います。
例えば、ジムの足自由のガバ課題(5.7、8級、など。足限定であっても、足が豊富ならば同じ。)で考えてみます。
ある程度登れる人は、どっかぶりガバガバだけど疲れるルートを想像してください。

ある一手を考えて、どの足位置で登るかによって、消費エネルギーや安定感が違います。
<図1>

図1では、3つの選択肢がある設定。

◎は、すごく楽で、失敗する気がせず、心地よい。
○は、まぁまぁ楽で、失敗する気はせず、ややぎこちない気もする。
△は、ちょっと疲れるor失敗するかも。

自分の感覚で、◎の足位置を探すのがベターという話。
動き始める瞬間に、「あ、これ△っぽい。」と思ったら、別の足位置に変更するという作戦も有効です。
<図2>

図2は、そんな感じで3手進むことを想定しました。

当然ながら、△を繰り返して行けば、そこそこ疲れます。
後ろから眺めていても、下手だと伝わってきます。

良い足順として、2ライン用意しました。
◎が2つ、○が1つのラインです。

上のラインは、その場その場でベストな足位置を選べば、その動きになるタイプ。
戦略は弱いが、身体センサーは優れている、という本能登り全開の人は、自然とそうなるでしょう。

下のラインは、1手目だけ○で我慢すれば、そこから天国というタイプ。
こちらは、戦略ありきのムーヴです。
<図3>

図3は、自分にとって難しいルートです。
1手目からして、成功する足位置が1つしかありません。
(×は、突破が出来ない。)

2手目以降は、出来る足位置が複数ありますが、どうやっても△をこなさねばならず、完全に楽々と登ることは不可能です。

これが、7手のボルダーならともかく、手数が増えてくると響いて来るという話。

どうにか、自分にとって(※)マシな楽さのムーヴを発見せよ!
というゲームなんだ、と私は考えています。。

※体格、得手不得手によって、楽な足位置は異なります。

このゲームに対して、おおむね2つの遊び方があると思います。

各パートで迷いながら、なるべく効率的な道順を探して完登を目指す。
オンサイトトライなどが、典型です。

自分にとって最適順路を記憶して、それを完全にリピートすることによって完登を目指す。
10トライ以上掛かるようなレッドポイントトライなどが、典型です。

数トライで完登するような場合、一番迷いそうな要点だけ記憶する、などの戦略も有効です。
<図4>

図4は、自分にとって非常に難しい一手です。
ボルダリングで想像すると、分かりやすいでしょう。
3種類の足位置を試しましたが、どれも出来ませんでした。

全部×ですが、どうにか練習することで△に出来る足位置が無いかを考えてみます。
3種類全てを10回ずつ試すのではなく、一番可能性がありそうなものを集中力マックスで10回練習してみる方が、突破できることが多いだろうというイメージです。
(ただし、予想ハズレを考えて、排除した選択肢を再考することも多い。)

ちなみに、左図はどうやって突破したかが次の一手にも影響するタイプ、右図は影響しないタイプ(その一手さえ突破できれば、修正可能)。
左図だと、3種類のどれかによって次の一手の有利さにも影響するので、考慮すべきことが多くて、頭がパンクしそうになります。

さてさて、伝わったでしょうか。
もともと意識している人には当たり前、本能のままに登っている人にはナンノコッチャ、という文章になってしまったかもしれません。

また、考えてみます。

2019年3月10日日曜日

リスク認知が登りに与える影響

3月6日(水)は、リード3回目で、男性KTさん。
リード2回目で、男性SKさん、女性KDさん。

3月8日(金)は、ムーヴLv.0で、3人とも新規で女性KBさん、男性SNさん、女性NSさん。

3月9日(土)は、リード2回目、3回目で、女性YIさん、男性SKさん、女性KDさん。
女性KDさんはジムリード講習を卒業といたしました。復習参加でも、岩場リード講習でも、よろしくお願いします。

クリップしてある最終カラビナが、身体のどこに来ているか、というのを意識しています。

「腰より上(トップロープ状態)」、「股下」、「膝」、「膝下」、「足首」、「足元」、「足元~cm」
などとランク分けします。

トップロープ状態は、初心者でも短時間で慣れる人が多くいます。
膝下ぐらいなら、さほどのフォールにならないことは、ビレイをしていれば感じるところでしょう。とはいえ、初心者は怖くて当然です。
足首以上だと、ロングフォールという感覚です。フォール態勢失敗は怪我に繋がることも多く、緊張感が漂います。
とはいえ、スタンス1つ変えれば腰の位置は変わるので、状況は目まぐるしく変化します。
今現在はトップロープ状態でも、1ムーヴ、2ムーヴこなして次のガバを掴む頃には足首だったり。
「これを意識するようになったら、足を(必要以上に)上げすぎる癖が治りそうな気がした。」
というYIさん。

過剰な恐怖心は困りますが、正しい恐怖心が慎重で粘り強い登りを生み出すなら、素晴らしいことだと思います。

リスク認知とムーヴ能力は、無縁ではないようです。