11月、12月分の予約受付は10月9日(金)の21時スタートです。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
人から言われて謙虚になるのは、難しいときもあります。
山で謙虚になるのは、比較的易しいなと思っています。
<クラックリード講習@小川山>
たとえば、僕が講習中に教え方に失敗して、講習生の機嫌を損ねたとします。
それに対して、「とはいえ、講習生もコミュニケーション下手じゃない?教えるのなんて、百発百中な訳ないんだからさぁ。」と小市民の私は、心の中で思ってしまいます。
しかし、まぁ教え方をミスったことは確かなので、次回に向けて反省点を蓄える必要があります。
(その場の嫌な雰囲気への臨機応変な対応も割と大切ですが、こればかりは講習生側の協力も無いと無理です。)
<20m越えでの核心部で、自己責任を味わってもらう>
さて、「とはいえ、〇〇じゃない?」の気持ちが強くなり過ぎると、反省が薄まり、成長しません。
今回は、講師側の話を例に挙げましたが、クライミングも同じかなと思います。
・課題に対する文句
・グレードに対する文句
・リーチ問題などに対する文句
・山では、パートナーに対する文句(安全面、コミュニケーション、などなど)
・トポに対する文句
など、自分の失敗を棚上げしてブツブツ言いたいことは山ほどあります。
それを、「まぁ、自分が変われば良いんだけどね。具体的に変えられそうな点としては・・・」という思考に持っていくのが難しいです。
特に、パートナー問題などは、実際にパートナーに何かを変えてもらいたいときもあります。
「これは他責思考なのか?それとも、やっぱりパートナーに変わってもらった方が良いのか?」などと分析的に考えられないと、いずれ色々つまづくだろうと思います。
<考えに考え抜く>
その点で、クライミングは一人でリスクと向き合わざるを得ないシーンが多く、謙虚さを鍛える良いスポーツだなと感じています。
①リード中、落ちてはいけないセクション
→自己責任が、これほど分かりやすい場面は少ない。
戻れるムーヴで探る、ラインを変える、敗退する、めちゃくちゃ考えます。
ホールドが欠けて落ちても、ジムみたいに「ホールド回って落ちたから、これは自分のせいじゃないよねー。」みたいな態度は無理です。死んでいるかもしれません。
②懸垂下降でロープスタックした時の登り返し
→「なんでロープスタックしたんだろう?」
「周りも教えてくれなかった・・・。」
「とはいえ、自分も気付かなかった・・・。あんなにチェックしたのに。」
「登り返し、ツラい・・・。」
こうやって、悶々と考える時間が、他責思考を徐々に排除してくれていると私は感じています。
③クラックのリード
→「このカム、効いているかなぁ。」
「2個で固め取りすれば、大丈夫かなぁ。」
「次のプロテクションセットできるところまで、どのくらい落ちそうかなぁ。」
「ちょっとでも落ちる可能性が下がるムーヴは無いかなぁ。」
初心者ながらに自問自答する時間は、本当に素晴らしい時間だと思っています。
特に、ビレイヤーから声が届きにくいぐらいの高さで行われると、かなり良い体験です。
この時間中に、講師が「行けるよ!」、「〇〇なら辞めとけば?」などと思考を阻害することは極力控え、必要最小限を心掛けます。
自問自答の末に、出した結論に責任を持つ(事故っても誰も責められない)というマインドを育てるためには、講習生の思考時間を待つことが必要です。
A)ラッセルするような雪山での、単独行
B)一人でボルダーに来たときに、ハイボルダーにオンサイトトライ
※敗退判断を常に考慮しながら登ること。トライしたら、闇雲にゴールを目指す人は、ダメです。
このぐらい分かりやすくて強烈な体験を講習生にも沢山積んで欲しい気持ちはあるのですが、結構な経験が無いとリスクが高過ぎるのも事実です。
「プチ冒険家になれ!」という趣旨なので・・・。
そこで、上記①〜③のような体験を、講習中にも時々味わってもらう方針にしております。
AとかBに比べると、疑似体験みたいな部分は否めません。
それでも、経験上は講習生を考えさせる力はある体験だなと思っています。
クライミングを通して、何らかの思想を感じ取っていただけると嬉しいです。
<フォローで、リードの恐怖を確認>
<ルートファインディングを伴うトポ無視も、自問自答と自己責任を育てる大切な要素>
<チムニーのランナウトも、自己責任を考えさせられる>
<この日は、青空>
<ロープ、めちゃくちゃスタックしそうな懸垂下降・・・>
<長距離の登り返しで、物思いに耽る>