もはや1ヶ月以上の時間が経ってしまいました。
7日間の合宿、1日目、3日目、5日目、7日目と登ったので、合計4日間のクライミングです。
<ちびまる>
1日目は、狂祖さまと瑞牆の黄金狂時代周辺のエリア。
僕は、このエリアは4回目ぐらい。
前回に来たのは、ヨセミテ直前でクロム1P目(ワイド系、5.11a)で、悲惨なまでの膝スタックを喰らったとき。
今回は、いよいよ「はやぶさ2」(ワイド系、5.11c)をトライです。
<クロム1P目>
何度も書いている気がしますが、ワイド系の5.11以上のグレードは、参考程度です。
垂壁の場合、サイズごとに大まかなセオリーがあり、「自分はちょっとサイズ的に有利(or不利)だけど、たぶん一般的には5.○○というグレードだろう。」というグレード評価に、ある程度の納得感があります。
そのため、「どこの岩場は甘め、辛め」とかを考慮しても、「5.10bなのに5.11aに感じる!」とかのバグはほとんどありません。
ほとんどアルファベット1つ(せいぜい2つ)程度の誤差です。
(個人的には、ワイドの5.10台は、アルファベット1つごとの格差が大きいと感じます。5.10aまでは技術主体のゲームという感じもありますが、5.10後半がフェースに比べて著しく強度が高い気もします。)
一方で、ハングしてくるとサイズの差があまりにも顕著になります。
●限られたジャミングポイントにハンドやフィストが効くか?
●膝は入るか?
●クラック外のホールド・スタンスに届くか?狭くないか?
●全身が入ってしまってチムニーとなり、ハングを全く感じない状況になってしまうか?
●ワイポイントのルーフ越えであるが故に、リーチがある人は核心が無くなってしまうか?
などなど。
極端な話、「5.11a〜5.12aのどこか」とグレーディングしたくなりますし、実際それに近い発表グレードもあります。
<クロム1P目を2撃する狂祖さま>
今回の「はやぶさ2」に関しては、おそらくは僕が有利になるというオブザベです。
ただ、フレアーしたセクションが何回かあり、ランナウト・固め取りの許容度が問題になりそうです。
具体的には、
「カムが足元なのに、ホールドが欠けそうで、ひっくり返ってフォールするリスクを感じる。」
「ランナウトする前に固め取りしたものの、下の緩斜面が割と近いため、複数決めたうちの一番上のカムが抜けたら大怪我しそう。」
「ランナウトして落ちられないが、実際にほぼ落ちそうにない。ただ、ハングしているので、1手1手は戻れるムーヴで構築していても、パンプして戻れなくなるリスクを考えて突っ込めなくなる。」
といった懸念事項があります。
これらは「クラックあるある」なのですが、パンプや体幹のヨレとの戦いの中で正常な判断を下すことは相当なプレッシャーです。
<野猿谷>
保守的な判断に振り過ぎれば、オンサイトトライなど形だけのテンション祭りになります。
突っ込み過ぎれば、事故リスクが飛躍的に高まります。
仮に登れたとしても、モヤモヤが自分に付きまとい、時を経るごとに「あれは登ったとは言えない」と感じることは、過去の経験からも明らかです。
ジムリードのオンサイトトライのようにスポーツ的に頑張るのも好きですし、余裕のあるグレードや傾斜でリスク管理的な登りをするのも好きですが、ミックスされた状況は判断ミスをしそうで一番嫌なものです。
何度もギブアップフォールがチラつきながも、思いがけずプロテクションが早めに取れる場面などに助けられ、息も絶え絶え1時間ほどでオンサイトできました。
実際、多少リスクは取ったのですが、一応は計算範囲内かなと。
久々に、満足の行くリードの本気トライでした。
1日レストして、クライミング2日目は野猿谷ボルダー。
STさんも加わり、フェース・スラブ・クラックと色々と登りました。
STさんも加わり、フェース・スラブ・クラックと色々と登りました。
STさんが見つけ、1時間ほど掃除して登ったルーフクラックが楽しかったです。
<STさん>
<足先行スタートでも遊んでみる狂祖さま>
140度くらいあるので、「通常の向きと足先行のどちらが楽なんだろうか?」という気もします。