2013年12月28日土曜日

アイスクライミングにセンスあり

12月26日(木)は、アイスクライミング体験にて、南沢小滝・大滝。
YZ旦那様。
YZさん、アイスクライミングは相当にセンスを感じます。

本日も、隣に居たガイドに、
「教えることは、何も無い」

なんて言われてました(笑)。
実際、トップロープで今回のルートを登るだけなら、教えることは非常に少ないです。

あとは、疑似リードをしながら、
「このムーヴは、リードだったらちょっと危なっかしくて、やらないかなー。」

「抜け口の氷が悪くなる前に、1本取っとくべきだったか。」

といったことが学べれば、充分にリード出来ると思います。
基本的なプロテクション戦略は、クラックリード講習と同じです。

なんで、そういう意味でも講習することは少なそう・・・。
あとは、落氷・アックスなどの、アイスクライミング特有のリスクだけですね。
登山経験は浅いYZさんですが、アイスクライミングを本気でやったら私より上手くなりそう。
まぁ、私がアイスが下手だという話でもあるんですが。

次回予約は体験ですが、その中でリードを少し講習して行きましょう。
具体的な講習内容
・保持するアックスの下に、重心を持ってくる
・アックスを振る際に、一度的にピックを当てると振りやすい
・アックスを振る際に、体の正面で振る
・骨盤を入れて、懐を開く
・アックスから手を離すことを、意識する
本日は、南沢大滝のトップロープ3本連続を、2セットやってもらいました。

トップロープ×3回は、リードに近いパンプが味わえます。
トレーニングとして、オススメです。

2013年12月27日金曜日

無料体験講習、12月

12月25日(火)の夜は、無料体験講習。
新規の女性SGさん1名。


経験者が講習を受ける場合、自分が

「受けたい」
と思っている1つ手前の講習から始めて頂けると、ベターです。

当塾の順序としては

①リード(ジム)
②岩場リード(ボルトルート)
③クラックリード
④マルチピッチリード

と、なっています。

具体的には、クラックを覚えたいなら、岩場リードで初顔合わせすると、お互いに余裕を持って講習できます。

理由は、
「本人が出来ると思っていても、まだまだ安全面で教えることが多い。」

パターンが多いからです。

「1番最初っから受けるのも勉強になりそうだけど、マルチピッチまで道のり長すぎ!」

と、思う方にオススメする方法です。

2013年12月24日火曜日

本日の「山の知り合いを増やす会」

今からでも参加したい人は、メールお願いします。

場所:
金の蔵Jr. 新宿西口駅前店
http://www.sankofoods.com/shop/kinjr/kinjr_shop114.html

集合:
19時30分に、JR新宿駅西口改札。
(遅れても可。その場合は、会場に直接来てください。)

リード中の安全基準

12月23日(月、祝日)は、城ヶ崎にてクラックリード講習。

女性MJさん、男性STさん、男性FKさんに加えて、補習の女性TZさん。
リード中のプロテクション戦略として、講習生に話す最低基準。

易しい階段状のルート:Ⅲ~Ⅳ級台

自分が「落ちるかも」と感じるムーヴで、落ちても死なない間隔。
できれば、そのムーヴの直前に決めて、落ちても怪我しないのが理想。
一定の難しさが続くルート:

いつスリップする可能性も捨てきれないので、グランドフォールしない間隔で。
で、「落ちそう」というムーヴでのカムの効きに関しては。

①“バチ効き”×1個

②“僅かに不安要素あり”×2個

を最低基準にしています。
が、実際に私がリードで落ちる際は、さらなる安全パイを取ることが多いです。

具体的には・・・

①五分五分で落ちるくらいのムーヴの前、もしも長居できるぐらいのレストポイントがあるなら、
「バチ効き×2個」

理由:その労力をかけても、パンプして完登を逃す可能性が低い。
②明確なレストポイントなく、一定の難しさが続くルートの場合。
「グランドフォール=死亡」って高さまで登ったら、1個が抜けても下のカムで止まってグランドフォールしない距離感を意識する。

理由:明確なレストポイントが無いので、ランナウトしないように登ったら、後半は自然とバックアップが出来るイメージ。
③「落ちそうもない」と感じる難しさでも、セットに時間が掛からない綺麗なクラックがあったら、保険として1個取る。

理由:たいした時間ロスにならず、精神的にも楽になる。
でも、

「落ちそうもない難易度の連続だから、頑張ってランナウト」

「落ちる可能性大のムーヴなんだけど、バチ効き1個に命を託すしかない」

という、最低基準ギリギリのクライミングもありえます。
個人的に思うのは、

「最低基準ギリギリで頑張るのは、常にじゃなくて良い」

ということ。

ギリギリは、1つのミスが命取りなので、効率は良くても精神的なプレッシャーも大きい。

だから、疲れないならバチ効き×2個でも良いし、易しい階段状のセクションでカムを決めても良いと思うんです。
トラッドのヒリヒリした緊張感も良いですが、バチ効き×2個ならボルトルートより安心なことも(笑)。

バックアップが取れるなら取る。
登山にも通じる考え方だと思います。
本日は、MJさん、STさんが無事に卒業です。

本人自身が、
「えっ、こんなんで良いんですか?」

と感じる程度のレベルですが(笑)。

「まだまだ失敗だらけだけど、一応は何が危険なのか把握できていて、一般のクラッククライマーと話が合う。」

という感じ。

でも、MJさんはパープルシャドウ(5.8)、STさんは純(5.8)をオンサイトしたんですから、大したものです。

初開催の雪上訓練Lv.3

12月21日(土)、22日(日)は、谷川岳の西黒尾根にて、雪上訓練Lv.3。
男性ONさん、男性NMさん、男性HYさんのトリオ。

<出発時は、晴れ間も見える好天>
雪上訓練Lv.2は、本格的なラッセル、雪上テント泊が主な内容です。

トレースが期待できない尾根が、メインとなる対象。

で、Lv.3は+α。
易しめの登攀、が加わります。
ということは、荷物も

冬山日帰り装備に加えて、ワカン、テント、寝袋、食糧。
さらに、ロープ、ハーネス、スリング・カラビナを少々、スノーバー。

1泊2日でも、60リットルザックに納めるのは結構な難しさ。
私も、70リットルくらいが使いやすく感じます。

<楽しそうなONさん>
で、本日は冬型真っ盛り。
寒気もそれなりに入った中で、西黒尾根に。

結果は、大方の予想通り敗退です。

<第一核心の、鎖場>
大変さを物語るのに・・・

2日目は、起床から、出発までが4時間20分!

テントはデポして、日帰り装備でのアタックだったのに。

・起床後、テント周りの除雪
・朝食準備
・出発前、水が足りなかった分を、少し作り足し
・テント内で、登山靴・スパッツ・ハーネスの装着
・アイゼンとワカンの、同時装着
個人的な感覚ですが、冬のテント出発時間。

①晴天、弱風、ピストンでアタック、などの好条件なら、1時間半が目標。

②天候が少し悪い、テント撤収、などの大変な場合で、2時間が目標。

③悪天、テント撤収、縦走or登攀で重荷、前日までの疲労や濡れが影響、という最悪の条件だと3時間を越えることもある。

※ちなみに、私はテント生活が下手な部類のクライマーです。

<スノーバーの実験>
この3人、マルチピッチリード講習も終え、当塾講習生の中ではトップクラス。

そんなNMさんも、この冬山では、
「素人集団ですから。」

と、痛感した言葉を漏らしていました。

<冬山でも、常に面白いHYさん>
段取りが、とても重要です。

仕舞った物を、また取り出したり。
テント内で、物を無くしたり。

そんなことばっかりで、自己嫌悪に陥ることもあります。

<5時起床で、すでに9時ですが、ようやくワカン装着中>
HYさんの

「仕事が出来ない社員になった気分。普段、仕事が出来る人ほど、自分が嫌になると思いますよ。」

という言葉も、印象的でした。

<下山中>
でも、夕方の余った時間で、スノーバーなどの雪上確保を習いたがる姿勢は、さすがの一言!

吹雪の中の下山後に、林道脇でヘッデンまで練習するなんて、熱心すぎます。

<スノーバーの実験>
ONさんが

「数々のヘッデン下山を越えてきた我々」

と、モチベーションの高さを自虐的に表現したのも、面白かったですね。

<スノーバーの実験>
とはいえ、2日目は延々と雪で、景色も見えず!

御褒美がなさすぎて、冬山が嫌いになってしまわないよう、次回の好天を期待です。

<寒さから開放され、安らぎの一時>
具体的な講習内容
・ジャケットのポケット、ザックの雨蓋の活用方法
・ビーコンの使い方(の基礎編)
・ラッセル
・雪庇を落とす実験
・テント設営
・スノーバーの使い方
・テント生活いろいろ
・雪庇を警戒したライン取り
・下山のルートファインディング
・スタンディングアックスビレイの実験
・スノーボラードの実験

2013年12月19日木曜日

ストマジのクラック

12月19日(木)は、ストーンマジックにて講習。
城ヶ崎のクラックリード講習が、雨中止にて。

女性HMさん。
ストマジのクラックが、ハンドからフィンガーにサイズが変わっていました!

ハンドジャムは、クラックの基本中のキ。
ですから、これまでロープワーク講習の際に、1時間だけでもクラック練習を取り混ぜて来ました。

個人的には、初心者にはハンドとチムニーが重要と考えています。
フィンガーとオフィズスは、少し慣れてからでも良いかなー、と。
理由は、フィンガーは少し難しい!

パッと見たとき、正直言って、私も
「講習しにくいかも・・・」

と、怖気付きました。
ただ、スタンスを他のホールドありで講習してみたところ、5.8くらいになりました。

これなら、トップロープ課題としてなら充分に初心者向け。

その後、段々と限定を厳しくして、最後は5.10aくらいの設定に。
5時間ほどクラック講習を行って、最後には5.10a設定で完登!

素晴らしいガッツでした。

本日は、ロープワークよりもクラックを中心に希望されていたので、何とかその通りに出来て良かったです。
具体的な講習内容
・フィンガージャムのコツ
①V字のクビレを利用する
②掌を下に向けることで、指が上手く重なり、そこでホールドを持つように指を握り込む

・順手、逆手のコンビネーションについて
掌の方向に、体を振るような形になると自然

・フットジャム
奥に突っ込むまでは、横向きにしてはイケナイ

・ロープの畳み方
いつものように、洗練させる


本日はクラックばっかりでしたが、意外と飽きないもんですね。
コツが分かって、嬉しそうでした。

話は変わりますが、週明けの“山の知り合いを増やす会”は、現在4名です。
年末で、お忙しい方も多いかと思いましたが、意外と集まるかも。

手術と同じですね

12月19日(水)は、天神平にて雪上訓練Lv.1。
女性TZさん。
先週土曜の雪上訓練で、講習生で外科医の方が居ました。

で、その方が、多少のクライミング経験もあり、

「クライミングの恐さって、慣れるものなんですか?」

という質問が。
私は、

「1つは、同じ怖さも、頻繁に経験すると感覚がマヒしてきます。

もう1つは、これさえ気をつければ、そうそう事故は起こらないハズだ、という頭の整理で恐怖心が軽減します。

でも、前者はホドホドにしないと、マヒしすぎて危ないんですけどね。」

という内容を答えました。
そうしたら、

「手術と同じですね。」

と言われてしまいました!
どんな分野でも、ある一定レベルを越えると、共通原則が多く発見できます。

・リスクマネジメント
・メンタルコントロール
・スポーツ生理学

なんかは、その典型的な共通原則なんでしょう。
それ自体、なかなか勉強しようって気にはなれない私ですが、

他の分野の方から、そう言った感想を頂けると、
「やっぱり、そうなんですねー。」

と参考になるもの。

一言で、色々なことを感じる、興味深い発言でした。

<でんぐり返し直前で、ビビる>

<頑張って、でんぐり返し>
具体的な講習内容
・ラッセル
・キックステップ
・耐風姿勢
・アイゼン歩行
・滑落停止
・グリセード(触りだけ)
最近、モチベーションも上がっているTZさん。

特に、下り方が上手かったのが印象的でした。

コツは、永遠に無意識にならないんではないか?

12月18日(火)は、スキー練習にて独りで天神平。

今日は、スキーのコツ色々を意識するにあたって、クライミングと同じだと思ったこと。
個人的な感想で、一般論ではありません。
クライミングでは、何かムーヴを起こすときに、チョットしたコツを意識します。

足を動かすときは、フワッとネコ足。
足に力が込めたいときは、掻き込み。
反動を付けて取りに行くときは、反対側に振り子すること。
ホールドや足位置が悪いときは、姿勢でカバー。
ジャミングは、ジワッと馴染ませて。

などなど、数え上げれば沢山あります。
で、最初は全くの無意識。
無意識でも、ある程度できていることもあれば、全く出来ていないこともあります。

簡単なルートで数百回と反復練習すれば、易しいルートなら自然と出来るようになります。

ただ、
「完全に無意識化する日は、来ないんだな」

と、最近は強く思います。

日に日に、意識する労力が少なくなるような感覚。
たとえば、アップルートでも意識しないと、足がチョットばたばたしちゃうので、足を意識してはいる。
(無意識で発揮できるのは、せいぜい80%の技術、というイメージ)

本気トライでも、そのムーブの瞬間瞬間に、コツを意識します。

人間、意識を集中できるのは1点だけと言われます。
ただ、それは

「瞬間的に強く意識できるのは、1点」
という意味だと思います。

だから、1つのルートを登るに際しても、熟練者なら5点でも10点でもコツを意識できると思うのですよね。


具体的な練習メニュー
・高倉山コース(短い)
25本。
屈伸ではなく、スクワットで腰を落とすこと、などの数点のコツを意識して。

・峠コース
15本。
非圧雪面では、私の実力だと脱力するとダメだと再認識。
ひたすら、スクワット姿勢を維持すべし。

・峠正面(上級コースにトライ)
2本。
まだ、コケずに降りようとするだけで精一杯。
ほとんど、立ち止まりながら降りている。


ちなみに、今日は逆ハの字で坂道を登るコツがチョット分かった!
今まで、登れなくて困っていたのです(笑)。

2013年12月16日月曜日

2月分の予約受付

お知らせ、4連発です。

①予約受付

12月20日(金)の0時より、2月分の予約受付を開始いたします。
・雪上訓練Lv.2、Lv.3
・アイスクライミング体験、リード

などに関して、最適な時期です。
雪が少ない、凍っていない、といった状況に左右されにくいので。

また、クラックリード講習も12月~3月は、城ヶ崎です。
湯川に比べて易しく、クライミング能力に自信がない方が始めるには適しています。

もちろん、他の講習も通常通り受付いたします。

・雪上訓練Lv.1
・岩場リード(湯河原)
・読図(奥多摩)

平日は、ジム講習も通常通り、受付いたします。

土日だけは、予約が重複することが予想されます。
予約するかどうかの相談、お問い合わせメールは、前日までに済ませていただくと大変助かります。


②変更点

ムーヴ講習Lv.2は無くします。
5.11a以上の方も、Lv.1にて個別対応いたします。


③山の知り合いを増やす会

来週、12月24日(火)の夜に、新宿駅にて行う予定です。
ジムのリード講習が終わったぐらいの方も、1回しか受講していないという方も、気兼ねせずに御参加ください。

ここ数回ほど、メンバーが固定化してきて、講習生同士で知り合いが増えないので!

参加人数によって、場所を決めようと考えています。
当日参加もO.K.ですが、早めにメールを頂けると助かります。


④無料体験講習

今月は、24日(火)が祝日明けでランナウトが休業です。
そのため、25日(水)に設定しました。
お間違えないよう、よろしくお願いいたします。

一人一人の成長

12月15日(日)は、城ヶ崎にてクラックリード講習。
今回は、たまたま全員が常連さん。
1~数回目の方は、いらっしゃいませんでした。

今月で、徹底的に受講予約している女性MJさん。
今回が、初クラックの女性ARさん。
マルチピッチリードを終えているYZ夫妻は、奥様の卒業目標&旦那様の補習で。
講習生の成長というのは、私にとっても楽しいものです。

今回、チョットずつの成長を確認。
MJさん:

今回、最初っから易しいところをリード。
クライミング技術うんぬんではなく、判断するということに慣れて来ました。

ともしび山岳会で、当塾受講生は数多く居ても、クラックリードまで卒業したのはSTさんだけです。

5.8程度なら、こなせるだけのクライミング能力も付いて来たので、あとは場馴れしていけば卒業できそう。
ARさん:

1年半前のマルチ体験で、カムの回収を面倒くさがっていたのは、もう昔話。

「恐いから、置いていって、ボーナスで弁償します!」
って言ってたのに。

今日は、とても楽しそうにカムの回収をしていました。

痛楽しい、怖楽しい、と言われるクラックの世界へようこそ!
YZ奥様:

今回、
「クライミングが、嫌じゃなくなって来た。」

という発言(笑)。

今回で、という訳ではなく、段々と慣れて来たんでしょう。

実際、リードでも一生懸命トライして、5.8を完登!

以前は、恐くて仕方なかったそうですが、講習自体は真面目な受講態度そのもの。
性格でしょうかね。

楽しそうにリードする姿が、私には印象的でした。
YZ旦那様:

ジャミングの理屈、カムセットの理屈、戦術要素に至るまで、奥様の先生(笑)。
YZ登攀塾は、初期の頃は根性論でしたが、最近はロジカル!

座学と実感を、当塾講習で結び付けようという意識の高さは、さすがです。

今回も、プロテクションディフィカルトな5.8(オバステ正宗)を、危うげなくフラッシュしていました。
さあて、MJさんとYZ奥様は、あと1回か2回でクラックリード卒業という見込みです。

楽しみです。
具体的な講習内容
・テーピングの巻き方(ARさん)
・ハンドジャム、フィストジャムのコツ
・地上にて、カムセット復習(MJさん、YZ夫妻)
・実践リード
MJさん:鬼ころし(5.7)、純(5.8)
YZ奥様:鬼ころし(5.7)、純(5.8)
YZ旦那様:パープルシャドウ(5.8、アップ)、オバステ正宗(5.8)