2013年10月31日木曜日

バナナクラック、1日目

10月30日(水)は、自分のクライミングにて小川山。
雪山大好きっ娘。さん、スポーレ店長の青木くん、の3名で。
10月末から11月前半、小川山は寒いです。

ただし、体が暖まれば、岩が冷たすぎるほどではありません。
(個人差あります)
この時期は、手に汗をほとんどかきませんので、チョークも要らないくらい。

そんなとき、細かいホールド、微妙なジャミングには最適の時期です。
ですが、今年は特別に狙っているルートもなかったんです。

が、最近少しフィジカル面で成長を感じている部分もあり、

「恐そう」
という思いで敬遠していた、バナナクラック(5.11d)をトライ。
結果は、2トライしてムーヴだけをバラした状態。

カムを決める体勢は、いまだ解決せず。

予想通り・・・
核心ムーヴと同じくらい、カムセットのためのレスト体勢作りが難しいというルートです。
全員2トライして

青木くんは、私と似たような状態。
雪山さんは、全ムーヴ解決。
1日でムーヴ解決なら、ちょっと通ってみたくなりました。

「色々と、自分ってダメだなぁ。」
と、思う技術も見えて来たので、それも良かったです。

やっぱり、丁度良い本気トライは、得るものが多いです
具体的に登ったルート
仏岩:
・5.8ワイド、オンサイト(グレードにしては、ややムズイ気がする。見た目よりグッドルート)
・ノーリターン(5.10c、フィンガー):フラッシュ
・バナナクラック(5.11d、ハンド~フィンガー):上述の通り

2013年10月30日水曜日

クライミングは、型のスポーツか?

10月29日(火)は、無料体験講習。
全て新規の方で、4名。
本日の参加者で、スキー中心の方が居ました。

その方が言うには、スキーで習わずに上手くなるというのは極稀だという話。

逆に、クライミングは
「経験者に習った方が良いけど、有料スクールに通う人は中級者の1割くらいしか居なさそう。」

というスポーツだと思います。
足バタバタでも、5.12を登るようなクライマーも居ますし。
レストが下手でも、5.11ってパターンもあります。

クライミングで、一番決定的なのは、
「ムーヴを覚える順番は、人によって違う」

ってことだと思います。

そこまで到達してから、効率的な型を追求しても遅くはないと思うんです。


たしかに、効率的な型ってのは、存在するとは思います。

同じ足位置で、同じムーヴをしているつもりでも、
「何となく、滑らかにいかない。」
「うまく、力が入らない。」

ってのが、非効率な動きの証拠でしょう。


教え方は、インストラクターの中でも意見の割れるところだと思います。

「最初は、登りたいように登って、試行錯誤で良い」
「最初から、省エネの動きを目指すべき」
「最初から、体幹に力が入る動きを教えるべき」
「最初から、丁寧な動きを意識するべき」

いろいろ意見はあります。

個人的には(石田登山塾的には)・・・

「フォームは、あとからでも矯正できるから、自分で伸びてるうちはムーヴ講習不要」

とはいえ
「早めにリードを教えるために、丁寧&省エネはリード講習前に教えることが多い」
「グレードが伸び止まりそうな人には、ダイナミックムーヴや体幹は早めに教えた方がプラスだろう」

ってところです。

2013年10月29日火曜日

12月の予約受付

急で申し訳ありません。

10月31日(木)より、12月分の予約受付を開始いたします。

昨年との違いは、雪上訓練を

Lv.1:アイゼン、ピッケルワーク
Lv.2:ラッセル&テント泊
Lv.3:雪洞&雪上確保

とクラス分けしたことです。

少々面倒に感じるかもしれませんが、参加条件も設定しましたので、順々に基礎を身に付けてください。

同様に、

・アイスクライミング体験講習
・アイスクライミングリード講習

を設定しています。
こちらは、クライミング能力を重視していますので、ジムである程度登れる人にオススメします。

最後に、クライミング能力に自信がない人がクラックを始めるには、冬の城ヶ崎がオススメです。
5.7以下が揃っていますので。

参加条件に、グレードは設定していませんが、ジムで5.10cがリード出来ないようなら、城ヶ崎の方が順調にスタートを切れる可能性が高いでしょう。

2013年10月28日月曜日

ショートルートでは、腰に付けるギアは最小限に

10月27日(日)は、湯川にてクラックリード講習。
男性STさん、新規の男性ONさん、男性YKさんの3名。
ショートルート(1ピッチのルート)は、スポーツっぽい。

実際、ボルトルートはスポートルートなんて呼びます。
なんで、ショートルートのエリアは、陸上競技で言えばトラック内みたいなものです。

ハーネスに不要なスリングを付けていたりすると、私自身いちスポーツクライマーとして、

「なんか、変だなぁ」
という見た目の違和感があります。
それは、陸上選手が、腰にペットボトルを付けて走っているような違和感です。

その選手が
「満タンじゃなくて、200mlくらいなら、タイムに影響は感じないよ。」

「走り終わったら、すぐに飲めるから、便利なんだよ。」

と、言われても。

「走り終わってから、飲みに行ってはいかが?」
と思うでしょう。
なんで、ウォームアップなら別に構わないんですが、

本気トライでは

「カラビナ1つ、スリング1本でも軽量化するぞ!」
って、意識があるのが良いと思います。
我々、山屋さん系は、ついついスポーツクライマーのエリアを腰にギアじゃらじゃらで踏み込みがちです。
その見た目は、いかにも素人っぽい・・・。


終了点を見極めて、少なめのギアで取り付こうと心がけてみましょう。

そうすると、今度は立場逆転。
我々の方が、ロープワークに詳しい分、スポーツクライマーよりも腰周りスッキリ(笑)。

腰のギアを見ただけで
「おっ、終了点作業の見通しが立ってますね。」

って感じで、ベテランっぽくなります。
同じ話は、ジムでも・・・

・ルートエリアで、セルフビレイ用の器具、ハンマーホルスター、なんかを付けている
・ボルダーエリアで、ハーネスを履いている

って形に表れます。

「ほとんどパフォーマンスに影響しない」
「外すのメンドクサイ」
と、本人が思っても

周りのクライマーからは
「なんで付けてるんだろう」

って違和感があるものです。

本気トライだけでも、外すのが良い態度かと思いますよ。
(実際、ちょっと軽量化になる訳ですしね!)
具体的な講習内容
・ハンドジャム、フットジャム、フィンガージャム、フィストジャムの練習
・擬似リード(YKさん、STさん)


STさんは、まだリード向きの登りに改変するのに時間が掛かりそうです。
YKさんは、まだまだカムの作戦が見えていない状態。登りは、余裕もあるんで、もう少し擬似リードを積めば良い感じになるでしょう。
ONさんは、とりあえず台湾坊主がトップロープで完登できたことが、良かった。まずは、クラックを楽しみましょう。

本日の増やす会

19時30分に新宿駅西口改札に集合です。
遅れる方は、直接お店に来ていただくこともできます。

現在確定4名、行けたら行きますって人が2名です。

今からでも参加可能ですので、連絡お待ちしています。
レベルに関わらず、楽しめると思いますよ。

2013年10月27日日曜日

マルチピッチ卒業組も、まだまだこれから

10月26日(土)は、ロープワーク講習にてストーンマジック。
男性ONさん、男性HYさん(ウラ塾長)、男性NMさんの3名。
半年くらい前まで、集中的に受講していた3人。

マルチピッチリード講習は、卒業しております。
マルチピッチリード講習は卒業でも、

・クラックムーヴ講習(ワイド)
・研修登山(沢登り)

などを夏に実施しました。

最近でも、HYさんがムーヴ講習を受けに来てくれました。
そして、本日はロープワーク。

マルチ卒業って言っても、まだまだロープの畳み方を洗練させる基礎練習も続きます。

もちろん、本当に興味があるのはトラブル対処です。
実践をしているだけに、すでに多少のトラブルは経験済み(笑)。
クライマーとして実践を積みつつ、ときどき講習を利用してくれると嬉しいですね。

ゲレンデマルチは自立でも、アルパイン的な内容は「さあて、これから」です。
具体的な講習内容
・ロープの畳み方、背負い方を洗練
・終了点作業の応用問題
・結び替えで、ヌンチャクが尽きてしまった場合の対処方法
・セカンドのテンション解除
・クラック練習

クラック練習は、痛くて嫌にならない程度に1時間ずつ。
でも、これも有効なトレーニングだと思います。

レストポイントは、戦略的駐屯地

10月25日(金)は、ムーヴ講習とロープワーク講習の3時間&3時間。
マルチ体験予定だった女性AIさん、男性SRさんに加えて、女性HMさんが急遽参加。
表題のフレーズ、どこかのクライミング入門書で読み、

「当たり前のことですねー。」
と思った記憶があります。

でも、それは私が戦略好きだからでしょう(笑)。

運動神経はやや鈍く、部活動は苦痛でしかない私でしたが、将棋は中学生のときに栃木県代表だったりしたので。
ここ1年くらい、逆に

「講習生に、いかに戦術を教えるか?」

をメインテーマの1つと考えています。

講習してみて、「あー、意外と考えないで登ってる人って多いんだなぁ」と分かったんで。
表題の件だと

・レストポイントは、長居しやすい。
しかも、ガバホールドや良いスタンスで、壁から体を離せるので、次のホールドやスタンスが確認しやすい。

・逆に、伸びきってしまったり、ホールドが悪いときは、スタンスが“いまさら”確認できない。

・大抵のレストポイントは、クリップポイントでもある。
次のクリップに適した箇所を、確認する必要もある。

・中級者なら「次のレストポイントまでを、ボルダーとしてオブザベする」と考えると分かりやすい。

その他にも、どんな些細な作戦であれ、練り直す余裕があるのはレストポイントです。
さらに言えば、オブザベーションの段階で

「とりあえず、第1レストポイントはあの辺で、第2レストポイントはあの辺で、第3はゴールから3手前のガバかな。」

ってことは
「第1レストポイントまで行ってから、第2レストポイントまでを再度オブザベし直すか。」

と、腹をくくって最初のボルダーに集中できます。
(特に、R.P.なら完全にズームインしやすい)

ジムの5.10台であれば、5手に1回くらいはガバがあるもんです。
5.11台くらいでも、5手に1回くらいは「ちょっと、ガバっぽい?」と感じるホールドがあるものです。

戦略的駐屯地で、ルートを区切って考えてみましょう。



具体的な講習内容
・ネコ足(反動を少しつけて、足を移動する)
・姿勢(体幹を意識する)
・反動ムーヴ全般(HMさんのみ)
・リードのビレイについて、数点アドバイス
・実践本気トライ
・ロープの畳み方を洗練
・終了点作業の復習

2013年10月26日土曜日

基礎を高める

10月24日(木)は、ビッグロック日吉にて、ロープワーク講習。
女性KSさん。
<ここのジムは、終了点・ビレイ点作業の練習エリアが充実>

ムーヴ講習で、5.11を登るような人にもネコ足やら脱力やらを練習させております。

というのも、5.8でネコ足が出来ても、5.10aでネコ足が出来ないという人も多いので。
<アラーの神に祈りをささげている、訳ではない>

それも、最高グレード5.10bの人なら、

「限界近ければ、そりゃムーヴもブレますよね。」
で済みます。

が、最高グレード5.11aの人が5.10aでバタバタしてたら、

「あの人、下手なんだなー。力だけでグレード上げたいのかな?」
と、思われちゃいます。
<離陸が精一杯だった、フレアークラック>

ロープワーク講習も、ロープの畳み方や、シングルピッチの終了点作業を洗練させる練習が、常に半分を占めます。

思うに、これが本当に高いレベルで実践できる人なら、トラブル系ぐらいの習得なんてチョロイんじゃないかと。

それぐらい、基礎をより高いレベルに上げるのは有効だと感じています。
<チムニー。なかなか、練習になる>

同じことが、クラックにも言えます。

ハンド、フィンガー、フィスト、チムニー、オフウィズス、全ての5.8までがスイスイ登れる基礎。

これって、結構大事だと思うんですよねー。

せめて、同じサイズがずっと続く、単純なクラックだけでも!
<スクイーズチムニーだが、出だしが浅くて奥まで入れない。ちょっと、O.W.チック。>

どんな講習も、思ったほどには進まないかもしれません。

特に、ロープワークは

「この人の手馴れ具合、考える速度からして、このレベルまでは教えても大丈夫かな」
という見極めをしています。

ちょっとずつしか進みませんが、そういう物なんだと思いますよ。


具体的な講習内容
・ロープの畳み方、背負い方を洗練
・終了点作業で、ヌンチャク、スリングが足りなかった場合の対処方法
・セカンドのテンション解除

2013年10月24日木曜日

装備購入は、予習の第一歩

10月23日(水)の夜は、リード講習2回目。
先週から続いて、男性NMさん、NOさん、SIさん、MDさんの4人組。
講習の予習、復習は大事です。

予習
・入門書を読む
・動画を見る

復習
・エイトノットを覚えたら、家で結んでみる。
・クリップを覚えたら、家でやってみる。

でも、装備がないと復習は出来ません。

また、レンタルから自前の装備になると、不思議と意識も変わって来ます。

①モチベーション
②安全意識
③道具に関する理解

そういう意味では、装備購入こそ、予習の第一歩と言えるでしょう。
今回、全員が装備を揃え、いよいよリードに対する準備が整って来ました。

同じ話が、今後も岩場リード講習、クラックリード講習、と続いていきます。
最大のヤマ場は、ロープ購入、カム購入でしょうかねー。

「もう、後には引けない」
って感じが、ありますから。


具体的な講習内容
・トップロープ練習
・姿勢(背筋を使って、腰を入れる)
・脱力(引き付けを最小限にする。ホールドの向きを意識して、寄りかかる。)
・クリップ練習

リード2回目でしたが、ゆっくりめに進んだほうが良さそうだったので、内容変更。
今回は、ムーヴ講習中心にトップロープに慣れてもらいました。

次回が第2回となります。

2013年10月23日水曜日

明日からの悪天予報に際して

しばらく、雨予報の日が続きますね。

①明日の木曜日
ロープワーク講習に、変更になりました。
場所は、ビッグロック日吉。

時間は、13時集合。
6時間コースで行いますが、大体は多少の延長をしています。

内容としては、ビッグロック名物のクラックも講習に含める予定です。


②金土日も、怪しい状況です。
判断は、ギリギリまで粘る可能性あり。

中止の場合
金曜:ランナウトにて、ロープワーク3時間、ムーヴ3時間の半々講習

土曜、日曜:ストーンマジックにて、ロープワーク8割、クラック少々の講習

※参加を希望される方は、メールをお願いします。
(参加上限4名)


土日に関しては、ロープワークに決定した時点で、いつものダイレクトメール希望メンバーにもメールする予定です。

今月の「山の知り合いを増やす会」

さて、2ヶ月に1回の定期開催を目指す、山の知り合いを増やす会。

(参加者で、「増やす会」と行っている人が居ましたが、言いやすくて良いですね。)

参加御希望の方は、ちょっと早めに連絡ください!
人数が、数名だと中止にする可能性もありますので。


10月28日(月)の夜、新宿にて

場所:
金の蔵Jr. 新宿西口駅前店
http://www.sankofoods.com/shop/kinjr/kinjr_shop114.html
(年齢確認できる身分証明書を、全員が持参していないと、ソフトドリンクのみになる可能性あり)

集合:
19時30分に、JR新宿駅西口改札。
(遅れても可。その場合は、会場に直接来てください。)

目的:
石田登山塾の講習生同士で、山の知り合いを増やす。
上手く行けば、山やクライミングのパートナーが見つかるかも。

参加条件:
当塾の講習に参加したことがある方

レベルは問いません。
※全くの初心者で、ビレイやリードを練習するのに、ジムのパートナー探しからでもO.K.
※岩場リード講習、クラックリード講習を終えたくらいの人が、岩場のパートナーを探しでもO.K.
※冬山や、バリエーションに行くのに備えて、ゆっくり友達関係を作って行くんでもO.K.

参加方法:
講習用のアドレスに、参加希望のメールをください。
sawayama.ishida@gmail.com

2013年10月21日月曜日

実践経験よりも、ロープワーク先行のタイプ

10月20日(日)も、ストーンマジック。
連続雨記録を更新中の男性ONさん、2日前にクラックリード講習を終えた男性YZさん、マルチピッチリード受講中の女性KSさん。
ONさんは、岩場リード講習が雨中止3回目。
未だに、岩場での講習を受けたことがありません。

さらに、ウラ塾と称するHYさんから習う予定日も、雨で流れたそうです。

で、その4回全てでロープワークを行っています。
結果的に、ONさんはロープワークの出来が素晴らしい!

ロープの畳み方は、マルチピッチリード講習組に匹敵するレベル。

とはいえ、未だに終了点をほとんど見たことがない!
で、いよいよ今回からはトラブル系にも(笑)。

ATCを落とした場合 → ムンターヒッチで懸垂下降 →さらに、その仮固定も出来るように

次回は、いよいよ登り返しですねー。
岩場もほとんど行ったことないのに、クラック練習も上手くなって来ました。
これなら、クラック講習やマルチピッチリードで、つまづきにくいかもしれませんね。


具体的な講習内容
・ロープの畳み方、背負い方を洗練
・終了点作業(YZさんは、スリングが足りない場合のトラブル系を中心に)
・ムンターヒッチでの懸垂下降、仮固定(ONさん、YZさん)
・登り返し(YZさん、KSさん)
・ハンドクラック練習

YZさんは、こんなもんじゃ物足りないですかね(笑)。
もう少し、迷いない動きになってから、徐々に複雑なロープワークへと進んで行く予定です。

レギュラー系、トラブル系、レスキュー系

10月19日(土)は、ストーンマジック。
YZ夫妻。

マルチピッチリードの予定でしたが、当日朝になって雨だったので。

(後から、ショートルートなら、いくつかのエリアで登れたと聞きましたが)
レスキュー技術というのは、複雑です。

色々なロープワークを使って、システムを切り替えて行くので、普通のマルチピッチシステムくらいは余裕でこなせないと無理。

ただ、実際にマルチピッチをたくさん登っても、本当にトラブルが起こった際の対応策は知らない人も多い。

<午前中から、トラブル系をガンガン復習するレベルの旦那様>
そこで、ロープワーク講習では、基礎を最重視!

①ロープの畳み方を洗練、ショートルートの終了点作業を洗練

を、毎回徹底的に。

②懸垂下降の仮固定、登り返し、終了点でスリングが足りない場合の対処、セカンドのテンション解除

などの、トラブル対処が次に来ます。

③リードのテンション解除、背負い搬送

などの、本格的な事故を想定したパターンは、最後です。

なぜなら、順々に複雑になるから。

<奥様も、ついに登り返しを練習開始>
これを、YZ旦那さまが

①レギュラー系、②トラブル系、③レスキュー系、と呼んでおりました。

なんの気なしに放った言葉でしょうが、上手い表現だと思います。

講習生の言葉、
「へー、上手いまとめだなー。」

と思わされることが多いです。

<ビックリするほど、ハンドクラックが上手くなってきたYZ旦那様>
具体的な講習内容
・ロープの畳み方、背負い方を洗練(奥様)
・終了点作業の復習(奥様)
・懸垂下降の仮固定の復習(奥様)
・登り返し(夫婦ともに)
・終了点やビレイ点で、スリングが足りない場合(旦那様)
・セカンドのテンション解除の復習(旦那様)
・リードのテンション解除(旦那様)
・ザックとハーネスを利用した、背負い搬送(夫婦ともに)
・オマケのハンドクラック練習

旦那様は、いよいよレスキュー系に入って行きます。
なんか、ロープワークはいずれ抜かれるような気がしますねー(笑)。

卒業の要件は、説明困難

10月18日(金)は、クラックリード講習にて湯川。
男性YZさん、男性Sさん、女性IMさんの3名。

<今回で、クラックリード講習は卒業のYZさん>
ジムのリード講習、岩場リード講習、クラックリード講習、マルチピッチリード講習。

どれも、卒業はあります。

<写真を避け、後向きの女性>
ジムリード、岩場リードまでは、危険性なんかを実感出来たら卒業。

つまり、理解できたらO.K.。

あとは、
「とりあえず自力でリードしながら、1回くらいは補習受けると自信が付きますよ。」

という感じ。

<地上にて、ジャミング練習>
クラックリード講習の場合は、理解だけしても、実際に登ると危なっかしい人も多い。、
そうなると、怖すぎて岩場に行けないのも事実!

そこで、5.8以上のルートで

・プロテクションの取りやすいルートを、オンサイトトライ
・プロテクションの難しいルートを、リハーサル後にリードトライ

のどちらかを、卒業試験として行っています。

<デゲンナーにリードトライ!このトライは、1テン>
このトライまでに

・適切な間隔&正確なカムセットが出来てくるまで、疑似リードを繰り返す


で、実際の本気トライで
・パニックにならず、核心部の前でしっかりプロテクションを取って突入できるか?

これに尽きます。

<珍しく、私の写真も撮ってもらいました>
それが出来るなら、卒業試験でフォールしたって卒業です。

もちろん、本人は落ちたくないんですけどね!

<クラック講習の初回なんで、とりあえずトップロープ>
逆に、マルチピッチリードだと、易しいルートは最初からリードは出来ます。
(クラックの5.8を3本オンサイト、が参加条件なので、最低限のクライミング能力はある前提)

なんで、とりあえず何本も実践するのみ。
そして、完登や敗退を重ねてもらいます。

<2回目のデゲンナー。これで、R.P.!>
で、システムや戦術的に、危なっかしいことが少なくなっているか?

ということが、卒業要件になって来ます。

結局のところ、
「あー、この人、分かってきたなぁ。」

と、私が感じたら卒業、って感覚的な部分は否めません。


「なんで、卒業じゃないの?」
って聞かれても、上手く答えられないこともあるのです。

私の舌足らずもあります。

講習生からしても、
分かってからじゃないと、自分が分かっていなかったことを客観視できない、って現実もあります。

クラックリードからは、講習期間も長くなりがちです。
焦らず、頑張って行きましょう!

<卒業試験の台湾坊主リード!無事にR.P.>
具体的な講習内容
・ハンドジャム、フットジャム、フィンガージャム、フィストジャムのコツ
・バック&フット
・疑似リード(YZさん、Sさん)
・実践リード(YZさんが、デゲンナー、台湾坊主をR.P.!)

YZさん、
「卒業って言っても、仮免みたいなもんですね。」
と、仰っていました。

それを聞くと、
「うんうん、だいぶ見えて来ましたね。良かった良かった。」
って気持ちになります。

岩場リード講習、2つの山場

10月17日(木)は、天王岩にて岩場リード講習。
東京の女性HMさん。
岩場リード講習の山場は、2つ。

1つは、実践本気トライ!

「落ちるかも!」
と、自分が思うからこそ、

「あの辺のランナウト中は、絶対落ちられないよなー。」
「あの辺は、難しそうだけど、ボルト直後だから頑張って行くべきなんだろうなー。」

などという、オブザベーションが切実になります。
「本当の危険と、生理的な恐さを、意識的に区別する練習」

という意味では、ボルトルートで落ちることは良い経験です。

この先、クラック、マルチを進んでいく前段として、大事だと思います。

(今回は、結果的に落ちなかったけど)
で、2つ目は、終了点作業。

結び替え、立木で懸垂下降する場合、などなど。

これが、高いところでやると恐い恐い!
失敗が、死亡に直結します。
しかも、実際は練習より大変だったり。

・セルフビレイを取ろうと思ったら、足場から支点が遠くて、一苦労
・立木の下に、テラスが無くて、全ての作業に一苦労
・ロープダウンしたら、自分が降りるラインじゃない方にロープを落として、一苦労

仕組み自体は、練習と同じでも、環境が違います!
岩場リード講習でやるのは、

実際に終了点作業をやってみて、1~数回くらい頭を悩ませるところまで!

あとは、補習として再受講するか、自力で経験を積んで行くか。
HMさんは、今まで終了点に苦手意識があったそうです。

「とりあえず最初の一歩を踏み出せて、安心しました」
と、しきりに仰っていました。(笑)

具体的な講習内容
・ハングやトラバースでの、ヌンチャクの回収方法
・終了点作業(結び替え、スリングのみ、立木のみ)
・実践本気トライ(クラックジョイを再登!)

今回で、岩場リード講習は卒業です。
自力で岩場に行きつつ、補習も1回くらい受けるとベストだと思います。
(たまに、何回も受けてくださる方も居ます)

そして、次はクラックリード講習ですね。