2021年5月25日火曜日

カーテンコール、R.P.

5月9日(日)は、自分のクライミングにて、瑞牆。
山梨在住のS本先生と。
せっかく写真掲載しても問題なさそうなのに、カメラを忘れるという失態!

前々から今シーズン登りたいと思っていた、カーテンコール。
ワイドクラックの5.12aという未体験世界ですが、前々から眺めて、体格的に有利そうな感覚がありました。
カーテンコールは、下部5mほどが被った6〜4番サイズで、130度くらいありそうです。

ちなみに、これまでのワイドクラック最高グレードは、5.11bが3本くらい、5.11aが5本くらい。5.11aの中には、オンサイトしたものも1、2本ある、という感じです。

が、1トライ目は、全然勝負にならず。
曖昧な感じでムーヴをバラし、フィストを取るところまで行って、エイドダウン。

2トライ目も、やはり曖昧な感じでムーヴをバラし、「イマイチ再現性が低いムーヴだなぁ。」と悩む。やはりエイドダウン。

3トライ目で、フィストが取れそうなところまで行くも、ダメ。

4トライ目で、ようやく下部のムーヴが固まり、フィストを捉えます。が、次のマントルがこなせず、ハングドッグしてムーヴ解決。

5トライ目で、フィストを捉え、マントルを必死にこなし、大レストポイントへ。
後半の5.10bっぽいワイドで行きつ戻りつしていると、「ムーヴ言わない方が良い?」という天の声が!
「いや、教えて!」と頼んで、ヒントをいただき、無事に終了点へと辿り着きました。

ちなみに、出だしの3個までのカムは、セットしてから地上に戻って大レストしてから再スタートできることが分かったので、3トライ目以降はプリセットしてトライを行いました。
が、このセットに結構な労力が掛かり、地上に戻って5〜10分とか休んで再スタートしたい感じだったので、これを真面目に全トライで行っていたら、この日のR.P.は無かったと思われます。
ルール上、この手法に問題があるとは思えないのですが、途中でS本先生がトライするときに邪魔になってしまったりして、ちょっと心に引っかかる部分なので追記しておきます。

私は、その後2日間は筋肉痛が取れず、歩くのも顔が歪むほどでした。

また、天の声の主は、コーラスライン(5.11b、ワイド系)をO.S.して、「たまたまです。」と仰せられておりました。

2021年5月23日日曜日

合宿での講習

4月28日(水)〜5月5日(水)は、GWでの合宿。
遠出は無しになり、近県でのワイド中心の講習。
(今回は、内容的にアドバンスクラック講習に準じた参加条件でした。)

28日(水)は、女性ISさん、男性KTさん、女性WNさん。
5.8くらいのワイド、5.8のフェースムーヴ系のクラックの2本をオンサイトしてもらい、トップロープで反復練習。
なるべく効率的な登り方を模索します。
KTさんは、少し余裕がありそうだったので、5.9も本気トライして2撃。

29日(木)は、全日の3人に加えて、男性MKさん。
雨にてロープワーク+ムーヴ講習。
登り返しの練習、ムーヴ組み立ての考え方のヒント。

30日は講習なし。

1日(月)は、予定変更してマルチピッチリード講習。
女性Mさん、復習参加の女性KIさん。
リードで思考が追い詰められた原因分析、偶然にも登り返しも実践。

2日(火)は、女性ISさん、NSさん夫妻。
初日と同じようなメニューで。
ISさんは、5.9のオンサイトトライをするも、失敗。

3日(水)は、前日の3人に加えて、女性Mさん。
午前中は、ISさんとMさんに、ビレイ点作りの考え方を何個か練習。
全体としては、やはり5.8をしっかり練習。
ISさんは、前日の宿題を無事にR.P.。
NS奥様は、苦手そうな5.9をハングドッグしてトップアウト。本人曰くは、今シーズンいっぱいの宿題。

4日(木)は、女性Mさん、男性MKさん、男性KTさん、女性WNさん。
念願の瑞牆での講習。
やはり、5.8、5.9のワイドをオンサイト・フラッシュしていただき、トップロープで少々反復練習。
瑞牆のクラックは、フェースのホールドが少なめなので、それが美しくもあり、講習生には厳しくもあり。
帰りに懸垂下降もあったので、下山も遅くなり、充実の1日でした。

5日(金)は、女性Mさん、男性SRさん。
SRさんは、5.8くらいのワイドをオンサイト。
反復練習の際、SRさんは昔よりムーヴ解析力が上がっているので、Mさんにとっても内容的に興味深い講習展開になり、嬉しそう。クラックなのに、力強いフォームとは?みたいな話が盛り上がるという。
十分に疲れたということで、本日は明るいうちに車に戻りました。

いやはや、毎日色々なことがありました。
普通のオンサイトトライ、ハングドッグ、ワイド、その他のサイズのクラック、入門ルートをトップロープで反復練習、マルチ的な要素、ビレイ点作り。
実に、クライミングの色々な要素が盛り込めました。
ある程度の基礎が分かるメンバーだと、カリキュラムというよりはゼミっぽくなるのも楽しさの1つです。

また夏にもやりたいという声があり、検討しております。
ではでは、引き続きよろしくお願いします。

2021年5月20日木曜日

省エネと安定

4月20日(火)は、リード3回目にて、女性MDさん、男性NNさん、復習参加の男性MBさん。2コマ目は、ムーヴLv.0にて、女性IGさん、女性KNさん。
4月21日(水)は、リード1回目は、女性HNさん。
4月22日(木)は、ムーヴLv.1にて、女性WNさん、男性NNさん。
4月23日(金)は、クラックリード講習にて、男性HGさん。
4月24日(土)は、ムーヴLv.0にて、男性KNさん、女性DGさん、女性KDさん、男性TGさん。
4月25日(日)は、ムーヴLv.0にて、男性KNさん、女性DGさん、女性KDさん、女性KIさん。

省エネと安定は、完全に一致する概念ではありません。
楽だけどフラフラしている登りもあれば、疲れるけど確実性のある登りもあります。

いくつか、例を挙げます。
①初心者に、腕を曲げないでレストする方法を教えた。
→「なるほど、楽だ。」と思う人が多い。「片手で安定できるから、クリップとかチョークアップもできる。」と思う人が多い。

これは、省エネかつ安定したテクニックを1つ覚えた、ということになります。

②初心者が、足をつま先周辺で置くことを教えた。
→「なるほど楽だ。」と思う人と、「えー、土踏まずでベタッと踏んだ方が楽なのに。」と思う人が分かれる。一方、つま先でスタンスを捉えていた方が器用に動けるため、ルート全体で見ると「総合的には楽で、安定かな。」と最終的に認めてくれる人が多い。

これも、省エネかつ安定。

③足音を立てない(ネコ足)練習を徹底して行う。
→5.6、8級レベルなら、これによって丁寧に足置きに矯正され、やはりトータルで見ると楽になる。しかし、5.10、6級以上のレベルになってくると、足音を立てないために、かなり疲れる場面もある。(そのグレードの人の本気トライとして考えると、無駄な労力。)

これは、省エネではないが、安定。

④静止した態勢(例えば、レスト姿勢)でも、ポジションを上げる状態を練習する。
→肩を脱力せず、胸は開き気味、骨盤をしっかり立て、下半身は中腰でいつでも踏ん張れる状況。

これも、省エネではないが、安定。

初心者は、①や②のような技術習得の場面が多いため、省エネと安定を混同していても問題ないようです。
実際、個別の課題においても、「こっちの方が楽かな。」といったムーヴ検討を繰り返しているので、そこの理解が曖昧でも、ジムっぽい課題なら5.11以上でも登れる可能性は十分あります。

しかし、一定のレベルになると、多少疲れても安定感を出すことが重要になって来るように思います。特に、腕ではなく、体幹部の力で安定感を出せるなら、前腕の疲労には影響が少ないので。
ただ、実際に講習してみると、「疲れるから、登りにくい。」といった反応に直面しやすいです。たしかに、慣れるまでは、かえって疲れる登り方に違いないです。

ちなみに、岩場でトップロープリハーサル禁止で登っていれば、低グレードでも安定を嫌でも意識させられるので、省エネと安定を区別するトレーニングとして下地ができてきます。初級者には、特にオススメです。
(どんな初心者であっても、デッドとスタティックの使い分け、戻れるムーヴか否かぐらいは、意識せざるを得ないです。)

僕自身の練習イメージだと、「省エネでないけど安定」を、「言うほど大変でも無いよ。もはや、楽にすら感じて来た。」というのを目指すことが、中級者の基礎練習の要なのではないかと感じています。

2021年5月8日土曜日

習い上手

6月分の予約受付は、5月12日(水)の21時スタートです。
上書き投稿のため、念のため。

4月13日(火)は、リード1回目にて、女性TYさん。
2コマ目は、ムーヴLv.0にて、女性IGさん、男性MBさん、女性KNさん、女性HNさん。
4月14日(水)は、リード1回目にて、女性TYさん。
4月15日(木)は、リード2回目にて、女性TYさん。
4月17日(土)は、雨中止にてロープワーク講習で、男性TGさん、男性KBさん、女性NZさん。
4月18日(日)は、アドバンスクラック講習にて、NSさん夫妻。(この日は、懸垂アプローチのエリアへ。)

NS奥さま、音楽を相当真面目に習っていたそうで、当塾に初来訪される際に「人に習うとは何ぞや」という訓示を旦那さまにしてきたそうです。もはや、何年も前の話なので、旦那さまの記憶は曖昧ですが。

私が講習生の心構えを語るのも違和感はありますが、興味深いので、1つの小噺として。

まずは、人間関係を作ること。「この人に教えても良い。」と思われなければ、何も教えてもらえない。数回受講したくらいでは、通り一遍のことしか聞くことはできない。

具体的なエピソード。
・音楽の先生が、余暇の楽しみとして音楽をやる人への教えから、音大生に求めるもの(時にはそれ以上のもの)を教える姿勢に変わるタイミングがあった。

さてさて、この話をどう考えるでしょうか?

僕の感想は、
「教える側を何年かやってみて、教えやすいとか、将来性を期待したくなるパーソナリティがあるのは実感するので、そういう心構えで来てくださるのはありがたい限り。ただ、自分自身がそんなに良い心構えで誰かに教えを請うた経験があるかは、非常に怪しい。」
「講習に来るうちに、段々とそういう心構えになっていく講習生も結構いるだろうな。」
というものでした。

「何も教えてもらえない。」という中の、「何も」が何を指すかにもよるでしょうか。
例えば、遠方の方などでクラック講習から来た人にでも、カムの使い方やジャミングは全力で教えるものです。ジムのリード講習では、墜落距離の予測は全力で教えます。
ただ、理解して欲しいことの全体像は、長い付き合いの中でしか伝わらないかもしれません。

習い上手は、1回あたりの習得率が高いことか。それとも否か。
とか、考えさせられます。

2021年5月7日金曜日

6月分の予約受付

皆さま、遅くなりました。
5月12日(水)の夜21時より、6月分の予約受付を開始いたします。

ではでは、どうぞよろしくお願いいたします。