2016年8月29日月曜日

発想の自主規制

最新記事に、リマインダーを載せておきます。
本日の飲み会は、開催です。

8月28日(日)は、クラックリード講習が雨中止にて、ロープワーク講習。
男性KBさん。
ショートルートの終了点作業、上が立木、というパターンでのこと。

懸垂下降のセット中に、ATCを落としたら?
という会話になりました。

KBさんは、
「覚えてなきゃ出来ないことなんですけど、ムンターとか。」
「これも覚えてなきゃ出来ないことなんですけど、肩がらみってのも聞いたことあります。」
「現実には、自分が出来ない方法ばっかりで、ダメなんですけど。」
という回答。
「じゃぁ、これまでに岩場に行ったときに落としていたら、どうしたんですか?十分起こりえた話ですよね。」
という質問をしてみました。

5分くらい経ったでしょうか。
「スリングと環付きを残置して、ロワーダウンで降ります。(後から登って、回収できることも多いだろうし。)」
という回答。

そして、本人自身がその発想に驚いていました。
「そっかー。懸垂下降にこだわり過ぎていました。思いつかないものですねー。」
他にも全く別の発想で、
「ロープにATCを結び付けてもらって、荷上げの要領でATCを再び手元に戻す。」
という回答もアリでしょう。

もちろん、ビレイヤーの姿が見えない状況など、難しいこともあるかと思います。
でも、かなりの場面で使えるでしょう。

これも単純至極な方法ですが、最初に思いつく人は滅多におりません。

人間って、自分の発想を制限してしまっているのでしょうね。
経験者から盗むべきは、小技よりも、発想なのかもしれません。
具体的な講習内容
・ロープの畳み方を洗練
・スリングの収納、アルパインクイックドローの作り方を洗練
・終了点作業の事故例を検討
・立木で懸垂、というパターンで、ATCを落としたらという設定を各種検討
・フィンガークラック練習

熱い誓約書

8月27日(土)は、岩場リード講習にて、小川山。
男性KMさん、男性SKさん、NS夫妻の4名。

しかし、岩場に到着後1時間少々で、雨は本降りに。
希望者のみ決行でしたから、全員覚悟の上とはいえ、残念です。

そこから、佐久平ロッククライミングセンターに移動です。
このジム、僕は初めて行ったんですが、良いですね。

居心地良く、リード壁も10mくらいあって、学生スタッフさんも親切でした。
ロープワーク講習をするにはちょっと混んでいましたが、ムーヴ講習には十分な空き具合でした。

短いながらもリードのルーフ壁があり、最後に自分も新鮮に登れました。
また、クラック練習壁があったのですが、時間の都合でオフフィンガーはトライすら出来ず。
数トライでは登れそうになかったので、気になります。
ちなみに、会員登録時の誓約書の内容が、「熱い!」と思いました。

普通は、
・危険はゼロにはなりません。全て自己責任だと思ってください。(ジムのアンカー脱落などは、微妙だとしても)
・正しい技術を身につけるように努力して下さい。
・スタッフの注意、指示には従ってください。
くらいのレベルですよね。
これは、ガイドツアーなんかも大抵同じです。

正確な文面は覚えていないのですが・・・
・危険に対して、予測するように努力してください。
・予測して、その危険を受け入れられないと考える人は、クライミングをするべきではありません。
・完全な安全を求める人は、クライミングをするべきではありません。
ぐらいの表現。

僕は職業柄、「うんうん、そこまで言いたくなるお客さんも結構いるだろうなー。」と推測してしまいます。
そこら辺の熱さも、好きな雰囲気だと思いました。


具体的な講習内容
・5.8程度を何度も登って、より良いバランスを模索する練習
・リードで落ちる練習
・実践本気トライ
NS旦那様:スラブ5.10c、オンサイト
NS奥様:垂壁5.10a、オンサイト
KMさん:ハング越え5.10a、オンサイト
SKさん:同ルート、指が攣って敗退

SKさんは、だいぶ登りは良くなって来たんですが、よく指が攣るのは何故なんでしょうか?
どこか、脱力が不足しているんでしょうか。

敗戦処理

本日の山の知り合いを増やす会、開催決定とします。
電車が止まるほどのことは、どうやら無さそうな予報ですね。

8月26日(金)は、クラックリード講習にて、湯川。
女性NBさん、女性MTさん。
MTさんの本気トライ、無名フィンガー(5.10a)です。

ちょっとビビりながらも、
「行ける所まで、やってみます。」
と言ってスタート。
さて、スタートして5mほどでスリップフォール。
カムも5本ほど決めてあり(だいぶ慎重派に変貌しました)、ロープにぶら下がっております。

「で、ここからどうします?」
と質問したら、ノープランだったそうです。
プラン①
カムエイドで、敗退。あとで、もう1トライする。

プラン②
ジムやボルトルートと同じく、ハングドッグでムーヴ解決しながら、トップアウト。次のR.P.トライに繋げる。最悪、出来ないセクションは、カムエイドで通過。

プラン③
カム残置で、敗退。裏から回って、懸垂下降でカムを回収。

という3つを提示したら、プラン②を選んでいただきました。
考えてみたら、何も特別なことではありません。

ただ、ジムならどこでも簡単にロワーダウン出来ますよね。

ボルトルートでも、とりあえずヌンチャク残置して降りても、次のトライで回収するのもアリですよね。
夕刻迫っているときだけ、残置するリスクを考えれば良い訳です。

だから、クラック以前の方は、この辺のプランがちょっと甘いのも仕方ないのかなと。

こういうことも分かった上で、ちょっとだけスポーツ的にも頑張ってみる。
クラックが、“スポーツクライミングと山でのクライミングの中間”と言われる所以でもあると思います。
具体的な講習内容
・ジャミングのコツ(膨らませるタイミング、引く方向と脇を締めるフォームを合致させる、など)
・地上でのカムセット練習
・リードで落ちる練習(MTさん)
・実践本気トライ
MTさん:無名フィンガー(5.10a) テンション掛けつつムーヴ解決

・疑似リード
NBさん:草餅(5.8)

MTさんは、今回でクラックリード講習を卒業といたしました。
御本人も「えー、まだ私学びたいんですけど。」というお言葉でした。
もちろん、どうぞ来て下さいませ。

2016年8月28日日曜日

復習受講のススメ

8月25日(木)はクラックリード講習にて、小川山。
男性TUさん、女性SMさん、復習参加の女性KIさん。
<お姫様岩>

本日、お二人には卒業認定としました。

本気トライ中のカムセットなど、総合的な安全管理能力を問うのですが、TUさんは講師の意図を読むレベルで分かってます(笑)。
錫杖の開拓とかもやっている人で、ジャミングが苦手過ぎて当塾に来てくれたという話ですから、私から卒業認定するのもおこがましい気がするぐらい。

SMさんは、カムセットはまずまずなんですが、普通のリード技術に問題が色々。
ロープを足に絡ませないような注意、フォール態勢を意識すること、など。
本当は、これが出来ないのに突っ込むなんて、ダメです。
ただ、しばらくはTUさんの監督下でリードするでしょうから徐々に改善できると思います。
<乾きは抜群>

さて、卒業を言い渡したら、すぐに
「えー、あと1回は受けようと思っていたんですが。御迷惑ですか?」
という質問が。

そんなことは、一切ありません。
卒業は、
「今まで自力でクラックに行くのは、僕から見るとあんまりオススメできなかった。これからは、積極的にオンサイトトライして欲しい。」
という程度の話。
<抜け口のムーヴに悩む>

なんとなく大枠が分かったぐらいで、これからが本当の学びです。

で、自分で登っていれば、試行錯誤で覚えることも多いでしょう。
ただ、そこで時たま講習を交えてもらうのも、面白いと思います。

カムセットの検討会とか、ジャミングの仕組みを考えることとか、リードで落ちる練習とか、普段はやらないですよねー。
むしろ、自分で行くようになってからこそ、実践的な質問もあるでしょう。
<SMさんもリードトライ>

また、
「まだ、自分で行くにはチョット怖い。あと、1回とか2回、人より余計に受けてから自力で行っても良いですか?」
という人も居たって良いと思います。

ただ、こちらの方は、講習ばっかりで自分で登りに行く比率が低すぎる人は、結局は自立したクライマーではないと思います。
でも、卒業しても怖すぎて岩場に行けないよりは、講習監督下で本気トライの練習を積んだ方が遥かにマシだと思います。色々考えて、ご利用ください。
<2トライ目で、R.P.>

自立したクライマーを目指すのではなく、一応は自立したクライマーの補講するのも、私にとっては興味深い内容なんですよねー。

話は変わりますが、KIさんは高所作業の安全管理が、ボンヤリしていて危なっかしいという弱点が分かりました。こういうエリアで登るときは、今後気を付けてくださいませ。

山の知り合いを増やす会

すっかり、ブログへのアップが遅くなりました。

8月29日(月)の夜、定例の飲み会を行います。
2ヶ月に1回、最終月曜の開催ですので、ふるって御参加くださいませ。

http://ishidajuku.web.fc2.com/gathering.html

ただ、ここまで書いておいて何なのですが、台風が強烈なことになりそうなら中止にします。
参加を考えている方も、電車が乱れそうも無ければ、というぐらいに心づもりしておいてくださいませ。

2016年8月27日土曜日

雨の中で

8月23日(水)は、湯川に掃除。
カメチヨと。
ここのところ、あまりに雨続きですね。
そして、富士山の疲れもだいぶ癒えて、ひたすら暇に感じてしまったので、色々やってみました。

①パン2、何かに誘われるように
ツナミの黒(5.12a)
→2トライして、前回より相当進歩は感じました。ラスト3クリップの薄かぶり面に、手だけ到達。ただし、ラストが核心に感じるため、1テン地獄に捕まるのは必至で、全く登れる気がしません。封印か?

奥壁の紫(5.11c)
→2トライして、登れず。インストラクターなんて名乗れないレベルで登れないんですが・・・。ただ、これは繋がる予感があるので、フレッシュなときに再トライしておきたい。

総じて、どっかぶりのクリップに慣れていないので、力み過ぎな気がします。大ガバなら、さすがに滑らかにクリップ出来るような気がしています。(慣れている人から見ると、まだ不自然かもしれないけど)
小ガバ、スローパーガバ、サイドガバ、我ながらクリップ態勢に素人感があります。あとは、ムーヴ選択も、垂壁や薄かぶりより遅い。(本来は、強傾斜ほどスピードが大事だが)
ここは、5.11から下積みし直さないと、5.12aは無理かもなー。
②メーリングリスト
ロープワーク連絡リストを、メーリングリストに変更してみました。
前々から言われてはいたんですが、こういう作業に苦手意識が強すぎて。

③高層天気図
今まで、ボンヤリした理解だったので、ネットでお勉強。以前は、「ネットで読んでもよく分からん。」と諦めたこともあったのですが、暇すぎて結構な労力を割いたら、制作側の意図がチョット読めました。
これから1シーズン、天気が微妙なのに悩まされるたびに高層天気図も眺めるようにすれば、だいぶ伸びそうな気がします。
<某コーナークラック>

④湯川の掃除
前々から言われていた、大和屋の上部の土落とし。ただ、岩がビショ濡れの状態でやったので、落とした土が泥になってクラック内にへばりつきました(涙)。当面は、初登時並みの土っぽさに戻ります。
カメチヨは、某コーナークラックの掃除に着手。あと1日やったら、とりあえず初登できそうな気がします。

2016年8月21日日曜日

行けるっちゃ行ける

8月21日(日)は、マルチピッチリード講習が微妙な予報につき中止となりました。
女性STさんのみが、ムーヴ講習に参加。
<講習とは無関係だが、かなり悪かった5.11c>

以前から、ちょくちょくSTさんにお話ししている易しいルートを丁寧に登る練習方法。
本日、本人が口にした言葉に、その本質がありました。

「行けるっちゃ行けるんだけど、ちょっと力づくかなー。」
と言って、足位置を変えて態勢を変えました。

ある程度の経験があれば、ムーヴを起こす直前には、危うい感じ、力技な感じが分かるかと思います。
それでも行くか、それとも修正してから行くか。

本気トライなら、どちらが良いのか?
基礎練習なら、どちらが良いのか?

本気トライでも場面によるし、基礎練習でも練習の意図による、というのが正確な回答でしょう。
本チャン系を目指すSTさんには、是非そこまで考えて、登って欲しいです。
<自作のボルダー長モノだが、当分繋がる気がしない>

ところで、滝谷クラック尾根でマルチピッチリード講習卒業生と遭遇したそうです。

女性、歳は30くらい、細身、卓球の石川佳純に似ている

といった様子らしいんですよ。
名前は分からないそうなんで、誰なのか確認は取れず。
かなり絞り込み検索はされていますし、きっとそのうち分かるでしょう。

2016年8月20日土曜日

明日の日曜日

急遽ですが、明日はムーヴ講習を行うことになりました。

9時にランナウトが開店なので、その時間に合わせて入店。3時間コースの予約となってます。
お問い合わせの方は、メールか電話にて、よろしくお願いいたします。

夕立

8月18日(木)、19日(金)は、1人で湯川。

1日目は、もともとマルチの講習予定。
結果的に、「中止で正解!」っていう土砂降りが午後に来ました。
<初日、昼までは天気良し>

最近、夕立のような天気が続きますね。
空いた時間は出来たものの、やはり予報は微妙なので、1人で掃除。
<1日目の雨跡>

掃除に関して、1つの誤算。
それは、自分が懲り症だということです。
<林道は崩れて>

もともと、沢登りの高巻きくらいの覚悟であれば掃除無しでも登れました。
2日間ほど手を入れると、浮石、邪魔なヤブ、簡単に落とせる土、核心部分のブラッシング、くらいまで。

あとは、講習で使う中で自然と綺麗になれば、とも思っていました。
人が登るほどに、主要なホールドは磨かれ、汚れは落ちるという話です。
<むしろ、沢登り>

でも、汚れる方々を見ると、申し訳ない気持ちにもなります。
ちょっとワイドっぽいので、服ごと汚れます。

結局、何人も登ってもらううちに、また掃除に行きたくなるスパイラルに突入。
<アプローチ開始時点は、泥沼で膝まで埋まるほど>

とはいえ、遊びにも行きづらい予報のときには、半日掃除して温泉でゆっくりするのも良い過ごし方かもしれません。
結局、2日間とも早上がりして、灯明の湯で装備を乾かし、温泉に入りました。

他にも、何本も気になるラインはあるのですが、このスパイラルが恐ろしくて手を付けられないんですよねー。
5.7~5.10aと、講習向きなルートに出来そうなだけに、始めたら徹底してしまいそうで怖いです。
<いつもの駐車場は、倒木帯に>

掃除そのものよりも、木曜の土砂降りで、結構地形が変わったんですよ。

金曜の段階では、林道もアプローチも長靴必須でした。
また、林道工事の方々が入って、早々に整備を始めてくださっていました。
湯川って、ほとほと崩れやすい地形にありますね。

また来週の講習で行くので、そのときにまた。
<2日目は、夕立は来ず>

2016年8月17日水曜日

ジムな日々

平日休みながら、天気も微妙でジム。
パン2は、2年に1回くらいな一方、お客さんやら友人から話を聞くこと多数。
先週末も、少々。

耳年増になってます。

さて、数年ぶりにツナミをやってみました。

①黄色ホールド(5.11b、ボリューム多数) ムーヴに迷い過ぎてオンサイト失敗、2トライ目でR.P.。
②黒ホールド(5.12a)
 1トライ目:5テンくらいして、ラスト垂壁あたりで諦め。ヨレ過ぎ。
 2トライ目:10テンくらいで、トップアウト。ラスト垂壁で左壁を使ったので、解決とは言い難し。
 3トライ目:6ピン目くらいで、精根尽き果てる。ヨレ過ぎて、手繰り落ちリスクが高すぎて、諦め。

なかなか残念な感じですが、収穫もありました。

1トライ目でムーヴを探った訳ではないが、その割には2トライ目での進捗は予想以上だった。ツナミ初心者過ぎて、“慣れ”が予想以上の速度で来るのかも。
ただし、“ヨレ”も予想より早く訪れるため、短時間のハングドッグでも便数は出せない。

ちょいちょい、小技も学びました。
ムーヴよりも、クリップの省エネが鍵な気がしました。

2016年8月15日月曜日

ワンパターンにならず

8月14日(日)は、ムーヴ講習にて、ランナウト。
女性Sさん。
1つ前の記事と同じく、どうやってリードで落ちることに慣れていくか?という点。

Sさんも、御多分に漏れず、落ちることを過剰なレベルで怖がっております。
前回講習時、ちょっとパニクリ状態にまで陥ったので、ちょっとずつ解消したいところ。
通常の講習では、本気トライの前に落ちる練習を行います。
それを、あえて逆にして、本気トライを終えた後に落ちる練習。
私にとっても、この方法は初めて。

イレギュラーながら、これが今回はアタリだったようです。
突然と、膝下でもフォールし始めて、驚きでした。

さて、なんででしょう?
これは、Sさんの普段の練習方法、性格を知らないと当てられないから、意地悪な質問です。
でも、経験豊富な方なら、ありがちな初心者像としてイメージできるかもしれません。
具体的な講習内容
・足を置く際に、向きは気にしないで済むことが多い(後から、回転させられる)
・つま先立ちをしない方が、ふくらはぎのレストになることがある
・フラッギングの仕組み
・一番易しいルートで学んだコツを、徐々にグレードを上げたり、壁を変えながら応用していく練習
・実践本気トライ
垂壁の5.10a:最初のトライで、ムーヴ分解。その後、R.P.。さらに、3回リピート。
・リードで落ちる練習

本気トライの方が落ちられる?

8月12日(日)は、岩場リード講習にて、小川山。
NSさん夫妻、女性WNさん、男性STさん。
落ちる練習は、通常は易しいルートで行います。
ジムにせよ岩場にせよ、5.6~5.8。

であれば、登ること自体はできるので、墜落距離とか落ちる態勢に集中できる、という理屈。
一般的には、ここで怖くないランナウト具合と、本気トライで怖くないランナウト具合は、大体一致します。

例えば、トップロープ状態なら怖がらず落ちられる人は、本気トライでもトップロープなら平気。
膝上くらいなら我慢すれば落ちられるぐらい人は、そのぐらいで核心ムーヴを迎えると諦めと頑張りの狭間で心揺れる、といった具合。

という訳で、落ちる態勢の上達、恐怖心のコントロールのために、ちょっとずつ鍛えたいところです。
ただ、例外も色々です。

①本気トライだと、急激に怖がる。

②本気トライだと、急に落ちられる。
落ちる練習だと、落ちる前に、いろいろ考えたり態勢を整えたりできるのです。

本気トライだと変な態勢で落ちそうだから危険、という人。
本気トライだと考える前に落ちてしまうから平気、という人。
文字面からして、後者はダメな感じがします。
ジムボルダーなんかで、怪我しやすい人も、こういうタイプだろうと思います。

で、本日のNS奥さま、STさんも、本気トライで急に落ちられる現象でした。
ただ、ほとんどトップロープに近い状態だったので、今日のところは、これはこれで良い経験かなと思いました。
最初は、ちょっとパニクリ気味でも、落ちてみないと慣れないって部分はありますよねー。
具体的な講習内容
・スラブのムーヴ練習(スメアリングの理屈、体重移動いろいろ)
・安定したムーヴの練習(グラつかないことを意識)
・終了点作業の練習(結び替え)(WNさん、STさん)
・リードで落ちる練習

・実践本気トライ
WNさん:かわいい女(5.8) R.P.
STさん:かわいい女(5.8) 1テン
NS奥さま:穴があったら出たい(5.10a/b) R.P.5トライぐらい
NS旦那さま:穴があったら出たい(5.10a/b) R.P.2トライ

2016年8月14日日曜日

マイナールート情報

8月12日(金)は、クラックリード講習にて、湯川。
男性SGさん、新規女性NYさん、女性UNさん、復習の女性KIさん。
<下地が下がった大和屋>

大和屋(5.7)は、下地が下がったことにより、少し難しくなりました。

講習生の感想によれば、未だにデゲンナー(5.8)よりは易しいと感じる人が多いので、グレードアップかは微妙です。
一応査定すると、デゲンナーも辛めと評価する人が多い気がするんで、大和屋は5.8ってことで良いかなと思います。
草餅(5.8)は、講習で使い続けて、だいぶ汚れが落ちて来ました。
講習中、ちょいちょいブラッシングしていることもあります。

これも、デゲンナー(5.8)よりは易しいと言う講習生が多いのですが、大和屋と同じく5.8としておきます。
<初参加のNYさん>

今回、KIさんの本気トライで、無名フィンガー(5.9+?)とフォーサイト(5.10a/b)の間にあるフィンガーを、オンサイトしてもらいました。
(ルート名不明として、写真あり)

私も、カムチェックで初めて登りました。
私とKIさんの査定では、無名フィンガーと同じか、やや易しいくらい?

あまり登られていないし、短いので、人気は出そうもないです。
ただ、最低限の掃除はされているので、興味のある方は是非。
<大和屋>

ところで、無名フィンガーの下地が、ちょっとずつ下がっていますねー。

雨とか、人が歩くとか、自然現象なので、今後どこまで下がるか分かりません。
<ルート名不明(体感5.9)>

具体的な講習内容
・ハンドジャムの仕組み(ボトミング、膨らませる力、引く方向、など)
・フィンガージャムの仕組み、引く方向をキープして距離を出す練習(KIさん、UNさん)
・トップロープでの練習(SGさん、NYさん)
・実践本気トライ
UNさん:草餅(5.8) オンサイト
KIさん:ルート名不明(体感5.9) オンサイト

2016年8月9日火曜日

9月の予約受付

連投にて失礼します
8月12日(金)の午前0時より、9月分の予約受付を開始いたします。

真夏は、さすがに湯川も小川山も暑いので、少し良い時期になるかと思います。
登りそのものは10月以降の乾燥した時期が良い印象ですが、講習そのものは少し暖かいくらいでもメリットもあります。

岩場リード、クラックリード、マルチピッチリード、といった通常メニュー以外でも、沢(研修登山)、ワイド(クラックムーヴ)も申し込みがあれば。

余談ですが、富士山の疲れか、ここ数日の休業日は本当に休んでいます。
車の故障を修理したり、ジムに行ったりくらいはしますが、まるで調子が出ず。とにかく気だるい。
まぁ、あと1週間くらいは我慢でしょうか・・・。

「金払って習うなんて、甘えっすよ」と、言われた気分

8月6日(土)、7日(日)は、クラックリード講習にて、湯川。

1日目は、男性OMさん、女性MTさん、新規の男性TUさん&女性SMさん。
2日目は、女性MMさん、男性KYさん。
<ジャミングの仕組み>

今回、印象に残った講習生の一言。

「上手くなるように仕向けてくれる人がいるって、楽だなー。」
<大和屋>

つまり、反復練習をしている傍で、講師が

「もうちょっと、ここを意識するのは、いかがでしょう?」
と定期巡回することです。
<台湾坊主>

普段から、自分で試行錯誤しているクライマーにとっては、この環境は楽そのもの。

自分での試行錯誤は、10回に1回くらいの当たりクジなら、講師からの提案は3回に1回くらいに感じることでしょう。
<草餅>

これは、普段の講習だけでなく、自分がスキースクールに生徒の立場で入ったときも感じます。
<2日目>

この方は、こんなことも言っていました。

「自分が30歳だったら、もがいて自力で考えたい。それが、クライマーとして正しい道だとも思う。でも、歳も歳だし、習うのも楽しいな。」
<地上でのジャミング>

金を払って習うこと自体、クライマーとして反則っぽいという倫理感がある方が、実際に講習に来ると多くを学んで帰るようなイメージです。
個人的には、「めっちゃ分かります!」という気持ちでイッパイです。
<MMさんの初リード>

そういう方は、アドバイスを求める心は強いんだけど、受け身ではありません。
例えば、午後に、普通のクラックルートを登っている時間は、自分で色々考えて、それを私にぶつけて来ます。

「こんな感じのことを思ったんだけど、どう?(そういうもんですか?それとも、思い違いでしょうか?というのを、暗に聞いている。)」
<たまたま居合わせた、NMGさんが草餅をオンサイト>

逆に、受け身の人は「何かアドバイス無いですか?」という色合いの発言が多くなります。
ま、その気持ちも分かるし、たまに言っても良いと思います。
僕に、プレッシャーを掛ける意味でも(笑)。

話は飛躍しますが・・・

どんな場面でも
「それは、甘えか?」
という自問は、クライマーにとって大切なことかと思います。

講習1つとっても、甘えだと思う人もいれば、甘えでないと思う人もいるのですが。
イチイチ考えることは、生涯テーマだと感じています。
<疑似リード>

具体的に登ったルート
1日目
OMさん:大和屋(5.8) 落ちる練習。2トライ目でR.P.。
      草餅(5.8) 落ちる練習
MTさん:大和屋(5.8) 落ちる練習
      草餅(5.8) 落ちる練習
      台湾坊主(5.9) オンサイト。ただし、反省点は多し。
TUさん、SMさん:デゲンナー、大和屋、草餅をトップロープで何本も反復練習

2日目
MMさん:大和屋(5.8) 初のリードトライ。ワンテンながら、様々な反省点を自力で考えられた。
KYさん:大和屋(5.8) トップロープ、疑似リードにて。

ちなみに、本日の方は今井くんと長い付き合いがあるそうで、“クライマーとして正しい道”という語感に今井くんと共通する信念を感じました(笑)。