2012年1月6日金曜日

ジムのルートは遠目が多い?

1月5日(木)の夜は、ランナウトにてムーブ講習。
本日は、2コマ目。
お客様は、先日の谷川岳雪上訓練で頑張った女性ARさん。

ARさんは、飛び抜けてリーチがありません。
それに悩み、5.10aが登れないという壁を突破するための講習です。

実際、遠いホールドを取りに行くときに有効なムーブは数々あります。
(ダイアゴナル、ハイステップみたいな一般的なもの。
アンダーやサイドで目一杯上体を起こす、ヒールフック、反動を利用したムーブ。
そして、極めつけはランジ、などなど。)

実際に、僕がジムでルートを作ると、155~180cmくらいをターゲットにムーブを作っています。
つまり、150cm以下だと、そのムーブが物理的に無理な場合があります。
ただ、そういう人でも不可能だと面白くないので、小さい人でも何とかなるようには工夫しています。

例えば、大きい人には狭すぎるスタンスを配置しておくとか、反動を利用したムーブがやりやすいような蹴り足を付けておくとか。
時には、体重の軽い人しか持つ気が起きないような小さなホールドを間に挟む、なんて見え見えのルート作りまでします。

つまり、小さい人向けにホールドの距離を近くするばかりでは面白味に欠けるので、遠いんだけど“小さい人もどうにかなる”というのを目標にしています。

逆に言えば、小さい人、ときには大きすぎる人も、そのルートの難易度以上のテクニックを求められることがあるのです。
でも、ほとんどのルートは可能なように設定してるので、諦めずに頑張りましょう。

が、しかし。
彼女は、とりあえず夏に奥穂~西穂の縦走を夢見ています。
それなら、安全のためにも基本的なテクニックを優先して教えたいところ。

すぐにはリーチ差克服に繋がらないムーブ講習ですが、1つ1つ覚えて行きましょう。


具体的な講習内容
・不意落ちしないように足を意識する
・ダイアゴナル、バックステップ、正対の超基本ムーブの解説と練習

1日で、3つのムーブを覚え切れたのは快速ですね。
もう少し反復練習して、次々とムーブを覚えて行きましょう。