3月23日(金)の昼は、ランナウトにてジム講習。
常連女性ODさん、KMさんのペア。
初心者クラス(5.8~5.10bくらい)の人が、もう少し上のレベルに行くためにやって欲しい練習方法が3つあります。今回は、歯に衣着せず、厳しい真理も言ってしまいましょう。
①本気トライを繰り返す
「頑張れば登れそう!」というくらいのレベルのルートをやることによって、あらゆる成功体験、失敗体験が得られる。
1回で登れそうなルートに成功・失敗したり、何度もやって出来なかったムーヴが出来たり、この経験の蓄積はグレード向上にも直結する。
ただし、クライミングは局所的に負荷が掛かることが多いスポーツなので、指などを痛めそうなら少し控える方法もある。
(「体を壊すから練習を止める」というのが、コーチの僕からすると最も馬鹿馬鹿しい。別のトレーニングをしましょう。)
②持久力トレーニング
例えば、5.8を3回続けて登れたら、5.9を3回続けて登ることを目標にする。
そうして、1グレードずつ上げていく。
これは、本気トライよりも体力的に疲れるぐらい頑張ること。
それこそまさに、筋トレと省エネ技術の反復練習に最適。
そして、パワーと単純な“慣れ”は、グレードに直結することが多い。
また、この方法は①に比べたら故障しにくい。
③省エネ技術、新しいムーヴ、などを学ぶようにする
これには、講習会&復習が最もオススメ。
特に、アルパインのためにクライミングを練習している方には、安定感のある登りは最重要項目。
また、中高年スタートの初心者の方、などには故障しにくいという利点もある。
その後、良いフォームを身につけてから①や②に取り組むと、以前よりは故障しにくい。
ただし、③だけやっていると、
「ものすごく綺麗に楽に安定して登れるが、グレードには直結しない」
というジレンマがあります。
グレードを伸ばしたい、綺麗に登りたい方。
あなたに足りない練習は、どれでしょうか?
・限られた練習時間
・故障しやすい人間の体
・自分のモチベーションで続けられる範囲のトレーニング
それぞれの折り合いで考えてみてください!
ちなみに当塾のムーヴ講習では、③を中心に据えつつ、①や②を部分的に取り入れるように考えております。
具体的な講習内容
・反動を連続させて登る(ODさん)
・肩の脱力(KMさん)
・指の脱力(KMさん)
・ネコ足(KMさん)
・リードでやってはいけない事例集(たぐり落ち、ロープを足に絡ませる、逆クリップ、Zクリップ)
ODさんの反動、KMさんのネコ足、どちらも本日で相当良い線まで行けたと思います。
ちなみに、このトレーニングを繰り返してグレードと筋力が一定レベルまで伸びた中級者は、ボルダーやったりして、
・中~高負荷の筋トレ
・個々のムーヴ解決練習
というのが、上達の近道と言われております。
これだけ書くと、もはや自分が登りたくなりますね(笑)。
さあ、登りましょう。