4月25日(水)は、マウンテンイクイップメントの企画で読図講習。
先月の雪上訓練に続いて、第2弾です。
地図読みというのは、2万5千分の1の地形図から地形を“予想する”ことです。道に迷った時に、とお考えの方も居るかもしれませんが、実はちょっと違います。
地図が読める人は、次の目標物(コル、小ピーク、など)までに出てくるであろう
・標高差(150mアップ、など)
・傾斜(急だな、緩やかだな、だんだん急になるかな、などなど)
・大体の地形の雰囲気(細い尾根上を歩く、沢沿いを歩く、尾根を右から巻く、などなど)
の3つくらいを事前に把握しておきます。
そうすれば、道に迷うどころか、“地図上の登山道”と“実際の登山道”がちょっとズレているのでさえも気づいてしまうのです!
だから、道に大幅に迷う確率は、ほとんどゼロに近づくわけです。
ちなみに、その場合、地図上の登山道が間違っていることがほとんどです。
理由は、地形図が航空写真から作っているので、登山道は空から見えないのです!
(これは、有名な話です)
地図が読めないうちは、
「そんなことに気付くのは、よほどのベテランだけでしょう!」
と、僕も思いました(笑)。
たしかに、読図力というものは、年々上がって行くものです。
が、今回講習を受けた彼らは、初日の数時間でそれに気付けたり。
読図の初級者でも、その程度は大丈夫なんです。
クライミングの講習よりも、読図の方が講習で劇的に伸びるのだと再認識。
講習の後半は、2人で相談しながらの道なき道くだり!
講師の私は、数時間に渡って黒子に徹します。
彼らは、午前中に得たばかり知識で、見事に戦術を立てていました。
もちろん、道なき道くだりはハードルも高い!
結果は反省点も残るものでしたが、それで良いんですよ。
講習ですから(笑)。
具体的な講習内容
・地形図の描かれ方
・尾根と沢
・地形図で現れる沢状地形と実際の沢を見比べる
・目標物になりうるもの(コル、小ピーク)
・目標物までの予想(標高差、傾斜、大体の地形)
・標高差と時間感覚
・ヒントになる地形(尾根の左右の傾斜、小ピークになっていることの多い地形、などなど)
ここまで出来たら、あとは10分ごと、30分ごとに現れる次の目標物まで、先読みの反復練習!
下山は、道なき道くだりの実践練習。
クライミングの講習よりも、お客様の上達は劇的です。
「もしかして、地図読みの方が教える才能があるかも?」
って自信持っちゃうくらい(笑)。
まあ、地図読みの方が、初心者から初級者へのハードルが遥かに低いんだと思いますが。
わずか1日で、そのハードル越えてみませんか?