8月10日(土)、11日(日)は、小川山&ミズガキにて、ワイドクラック講習。
マルチピッチリードまで卒業している男性ONさん、男性NMさん、さらにマルチピッチリード受講中の女性KSさんの3名。
ワイドクラック講習は、石田登山塾でも3回目の開催です。ワイドクラックとは、フィストよりも広いサイズのクラックです。
<チムニーのムーヴ練習>
全身が入るほどのサイズ(チムニー)は、初心者でも体をズリズリさせれば登ることができます。
が、それもスタンスやホールドがある場合のみ。
スタンスが少なければ、チムニーの中に居るだけで疲れてきます。
5.8くらいなら、どうにか登れますが、1本登るだけで嫌になる人も多いもの。
当然、テクニックがあります。
ニーロック、ヒール&トウ、アームロック、プッシュ、ガストンなどの技あり。
で、それらを、どういうタイミングで使うと楽に高度を稼げるのか?
つまり、コンビネーションこそが大事です。
<KSさんのリードトライ>
で、初日はチムニー。
トポに5.7と書かれていますが、スタンスも少な目。
個人的には体感5.8。
これで、ガッチリと基礎固めです。
<めずらしく、ONさんが一番グッタリしています>
2日目は、クラックの聖地ミズガキ。
正直、まだ講習生の皆さんが自力で登りに行くには早いかなぁ、というエリア。
でも、岩のスケール、豊富さ、ルートの迫力に感激しながら歩いてもらえて、私も楽しい。
<ミズガキの登山道>
で、2日目のテーマは、オフィズス。
チムニーのように体は入らないけど、フィストよりは広い、というサイズ。
ただ、ヒール&トウ、ニーロックなどが決まりやすいサイズでもあります。
<不動滝>
で、これも本で技の名前を勉強しても、なかなか登れません。
「こういうときは、こういう技を使った方が楽に高度を稼げる。」
といったコンビネーションが大事です。
<ルート図には載っていないが、登られている様子があるオフィズス>
こうやって、トップロープで散々練習した後で、リードトライ。
で、リードにもコツがあります。
<この直後、グランドフォールしてしまったKSさん>
・同じサイズがずっと続くなら、ずらしながら登ることも多い。
(リスクもあるので、辞めた方が良いときもある。)
・クラックの奥の方にロープが流れるので、ヌンチャクなどで延長する必要がない場合も多い。
<グランドを見た後で、かなり緊張感が高まるNMさん>
そして、リードは足がしっかり決まっていないと怖い。
ので、ムーヴの良いチェックになります。
ちょっと危ない場面もありましたが、怪我がなくて何よりです。
<時間が余ったので、隣のハンド~フィストにトライするONさん>
3人とも、かなりワイドクラックの技の選択肢が増えました。
しばらくは、練習量で勝負ですね。
<テンション掛け掛けトップアウト>
具体的な講習
1日目:小川山、砦岩右の門柱、アーチクラック1P目(5.7、チムニー)
2日目:不動沢、殿堂岩、無名のルート(体感5.8、オフィズス)
トップロープで、散々練習してから、リードトライも。
ムーヴのコンビネーションは、書いても分かりにくいので、内容は割愛。