10月3日(土)は、マルチピッチリード講習にて、三ツ峠。
久々のYZ奥様、そして女性SGさん。
<朝の富士山>
とはいえ、おおむねスタート地点を決めれば、大体は同じようなライン取りになります。
<ハーケン打ちの練習>
・プロテクションが取りやすい
・ムーヴが簡単そう
・傾斜が緩かったり、凹角になっていたり、パンプしなさそう
って感じのラインが、第一候補。
昔から“、岩の弱点”なんて言いますね。
要するに、トップアウトするために、一番合理的なラインです。
<オブザベタイム>
岩の右端まで行けば、ヤブ混じりだけど、傾斜も寝ていて簡単に登れそう。
岩の中央を登れば、難しそうだけど、クラックもあってプロテクションは良さそう。
こんなとき、合理的なのは右端です。
<1ピッチ目のSGさん>
「ヤブ混じりは、なんかクライミングじゃないしなー。」
「せっかくだから、綺麗なラインで登りたいなー。」
という気持ちで、中央を選ぶことも多いです。
<2ピッチ目のYZ奥様、ここで敗退>
「綺麗!」
「カッコイイ!」
「1ピッチとして登っても、面白いくらいじゃないの!?」
という理由で、第1案に浮上してくる訳です。
これを、攻撃的なライン、なんて表現します。
<リード交代したSGさんが、見事に突破!>
「私は、絶対に“弱点ライン”」
なんて思うクライマーも、実は怪しいもんです(笑)。
まず、バリエーションルートそのものが、登山道やヤブっぽい尾根に比べたら、攻撃的なラインです。
前穂北尾根を登らなくたって、前穂の山頂には立てるんですから。
<本当に、良い天気>
相当クライミングが苦手な沢屋さんでも、
「このくらいのナメ滝なら、楽しく登れそう。」
と思ったら、水線の近くの、岩が硬くて、藪の少ないラインを選んでいると感じます。
<3ピッチ目。YZ奥様の、渾身の2時間リードで45mの花形ピッチを突破!>
自分にとって面白いぐらいのピッチを登って、頂上を目指したいというクライマーの性?
<「よく行ったねー。」と、感心しながらフォローする、私とSG姐さん>
性格もあるかもしれませんが、マルチピッチリード講習生の中では、少しクライミング能力が高い方だからかなと思います。
ただ、この日は攻めすぎて、失敗!
・プロテクションの取れないラインで、行きつ戻りつのムーヴ探りに、時間を掛け過ぎ
→別ラインが見えていたので、そのラインは切り捨てても良かった。
<姐さんの、攻めすぎピッチ!>
→右に、ヤブっぽい弱点ラインがあった。
ボロ壁の場合、攻撃的なラインを攻めても、そこまで楽しくない割に、リスクだけが上がるので、要注意。
<色々あって、山頂到着はヘッデンでした>
だから、攻めるべきか否かの判断が、前回+今回でだいぶ付いたんじゃないかと思いますよ。
攻めると楽しくなるとき、攻めても苦労やリスクが増えるばっかりのとき。
また、前回の問題点も、かなりの程度まで改善されていたので、SGさんはマルチピッチリード講習を卒業としました。
結構な突破力はありますので、小川山や三ツ峠でマルチ練習を積んで、来シーズンは本チャンにも挑んでくださいませ。