12月23日(火)は、二子山にてマルチピッチリード講習。
女性WNさん、補習の女性MJさんのペア。
<パートナーシップが確立されてきた2人>
今回、2人が敗退リミットと決めていた時間は15時でした。
「その時点で、頂上がすぐ近くであれば、完登を優先。」
というオプション付きで。
<1ピッチ目>
①日没16時半ごろ、17時過ぎには暗い。
②同ルート下降になった場合、懸垂下降に不慣れな分、2時間は見ておきたい。
③山頂から取り付きまでは登山道があり、それを利用できる。
<日向に仕切り直した1P目>
①アプローチの様子からして、山頂からの登山道には雪が残っている可能性大。
②12月という時期的に、暗くなって寒くなると、歩行・懸垂下降ともに思ったように進まない可能性大。
<オブザベ中>
で、実際に
「頂上まで、あと1or2ピッチじゃないかな?」
「ここまでに比べたら傾斜も落ちて来て、登れないピッチも出てこなさそう。」
ってところで、14時50分。
予想通り、判断に迷う場面到来です。
<2P目>
「まぁ、行きますよね。とりあえず、この次のピッチだけでも。」
というだけの会話を済ませ、出発!
で、大方の予想通り、このピッチを終えて16時。
さらに頂上は近そうな雰囲気を漂わせ、
「まぁ、行きますよね。とりあえず。」
という程度の話し合いで、ゴーアップ。
<2P目>
ヘッ電での登山道下降も、雪の状態が想定範囲内だったため、無事に取り付きに戻って来られました。
<一旦、ロープをしまって、岩稜歩き>
せめて、15時の時点で、
「このまま突っ込んで、もし頂上が思いのほか遠かったら?」
「頂上まで登ったけれど、登山道の雪が軽アイゼン必須のレベルだったら?」
といった話し合いをすべきだったと思います。
<オブザベ中>
①ヘッ電での同ルート下降になったとしても、「この支点を懸垂に使えば大丈夫」ってことを記憶しておけば、99%以上生きては帰れる。
②登山道に予想以上に雪が多くても、多少の悪さなら、懸垂下降で悪場を越えてしまおう。それなら、99%登山道で強行下山できる。
といったバックアップのプランを、用意しておくべきだったと。
今回に関しては、
①は、2人とも連続懸垂下降に自信がなくて、ボンヤリした予想。
②はWNさんだけが思いついていて、MJさんと共有しておらず。
<クライミング再開して、3P目>
今ぐらいのプランニングじゃぁ、日没ギリギリまで頂上を目指すなんてクライミングは、やっちゃダメ!
これじゃぁ、3~4回に1回くらいの確率で、ビバークになっちゃいますねー。
で、帰りの車の中、それについて会話していたら・・・。
2人の中で、無言のうちに共有されていた、バックアッププランがあったそうです。
<15時過ぎの綺麗なクラック>
本当だったら、15時に帰るべき。
で、色々心配なのは、ボンヤリは分かっている。
ただ、最悪暗くて降りられないときは、石田さんの手を借りるのも止む無し。
もちろん、暗くなっても、なるべく自分たちで降りられるようには頑張るけれど。
っていうか、そうやってでも完登はさせて頂きたい。
そして、このプランを石田さんの前で話しあったら、
「そりゃ、反則でしょう。」
って、下山決定になっちゃうかもしれないので、ここは無言で・・・。
<後ろの山は、北面なので雪が>
講習だからこそ、普段よりギリギリまで頑張るというのは、よくあることです。
でも、それをバックアッププランとして考えて、しかもそれは伏せておくことを無言のうちにパートナーと共有!
<4P目のフォロー>
まぁ、直接言ってもらっても良いんですけどね。
<5P目>
WNさんは、今回でマルチピッチリード講習を卒業といたしました!
その他もろもろ、
・リード中の判断
・ロープワークの混乱具合
・ちょっとしたリスク回避
・パートナーとの話し合い
などの総合評価で。
<日没です>
また春から、二子山、三ツ峠あたりから、トレーニングを積んでくださいませ!
<なんとか明るいうちに>
ちなみに、今回はトポ無視だったため、二子山中央稜とは、大半を別ラインでトップアウトしました。
春にでも、改めてオンサイトトライできますねー。
<完登!で、これから懸案の下山!>