5月21日(金)は、クラックリード講習にて、湯川。
女性HMさん、男性ONさん。
本日は、教え方メモみたいな内容につき、読解困難かも・・・。
「落ちたらいけない場面では、クライムダウン出来る範囲で、行けるかどうか試してみるのが有効。」っていうのは、もう岩場リード講習、クラックリード、マルチピッチリードと、本当に口酸っぱく話す内容です。
だって、落ちたら死んじゃうようなランナウト状態で、登れず降りれずになったら、人生の詰みじゃないですか!?
だから、そういう状態でチョットでも難しいと、1歩1歩
「いまなら、まだ帰れるよな。もう1歩行っても、まだ帰れるよな。」
といった確認作業しまくり!
私は、メチャクチャ登るのが遅くなります。
もちろん、上手いアルパイン系の方々を見ると、そういったセクションでも一定程度のスピードでは登ってしまいます。これは多分、
・突っ込んで行った先に対する、オブザベーションの自信
・1歩1歩確認しなくても、いざとなればクライムダウン出来る自信
といった経験値に裏打ちされているように、私は感じています。
だから、私みたいな半端者がスピードを真似したら、たぶん簡単に死んじゃうだろうなーと。
(もちろん、多少はやりますよ。)
だからこそ、講習生にてもクライムダウン出来る範囲、っていう安全圏を推奨しております。
で、薄々感じていたことが、今日確信に変わりました。
「クライムダウン出来る範囲を意識したくても、今の1歩1歩が戻れるかどうか意識できない人が多い。」
っていうこと。
もちろん、足位置を記憶するというテクニックも重要です。
が、どうやらそれ以前に、“つまづき”がありました。
いま、右足を上げた時、その右足を下ろせるかどうかを意識しているかどうか、という話。
本日は、実験的な意味も含めて、簡単なムーヴで足上げをする度に「今の足移動って、戻れます?」
と指示を出して、足を元のスタンスに戻してもらいました。
すると、今回の2人の場合だと、ほとんど戻れないor戻りにくい、という結果に。
(これを繰り返したところ、戻りやすいムーヴを選択するようになってきました。)
これじゃー、1歩たりともクライムダウン出来ないですよねー。
もちろん、リード中に、いつもクライムダウンを意識している訳じゃないですよ。
ただ、クライムダウンできれば、安全圏に戻れたり、レストポイントに戻って別ムーヴで再チャレンジすることも出来ます。
数歩のクライムダウンを考慮するだけでも、戦略は圧倒的に楽になるっていう話です。
具体的な講習内容
・ハンドジャムのコツ(脱力、手首を返さない方法、親指の使い方あれこれ)
・ジャミングの引き付け練習
・戻れる1歩かどうか、確認練習
・地上でのカムセット練習
・カムで落ちる練習
・終了点作業の段取り
・実践本気トライ
HMさん:大和屋(5.7)をR.P.、デゲンナー(5.8)を再登
ONさん:デゲンナー(5.8)を1テン
2人とも、クラックというか、リード技術全般において進歩が強く感じられます。
時間は掛かりますが、毎回着実だと思います。