11月25日(水)、26日(木)は、リード講習6時間コースを両日とも。
1日目は、某関西の大学山岳部のSIくん、女性SMさんに、私の個人的な後輩NKくんを加えて3名。
内容的には、リード1回目、2回目に相当。
2日目は、SIくんが引き続き、復習参加のKIさん。
内容的には、リード3回目+より応用的なビレイ手法の実験。
リードのビレイでは、流すという技があります。最近あんまり聞きませんが、制動確保ってやつです。
フォールに対して、クライマーが急激に止まり過ぎると、腰を痛めたりします。
そこで、ストップの瞬間をやんわり出来ないか、という発想です。
ただ、普段使っているダイナミックロープは伸びます。
さらに、ビレイヤーは普通に立っていれば、クライマーが落ちた時に引っ張られてしまうものです。
(フォールの距離にして、50cm分とか、1m分とか)
ですから、そんなに頑張らなくても、流す効果は得られています。
どちらかと言うと、身構え過ぎてガッツンビレイにするのだけは避けましょう、くらいのニュアンスで使われると思います。
で、今回はKIさんが岩場で、他のクライマーに「もっと流さなきゃ危ない!」と注意をされたという話がありました。
たしかに、ロングフォールでガッツンビレイされて怪我したという話は、よく聞きます。
さらに、通常のフォール距離でも、変な体勢で落ちるときは流していただきたいものです。
良い機会なんで、流しの比較実験をやってみましたよ。
①普段通り、身体が持って行かれるだけ
②ATCの中で、ロープを30cmくらい滑らせる
(あらかじめ、ブレーキハンドをATCから30cm遠めに持っておけば、自然と引き込まれる)
※グリグリよりも、ATCの方が優れている点を、最大限活用
③タイミングを合わせて、立ちあがる
(いわゆる、わざと飛び上がる方法)
※個人的には、これと①の中間型くらいの方法をよく使う
④1本目の真下から、わざと離れる
(多めに、身体が持って行かれる効果あり)
※2人から、アイデアとして出て来たので、試すことに
⑤若干弛ませておき、その弛み分を、ブレーキハンドと反対側の手で手元に引きつけておく
(その手が、引っ張られることによって、流す効果あり)
※聞いたところでは、最近のR指定ルートで、このビレイ方法を好む人もいるとか
色々な方法を主張しているクライマーなり、登山家なりがいるので、レッツ実験。
まぁ、ここで今回2人が感じた結論を書くのは、やめておきます。
こういうのは、耳年増になるより、体感しないとダメですから。
効果の大小、フォール距離の増加分、現実の本気トライ中に可能かどうかの現実性、などについて話し合いましたよ。