1月9日(土)~11日(月)は、京都の大学山岳部に、雪山講習を頼まれて。
2回生3人、1回生3人で、現役全員がフル参加です。
雪山講習の研修に、登山ガイドのKMさんも参加。
初日のみ、山岳部OBで、今回私に話を振ってくださったM田さんも参加。
<初日は、雪上歩行>
私も高校時代に雪山低山までは歩いていたとはいえ、いきなり沢登りをスタートしました。
その後、3年次までに、3~4級くらいの沢登りを体験しました。
先輩に連れて行ってもらったのもありますが、2年目からは、ほとんど独学でした。
雪山なんかは、先輩もいなかったので、いよいよ独学です。
とにかく、本に書いてある通り、森林限界より下の山や、頂上だけ森林が無いくらいの山をコツコツ登り貯めて行きます。
同じ山に2回、3回登ることも多かったです。
<OBで、最近子供が生まれたというM田さん>
後から聞いた話では、文部科学省登山研修に参加した際には、講師会議で私の話が上がり
「独学でやってて、危なっかしいのがいる。」
と言われていたそうです。
<初日は、Lv.1-Aとほぼ同じ>
部員仲間が、すぐにクライミングのバランスを理解するのを横目に、
「クライミングは、才能が9割でしょ。」
と、恥ずかしげも無く思っていた私。
バリエーションでも、雪山でも、沢登りでも、核心部は必ず運動神経が良い同期部員にリードしてもらっていました。
<スキー場のトップへ>
体力は人並みにありましたが、沢登りの高巻き、アイゼン歩行などは苦手の極み。
いつも、初めて沢登りに来る1年生にさえ通過できる高巻きで、私が怖がっていました。
※慎重なのではなく、実際に下手だった。
<2日目は、谷川岳登頂>
数々のヒヤリハッとも、小さい事故数件も起こしましたが、同じような後輩が居ても「頑張ってね。」と励ますくらいだと思います。
ただ、ロープワークは講師陣に危険人物視される状態。
クライミング、歩行技術などの運動系は、山を始めたてのころから、3年間で進歩なし。
山を始めて数年なんて、かなりモチベーションがあっても基礎をまんべんなくこなすのは不可能じゃないでしょうか?
その中で、毎年1回生を迎えるんだから、本当に大忙し。
<ワカン装着に不慣れで、20分を要した>
今回初めてアイゼンやワカンを装着する1回生がいる一方で、
雪庇、ホワイトアウト、といった雪山の状況判断に興味津々の2回生。
まず、知りたいことにもレベル差は歴然です。
<軽いラッセルながら、学生ペースは速い!>
さらに、2月にはOBから雪崩についても学ぶチャンスを作るそうです。
白銀の頂を目指すには、実に学ぶこと幅広し!
普通に考えたら、山を始めて1年目や2年目なんて、奥秩父あたりで縦走するくらいが丁度良いと思うのですが。
冬の八ヶ岳や谷川岳なんて、講習生にはまずオススメしませんよ。
でも、バリエーションもOBに連れて行ってもらったりして、ますます課題山積。
<寒い中でもメモを取る2回生>
ゆえに、今回の2回生も昨年の雪山日数は10日程度だとか。
(昔は、100日くらいが多かったらしい。私自身の学生時代の山行日数は、70日~80日くらい。)
<オキノ耳への縦走路>
例えば沢登りでは、クライミング能力、ロープワーク、判断の何1つが大幅に欠けるだけでもリスクは倍増します。
でも、全部を最低レベルまでマスターしてから沢登りを始めるには、大学の4年間は短すぎます。
だから、まぁ易しい沢登りくらいは行っちゃいますよねー。
実際、山岳部の事故も結構あるので、やっぱりコツコツやってほしいです。
<雪山らしい>
やっぱり、長期縦走などを何度もできる山岳部は、社会人から山を始める人とは一味違います。
<オキノ耳に登頂!>
年間100日くらい登れば、雑誌で見るような凄いアルパインクライミングや沢登りの世界が広がるかもしれません。
そこまで凄くならなくても、10年くらい地味に続けていれば、私みたいに山を職業に選べるかもしれません。
<雪庇対策のライン取りは、少し際どすぎる傾向あり>
ただ、普段講習している社会人と比べて、若いうちに始めたというチャンスは大きいと思うのです。
登山技術は、全てにおいて習得に時間が掛かるので。
<2泊したテント場>
<2回生から1回生へと、ロープワークを伝授>
また、こういう機会があれば、是非とも講習させて欲しいと思っています。
部員の皆さん、M田さん、ありがとうございました。
<3日目の午前中は、雪壁でロープワーク研修>
とても仲良く、1回生でも気さくに意見交換できる雰囲気で、よい部活だなと思いました。
テント生活も、とても楽しそうで、人にオススメできる山岳部です。
<リード&フォロー>
<午後は天神平に戻って、雪上確保あれこれ>
<3日間、さすがの体力と吸収力でした!>