広島に来ております。
厳島神社で有名な宮島ですが、クライミングとしては清盛クラック(5.11c)が有名です。
昨年、これに敗退した際に、再訪を願いつつも、周りにある数々の岩場に興味津々の私。
という訳で、4日間を宮島探検に費やして来ました。
開拓にあたるのかもしれませんが、見つけた岩を登るだけなので、登山ついでに近くの岩を藪こぎ探索して登るような感じです。
アプローチの整備などは一切していないので、興味が湧いたら自力で再捜索してくださいませ。位置情報は伝えられますので。
初日は、ロープウェイで稜線まで上がり、獅子岩の南面にある岩探索(藪こぎ)。20mくらいのワイドを2本見つけて登りました。
2日目は、覚悟を決めて2泊分のビバーク装備を持って再入山。久々に、80Lザックが満載で堪えます。とりあえず、登山道脇にちょっとハングしたワイドを見つけたので、それだけ登って終了。
あと2日分を含め、詳細は帰宅後に写真と一緒にアップします。
駒ヶ林北壁(クラシックな本チャンルートは幾つかある)に、本気で整備したらすごく良いマルチになりそうなラインを見つけたので、再訪したいです。
ガッツリ山登り的な生活の後で、三倉に移動しました。こちらは、小川山みたいに素晴らしく整備が進んだところ。
「最近、スポーツっぽいのは調子良いから、ガンガン行こう!」などという思いは完全に砕かれています。
おじいさんのペタペタ(5.11c、スラブ)は、2日触ってもムーヴが出来ず。封印。。。
スイング(5.11a、カンテ)では、一応3撃はしたものの、気合い不十分のダメダメトライで、自分に嫌気がさしました。
山は自然の厳しさを学ぶ場所で、整備された環境は自分への厳しさを学ぶ場所かなぁ、などと思索中です。
頑張ろっ。
登山講習、読図講習、ジム講習から、リード講習、クラック講習、マルチピッチ講習、雪上訓練、救助訓練、アイスクライミング講習まで。 初心者の富士登山から、アルパインクライミングを目指す方まで全力サポート。
2018年3月19日月曜日
スポート強化週間
5月分の予約受付は、本日3月19日の夜22時スタートです。
3連休手前から講習が入らなかったので、自責の念にかられつつも登りまくってました。
ツアー直前に、我ながら何やってんだか分かりません。
が、調子だけは最高です。
3日分をまとめて、記録的に。
<コクシネルロック>
3月15日(木)は、コクシネルロック。富士山ガイド仲間の松本省二さんと。
いやはや、面白いルートです。ムーヴの多彩さ、ハング越えと垂壁の両方が楽しめる多様性、核心部での安全性、どれも良好です。
新しいエリアなので、まだまだ不安定な岩が多いのは百も承知です。が、このルートの核心部は特に安全だと思いました。
もちろん、薄カチくらいは剥がれる可能性もありますが、それは歴史ある岩場も同じこと。ブロックごと落ちる可能性は低そうに見えるので、ジムに近い感覚で思い切って行けます。
<省二さん>
ムーヴは、分かっちゃえば5.12aという話を聞いて、私も割と同じ感想ですが、込み込みで5.12bでほぼ確定するようです。
このルート、人気ルートになるポテンシャルを感じますので、興味がある方は是非。
<永遠の庭造り(5.10c)をフラッシュする省二さん>
また、いずれ。
<雨のときにでも(5.10c)で敗退する省二さん>
前々から気になっていた、ブラックマーケット(5.12a)。
三ツ星で、ジャミングも使うらしい。
スポートルートでありながら、フィックスロープを辿ってハンギング気味のビレイ、といった手間は掛かります。下のエリアに落し物をしないかも、ちょっと不安の種です。
でも、御前岩の解禁のお陰か、白妙橋の岩場は貸切・・・。
頑張ってみましょう。
<白妙橋のお弁当男子>
<ストレッチ>
<ディンプル(5.11b)>
<無事に登れて、ホッとした様子>
オンサイトでは、全くダメダメというか、10回以上のフォール、数十回のテンションでムーヴを探りまくりました。
2トライ目で、惜しいところまで行くもダメ。細かい修正をチラホラ。
ようやく3トライ目で、という流れ。
ただ、内容とロケーションは三ツ星ルートらしく楽しませてくれるので、オススメしたいです。
<ブラックマーケット(5.12a)の私>
<我ながら、鈍臭く見える>
<ヘッデンで最終トライする、S本先生>
初めて土日に行きましたが、案の定知り合いがイッパイ。
まるで、ジムのようでした。
<蕎麦太郎(6b+)、S本先生>
核心部は、ちょいランジ(10cm?)になって、すごい達成感がありました。
リードで、ボルダーっぽいムーヴを決めると、すごく上手くなった気持ちになれます。まぁ、私が地味系の登りだから?
とはいえ、一般的な解決方法ではないでしょうね。ラインも2通りありそうだったので、人によって色々出来そうです。
<わがままボディ(7a)のオンサイトを逃すカメチヨ>
<WASABI(7b)の私>
<ランジのつもりだったが、蹴り足は触れたままホールドに届いているように見える>
1日目(コクシネルロック)
・永遠の庭造り(5.10c) 再登。アップ。
・永い旅(5.11a) フラッシュ。
・ポケモンフック(5.12b) 本日、1本入魂の本気トライ。O.S.。
・グルーを入れるか入れないか(5.11b) 最後は、左側を登ったので、設定ラインと違う。これだと5.11bないらしい。
・座ってリラックスして(5.11c) フラッシュ。
2日目(白妙橋)
・春の雪(5.10b) 再登。アップで何回も。以前は、頻繁にこれを登ってたなー。
・ブラックマーケット(5.12a) R.P.。3トライ。さすが三ツ星。ただ、ちょっと辛くないっすか?
3日目(御前岩)
・蕎麦太郎(6b+) 「アップのつもりが、あっぷあっぷ」になりかけた。O.S.。
・もえぎ(6b) 見るからにホールド探しに苦労しそうだったので、慎重にO.S.。かなり消費した。
・奥多摩は魔女(7a) O.S.。脆いけれど、ムーヴは読みやすい。案外、疲れず。
・WASABI(7b) O.S.。本日、1本入魂の本気トライは夕方に。
<今日も、ギリギリまで登り続けるゴッド先輩>
2018年3月16日金曜日
落ちる態勢
3月14日(水)は、リード1回目、2回目。
女性NNさんが2コマ連続受講で、女性KBさんが2コマ目のみ。
落ちるかもしれないとき、常にフォール態勢を意識した方が良いです。岩場でのボルダリングは最も分かりやすく、意図的に落ちてみたりして、下地やらマットの位置を確認するということもあります。(私は経験が少ない分野なので、あまり語りたくはないのですが、まぁそうなりますよね。)
ジムのボルダリングでも、ちょくちょく捻挫や骨折事故はありますから、皆さん最低限は気を払っていると思います。
リードも同じだと思います。
ロープがあるとは言え、変な態勢で落ちると痛いし、怪我も多くなります。
本日の2人は、落ちる練習で変な落ち方をすること度々。
「イメージ出来るには出来るけど、何十秒かイメトレしてから落ちるぐらいじゃないと、ちゃんと出来ない!」
と何度も何度も呟いておりました。
個人的には、トップロープ状態(クリップ先行しているとき)なら落ちる態勢はほとんど意識していないけれど、膝下くらいからは相当意識してムーヴを起こしている感覚です。
そうじゃないと怖すぎるので。
さてさて、2人は次回はリード3回目にお進みくださいませ。
花崗岩と石灰岩
5月の予約受付は、3月19日(月)の夜22時からです。
上書きになるので、念のため。
3月13日(火)は、またK君と御前岩へ。
<ハートブレイクをO.S.する、K君>
「花崗岩と石灰岩を登り込んでおけば、大丈夫だよ。」
個人的には、すごく納得できる部分があって、自分のクライミングに行くときの参考にしています。
<本物のアスリーツボディ>
フリクションが良い分、ジムっぽい大きなホールドが無くても色々と工夫できてしまうことを奥深いと感じている人が多いと思います。
クラックも豊富で、マルチピッチの対象になるようなスケールの岩壁も多いです。
個人的には、山から入った人には、めげることなく好きになって欲しい岩質です。
<マルチピッチっぽい風景だと思うのは、私だけ?>
鍾乳洞の鍾乳石と同じく、岩が長い年月をかけて変化してきたものが、なかなかクライミングに適しちゃっている、という有難いものです。(ハングしているほど、ホールドも発達しやすい)
コルネ、ポケットだけでなく、ちょっとした張り出しなんかも多くて、立体的なムーヴが楽しめます。
個人的には、やっぱりジムで上手い人はすぐに上達する印象です。
<下地の整備がスゴイ>
「花崗岩と石灰岩は、テクニックが奥深い。他の岩質も、そのテクニックで大概は対応できる。」
というもの。
とはいえ、講習は凝灰岩(湯河原、湯川)、チャート(天王岩)、安山岩(城ヶ崎)も多く扱っています。
講習生を見ていても、岩から得られる情報量は十分ありそうです。
中上級レベルの話であったとしても、「~~岩」侮るべからず、という例は色々あると思います。
結局どの岩質も、クライマー側の気持ち次第で勉強になるのかもしれませんね。
<わがままボディをO.S.トライするも、さすがに敗退したK君>
・ドラゴンホール(6b) ウォームアップにて、リード、トップロープを織り交ぜて何回も登る。
・アスリーツボディ(7c+) R.P.通算2日。本日3トライ目にて。核心パートが、確実性の高いムーヴになかなか出来ず、何回やっても「次で行けるとは限らない・・・。」という状態に陥りそうでした。
・ハルドラ(7a) O.S.。まだ脆いので、要注意。
・ミートテック(6b) フラッシュ。
2018年3月15日木曜日
5月の予約受付
3月19日(月)の夜22時より、5月分の予約受付を開始いたします。
翌日より、広島方面に向かいますので、ここ最近よりは早めの告知にしました。
ちなみに、広島では宮島に行くつもりです。遠目に見える名もない岩も登ってみたかったので、長期休業させていただきました。申し訳ございません。GWだと、昨年の経験上かなり暑そうだったので、中途半端な時期になりました。
一応、遠征中もメールは見られる状態をキープできると思います。
例年と同じですが。
・岩場リード講習
スラブが苦手という方も多いので、もし復習参加を考えている方がいたら、5月~10月をオススメしています。
・クラックリード講習
湯川(or小川山)
・マルチピッチ講習
エリアは、直前の天候や進捗状況を見て。ただ、小川山、瑞牆が越沢なんかよりも楽しい、という方が多いのも現実ですねー。5月からは、気温としては問題ないと思います。
ではでは、お手数ですが検討よろしくお願いします。
2018年3月14日水曜日
エイド
3月10日(土)は、クラックリード講習にて、城ヶ崎。
男性YDさん、NSさん夫妻。
本気トライにおいて、登れなかったら如何にしてギアを回収するか、という問題が付きまといます。ジムなら、そもそもヌンチャクが常備なので、そのまま敗退可能です。
ボルトルートだと、ちょっと複雑です。
とはいえ、現実問題としてマスタースタイルが重視されていない相場を鑑みると、大抵の場合はヌンチャクを残してロワーダウンできます。それで、他の人の迷惑にはならないからです。
あとは、隣のルートから回収できることも多く、裏から回って懸垂下降で回収できることもあります。敗退ビナ、という最後の手段もあります。
夏の気温が高い時期は、夕方遅くに本気トライを出す人も多いと思います。その場合は、回収可能かどうかよく考えないと、ドハマリすることもあります。
一方で、クラックはどうでしょうか。
カムセットまで含めてのリード、というのが一般的なので、本日中に再トライするにしてもカムは回収して降りたいところです。
そこで、クラックが綺麗に繋がっている場合は、エイドで核心部を割愛するという手段もあります。
アブミを使ったエイドクライミングというより、もっと原始的な方法で十分なことが多いです。
最終カムにテンション、届く範囲にカムセット、セルフビレイをセットしてロープを緩めてもらう、先ほどセットしたカムにクリップ。
この方法は、ジムで言うなら他のホールドを持って次のクリップを先に掛けてしまうようなものです。これに加えて、ロープを掴んで上がることで、前進することも出来ます。
これをどこまで積極的に使うか、潔しとするかは達成感や練習方法の問題になってくると思います。
ただ、実際問題これが全く出来ないと、あまりに不便です。個人的なイメージだと、一撃率50%未満のルートに取り付くには、最低限のたしなみです。
<久々のクラック講習だが、案外覚えているYDさん>
本気トライでハングドッグになった場合に教えることが多いのですが、混乱が予想される人にはあらかじめ練習してもらったりします。
ところで、城ヶ崎は終了点が立木のことが多くて、懸垂下降でのカム回収になることが多いです。
その上、本日はカムスタックしたために、私が交代して、登り返し(ロープ登高)も使ったりしました。
クラッククライミングは、ジャミングとかプロテクション戦略とかが、大きな楽しみだと思います。
でも、作業クライミングが上達していくことも、私はちょっとした喜びに感じています。
(大概、カムスタックしたりして精神的にツライ作業になることが多いのが玉にキズ・・・)
<オバステ正宗を一撃できたNS夫妻>
2018年3月12日月曜日
パワーゲージ
3月7日(水)は、1コマ目がムーヴLv.0にて、新規女性NNさん。
2コマ目がリード3回目にて、女性SBさん、女性STさんのペア。
3月8日(木)は、ムーヴLv.0にて、女性NNさん、男性Mさん、新規女性SDさん。
NNさんは、ジムリードに進んでO.K.としました。
引き続き、よろしくお願いします。
講習中に、よく省エネとかレストの重要性を説くことになります。今回、自分の頭の中のイメージを図にしてみたら、いつもより伝わったと感じました。
私自身の復習のつもりで、清書っぽくやってみます。
後半はより実践的なので、講習中に話した内容よりも複雑です。
まず、ルートクライミングにおいて、パンプ具合やヨレ具合をテレビゲームのパワーゲージ(HPでも可)みたいなイメージで数値化します。
スタート時点は100%です。
その日の体調、1トライ目か3トライ目か、などの条件は無視して、スタート時点を100%とします。
ゲームと違うのは、0%でゲームオーバーじゃないところです。
出力が一定以下になると、相当易しいムーヴでもフラついてバランスを崩してしまうラインがあります。それを、易マークで線引きしました。
次に、ある程度はフレッシュに近いぐらいの状態じゃないとこなせない難しいムーヴがあります。これを、難マークで線引きしました。
<図1>
図1は、講習生によく見る、(本人にとって)易しいルートの登り方です。
①は、スタートからゴールまで、パワーゲージが順調に減り続けました。が、最終的に易しくても落ちちゃうほどのパンプやヨレに襲われることは無かったので、完登です。
②-Aは、もう少し省エネが上手い人ですが、回復を放棄している点では①と同じ戦略です。最終的に、ゴール直前に核心部が出てきてもこなせるぐらいの余力を持って、完登です。
③は、下部4分の1ぐらいを過ぎてから、小まめに回復を心がけた人です。完登の時点で、下部4分の1あたりと同じ余力で完登。
②-Bは、ルート後半で回復を試みたパターンです。このルートは、後半も易しいという設定なので、無事に復活して、③と大差なく完登です。
さすがに①は誰が見てもダメだと思いますが、②、③は人によっては「大差ないじゃん?」となるかと思います。
個人的には、③を目指すようにウォームアップすると、腕を疲れさせずに身体のキレだけを上げられるし、アップ自体がムーヴ練習として奥深いものになっているように感じます。
<図2>
図2は、本気トライの勝ちパターンを参考までに3つ。
①は、これといった核心部は無く、終了点までレストしにくいホールドが続くというタイプ。
極力省エネは心がけますが、パワーゲージが上昇するような期待が薄いです。一応レストはするものの、呼吸を整えたり、作戦を考える程度の役割で、回復は望めないかもしれません。とにかく、最終的に易ラインを下回らずに行ければ、あなたの勝ちです。
②は、ゴール直下に難しい核心部が控えており、中間部に顕著なレストポイントがあるタイプ。
中間部でのレストも大事です。最終局面まで難ラインを下回らずに到着すること、そして最後のムーヴを成功させること、という戦略です。
③は、かなり実践的なルートをイメージしてみました。
下部4分の1までは消耗させられるパートが続きます。
そこで、顕著なレストポイント。
そこから、割と省エネで行けそうなセクションが続きます。
ルート中間部で、大きくパワー消費する核心部があります。
ルート後半も、途中1ヶ所のレストポイントを除いては、概ね消費していく構成です。
唯一の救いとして、最終局面に難しいムーヴが出てこないので、ゴールまで易ラインを割り込むことが無ければ、勝利となります。
以上、ざっくりしたイメージでした。
例えば、難ライン、易ラインについても、もうちょっと細かく考えれば色々あると思います。
ただ、大枠をイメージすることで、戦略が立てやすくなれば幸いです。
2018年3月9日金曜日
わがままアスリーツ
3月6日(火)は、自分のクライミングにて、御前岩。
スポーレのK君、ABさん、もうすぐ自由人のチッペ先生と。
世界の高柳、ジャムセッションのK野くん、YSさんのトリオとも、現地合流のような様相。
<APA(7b)をO.S.する、チッペ先生>
被ったカンテを豪快に登るラインです。
平山先生の作品で、当時は相当な高難度ルートの1つだったことを考えると、ルート名も相応しい気がして来ます。
<蒙古タンメン(7a+)をR.P.する、K君>
垂壁~薄被りながら、25mほどの長さで、実際かなり面白かったです。
初登者は、当時体重が80kg台の後半だったとかで、「このままの体重で、登り切るんだ!」と頑張ってダイエットしなかったという逸話を伺いました。
<「自由になりたい!」>
わがままボディ仲間として共感しておりましたが、最近彼が少しダイエットしたと聞いてビビっている私です。
<アスリーツボディ(7c+)をムーヴ分解する、高柳>
・ドラゴンホール(6b) 再登。アップで。その後、トップロープにして数回アップ。
・APA(7b) O.S.。高柳先生、ミキペディア先生、チッペ先生と、軒並み知り合いがO.S.するので、当初の「O.S.狙い」から「落ちたくない」1本に気持ちが変わっていた(笑)。登れて良かった。
・アスリーツボディ(7c+) 3トライして、ムーヴ分解してトップアウト。カッチリとムーヴが決まっていないので、次で行けるかが判断しがたい。現代のクライミング技術からすると、素晴らしいボディじゃなくても登れそうっす(笑)。
2018年3月8日木曜日
フラッシュはお得か?
3月4日(日)は、岩場リード講習にて、湯河原。
女性Mさん、女性ISさん、男性STさん、女性MKさん。
本日の午後は、5.6ぐらいを2本、5.8ぐらいを2本、最後に5.10前半ぐらいで本気トライを1本or2本、という流れ。2人でペアになって、同じルートを登ってもらいました。
日本人らしく、順番を守る意識が強いのか、ずっと一人がオンサイトトライ、もう一人がフラッシュトライという流れに。
私から
「(本気トライじゃないルートとは言え、)先に登る方が勉強になるから、適当に交代した方が良いですよ。」
と、コメント。
すると、ちょっと興味深い会話になりました。
Aさん 「たしかに、後に登る方が楽ですよね。」
私 「一人目の失敗を見てから、登れますからね。」
Aさん 「でも、案外2人目だからこそ、ちょっと気が抜けて失敗することもありますよね。さっき、ヌンチャクの受け渡しを忘れてトライして、途中で足りなくなったんですよ。」
私 「もしかすると、フラッシュトライは2重に損なのかもしれませんね。」
Bさん 「上手くならない訳だ・・・。(しみじみ)」
実際問題、オンサイトよりはフラッシュの方が登りやすいとは思います。
アルファベット1つぐらい、グレードが違って感じることも、当然あるでしょう。
ただ、オンサイトは未知に挑む感が強いので、最低限の緊張感が約束されるということでしょうか。
ごく一般的な話かもしれませんが、実体験すると違いますね。
いつもの話ですが、スタイルは達成感を得るための方法ですから、本来は自己満足です。でも、練習方法とも直結しているので、どこまで妥協するか真剣に考えることは、誰にとってもプラスになるでしょう。
実践本気トライ
・STさん マゾおけさ(5.10b) オンサイトトライにて1テン。惜しい。
・MKさん クリスマスローズ(5.10b) オンサイトトライにて、敗退。2トライ目にて、R.P.。
・Mさん マゾおけさ(5.10b) オンサイト
・ISさん マゾおけさ(5.10b) フラッシュ
<完登の喜びが爆発中>
<梅の宴>
2018年3月5日月曜日
クラックリード講習の前段
3月3日(土)は、クラックリード講習にて、城ヶ崎。
女性Sさん、男性MKさん、女性SDさん。
当塾のクラックリード講習を受講している期間中、御自身で普段からクラックを練習して欲しいとは、ほとんど思っていません。例えば、湯川で講習しているときに、誰か登れる友人に小川山に連れて行ってもらうとか。
どちらかと言うと、ボルトルートで頑張ってほしいと思っています。
せっかく、岩場リード講習を卒業してもらったのですし。
ボルトルートとクラックにも、本質的に共通している大事なものがあります。
O.S.トライにせよ、ハングドッグからR.P.への流れにせよ、ビレイにせよ、ムーヴにせよ、安全管理にせよ。
そういうことを、ボルトルートで高いレベルで考えられていると思う方は、クラックを覚えるのも、大きな障害はありません。
<初リード>
でも、それが当塾のクラックリード講習を受ける上で、一番大事なこととは思いませんよ。
<鬼ころし(5.7)をO.S.する、Sさん>
というのに対する、アンチテーゼです。
この文面で、どの程度伝わるかは分かりませんが、参考まで。
誰もが相対的に下手
3月2日(金)は、1コマ目がリード2回目で、女性KBさん。
2コマ目がムーヴLv.0で、女性Mさん。
Mさんからの質問。「私の登りって、変ですか?癖が多いですか?」
とても難しい質問だと思います。
私自身、自分の癖でちょっと嫌な部分はありますし、なるべく直そうと意識してウォームアップに時間を掛けるようにしています。
そして、自分より技術レベルが低い人を見れば、
「もうちょっと、こういうことを意識して基礎練習した方が登りが良くなるんじゃないかな。」
と思うことが数点は挙げられる気がします。
反対に、上手な人は私の登りを「ちょっと変なんだよなー。」と見ているんじゃないかと思っています。
一方で、1ヶ月や2ヶ月で直せることというのは、そう多くはありません。
それに対して、どう取り組んでいくべきか。
Mさんは、本日で何か掴めたようで何よりでした。
特に、ネコ足とか骨盤を入れる動きかな?
さて、Mさんはジムリード講習に進んでO.K.といたしました。
もしよろしければ、引き続きよろしくお願いします。