9月23日(日)は、クラックリード講習にて、小川山。
女性Mさん、女性ISさん、女性ABさん。
本日の講習場所は、お姫様岩。セルフビレイが欲しくなるような、テラスで半日を過ごすエリアです。
とりあえず、状況を共有するべく、先に本日の写真を並べます。
<乾きは、最高>
<カムセット練習中>
<こんな風に、セルフビレイを付けたまま練習する>
<立ち位置を入れ替えたいときは、ひと工夫が要る>
<左のクラックは、カム2つでのビレイ点。右のキャメ赤は、カムセット練習でセットしたもの>
<ABさんのリード中。ネイキッドクラックをR.P.。>
<ビレイ開始されるまで、セルフビレイは付けたまま。>
<擬似リード>
<図1>
図1で、右の支点から、左の支点に自分のセルフビレイを移す、という状況。
<図2>
気をつけて、(一時的なノービレイを許容して)移動。これを方法①とします。
イメージとしては、大工さんなどがやりそうです。
本日、ISさんがこれをやるときに
「いよっ!棟梁だね!」
という声がけをしており、面白かったです。
そのうち、我々の中でだけ、方法①を「棟梁」と呼ぶようになってしまいました。
<図3>
次に、ヌンチャクで仮のセルフビレイを取って、移動。
<図4>
これを、方法②とします。
一手間は増えますが、安全性は相当アップします。
ただ、見ての通り、カラビナが回転したりして、逆クリップが外れるようにクリップ外しが起こってしまう可能性は否めません。
<図5>
3つ目は、ヌンチャク交互でセルフビレイを取り、移動。
これを、方法③とします。
図5でも、カラビナは少し回転していますが、2枚で連結しているので、外れるリスクは極小に抑えられています。
ヌンチャク交互は、環付きカラビナ相当ぐらいには外れるリスクが低いと思います。
という訳で、この方法は
”一旦、別のギアで完全なセルフビレイを作り、もとのセルフビレイを外す。”
ということになります。
つまり、
“壁の中では、常にビレイされているべき“
という基本に対して最も忠実な方法です。
最後に・・・。
これらの使い分けは、人によって異なります。
「どのくらいの足場まで、棟梁(方法①)をアリとみなすのか。」
「方法②と方法③の使い分けは、何を基準に行うのか。」
方法②は、多少気を張ってやらないと、クリップ外れの心配もある。方法③は、作業中は常にセルフビレイがある状態。
各自が、自分なりの安全基準を構築していくものだと思います。
ただ、自分と大きく安全基準が異なるとパートナーを組みづらいので、周りを見て相場を知ることも大事かもしれませんね。
講習中は、ある程度は私の安全基準に合わせてもらうしかありません。個人的には方法②を多用するタイプだと思っています。