10月7日(日)は、クラックムーヴ講習にて、瑞牆。
男性ITさん、女性HSさん、男性MKさん。
<アプローチのチムニーをオンサイトする、HSさん>
HSさんの学びにとって、悩ましいタイミングがありました。
それを振り返ってみます。
<バケモノ屋敷1P目をフォローする、MKさん>
それがノープロテクションになることにビビりつつ、見事にオンサイト。
フォローのITさんを引き上げ、昼前には講習エリアとなるクラックの森に到着。
<深海魚をO.S.する、MKさん>
HSさんが選んだのは、バッドエンド(5.9、スクイーズ~オフィズス)。
オンサイトトライではあえなく撃沈。ハングドッグしてムーヴを試みるも、解決できずにエイドダウン。
とりあえず、私がそこの部分を何通りかの方法で登って見せたりして、次回のトライに期待という流れ。
<バッドエンドで苦戦するHSさん>
HSさんは単純にムーヴが出来ないのですが、ITさんは凄く怖い怖いと仰っておりました。
<同じくITさん>
本人には、2つの選択肢が浮かんでいた様子。
1つは、バッドエンドに再挑戦。
残念ながら、苦戦していたのは下部核心で、見た目にも明らかに上部核心が待ち構えています。そういう意味で、2トライ目も完登の可能性は低いでしょう。
しかし、1回目に敗退したムーヴに、何か光明を見出して帰りたいとすれば、下部を突破出来たらエイドダウン回収するぐらいのつもりでムーヴ練習に取り組む人もいるでしょう。
<MKさんの2本目>
これまた、ノープロテクションに近いルートなので、易しそうでも途中で恐くなって敗退する可能性もあります。
一方で、明らかに易しそうで、完登できそうな気配はプンプンです。
せっかくの講習、せっかくの瑞牆ということで、「小さなものでも成功体験を持って帰りたい。」という状況です。
<ITさん、ハングドッグ中>
山屋なHSさんは、オンサイトで成果を挙げながら、ムーヴを学ぶというのが合うように感じたので。
<エントランスでハングドッグする、MKさん>
それもそのはず、深海魚のチムニーは、アプローチで登ったチムニーに動きが似ており、
「なんだか、結局このムーヴしか学べていない。」
という感想が漏れます。
私の見立てでは、HSさんがバッドエンドのムーヴを解析するには、あと2~3トライ欲しいように思いました。
ですから、そちらを選んでも、本日中に大きな達成感を得られることも無かったかと思います。一番良いパターンでも、初回に敗退した箇所が解決するぐらいでしょう。何も進捗しなければ、打ちのめされて帰ることだってあります。
諸々勘案して、今回の判断はベストだったと、今も思っています。
ただ、自分の取り組み方を俯瞰するために知っておくべきなのは、それでも宿題や出来ないムーヴが気になって、もう一度ハングドッグに挑むクライマーも多いということです。「レッドポインター気質」とでも言えば、雰囲気が伝わるでしょうか。
<深海魚をフォローする、ITさん>
山屋はオンサイトに強くあるべきだけれど、レッドポインターならどうするかを常に念頭に置いて行動するのも良いかもしれません。