1月26日(土)、27日(日)は、クラックリード講習にて、城ヶ崎。
1日目は、女性NBさん、新規男性KDさん、復習参加の男性ITさん。
2日目は、男性HNさん、男性MTさん、女性Mさん、女性ISさん。
カムが効いていなくても、とりあえずクリップしてしまいたくなる心情、というのがあります。
本人に聞くと、「無いよりマシ。気持ちの問題。精神安定剤。」みたいなことを言う人もいます。
本チャン系の人が言うところの、“お守り”ですね。
図1、図2ともに、やや苦しい態勢で、次のカムを決めたが、「効いてない。」と自己評価できている状態です。図1は、ランナウトは全くしておらず、トップロープ状態です。
図2は、足首~足元くらいのランナウト具合で、結構緊張感のある状態です。
図1の場合、クリップしなくても安全です。
また、クリップすると、カムが抜けた場合に手繰り落ちと同じことになります。
図2の場合、クリップしなくても安全なのですが、少しランナウトしているので早くクリップしたくなります。
また、クリップすると、カムが抜けた場合に手繰り落ちと同じことになります。
冷静に考えれば、
「もう1回カムを決め直す。どうしてもダメなら、下のカムでフォールしてトライ終了し、ハングドッグに突入。」
くらいの判断で良いと思います。
(他にも、細かい手段は色々ありますが。)
それでも、どうしてもクリップしてしまいたくなる心情が強烈な講習生も、これまで何人もいました。
可能性として、いくつか考えられます。
①「効いてないカムでも、テンションぐらいなら行けるだろう。」という期待。
→実際、大丈夫だったり、ダメだったり。
②「カムで落ちるのは嫌だから、何が何でもトップロープ状態を好む。」ので、図2の状況で冷静さを保つことが出来ない。
③「そもそも、ジムやボルトルートでも、膝下くらいで落ちることが出来ない。」ので、図2の状況で冷静さを保つことが出来ない。
経験上は、「①~③、全部ちょっとずつ思い当たる節がある。」という方が多い感じでしょうか。
リードというのは、道を切り拓くというイメージで、それは下から着実に安全を積み重ねて行く、という感覚です。
「今回は事故らずに済んだぜ、ふー。」
みたいなリードは、ちょっとズレているんじゃないかと思います。
少し話を広げると、ノープロのチムニーとか、本チャンのランナウトとかは、戻れる範囲で行くか、100%近い確信の元に突っ込むか、を繰り返すと思います。
結局、考え方は似たようなものだと思います。
尖鋭的な記録とかを読むと、もうちょっと際どい突っ込みを繰り返してそうなんですけど、あれは1%の大事故リスクを負っていると理解することにしています。
実際に尖鋭的なことをしないので、真に理解できる日も来ないでしょうけど・・・。
実践本気トライ
ITさん:無名フィンガー(5.10a) R.P.。2日間。
NBさん:初孫(5.5) フラッシュ
HNさん:オバステ正宗(5.8) O.S.
ISさん:パープルシャドウ(5.8) O.S.
Mさん:パープルシャドウ(5.8) 1テンにてトップアウト