2020年11月9日月曜日

リードの受け身に対する、1つの成長記録

11月3日(火、祝)は、岩場リード講習にて、天王岩。
女性STさん。

本日で、岩場リード講習を卒業といたしました!
本当に、よく分かるようになってきて、僕も嬉しいです。
STさんは、もともとは落ちるのが大して怖くない方でした。
ただし、落ちる態勢(受け身)が上手かった訳ではなく、「落ちても案外平気なんだな。」という理解で、怖くなかったタイプです。
(最初から、受け身をしっかり覚えないと怖い人も多い。一方で、落ちているうちに受け身に慣れてくる人も多い。)

しかし、落ちる練習で2回も怪我を味わい、今や落ちるのが相当怖くなってしまいました。

一方、落ちる練習の必要性も重々承知していて、
「どうやって落ちたら良いのか、全然イメージできない!」
と嘆いていました。
(色々と説明したので、本日だけでも多少のヒントは得てもらえたとは思いますが。)
そして、本日の本気トライ(クラックジョイ)では、核心部で落ちる可能性のあるムーヴを起こして、無事に完登!
そのセクションは、被って(ハングして)いて、ボルト間隔も足下ジャストぐらいで次のクリップと割と近め。

それらを見極めて、「ここは大丈夫。」と判断して突っ込んだことは、一般的には正しいように思います。

ただ、落ちる練習ではトップロープ状態で落ちるのが本日の精一杯だったことは、一考に値します。
練習では落ちられない距離を、本番で落ちても大丈夫な距離と判断したことは、どうなんだろうというモヤモヤ。
<クラックジョイ(5.9)をO.S.して、懸垂回収も練習>

とはいえ、私自身も落ちる練習含めてちょくちょく落ちるのは足下ジャスト程度ですが、足下3mでも「ここは落ちても(どこにも激突しないし)大丈夫なはずだ!」と判断して1%落ちるかもというムーヴを繰り出すことはあります。
(足元ジャストのときと、足元1m以上のときで、受身の姿勢に大差は無いという経験則はあるが、足元3mで落ちたことなど人生で数回あるかどうか。)

「練習でできることしか判断に使うべきではないのか、理論値を判断に使って良いのか?」
そう問われたら、僕も理論値を使っています、と答えます。

ただ、理論と練習経験の差が大きいことは、リスク回避能力が脆いことの証明だとも、自分自身の経験から感じます。

なので、今後は少しずつ落ちる練習も上達していけると良いですね。
怖いもの知らずだったときは、スタートライン以前。今がスタートラインだと考えるぐらいの方が良いかと思います。

クラック講習にも強い興味があるようなので、今後ともよろしくお願いします!