2020年12月9日水曜日

登れた気持ち

11月16日(月)は、自分のクライミングにて、神戸の岩場。
狂祖さまと。
偏った意見なのを重々承知で書きますが、
「リードルートでは、数日かけてR.P.しても、登れた気持ち9割、登れなかった気持ち1割。」
というのが正直なところです。

「登れなかった」というのは当然、1トライ目で(オンサイトorフラッシュ)という意味です。

本当に一撃すべき課題で一撃を逃したのなら、この気持ちは正しいし、そうあるべきだとすら思います。
一方で、ハングドッグしまくってムーヴ解決しておいて、「一撃できなかった」とか感じていると、ちょっと馬鹿なんじゃないかとすら思います。さらに、何日も通ってR.P.したのなら、尚のこと。
冷静な目で見て、適切なトライ回数、日数だったことも多いと思います。
しかし、自分に嘘は付けないもので、「あのルートは、落ちたんだよな。」という気持ちは何年も前のルートですら残ります。
(とはいえ、R.P.せずに放置すると、登れなかった気持ち10割なので、なるべく宿題回収しますが。)

かと言って、ほぼ確実に一撃できるルートばかりをトライするのも、本気トライとは言えず、悩ましいものがあります。
その意味で、自分にとって丁度良いオンサイトトライを成功させるのは、月に1回も訪れないものだと思います。
振り返れば、緊急事態宣言明けからは、小川山で1本だけ(サイコロ岩下の岩場)、ジムで1本だけ、そういうトライができたと思うぐらいです。

幸い、本日はそれができました。
数日に渡って、その日のトライを思い出してはニヤニヤするという、久々の興奮を味わえました。
ただ、隣のルートが近いので、出だし付近で左のルートに入った感じも否めず、終了点直下では隣のルートに入って、そのルートのボルトもクリップして終了点に抜けました。
そういう意味では、「〜〜っていう、グレード××のルートを登ったよ。」とは、言いづらい部分もあります。

ただ、オブザベ段階で、そうなる予感はありました。
「最悪、そうなるかもしれないけど、オンサイトなんで岩の弱点付いて登ります。」
と内なる自分に宣言してスタートしていたので、良しとしています。
(できれば、隣のボルトだけでも使わずに、他人からケチの付かない登り方をしたかった、というのも偽らざる自分ですが・・・。これは、内なる自分ではない気がします。)

具体的に登ったルート(全てボルトルート)
・アルマジロ(5.9) O.S.
・ガバ丸(5.10a) O.S.
・ウィリー(左ライン、5.10b/c) O.S. かなり良いラインだし、岩場でこんなにガバが続くなんて驚き!
・割箸(5.10d) O.S. ミニマム厳しめに見えたので、ポケットマントル並に気合いを入れて行ったら、それほどでは無かった。
・バブルス(5.11b) O.S. かなり良いライン!ジムのような持久系ルートに感じた。とても気に入ったので、帰り際に1回トレーニングで再登した。

・花粉症(5.11d) O.S.だと、少なくとも僕は思う。今回、自分自身にとって最高のトライができたルート。

一方で、物言いが付きそうな点が2つ。
①下部で、“カラヤブリ”を登ったような部分がある。
②終了点直下で“オトシブミ”の最終レストポイントに入り、そこにあった最終ボルトにもクリップして、終了点に抜けた。(花粉症の設定では、最後は足元1mほどのランナウトと思われる。)

神戸の岩場は、もう1ラインはオンサイトに丁度良さそうなラインがあるので、タイミングを計って行きたいと思います。

余談ですが、ボルダーでは「一撃できなかった」という気持ちは弱めなんで、もうちょっとスポーツ的にトライを重ねる気持ちになれます。それが良いことなのか、それともボルダーへの思い入れが弱いだけなのかは、自分でも整理しきれません。