1月25日(月)は、クラックリード講習にて、女性YYさん、男性HGさん。
1月26日(火)は、ムーヴLv.0にて、男性MBさん、女性IGさん、新規男性NNさん。
1月27日(水)は、リード1回目にて、男性YKさん、男性ONさん。
ロールモデルとは、「あの人のようになりたい」という模範となる人物。
例)女性ゼロの職場よりは、実際に活躍している女性が先輩としている方が、考え方や時間やり繰りなども参考になる。
これについて、思うことをツラツラと。
まず、クライミング初心者がロールモデルを探すのは、結構難しいなと思います。
・山屋系、オールラウンド系の初心者で、偉ぶりたいタイプの先輩に入門するケースが散見される。特に、素人のうちほど「とりあえずマルチに連れて行って欲しい。」という願望がある人も多いため、需要と供給がマッチしている。同様に、ジムでもムーヴ教えたがりの人に入門してしまうケースはある。
・身体能力が高い初級者は、最初に全然登れない初心者から見て、努力が見えづらい。
・男女ペアなどで登ると、無意識のうちに登れる側(多くの場合は男性)をロールモデルにしたくなるが、参考にできる点とできない点が入り混じる。
・趣味の世界なので、近いレベルの人間で集まるのが楽しい。志が突出して高い人がいると、周りが付いていけない、など。
次に、近いレベル(例えば、一緒に登る仲間)の中で、ロールモデルを探すことも難しいと思います。
・オブザベの重要性を習った(講習でも、本での独学でも)としても、自分より少し登れる先輩・友人たちはオブザベを軽視。
これと同じ話は、脱力練習・レスト練習・ムーヴを丁寧に行う練習、なんでも同じです。
考えてみれば、自分より少し登れる先輩が、ほぼクライミングの全要素で自分より優れているはずはありません。むしろ、自分の方が優れている点、意識的に行っている点もあるはずです。
また、フリークライミングだけに限っても、山屋系とスポート系、岩場志向とコンペ志向、オンサイト志向とレッドポイント志向、開拓・冒険志向とアプローチ至近志向、などがあるため、自分より遥かに登れる人ですら、「これについては、全然気にしてないんだな。」と思うこともあります。
経験上、感じていること。
・完璧なロールモデルは、存在しない。そして、初心者ほど、最初に出会った先輩をロールモデルと思い込む傾向にあり、後々になって現実を知る。
・あえて完璧に近いロールモデルを探すなら、ほぼ自分と同じジャンルで、全方位的(心技体)に自分より優れている人にすべき。ただし、その人と一緒にクライミングする機会は、岩場ではエリアが合わない、連れられになってしまう、などの問題から非常に稀になる。たまに実在を確かめる、心の中の存在。
・部分的に参考になる人は、無数に存在する。自分より登れない人、経験が浅い人であっても、優れている点はある。ただし、それを上手く言語化して教えてはくれないので、見て盗むことが困難。
・ジムに限って言えば、登れるスタッフとか、選手やそれに近いレベルの人とか、登りや会話を見たい人を見かけることは、ちょくちょくあるはず。
適切なロールモデルを持つことが大事なのか、色々な人から良さそうな習慣を取り入れることが大事なのか、よく分かりません。
ただ、講習生との会話で、「うーん、その人にロールモデル的な役割を期待し過ぎるのは、お互い不幸なことかも。」と思うことが最近チラホラあったので、自分の思考整理もかねて。