2021年11月30日火曜日

1月分の予約受付

12月3日(金)の夜21時より、1月分の予約受付を開始いたします。

・ムーヴLv.1の開催は、1月6日(木)、20日(木)の2回です。
・岩場リード講習は湯河原、クラックリード講習とアドバンスクラック講習は城ヶ崎を予定しております。
・1月14日(金)の登山入門、29日(土)のアイスクライミング体験に限っては、私の判断で先に日程決定させていただきました。

ではでは、どうぞよろしくお願いします。

足りないものを考える機会

11月5日(金)は、自分のクライミングにて、神戸の岩場。
Y田さんと。
ときどき、自分の取り組みの至らなさを痛感させられるトライがあります。

本日は、「カラヤブリ」をO.S.トライしました。

(注)「カラヤブリ」(5.12a)と「オトシブミ」(5.11d)が近接しており、後半はラインがクロスしています。2ルートをまとめて1ラインとして見る方が自然と感じたため、そのようにトライしました。具体的には、途中で「オトシブミ」のラインに入ってもO.K.。再び「カラヤブリ」のラインに戻ってもO.K.。ボルトも、両ラインの物を使ってO.K.。
ただ、結果的には、ほぼ「カラヤブリ」のライン通り、むしろ終盤で反対隣の「御開帳」(5.12a)のラインに入り込むように登りました。
(この手の話については、またいずれ書くかもしれません。)

結果は惨敗。
昨シーズンのセブンスティッチ、火の鳥、ペトリューシカと同様、箸にも棒にも掛からず。
このラインは昨シーズンから狙っていて、ベストシーズンに再訪しただけに、本当に残念です。

具体的には、地上6mぐらいの第一核心のムーヴ発見までに時間が掛かり(大してレストできない場所で考えざるを得なかったので、消耗著しい。)、 その後のレストポイントで体幹がヨレすぎて回復することが不可能に感じ、数シェイクで出発せざるを得ず。
根性出して、第二核心に突っ込んだものの、やはりムーヴが読み切れず、まぁまぁのムーヴで勝負の一手を出したら、ターゲットにした大穴が下方向には効かないツルツルで、アウト!という流れでした。

その後、ハングドッグして第二核心以降をバラしてみて、やはりムーヴは全て出来ます。
しかも、ホールドさえ分かれば、練習を要するムーヴはありません。
以下に、反省。。

・自分に足りない力は、パワフルな(体幹の力を抜きにくいが、手はガバという)レストポイントで回復するだけの持久力。(得意なのは、垂壁でガバみたいな完全レストポイントに、何度でも戻ってくること。)

・第一核心のムーヴを、大レストポイントから90%読み切る能力を付けることは、不可能ではないかもしれないが、習得は困難そう。(大レストポイントからだと、ホールドが見えな過ぎて、核心に1手〜数手入ってみて、はじめて全容が分かるタイプ。)

非常に残念ですが、昨年と同じ感想です。
もちろん、かなり意識して取り組んでいたので、昨年よりは若干マシだとは思うのですが、狙ったルートには全然届きませんでした。

O.S.トライという性質上、最後の土壇場の駆け引きで判断ミスで目標達成ならず、というのは落ち込み過ぎても仕方ないものです。最後の最後はギャンブル要素も残るので、「なるべく勝率の良い選択を心がける」ことしかできません。

しかし、箸にも棒にも掛からないというのは、色々と考えさせられます。
ジムでの基礎練習メニューを少し見直しますか。

具体的に登ったルート(全てボルト)
・アルマジロ(5.9) 再登
・ガバ丸(5.10a) 再登
・ウィリー(左ライン、5.10b/c) 再登
・カラヤブリ?(上述のライン設定で登っているため、グレードは不明) O.S.失敗。ハングドッグして、ムーヴ暗記。
・カラヤブリ? 2時間以上の大休憩を挟み、辛うじてR.P.。
・ウィリー(右ライン、5.11b) 案の定、出だしのムーヴできず。大体の見込みを付けて、終了。

2021年11月25日木曜日

最も弱い輪の原則

10月31日(日)は、岩場リード講習にて、女性YZさん、男性HDさん、男性NNさん。
11月2日(火)は、ムーヴLv.0にて、女性IGさん、女性YDさん、男性NYさん、男性TNさん。
11月3日(水)は、岩場リード講習にて、男性KBさん、男性HDさん、女性SHさん、男性MBさん。
11月4日(木)は、ムーヴLv.1にて、女性WNさん、女性MKさん。

『パフォーマンス・ロック・クライミング』に、「最も弱い輪の原則」という項目があります。

私なりの理解では・・・
筋力、柔軟性、個別の様々なムーヴテクニック、省エネ技術、オブザベ能力、本気トライの心構え、O.S.戦略やR.P.戦略、安全管理(リードで言えば、墜落距離の予測、落ちる態勢の上手さ)。
といった、様々な要素の中で、自分の弱点がパフォーマンスを決定づけるという話です。

しかも・・・
・人間は自分の得意分野に固執して、それを他人から評価されたがるという厄介な傾向がある。(ゆえに、同じトレーニングを繰り返してプラトーになる人が多い。)
・トップクライマーの真似をすれば上手くなると思ってしまう人も多い。

ゆえに、自分の弱点探しこそが、トレーニングの大半を占める。
という、ありがたい話です。

さて、ここからは私の感想。
パフォーマンスが何を指すのか、つまりは自分が何を目指しているのか、ということ自体が、本当に難しい問題だと思っています。

例えば、「1年後に〇〇というルートを登る。(O.S.目標、R.P.目標、など)」ならば、ある程度は明確です。
頭の良い人なら、弱点の算出を高確率でできるかもしれません。
しかし、「1年後に5.11bを登る。」となると、課題によって求められる能力が違うため、弱点の算出は複雑になり、結局は焦点化したトレーニングはできないかもしれません。
(焦点化せずに色々とやることは総合力のあるクライマーを育てる部分もありますが、この本では、焦点化したトレーニングで最高の練習効率を推奨。)

さらに、私が講習で目標としているような「自力で、まともなクライミングができるようになること。」は、弱点の算出がなかなか難しいです。
私から見れば明らかに弱点と分かっても、それが本人にとって弱点と自覚できるかも難しい問題です。

また、私個人の話です。
スポートルートで言えば、明らかにカチが弱点ですが、これを単純に鍛えたいとは到底思えません。
ただ、身体全体で保持するような意識で指の力を補ったりすることには、ウォームアップなどの基礎練習中に取り組んでいます。
経験上、これに取り組んでいると、むしろカチより他の能力に向上を感じます(笑)。
テクニックが向上したり、スローパーが若干向上したり、傾斜壁耐性が少し付いたり、・・・。
カチも、わずかには向上します・・・。
もはや、これは「最も弱い輪の原則」っていうか、地味だけど全般に効くトレーニングなんじゃなかろうか?とも思っています。

あとは、「フォームを直して将来的な故障リスクを下げよう。」という観点も大切だと思います。
これは、10年後のパフォーマンス(維持or向上)を目標として設定した場合、ほとんどのベテランクライマーにとっては、フォームが弱点であるからです。

他にも、「10年後も、山や岩場を元気で登れるように。」という目標設定をすれば、安全管理こそが弱点になるでしょう。
偶然に事故が起こっていないだけで、リスク管理に十分というものは無いはずなので。

色々書きましたが。
「自分自身が練習でわずかな向上を感じていれば、最も弱い輪かどうかはさておき、練習を楽しめば良いのではないか?選手のような期限の決まった試合がある訳ではないし、誰かとグレード競争している訳でもないし。」
と、最近は思っています。

ただ、それでも「最も弱い輪の原則」は意識しています。
明確な弱点があれば、それは直したいですしね。
自分自身のことであれ、講習生のことであれ。

2021年11月18日木曜日

続報、湯川の再生ルート

HPに載せるまで、しばらく間が空きそうなので、トポをこちらに載せます。
ロクスノへの投稿は、グレードが確定したり、他のルートがまとまってからでも良いかなと思っています。
今シーズンは、残りわずかですが、是非とも登ってください。

ところで、どなたかが月影の騎士、イエローフェスティバルを再掃除してくださったようです。
最も自然に還りやすい2本なので、登るチャンスですね。

①となりのトットちゃん (宮 菜穂子) 5.9 ★
②徹子の部屋 (石井 徹子) 5.10a ★

両ルートとも、下部は「北山フェイス」とされていたフェースの左コーナークラックを登る。このクラックを掘り出し、ボルトも撤去したことにより、「北山フェイス」は消滅した。(許可済み)
中間部〜上部は、①は「8×4」(鵜飼成巳、5.8)、②は「粒拡散」(奥谷大典、5.9)の再生である。
特に、上部は完全に自然に還っており、その下で終了としたであろう古い残置スリングなどの終了点もあった。今回、それらは撤去し、ほぼトップアウトできるラインとして再生している。
下部はデリケートな凹角登りだが、両ルートとも大きめのカムを持ってリードすることになるため、苦戦する人も多いだろう。加えて、上部のカム残量も気になり、O.S.トライならマルチピッチのよう充実感があるはずだ。

2021年11月12日金曜日

速報、湯川のルート再生

本日11月11日(木)、湯川で再開拓講習をしていたルートが完成しました。

100岩場に載っているラインの再生なので、とりあえず文章でお知らせ。
興味がある方は、是非とも登ってください。

「8×4」(5.8)を宮さん、「粒拡散」(5.9)を石井さんが再生し、どちらも本人がリードして完登しました。
どちらのルートも、下部は「北山フェイス」(5.10c)とされていたフェースの左コーナークラックを、オールNPを登ります。(このコーナークラックを掘り出したことにより、北山フェイスは消滅。許可済みです。)

下部はデリケートな凹角登りですが、どちらのルートも大きめのカムを持ってリードすることになるため、歯応えがあります。
また、どちらのルートも、旧来の残置終了点より少し上までエクステンションしており、O.S.トライではマルチピッチのような充実感があると思います。

リニューアル名称を付けるかなど、未定部分もあります。
グレードは、暫定的に「8×4」のラインを5.9、「粒拡散」のラインを5.10aとしています。

サイコキネシスの右隣という、最高の立地にありますので、是非ともどうぞ。
傾斜が緩く、自然に還りやすいため、多くの方に登られることを望んでおります。

2021年11月10日水曜日

穏やかな岩場

10月30日(土)は、自分のクライミングにて、湯河原ボルダー。
カメチヨと。

11月1日(月)は、自分のクライミングにて某岩場。
Hさんと。
<ヒールマン(1級)をトライするカメチヨ>

ウォームアップを済ませてから、ファンタジー岩に行こうとするも、アプローチのヤブが大変で、偵察のみ。
まだ時期が早いので、草刈りが必要そうです。
本日は、風が抜けずに岩の状態も暑そう。

昼頃から、カメチヨのトライを見つつ、ヒールマン(1級)を再登。
30分以上は何度もトライして、ムーヴを作り直しました・・・。

夕方に、貴船(初段?)、パイプライン(初段?)を30分ぐらいずつ打ち込んで、無事に完登。
岩場ボルダーのグレード感覚がイマイチ分からないのですが・・・。

最後に、がんばれ西村君(5級)を登って終了。
この課題は、楽しいですね。
<某岩場の5.11b/c、ボルトルート>

2日後の某岩場は、一時は雨で諦めかけつつも、登れただけでもラッキーという一日。
グレード、ボルト間隔ともにマイルドな岩場で、ちょっと登れる気分になりつつ終了。

<5.11d、ボルトルート>

一応、非公開エリアなので、記録は備忘録程度。(載せている人もいるので、大丈夫そうではありますが。)

・5.10d/5.11a(ボルト) O.S.。アップ無しで辛いが、乾いているルートが限られていたので。
・5.11b/c(ボルト) O.S.。凹角課題。限定がよく分からないので、自分の登りやすいように登った。
・5.11d(ボルト) O.S.。これは、星付き納得!ジムのようにホールドが顕著で、オブザベもしやすい。本日の本気トライが成功して嬉しい。
・5.11b/c(ボルト) O.S.。オールアンカーだが、最悪核心部で1本抜けても命までは取られない構成だったので、トライすることに。
・5.11b(ボルト) O.S.。レストしながら考える時間は十分あるだろうと、甘く見積っていたが、レスト態勢が少し消耗するルートで落ちそうになりつつ息も絶え絶え登った。いつも思うが、甘く見ていて途中から真剣になるルートは、あらゆる点で精彩を欠き、終わった後も体幹のヨレがなく腕だけがパンプする。こういうクソトライは、なるべく止めたい。
・5.10b(ボルト) フラッシュ。これも、星付き納得!ラインが合理的で、見ただけで登りたくなる。
・5.10b/c(ボルト) クラックルートだったので、オールNPでフラッシュ。クラックとしては、5.10aぐらいか?
<5.11b、ボルトルート>

こういう穏やかな日が、あっても良いですね。
緊張によるトイレ問題が軽減されるのが、最大のポイントです。

ムーヴを固める

10月16日(土)は、マルチピッチリードの予定が天候により、クラックリード講習で、NSさん夫妻。
10月17日(日)は、雨中止にてムーヴ講習で、男性SKさん、女性HNさん。
10月18日(月)は、岩場リード講習にて、男性AHさん、男性SHさん、男性MBさん、女性GTさん。
10月19日(火)は、1コマ目がムーヴLv.0で、女性STさん、女性ITさん、男性YKさん。2コマ目が定期ムーヴLv.0で、女性IGさん、女性AKさん、女性YDさん。
10月21日(木)は、ムーヴLv.1にて、女性WNさん、男性MBさん。
10月23日(土)は、岩場リード講習にて、女性TGさん、復習参加の女性YIさん。
10月24日(日)は、再開拓の講習にて、女性Mさん、女性ISさん。
10月27日(水)は、ムーヴLv.0にて、女性NJさん。
10月28日(木)は、リード2回目にて、男性YMさん、女性HZさん、男性KTさん、復習参加の男性NHさん。
10月29日(金)は、リード3回目にて、男性YMさん、女性HZさん、復習参加の男性NHさんと男性NMさん。

「R.P.のためにムーヴを固める」という方法があります。
手順・足順を暗記することを指します。

これが極端に苦手だと、2撃すべき課題に2日以上かかり、3日間で登るべき課題は10日間にもなります。
それ以上の課題は、ギブアップするか、まぐれで登れるまで打ち続けるかになります。

ほとんどのクライマーが、何かしら自分なりの注意点を持っていると思いますので、私なりのものを列挙してみます。

・O.S.トライのオブザベを大切にする。ジム並みにホールドが見えるルートの場合、これで間違っていた部分を記憶する、という方式。
・ハングドッグ、ボルダーのバラしで解決する場合、「とりあえず出来たから先に進む。」は注意。安定性・省エネの観点で、最適ムーヴを探すように心掛けること。
・ハングドッグでは、積極的にテンションを掛け、なるべく細かく分割して、記憶することに徹する。(ハングドッグの目的は、トップアウトではなく、ムーヴの記憶であると肝に銘じる。
・一手あたり、数歩の足の移動が伴うケースが多い。足も含めて暗記すること。
・1つしか突破方法が無い部分は覚えやすいので、複数の突破方法があり得る場所の最適解を探すことに重点を置く。
・トライ間のレストは、イメトレに費やす時間の割合を意図的に増やすこと。(談笑・スマホいじりなどの本当の意味での休憩も行なって良いが、ある程度自制すると上達しやすい。)
・コツもセットで記憶する。(「ここのホールドは、〜〜な感じでホールディングすると、ちょっと効きが良くなって次が楽になりやすい。」、「反動を付けるときに、〜〜をイメージするとタイミングが合わせやすかった。」、など)
・持久力勝負のルートなら全て覚える。核心前後に顕著なレストポイントがあるなら、核心パートだけをボルダーのつもりで暗記する。

どうやら、O.S.トライが苦手な人と同様、ムーヴを固めるのが苦手な人も多いようです。
できるだけ短期間でR.P.を片付けて、次のO.S.トライを頑張ることが王道だと思います。

また、いつかどうしても登りたいルートと出会ったとき、あるいは5日間〜10日間を通ってでもグレード更新してやろうと思ったときは、このR.P.戦略が役立つ日が来るはずです。

2021年11月8日月曜日

河又ボルダー

10月15日(金)は、一人ボルダーにて、河又。
以前から気になっていた、「有朋自遠方来」(初段?)のルーフクラック。
結果から言うと、惨敗。
初登者の方のルート情報を参考に。
http://lowfatclibmer.blogspot.com/2015/04/blog-post_19.html

洞窟内の地上1m〜3mぐらいを、20mぐらいトラバースするもの。
最後に、忍吉と忍吉98があるフェースの中間部に合流し、それをフリーソロでトップアウトして終了、というボルダー課題。
合計25m以上という、かなりのロングルート。

不人気課題であるのも十分理解できる条件、興味をそそる条件を兼ね備えており、一部の方の「頭から離れない課題リスト」に入っていることでしょう。

地上から近いため、途中からスタートできるポイントが何ヵ所かあり、バラしも可能です。
第一部〜第二部の中間までは、何とか1トライ目で行けたものの、第二部のラスト(チムニーに入り込む登り)が全然できず。
1時間近くムーヴを試して、ようやくバラし成功。

第三部の中間レストポイントまで行くのにも苦労し、5トライ以上はした。(そのパートのバラしが難しく、めちゃくちゃ疲れた。)

第三部の後半(ハイボルダーというほどではないが、落ちたら怪我しそうな高さ)は、何回やってもムーヴが分からず、少し戻ってフォール、地上までクライムダウン敗退を繰り返す。(未解決部分①)

第四部のフリーソロは、そこだけをバラしで何度かトライ。色々と不安要素がよぎり、3本目のボルト付近まで何度か行くも、クライムダウン敗退。(未解決部分②)
10月ということで、洞窟内の水流がかなりあったので、少し時期を空けて再訪するのが良いかもしれません。
結局、落ちたらヤバい区間だけが未解決部分として残ったので、マット複数枚持参、少し強くなってから出直す、などの作戦が有効かもしれません。ただ、本日の湿度、そのセクションに至るまでに自分がヨレていたこと、などを考慮すると、今の実力で再訪する価値もありそうな気もします。

いつ行きましょうかね。

〇〇を模したトレーニングor〇〇を意識したトレーニング

10月9日(土)は、クラックリード講習にて、男性TGさん、女性MKさん、男性SUさん。女性MKさんは、今回にて卒業といたしました。
10月10日(日)は、岩場リード講習にて、男性MBさん、女性HNさん、復習参加の女性YIさんと男性SKさん。
10月12日(火)は、ムーヴLv.0にて、女性YDさん、女性AMさん、男性SHさん。
10月13日(水)は、ムーヴLv.0にて、女性NJさん。
10月14日(木)は、リード1回目にて、男性YMさん、男性KTさん、女性HZさん、女性AMさん。

「岩場に行って全然登れない・・・」という経験は、多くの人があると思います。
ひとまず、ボルトルートに限って、要素を考えてみましょう。

①入門ルートでも、ALLガバということは滅多になく、相対的に細かいホールドが多い。
②ボルト間隔が、ジムの2本に1本〜3本に1本。
③ホールド、スタンスの選択肢が多く、自分に合ったムーヴ選択ができない。
④ホールドを探すのに苦労しているうちに、疲れてしまう。
⑤ラインが明確ではない(ルートファインディングが必要)で、迷子になってしまう。
⑥ランナウトしていなくても、なんとなく落ちるのが怖い。
⑦ボルトが錆びていたりして、不安要素があり、怖い。
⑧終了点作業に自信が持てず、トライ以前に不安要素がある。

どれも全部大切ですよね。
全てに対して、一定レベルに対応できるようになりたいものですが。

まず
①入門ルートでも、ALLガバということは滅多になく、相対的に細かいホールドが多い。
を考えてみましょう。

これを味わったあなたは、会社帰りのホームジムで何をトレーニングするでしょうか?

プランA
・細かいホールドのルートを好んで登る。
・細かいホールドのルートを作る。

プランB
・ガバルートでも、もっと丁寧にホールディングや効かせる方向を意識して、細かいホールドにも対応しやすい習慣を付ける。
・ガバスタンスでも、もっと丁寧に足置きして、細かいスタンスにも対応しやすい習慣を付ける。
・バランスが取れるまで、安易に動かない習慣を付ける。

次に
②ボルト間隔が、ジムの2本に1本〜3本に1本。
も考えてみましょう。

プランA
・ジムで、腰クリップまで我慢する練習。
・上部で、あえて1本飛ばしする練習。
(実際に3本に1本しかクリップしない人がいたら、さすがに注意されると思うので、これぐらいが限界でしょう。)

プランB
・墜落距離を意識して登る習慣を付ける。
・落ちる態勢を気を付ける。
・チョンボクリップ(他のホールドを使ってのクリップ)をしない習慣を付ける。
・自分にとって易しいルートで、不意落ちしたら恥と思って丁寧なムーヴを心掛ける。
・自分にとって易しいルートで、なるべくクライムダウン可能なムーヴを選択する習慣を付け、ランナウト区間での敗退しやすさを身につける。

さて、皆さまどう思ったでしょうか?

「プランBは頭良くなきゃできないから、私はプランAで行くしかないよー。」
「プランBは、相当しっかり習わなきゃ無理じゃない?」
「岩場に行くごとに、毎回プランBが色々思いつく人は、そりゃあ上達速度が速いだろうさ。」
「とはいえ、プランAも捨てたもんじゃない。そもそも、ジムって元々は岩場を模したものだしね。人間、馬鹿で何も考えなくてもボンヤリと慣れてくる部分も否定できないよ。」
「プランAを実行する中で、新たなプランBが思い付くこともある。」

今回は、〇〇を岩場(ボルトルート)として考えました。
当然、ボルダージムでリードを模して長モノをやるのはプランAです。よく考えれば、リードを意識してプランBを考えることもできるはずです。
これは、クラックでも、マルチでも、何でも同じだと思います。

少ない〇〇経験で上達できる人とは、一体何なのか?
という思考方法の提案です。