2023年8月5日土曜日

5月〜7月頭の講習写真

富士山ガイド前に撮ってあった、少し面白い写真を中心に。
<アトムエリア>

この日は、瑞牆のアトムエリアにて、アドバンスクラック講習。
このエリアは、アプローチ、ワイドクラックの基礎的な反復練習、アプローチの帰り(個人的には、カーテンコール ・コーラスラインのあたりを懸垂下降してしまう方が楽に感じている。)など、様々な観点で講習しがいのあるエリアです。

この日は、アプローチは私が先導することにして、その他の点にフォーカスしてもらいました。
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<三ツ峠、2ピッチ目>

この日は、三ツ峠にてマルチピッチリード講習。
リード中の時間管理(タイムマネジメント)について、深く考えさせられる一本でした。

残念ながら、急ぐことは必ず何かしらの犠牲を払います。
ムーヴの丁寧さ、オブザベの精度、準備、プロテクションの精度、ビレイ点での行動、そして判断力。
急げば、何かが低下します。
だから、マルチピッチの講習までは、あまり時間管理については言わないようにしています。
まずは丁寧に、1つ1つ、ちゃんとやりなさいと。

しかしながら、2時間を超えるリードは、集中力の限界を超えてしまい、かえって別のリスク因子ともなりえます。
(経験上は、2時間以内に少なくともピッチ中の核心部だけは越えていないとロクなことにならないことが多い。他にも、ビレイ点作りで右往左往して、結果的に2時間を超えるぐらいなら、リスクとまでは言えない。)
また、5〜6ピッチとなってくれば、最大限丁寧に時間を掛けて良いピッチは1〜2ピッチに限られるでしょう。

・上述の何を犠牲にするか考慮しながらのスピード意識
・丁寧に時間を掛けないとリスクが高過ぎる、突破できない、と感じられる状況での行動(どこで時間を区切って、敗退やリード交代を選択するか?、など)
・ほぼ何も犠牲にせずにスピードアップできる諸々の諸動作を徹底的に洗練させる(ロープワークの洗練などが代表例)

難しい問題ですが、ジムリードの本気トライですら言える内容です。
丁寧さとスピードという矛盾する内容を、どの水準で両立させれらるでしょうか?
ジムリードでは色々と実験可能ですが、マルチピッチでスピード優先するとリスクが高まるので、かなり実験が難しいですね。

<三ツ峠、3ピッチ目>
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<瑞牆にて、地上ムーヴ練習>

この日は、クラックリード講習にて、瑞牆。

「リード中に下から決めたカムが、上がってたら全開きだと気付いて冷や汗をかく」、「エイドダウン敗退中にカムが抜けて冷や汗をかく」など、諸々ありつつも、しっかりと糧にしてもらえたかと思います。
講習中にヒヤリハットがあることは良くないことですが、起こってしまった場合は120%活用して、原因分析や意識改革に使っていただきたいと考えています。

この日は、YIさんをクラックリード講習卒業としました。



<リードトライ中>

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<終了点のボロスリングを交換する様子>

この日は、アドバンスクラック講習にて小川山。

前半は、アップがてらエイトマン(5.8、スラブ?フェース?)。
終了点ロープがボロいと知っていたので、勉強がてら交換作業をしてもらいました。

その後、本題の無名のOW。
見事にO.S.はしたものの、足遣いにかなり課題が発見されたので、何回か反復練習して終わりました。
<無名のOW>
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<初めてのカムビレイ点でのハンギングビレイ>

この日は、マルチピッチ講習で小川山。
マルチ講習で男性同士の組み合わせは珍しい(そう言えば、女性同士も珍しいか・・・。)のですが、これはこれで良いですね。

講習生として継続しやすい性格の傾向が、男性と女性とで異なるように感じるので、珍しい組み合わせは私にとっても新鮮です。
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この日は、マルチピッチリード講習にて、三ツ峠。

このラインは、このペアで行くのは2回目です。前回は、2ピッチ目でISさんがフォローながら登れなかったので、この日は是が非でもリードで完登したいとう申し出。

そして、見事に完登しました。
講習の本題は、登れるか否かではないとは言え、「登ろう」と強く思う気持ちがあればこそ、「もうちょっと、こう考えた方が安全にトライできるかも。」、「もっと、こうした方が正統に登れると思いますよ。」、「こうすると、効率が上がりますよ。」と言ったアドバイスもしやすくなりますね。

<2P目>

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この日は、クラックリード講習で、瑞牆。

前回登れなかった箇所を、リベンジするYIさん。
そのポイント自体は、かなり惜しいところまで行くものの、登れず。
ただ、固め取りしたカムで落ちるまで頑張れた点、エイドダウンが前回より冷静に考えてできた点、などにおいて、講習という観点では十分な出来でした。

ちなみに、そのポイントを突破したHGさんも、次の箇所が「リスクが高過ぎる」と判断して撤退。
その後、僕がそのラインをリードしてみたら、プロテクションにリスクがだいぶありそうだったので、なかなか良い判断だったと思いました。

僕自身が登ったことが無いラインで講習生にオンサイトトライやハングドッグをさせるのは、リスクもあります。
しかしながら、真の判断力を問えるところが良いですね。

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この日は、アドバンスクラック講習にて瑞牆。

地獄エリアまでのアプローチ練習がメインテーマ!
尾根と沢、などを把握してもらったらい、自力で概念図を書いてもらったりしながら、行ったりきたり。
ようやく辿り着いたものの、岩場は濡れていたので隣の七面岩にアプローチ練習の続編。

オンサイトしてもらったクラックも面白かったですが、下山中にアプローチでまた少し迷っていただいたのも、興味深かったです。

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<僕も初めて登ったハンドクラックをO.S.するMさん>

この日は、マルチピッチリード講習にて、三ツ峠。

7月とは思えない強風による寒さでしたが、しっかりとビレイ点作りなどを学ぶことできて何よりです。
今回は、トップアウトよりも学ぶことに重点を置くことにして、午後から2ピッチだけのラインを選択。

それも、落ち着いて作業してもらえた要因の一つかなと思いました。

トップアウトを目標に置くとスピードも意識せざるを得ないのですが、まだ熟練していない技術を考えながら繰り出すには丁寧に時間を掛けたいですよね。